ポケットでモンスターな世界にて   作:生姜

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1995/夏 合宿バトル、他

 

 Θ―― 闘技場/A‐7

 

 

 その後ポケモンを回復しつつ闘技場に居た他のスクール生と2戦を戦い、1勝1敗の戦果を上げた。1敗とはいえ惜敗だったし、初めてにしては中々の戦績と言える。

 そして現在、課題を終えたオレは闘技場の通路を戻り、講義用に予約された講堂へと向かっている。ベニとミドリだけで相手をしていた為か、我が手持ち(1匹を除く)はかなりお疲れのご様子。ボールの中ですやすやと寝息を立てている。……でもリーグの予選はもっと強いポケモンとトレーナー達を相手に連戦するんだよなぁ。トレーナーは如何にしてポケモンを休ませるかも重要になってくるんだな。

 ま、今の所のオレらはそこまで考えなくても良さそうか。

 

 

「……うん?」

 

 

 考えつつ、闘技場の通路横を渡った時だった。人々の喧騒が聞こえた方向を振り向くと、向こうの闘技場周辺に人だかりが出来ているのに気が付いた。

 ……なんか、ホウエンの制服のヤツが多いな。どういう事だ? なんかのイベント?

 

 

「一先ずは見てみるか」

 

 

 見聞を大事にするオレだからこそ、野次馬根性は持ち続けていたい。通路の手すりに腕を乗せて下を覗き込む。風に乗って、何とか聞き取れる程度の会話が聞こえてきた。

 

 

「ふーん。……アハハ! キミが、ショーに挑む? 別にいいよ。けっこー面白いかもね!」

 

「ふん。フヨウさんと口がきけるだけでもありがたく思うんだな」

 

「あー……、判った判った。ほれ。バトルするからスクエア行こうぜ」

 

 

 どうやら何事かを言い合っていたらしい。片方の生徒がもの凄い形相で他方の生徒を睨んでいて、褐色の少女が底なしに明るい笑顔を浮べて。睨まれた男子生徒は溜息をつきながら闘技場の向こうへと歩いて行く。

 そんな様子を眺めていると。

 

 

「ん? あれは……」

 

 

 通路を歩いてきたエリトレ男子2名と視線が合い、此方へと(片方は)駆けて来る。あれはホウエン組……アサオとリョウヘイだな。

 

 

「お疲れ。シュンも今終わったのか?」

 

「……」ジロリ

 

「アサオ……と、リョウヘイもか。オレは2勝1敗で終わった。そっちは?」

 

「オレもリョウヘイも2勝1敗だ。中々やるじゃないか、シュン。……ところで、何を見ていたんだ?」

 

「ああ、アレだよ」

 

 

 リョウヘイの無言の視線を気にしないよう心がけつつ、通路の下に広がる闘技場を指差してやる。アサオとリョウヘイも通路の端に立ち、件の人だかりを目にとめた。

 

 

「―― 成る程な。ホウエンの生徒が野次馬に集まるわけだ」

 

「うん? どういうことだ?」

 

 

 納得行った、というニュアンスのアサオに質問をしてみる事に。いや、隣のリョウヘイはずっとむっつり顔してるから聞き辛くてさ。

 質問を受けたアサオは、オレ達は出身もホウエンだからな……と前置きをしておいて。

 

 

「だからこそ知っているんだが、あそこには今、ホウエン地方で有名なトレーナーが2名いるんだ。まず頭にハイビスカスを付けた褐色肌の少女。彼女はフヨウという名で、現ホウエンの四天王でもある」

 

「へぇ。……へぇ?」

 

 

 四天王ときましたか。ちょっと想像の域を超えて来たな。せめて飛び級した最年少ジムリーダーとかだと思っていたのだが。

 

 

「にしても、四天王? エリトレ候補生なのにか?」

 

「彼女は一昨年に開かれた本戦で4位入賞したからな。それも10歳の時。資格も取りたてである為、ジムバッジなしの一般予選を通過しての入賞だった。ルリの前例もあってか、一躍時の人と言う流れだったのだ。今年は彼女の意向と、ホウエンのエリトレ組持ちのスクールはサイユウシティにあるという立地条件から、四天王に居ながらのエリトレ候補生となっている」

 

 

 いやはや。そんな凄いトレーナーも居るとは、何とも、世界は広いものだ。

 なんて風に感慨に浸っていると、今まで不機嫌にしていたリョウヘイが舌打ちをしてから口を開く。

 

 

「ちっ……おい、アサオ。さっきお前2名っつったよな。つう事は、もしかして、フヨウの前に居るヤツ……」

 

「ああ、恐らくお前の考えている通りだリョウヘイ」

 

 

 アサオとリョウヘイの視線が一点に集まっていた。オレもその視線を追うと、褐色の少女……その横に居るのは、形相以外は極々普通と見えるホウエンエリトレ(男)。

 いや。正確にはもう1人いる。居る、のだ、が……うん。

 

 

「なあアサオ。アサオの言ってる有名人っていうのは、」

 

「あの怒っていない方の男子だ」

 

 

 そのエリトレの少年は、よく見ると小脇に白衣を抱えている。そんなものが身近に複数人存在するとも思えない。嫌な予感というよりは「またか」と表現したくなる感情が立ち昇る。

 青のトレーナーズスクエアに他方が立ち、赤の方に白衣エリトレが陣取る。遠くに見やるその姿に、よくよく目を凝らすと。

 

 

「やっぱり……ショウだよな?」

 

「おお、知っていたか。聞いた所シンオウやカントーではホウエンほど有名ではないらしいが」

 

「……」ギリ

 

 

 歯軋りをするリョウヘイを尻目に、目下にてバトルが開始される。審判はあのフヨウと言う褐色の少女が勤めるようだ。

 

 

 《《ボウンッ!》》

 

「ブイーッ!」

 

「ズバ、ズバッ!」

 

 

 繰り出したポケモンはショウがイーブイ、相手はズバットだ。

 ……ってか、バトルレコーダーをよく見るとショウは手持ち1匹。だのに、相手の手持ちは3匹と。

 

 

「相変わらず不利な状況だなぁ」

 

「だが、ショウならば難しくもあるまいよ」

 

「……」

 

 

 ……うん?

 ショウの強さ(等々)を知っているオレら一味なら兎も角、ホウエン組もショウのことを信頼と言うか、強さを知っている感じがする台詞だな。……どういう事だろう。アサオは勿論、リョウヘイも睨みながらに視線をショウから外していない。

 そんな間にもバトルは進み、ショウのイーブイが『のろい』を2段積んでからの『でんこうせっか』。2度『きゅうけつ』された相手のズバットを、一撃の下に伸してみせた。

 これで、まずは1匹。

 相手の生徒は手早くズバットをボールに戻し、苛だたし気に2匹目を繰り出す。

 

 

「いけぇ、スカンプー!」

 

「プブゥゥーッ!」

 

 

 今度は見たことのないポケモンだ。どうやらスカンプーというらしいそのポケモンは、出るなり尻尾をたててイーブイを睨んでいる。4つ脚同士、なにか怨みでもあるのだろうか。

 

 

「スカンプー、『どくガス』!」

 

「プーゥー!」

 

「頼んだイーブイ!」

 

「ブイブイ……」

 

 

 バトルが再開。

 ショウのサインに応じてイーブイが口元で何事かをブツブツと呟き、相手のスカンプーは周囲に『どくガス』を撒き始め……るのと、同時に。

 

 

「……ブイッ!」

 

「スカプゥッ!?」

 

「ちっ、『ひっかけ』スカンプー!」

 

 

 イーブイが矢の様に飛び出した。『でんこうせっか』で近づき、そのまま前足でスカンプーを押さえつける。前にかざした尻尾で相手からの『ひっかく』をあしらいつつ、

 

 

「『おんがえし』!」

 

「ブ、イーッ!!」

 

 ――《ビタンッ!!》

 

「プブフゥッ!?」

 

 

 強烈な(愛の篭った)一撃でもって、地面に叩きつけた。

 それとほぼ同時に、ズバットの攻撃によって傷ついていたイーブイの身体が(というよりは毛並みが)輝きを取り戻してゆく。

 ……うわ、えげつない。オレはショウから同じく手持ちに居るイーブイについての技を学んだり、ルリから教え技およびレベル技について学んでいるからまだ何とか判るのだが、

 

「(指示の先出しで『ねがいごと』。『でんこうせっか』から『おんがえし』をコンビネーションして相手を倒しておきながら、『ねがいごと』の効果で回復までしやがったぞアイツ)」

 

 恐らく『どくガス』によって「どく」を受けた場合も考慮したのだろう。ただでさえ『のろい』によってあがっている防御力。だのにHP回復までされてしまったのだ。

 それに加えて、『ねがいごと』の指示は先だしとサイン指示の併用で「相手からは判別不可能に隠蔽する」念の入り様。対戦相手はイーブイのHP感覚を失くしている事だろう。オレだってこうして第三者視点で見ていなければ『ねがいごと』に気づく事が出来るかどうか怪しいものだ。

 苛々の度合いを増し、焦りの色が濃くなってきた相手トレーナーは、叩きつける様に次のモンスターボールを投げる。

 

 

「くっ……行け、ニャルマー!」

 

 《ボウンッ!》

 

「ニュァーア!」

 

 

 出るなり尻尾を丸めた、スマートなネコっぽいポケモン。手を舐め、舐るようにイーブイへと視線を送る。

 

 

「ブイッ♪ ブイッ♪」

 

「いや、今、バトル中だからな……?」

 

 

 ……しかしてイーブイは、ショウの方を見て嬉しそうに飛び跳ねていてだな。なんぞ、あの主愛は。

 その態度にカチンと来たのか、ニャルマーはその主同様、瞳を怒色に染めた。

 

 

「『ひっかく』!」

 

「ニャリュゥっ!」

 

「真っ直ぐなヤツだな。……あれを試しとくか。イーブイ、『シンクロノイズ』!」

 

「ブィッ、」

 

「―― ムミャーァ!」

 

 《バシュシュッ!》

 

 

 ニャルマーがイーブイの身体に纏わりついて爪を立てる。

 イーブイはそれを意にも介せず目を閉じ、

 

 

「ブイ! ブイイイイーッ!!」

 

 《リン、》

 

「……ミャァ?」

 

 

 まず、鈴の鳴るようなノイズが奔り。

 ……次の瞬間。

 

 

 ――《《 リィーーィンッ!! 》》

 

「ギエミャアアア゛ーッ!?」

 

 

 高く鋭い音が響いたかと思うと、ニャルマーが頭を抱えながら転げまわった。

 暫く悶えた後、

 

 

「にゃふ」

 

 ――《トスリ》

 

 

 目を回しながら地面へと倒れこむ。

 間違いなく、文句のつけようのない、ショウの勝利だ。駆け寄ったフヨウがショウの手を取り、勝者的なあれで手を掲げる。

 

 

「はーい、アハハハッ! やっぱりショーの勝ちだねーっ!!」

 

「痛い痛い。腕が痛い。振り回さないでくれ頼むから、あとイーブイも噛み付かないでお願いだから。甘噛みだっても涎でベトベトになるから」

 

「ブイーッ! ブイーッ!?」

 

 

 結果は兎も角、まさしく圧巻と言って良いだろう。ショウの手持ちはレベル10のイーブイ1匹。相手は3匹を使用したにも拘らずの、この完勝ぶりなのである。精神的にも。

 ……だが。

 

 

「ふふーん。だから言ったでしょ? ショーは強いんだよー、って! キミは外から来ているから知らないかもしれないけど、少なくとも、アタシの友達とかはみーんな知ってるもんね!」

 

 

 だからか。ショウに喧嘩腰でバトルを挑んだ男子生徒は、周囲から否定も肯定もされていなかったからな。

 褐色少女(フヨウ)の胸を張りながらの言葉に、周囲のホウエンエリトレ生徒達が男女問わずうんうんと頷く。隣を見てみると、アサオも頷いていて。

 

 

「ああ、話を戻すが ―― アイツ、ショウはホウエン地方においてはフヨウさんに負けず劣らずの有名人だ。リーグの前哨として行われたエキシビジョンマッチで、現四天王を3人とジムリーダーを1人。さらには暫定チャンピオンをも倒しているのでな」

 

 

 だからこうもホウエンの生徒の注目を浴びている、と。

 それにしても……いや、ホウエンのショウ(アイツ)は化け物だな。こっちのですら十分に化け物なのに。

 

 

「まぁ鮮明な映像が出回らない事もあってか、有名な話ではないのだがな。しかし未だに、あのルリにバトル技術を教えたのはショウだと言う噂もあってか、ホウエン地方ではショウを尊敬している者も多く居る。……そしてプリムさんやフヨウさんやダイゴさんとのカップリングは祭典の定番だ」

 

 

 成る程。……いや、因みに最後の余計な情報はアサオのイケメンぶりを台無しにするから聞き流しておくとして。

 

 

「……はぁ。やっぱり凄いんだな、ショウ」

 

 

 電光掲示板を見ると、彼奴は3戦3勝。3戦までが今回の実践演習の課題だから、今のエキシビションを加えれば4連勝したらしい。イーブイだけで。

 オレは感嘆に近い溜息と共に、ホウエン生徒に囲まれ始めたショウから視線を……。

 あ。アイツ人垣をすり抜けて逃げやがった。忍者かよ、ゴウじゃあるまいし。

 

 

「逃げたな」

 

「だな」

 

「……」ギリリ

 

 

 まぁ、それだけならばまだ良い。

 ……だがその後ろを1人、褐色の少女が追っていて。

 

 

「逃げたな。……フヨウさんを連れて」

 

「一応友人として弁護しておくと、『連れていった』んじゃあなくて『着いて来られた』んだと思う。……多分、だけど」

 

「……」ギリリリ

 

 

 ああ。あれは性分みたいなもんだから。

 

 

「ええ、そうね。春の名前が付くヒロインが居たら、夏秋冬も誘蛾灯。姉が居たら従姉妹まで。これがショウの特性よ」

 

 

 貴方の隣にゴスロリを。

 ……というかミィは流石に気配が無いなっ!?

 …………そしてショウは節操が無さ過ぎだろうっ!!

 

 なんて。三段突っ込みをさせておきながら、どこぞへとすいすい向かってゆくミィ。

 

 

「シュン、彼女は何処へ?」

 

「知らない。知らないが……ま、バトルも終わった事だし」

 

 

 オレは彼女の後ろをアサオ、リョウヘイと共に追うことにした。ミィはそのゴスロリな外見とは裏腹に動き辛さも無く、迷わずに建物内へと入って行く。どうやらリーグには何度もきた覚えがあるらしい。

 

 

「ってか今更だけど、ショウもミィも帰ってきてたんだな」

 

「ええ」

 

「というか今、どこに向かってるんだ?」

 

「……、……講義場よ。エリカから、これから講義があると聞いたわ。貴方達も同じ場所へ向かうと思っていたのだけれど、違ったのかしら」

 

 

 ミィの言葉が正論過ぎる。そういやオレも、ショウのバトルを見る前は講義場に行こうとしてたなぁ。忘れてた。

 

 

「(なぁシュン)」

 

「(なんだアサオ)」

 

「(彼女はオーラが凄いな。あのリョウヘイが、借りてきたニャースの様だ)」

 

 

 言われてみれば、いつもムスリとしているリョウヘイが微妙な顔もちになっていた。機嫌が悪いけど気圧されているとか、そんな感じだ。

 ……仕方が無い。

 

 

「っと。ミィ、2人を紹介させてくれ。アサオとリョウヘイ。どちらもホウエン地方から来てる生徒だ」

 

「アサオだ。よろしく頼む」

 

「……っす」

 

 

 ミィは礼をする2人を僅かに振り返った目の端に止め、……ゴスロリドレスの端をちょんと摘みながら正面を向いて礼を返した。

 

 

「私、ミィよ。これから顔合わせする事も多くなると思うわ。どうぞ、よしなに」

 

 

 うーん、実に優美だな。気品のある動き。2人も一瞬呆気にとられた後、呻く様な挨拶を返した。リョウヘイは黙ったままだが、空気を読んだアサオが素早く気を取り直す。

 

 

「よし、それじゃあ講義場に向かおうぜ」

 

「そうだな。確かこの棟の3階に……」

 

 

 アサオが階段を指差しながら、講義場の場所を声に出そうとして……。

 オレ達は、階段の横に何かが居るのを見つけた。小脇に白衣を抱えた少年だ。ミィが珍しく呆れの感情を露にしながら近づいて行き、階下を覗き込む少年に向かって声をかける。

 

 

「―― 何を、しているのかしら」

 

「……なんとか撒いたか? って、ミィか。それにシュンと他2名。おいっす、久しぶり」

 

 

 ああ、そうか。あの場から逃走したショウも同じく、講義場に向かっていたんだな。にしてはフヨウさんがいないのだが……

 

 

「あー、フヨウは撒いたぞ。最終的に校舎外壁を伝って無理くりな」

 

 

 その手段を選んだショウが凄いのか、そこまでしなければ撒けないフヨウさんが凄いのか。その判断はオレにはつかないのだが。

 

 

「と言うか、ショウ自身は人垣からは抜けてただろ? フヨウさんも撒く必要はあったのか?」

 

「勿論ある。俺だけなら良いが、フヨウがいると色々目立つ。俺は顔をまじまじと見られた上で自己紹介でもしなきゃあ認識されないが、フヨウはあの肌だ。ホウエン生徒への顔通りも良い。……な?」

 

「ほう。ま、言われりゃそうか」

 

「んな事より……あいつらは、と」

 

 

 ショウは一旦辺りを見回し警戒したかと思うと、うっしと声を出して立ち上がる。

 

 

「完全に撒いたみたいだし、そんじゃあ講義場まで一緒に行きますか。そこの2人の自己紹介と、シュンのバトルの経過と結果も聞きたいからなー。……あ、そーそ。俺はショウ。カントーのエリトレクラス所属のポケモントレーナーな。どうぞ宜しく!」

 

「あ、……はい。よ、よろしく……。お、オレ、アサオって言います」

 

「……っ、…………リョウヘイ、っす」

 

 

 ん? ショウに挨拶をされて、アサオとリョウヘイが縮こまっているが……ああ。そういや、ショウはホウエンの生徒達の多くに尊敬されているんだったな。こいつらも例に漏れず、って事なのか。

 

 

「うーし、アサオにリョウヘイ。宜しくな。因みに講義場ではフヨウ達に絡まれないように後ろの端を陣取る予定だがっ」

 

「……はぁ。折角なのだし、フヨウも構ってあげなさい」

 

「疲労がなければいけなくも無いなぁ。つー事で、せめてカラマネロなら明日以降が良いなぁと言う希望で」

 

「色々とおかしいわ」

 

 

 笑顔と、能面気味な呆れ顔。立て続けに紹介を受けたこの子供2名がカントーにおける有名な研究者であると、誰が予想できるだろうか。

 ……ま、いっか。とにかく今は、講義へと意識を向けておくべきなのだろう。

 …………そうしたい!

 






 今回更新分の2バトルにおけるコンセプトは、そのまま「コンビネーション」。
 コンテストにおけるコンビネーションの最盛は、RSEですね。実際に『どろあそび』『みずあそび』によるコンボは、無類の強さを発揮します。コンディションなんてある程度で十分。全部門制覇もいけます。
 DPPt以降はもうちょっと凝った技構成が必要ですが、個人的に、嫌がらせをする相手が減った分RSEよりか楽でしたね。
 尚、コンテストの効果については(色々と混じっていますが)『おんがえし』はアピール1番手で☆+2、『でんこうせっか』は次のアピールを1番手で行えるという効果です。RSEでなくとも事実上のコンボという訳ですね、はい。

 尚、ショウ戦の構成上のバトルはこの通り。

①~③ターン
イーブイ/○のろい・○のろい・先○でんこうせっか
ズバット/先○きゅうけつ・先○きゅうけつ・×ちょうおんぱ

④~⑥
イーブイ /先指○ねがいごと・先○でんこうせっか・同昆布○おんがえし
スカンプー/(先指)・×どくガス・同○ひっかく


イーブイ /○シンクロノイズ
ギエミャア(ニャルマー)/先○ひっかく

 こうしてみてみると、ショウはNPC抜きのお手本の様な技指示をしてますね。当たり前と言えば当たり前ですが……ズバットが『さいみんじゅつ』できていれば(無理。せめて『ちょうおんぱ』を以下略(運ゲ
 因みに技の前にある(まる)は「攻撃成功」で×は「攻撃失敗」、(先)は先手で(同)は同時、(先指)は指示の先だしアドバンテージによるターン消費、同昆布はコンビネーションによる素早さアドバンテージがあって同着になったことを意味しています(ズバットの『ちょうおんぱ』とスカンプーの『ひっかく』が失敗しているのはその前に「ひんし」にされた故)。
 ……あとは、うーん。
 イーブイVSスカンプーで、イーブイが『のろい』によって素早さが下がっているにも拘らずスカンプーに終始先手を取っているように見えますが、実際には、「先指ねがいごと」と先制技である「電光石火」を組み合わせて無理くりに1ターンをひねり出しております次第。その上でのコンビネーションで(ショウが素早さ系統の技術をフル活用してやっとのこと)最後にはおんがえしを同着出しとなっているのでした。

 ……実際の構成は鉛筆書きをしていますので、もうちょっと見やすいかとは思うのですよ(苦笑

 ついでのついで。ショウの対戦相手も、一応の元ネタはあるのですが、諸事情により固有名がありません(苦々笑
 ズバット、スカンプー、ニャルマーという手持ちから、彼がどの様な「組織」に落ち着くのかは……はてさて。すっとぼけておきまして。

 では、では。
 因みに、スカンプーの鳴き声は自重しませんでした。あくまで鳴き声ですし!
 そしてギエミャアさんは進化しても意外に素早いのですよ! 体型の割りに!!

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