ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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さあ、多くは語るまい。









・・・決着を、つけて来い!!


駒王学園の親友コンビ

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺たちは、そこにある輝きを目にして、いろんな意味で言葉を失った。

 

 うん、確かにあいつはおっぱいドラゴンだ。それは認めよう。

 

 そもそもあいつにとって、おっぱいはブースターというかニトロだ。乳首つついて禁手至ったり、おっぱいぱふぱふしてもらって覇龍制御したり、乳の神様を異世界から来訪させるほどだ。第一最近は乳使った技に目覚めてるしまあ納得だろう。

 

 だけど、これはないだろう。

 

「・・・あ・・・あ・・・あ・・・あ・・・あの野郎本当にいい加減にしろこの野郎がぁああああああああぁぁぁぁああああぁぁぁあああああああ!?!!?!」

 

 フィフスの野郎はSAN値が急激に減少している。

 

 うん、気持ちはわかる。これはない。

 

 ないけど―

 

「・・・やると思ったぜこの野郎!!」

 

 ああ、そうだろう。

 

 おっぱいドラゴン兵藤一誠が、やられっぱなしで終わるわけがない。

 

 そういえば女王の分の進化も残ってたしな。そりゃ空気読んで最終決戦に出すだろう。

 

 しっかしあの野郎正気かよ!

 

 フィフス嫌いの感情を利用して、全女性のおっぱいから力を借りやがった!!

 

「フィフス・エリクシル!!」

 

 赤色というか一部桃色になりながら、イッセーはフィフスに指を突き付ける!

 

「もうお前の思い通りには絶対ならない! 今日がお前の命日だ!!」

 

「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふざけんなぁああああああ!!!!!」

 

 これまでにないぐらいブチギレたフィフスが、トリプルシックスの砲撃をぶちかます!

 

 あ、ヤバイ! アレ一発一発が最上級悪魔の攻撃クラスあるぞ! しかも数が百は越えている。

 

 イッセー! 油断して喰らったりするなよ!!

 

 などと心の中で思ったが、その心配は全く持って不要だった。

 

「舐めんな!」

 

 この超遠距離からですら目視に苦労するスピードで、イッセーはそれをすべて回避、もしくは打ち落としていく。

 

 そしてそのまま弾幕をかいくぐり、フィフスに向かって突撃した。

 

「これが」

 

 そして、両腕に赤いオーラを全力で込めて―

 

「お前に振り回された全世界におっぱいが素敵な女の人たちの」

 

 心の底からの怒りを込めて―

 

「―嘆きと怒りの感情だ!!」

 

 一撃で鎧を粉砕する!!

 

 フィフスは顔面を血だらけにしながら、しかしそれでもすぐに反撃した。

 

「それがどうしたぁ!!」

 

 サマエルの毒を宿した毒炎竜の一撃が、イッセーの顔面に突き刺さる。

 

 イッセーはその一撃で口から一筋の血を流し―

 

「こっちのセリフだ!!」

 

 しかしそれだけで済ますと再び殴り飛ばした!

 

 その光景に、反撃を即座に叩き込みながらもフィフスは狼狽する。

 

「馬鹿な! 天龍のドラゴン密度でサマエルの毒の影響を受けないわけが―」

 

「何勘違いしてやがる!」

 

 格闘術の技量差でより多く殴られながらも、イッセーはしかし反撃を叩き込む。

 

 超獣鬼の身体能力を、今だけはイッセーが上回っているからできる芸当だ。

 

 そして、その力の根源は―

 

「・・・今の俺は乳乳帝だ! 龍殺しなんて大して効かねえんだよ!!」

 

 -おっぱいだ!

 

 ああ、なるほど。おっぱいの量が多すぎて、ドラゴンが相対的に微量になってるのか。

 

 出力が超獣鬼以上だもんね。そりゃドラゴンのオーラも薄まるよ。

 

 俺はそれを理解して、心の底からの言葉を口にする。

 

「頑張れ・・・ドライグ!」

 

『頑張る!』

 

 涙声がかえって来た。だろうね!

 

 だが、これなら勝ち目は見えるか!

 

 いや、このチャンスを逃すわけにいくか!!

 

「手を貸すぜイッセー!」

 

「ああ、借りるぜ宮白!!」

 

 俺も立ち上がり、イッセーとともに殴り合いに参加する。

 

 その連続攻撃をフィフスはさばいていくが、あまり俺たちを舐めるなよ?

 

「行くぜイッセー!」

 

「おう宮白!!」

 

 俺とイッセーは完璧に同時のタイミングでケリを叩き込み、フィフスを弾き飛ばす。

 

 フィフスはふっとばされながら、激情にかられるように吠える。

 

「ふざけんなふざけんなふざけんな、俺の根源到達の、邪魔をするなぁああああああ!!!」

 

 その激情とともに、トリプルシックスの砲撃が曲射されて襲い掛かる。

 

 この野郎、そこまでできるのか!

 

 さすがに戦慄するが、隣で鼻で笑う音が聞こえて振り返る。

 

 そこにいるイッセーは、何一つ恐れてなんていなかった。

 

 そして、俺の肩に手を置いた。

 

「・・・まだまだこんなもんじゃないだろ? やってやろうぜ、宮白!」

 

「・・・ああ」

 

 そうだな。ここで立ち止まるわけにはいかない。

 

 俺はイッセーに尊敬される男。だったらこいつに並び立つぐらいできないとな!!

 

『Transfer!』

 

 譲渡の力を浴び、俺は出力を増大させて突き進む。

 

 イッセーとともに連続砲撃を弾き飛ばしながら、フィフスに向かって突撃する。

 

 そしてフィフスも止まらない。砲撃を操作しながら、真正面から突撃する。

 

 この獣のごとき激情・・・。なるほど、起源を限定的に覚醒させたか。

 

 だがそれゆえに起源にのまれ、仕切りなおすという発想がブチギレたこともあり忘れ去られている。

 

 その運用は、ハイリスクだったな!!

 

「「「うぉおおおおおおおお!!!」」」

 

 俺たちは至近距離から全力で殴り合う。

 

 負けるか

 

 負けるか

 

 負けてたまるか!

 

 託されたんだよ俺は! アーチャーから! 文字通り血肉を俺たちの勝利と未来のために!!

 

 頼まれてんだよイッセーは! 世界中の人々から! 自分の分まで殴ってくれと!!

 

 お前は確かに強者だろう。

 

 だが―

 

「数の暴力を喰らいやがれ!!」

 

 今この場だけは俺たちが上だ!!

 

 顔面に拳が突き刺さり、フィフスの顔から血の花が咲く。

 

 だが、この期に及んでフィフスは勝利を確信したかの如く笑みを浮かべた。

 

「・・・まだだ、まだ奥の手がある!!」

 

 そう言い放つと同時、フィフスは魔方陣を展開する。

 

 そしてその瞬間、イッセーの力が目に見えて減衰した。

 

 ・・・なんだ? 何が起こった?

 

「色欲を力に変えるなら、煩悩を抑制すればいい! これが、キャスターの作り上げた発情鎮静術式!!」

 

 な、な、なんだとぉ!?

 

 この野郎、この期に及んでまだイッセー対策を隠し持っていやがった!!

 

 あの力はおそらくイッセーのおっぱい愛を媒介にしているのだろう。それを核にして人々の集合的無意識から力を借りているんだ。そうでなければこの出力は説明がつかない。

 

 もし、その根幹となる劣情がなくなったら、どうなる!?

 

 まずい、このままじゃ形勢がフィフスに傾いて―

 

「イッセー!!」

 

 その時、声が響いた。

 

 ああ、聞き間違えるものか、この声は・・・!

 

「リアス!?」

 

「姫様!?」

 

 そうか、トリプルシックスの砲撃が俺たちに収束したからその隙を突いて。

 

 見れば、ヴァーリが姫様を抱えてこっちに向かって突撃している。あと姫様もおっぱいを託したのか貧乳になってる。

 

「我、目覚めるは律の絶対を闇に落とす白龍皇なり!」

 

 そうだよな。コテンパンにのされたのは俺たちだけじゃなかったよな。

 

「無限の破滅と黎明の夢を穿ちて覇道を往く」

 

 お前が、黙ってこのままやられてやるわけがない。

 

「我、無垢なる龍の皇帝と成りて―」

 

「ああ、行こうぜヴァーリ!」

 

 俺は、援護射撃をしながらあいつに応える。

 

 俺はたいがいお前のこと危険視してるが―

 

「汝を白銀の幻想と魔道の極致へと従えよう!!」

 

 ―裏を返せば評価してるんだぜ!!

 

「フィフス、人のことは言えないが好き勝手してくれた礼をさせてもらう!!」

 

『Compression Divider!』

 

 すべての砲撃を半減させながら、ヴァーリは姫様をぶん投げる。

 

 そして、未来予知で残った攻撃をかいくぐった姫様は!

 

「イッセー!」

 

 そのままイッセーに抱き着いた。

 

 それは見る影のない貧乳。間違いなくまな板としか断言できない貧乳。おっぱいなんて形容は不可能なぐらい貧乳。

 

 だが、それは間違いなくイッセーが大好きな最愛の胸だ。

 

「これに触れて、まだ劣情を減衰できる?」

 

「・・・無理に決まってるってぇえええええええええええ!!!」

 

 イッセーの煩悩とともに、オーラが再び増大する!

 

 そして、そのままの勢いでフルパワーで殴り飛ばす。

 

 フィフスの鎧が粉々に砕け散り、そして大きな隙が生まれる。

 

 ああ、そうだ。

 

 このチャンスを―

 

「待っていた!」

 

 ・・・アーチャー。俺は最後までお前に迷惑をかける。

 

 だけど、もし応えてくれるなら。

 

「白龍皇より賜りし令呪をもって、我が相棒へと懇願す!」

 

 ―俺に、力を!

 

「宝具を、貸せぇええええええ!!」

 

 令呪が俺の内臓を経由し、コルキスの女王の力を具現化する。

 

 そうだ、英霊の力を借りたアサシンも、トリプルシックスも圧倒的。

 

 だが、それさえなんとかできれば!

 

破戒すべき(ルール)―」

 

 お前の勝利は―

 

「―全ての符(ブレイカー)!!」

 

 ―もう来ない!!

 

 その瞬間、トリプルシックスが機能を停止した。

 

 フィフスとつながっている術式が抹消され、行動命令を失ったのだ。

 

 そして、次にすることも決まっている。切れた契約はもう一つある。

 

 それに気づいたフィフスが、顔を真っ青にさせて突撃する。

 

「・・・て、めぇええええええええええ!!!」

 

 それだけはさせないとするフィフス。

 

 だが、その全身にあらゆる魔力が突き刺さる。

 

「行け、宮白!」

 

「やってみせるといい、宮白兵夜!」

 

「さあ、ぎゃふんといわせなさい!!」

 

 ああ、わかってるぜ三人とも!

 

 俺は、アサシンの契約を相棒の力で無理やりつなげ、そして告げる。

 

「令呪に命ず! 今すぐ全員自害しろ!」

 

 ・・・これにより、聖杯戦争の勝者は確定した。

 

 本来、聖杯戦争とはバトルロイヤルのサバイバル。必然的に勝者は最後の一組となる。

 

 この時点において、残っているサーヴァントはライダーのみ。

 

 すなわち、ライダーのマスターであるヴァーリ・ルシファーの優勝が決定した。

 

「・・・・・・クソがぁあああああああ!!!」

 

 それを理解し、フィフスは吠えた。

 

 その怒りのままに、一瞬で三人を弾き飛ばす。

 

「まだだまだだまだだまだだ! ここでお前らを全員殺して、そのあとまた聖杯戦争を開催すればそれでいい!!」

 

 そして、俺に真正面から殴りかかる。

 

「ノウハウは確立した! 最初は二騎程度の小規模から初めて、そして戦力を確保して! 最後に勝利を手にすれば―」

 

「ふざけないで」

 

 その直後、フィフスの体が引っ張られる。

 

 リアス・グレモリー最強の魔力攻撃が、消滅の魔星(イクスティングイッシュ・スター)がフィフスの鎧を削っていく。

 

 そいて、空間ごと半減する力がフィフスの動きを止める。

 

「そうだ、俺も人のことは言えないが、好き勝手したければそれに見合う力がいる。もうお前にそれだけの力はない」

 

 ヴァーリも全身から血を流しながら、全力で半減の力を籠める。

 

 そして、俺の隣に相棒が並び立った。

 

「―行くぜ、親友」

 

 ・・・ああ、わかってる。

 

 この一年、本当にいろいろあった。

 

 イッセーが悪魔になり、続いて俺が悪魔になった。

 

 そして気づけば世界の命運を決める激戦の主力。何がどうしてこうなった。

 

 だけど、だけど、だけど・・・。

 

 ―だからこそ、負けられない。

 

「―決めるか、親友」

 

 俺たちは同時に駆け出した。

 

 それを見て、フィフスも覚悟を決めたようだ。

 

 全身から力をみなぎらせて、ドラゴンフォースを発動させる。

 

「毒炎竜の―」

 

「決めろ、宮白!!」

 

 イッセーは俺に譲渡をかける。

 

 ああ、ここで決める。

 

「―咆哮!!」

 

 毒の焔を息吹を前に、俺は真正面から迎え撃つ。

 

 ああ、今こそ名付けよう。

 

 冥府の神の足から作り上げた礼装の一撃。

 

 そう、ゆえに奴の名を冠してこの一撃を叩き込む。

 

 ゆえに、この一撃の名は―

 

冥府へ誘う死の一撃(ハーイデース・ストライク)!!」

 

 俺は全力の飛び蹴りで迎え撃つ!

 

 姫様とヴァーリが時間を稼ぎ、イッセーに託されたこの一撃!

 

 フィフスの全身全霊の一撃とぶつかり合い、一気に押し合う。

 

 拮抗し、そして何とか押し切ろうとする中、しかし限界は訪れた。

 

 ピシリ、と音が鳴った。

 

 ・・・まずい、偽聖剣がもう限界だ!

 

 このままだと、押し切る前に鎧が砕ける!!

 

「俺の・・・」

 

 そして、フィフスはそれに気づいて限界を超える。

 

「勝ちだぁあああああああああ!!!」

 

 ・・・まだだ。

 

 そう、まだだ。

 

 負けられるか!!

 

 俺は―

 

「あいつらと一緒に―」

 

 俺の脳裏に四人の姿がよぎる。

 

 ああ、そうだ。

 

 約束したんだ。あいつらと。

 

 そのために、託してくれたんだ相棒(アーチャー)は。

 

 だから―

 

「―幸せになるんだよぉおおおおおおおお!!!」

 

 死ねるかぁああああああ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『『契約執行(シス・メア・パレス)60秒間!! 久遠の従者(ミニストラ・クオン)、宮白兵夜!!』』』』

 

 その時、俺の出力が上昇した。

 

 これは、パクティオー契約の魔力供給・・・っ!

 

「まあ、兵夜くんのことだからピンチになると思ったんだよねー」

 

「兵夜様、これがベルたちにできる精一杯です」

 

「兵夜、そのファック野郎に目に物みせてやれ!」

 

「ご主人、ここまでさせたんだから信じてるよ!」

 

 久遠が、ベルが、小雪が、ナツミが、俺の勝利を信じるのではなく、勝つために力を貸してくれている。

 

 ああ、そうだな。

 

 俺たちで、幸せになろう。

 

「うぉおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 

 俺は、最後の全力を込め、一気に突貫する。

 

「まだだまだだまだだまだだ!! 俺は、根源に―」

 

「んなもん―」

 

 フィフスの絶叫を押し切り、俺は炎を突破して―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―来世で平和的にやってやがれ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そのままフィフスを粉砕した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてそのまま地面に激突し、俺はそれでも上を見上げる。

 

 ・・・青空が、広がっていた。

 

 ああ、大変すぎて気づかなかった。

 

 世界の命運がかかった大激戦だったからなぁ。

 

 そして、俺はイッセーに視線を向ける。

 

 イッセーも、俺の方を見ていた。

 

 ・・・ああ。

 

「勝ったな、宮白」

 

「勝ったぜ、イッセー!」

 

 俺たちは、心底心から笑いあった。

 




(`・ω・´)みんなー、オラにおっぱいをわけてくれー!


赤龍の乳乳帝の能力は極めて単純なパワーアップです。仕組みとしては身体能力を上昇させる元気玉乳バージョン。

ですが、それが乳によって左右されるというのが大きなところ。

数人程度の父でも、赤龍帝の潜在能力が開放されるので龍神化に次ぐ戦闘能力は発揮できますが、これが数百人を超えだすともう大変。乳の質量が圧倒的に高くなり、龍の要素が薄まります。

今回の乳乳帝は最終決戦バージョン。地球上のおっぱいのほとんどを取り込んだ超次元は、冗談抜きでトリプルシックスと真正面から渡り合えます。龍殺しがあればグレートレッドとも戦えますけど、それは世界が求めないので出力がそこまで上がらないでしょう。

まさに最終決戦にふさわしい特別モード。原作以上におっぱい使ってきたケイオスワールドにふさわしい代物に仕上がりました。








そして次回はエピローグです。




え? いくつか謎が残ってるって? それは活動報告をご覧ください。

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