ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド 作:グレン×グレン
「はい! ではゼノヴィアの演説をどうするか会議を始めたいと思います!!」
「どんどんぱふぱふー!!」
と、俺は桐生と一緒にゼノヴィアを当選させるべく会議を行うことにした。
「っていうかリアス先輩も参加してくれればいいのに」
「姫様はソーナ先輩に義理立てしてんだろ」
ちなみに、俺はリアス・グレモリーのことを「姫様」と呼ぶことにした。
これなら冥界でも違和感がないし、部長を辞した今となっては部長と呼ぶのもはばかられる。
恥ずかしいからやめてほしいとか言われているが、それぐらいのからかいはしてもいいと思うぐらい俺は働いてると思うんですが。
そしてもう一つ、驚くべきことが発生した。
「っていうか、俺らが悪魔なこと知ってんだったら言ってくれりゃぁよかったのに」
「ごめんごめん。気づいてないって思ってなくって」
そう。桐生はゼノヴィアのお得意様になっていたのだ。
なんでも12月に知ったそうだが、そういうことはちゃんと伝えてほしい。
「お前、面白がって黙ってたんじゃないだろうな?」
こいつだと普通にあるから困る。
などといい合いながら、しかし作業はまじめに進める。
ゼノヴィアの場合、悪い方向にはまるとどんどん悪くなるのは、最初に出会った時のひと悶着でよくわかっている。
ものすごい精神的ショックを受けたこともありだいぶ矯正されたが、それでも完璧だとは言えないからな。
そのあたりの説明もしながら、俺は桐生と作業をさらに進める。
「・・・で、イリナのせいで有り金全部無くしたときは通り魔になろうか考え始めてな」
「ゼノヴィアっちってば素直に上に連絡すればいいのに。携帯ぐらい持ってなかったの?」
「そういえば持ってたなアイツら。通り魔するより怒られた方がましだろうに」
しかし、そう考えると少し鬱にもなるな。
「いや、なんつーか・・・。お前には言えるから言っとくけど、なんか悪いな」
「え? どうしたのよいきなり」
「いや、思い返すと俺らをターゲットにして駒王町が消滅しかけた事件がいくつかあってな」
さっきのエクスカリバーの一件にしたってそうだ。
「責任はほぼすべて相手側にあるとはいえ、対応に不手際があったのは事実だ。クリスマスのプレゼントとかで少しは詫びを入れれているが、さすがに監督責任感じてな」
「・・・馬鹿でしょあんた」
おい! この女はっきり言いやがったぞ!!
桐生は深くため息をつくと、堂々と指を突き付けた。
「あんたが自分で言った通り、悪いのは相手側なんでしょうが。だったら守るために尽力して、実際被害を抑えているあんたらは胸張ってればいいのよ」
「いやぁ、ミサイルぶっ放されたりされたのは俺がちょっと加減を間違えったぽいところが原因だから」
「あれはちょっとじゃないでしょ。ゼノヴィア達から聞いたわよ。・・・ドンビキなんですけど」
そこまで言うか!!
「同じ日本人として恥ずかしいから、これからはそういう行動は避けなさい!! いいわね?」
「へいへい」
仕方がない。糞尿をひっかぶせるのはさすがに抑えることにしよう。
にしても、同じ
最近、そういう観点でものを見ることなくなってたな。
「桐生。お前、すごいよ。もしかしたら惚れてたかもしれない」
「知ってるわよ。あ、でもあんたはないから」
酷いよこの人!!
そして修行の真っ最中、イッセーと姫様の新技を見た後、俺たちは修行を再び行っていた。
「ふ、ふふふふふー。一対一ならこれぐらい楽勝なんだよねー!!」
木場とゼノヴィアとアーサーを昏倒させて、久遠は勝利の雄たけびを上げた。
こいつ、本当に何度も何度も模擬戦申し込まれて相当ストレスが溜まっていたらしい。ボコボコだよ。
「お疲れ久遠。はい、レモンのはちみつ漬け」
「頂きますー。・・・んーおいひー」
ホントご苦労さん。ゆっくり休むといい。
「あー。言い忘れてたけど今度の模擬戦、私も参加するからねー」
「は? マジで?」
おいおい、できれば負け戦にしたいから、強い奴をあまり集めすぎるわけにもいかないんだけどな。
「会長の名代だよー。ちょっと大規模戦の勘を取り戻しておきたくてねー。前からそういったのがあったら参加させてもらえるようお願いしてたのー」
「ああ、そういえば俺らそういうの少ないからな」
それなのに、クリフォト戦になってからはそういうのが連発してる。割と苦戦してる理由の一つではないだろうか。
たしかに、久遠に勘を取り戻してもらえるならそれはそれでいいことか。
「それにー。それでも負けかねないんじゃないー」
「あー・・・。確かに」
なんでも悪魔祓いの二大巨頭が参戦するとのことだ。
そこにベルも参加するとなると、もはやはたかが悪魔祓いと思うわけにはいかないだろう。
こっちは加減して最上級悪魔は派遣しないということだし、これは手抜きしなくても返り討ちって可能性はあるかもな。
「それにゲンさんも出るらしいしねー。だから最近来てないでしょー」
「そういえば」
ふむ、実は思うところがあったんだが仕方がない。
「最近嫉妬してたからな。謝罪に何かおごりたかったんだが」
「・・・嫉妬ー?」
久遠は少し考え込んで、はたと手をうった。
「もしかして、ベルさんとずっと一緒にいたからー」
「最近ベルの奴べったりだし、乗り換えた可能性すら想定してる」
ふむ、やはり少し考えると心配になりそうだ。
なにせ同郷だしな。いろいろと思うところはあるだろう。
「心配しすぎだと思うけどなー」
「まあ、心配しすぎならそれでいいんだがな」
うん、ご老体に励ましてもらったし、すべては模擬戦の後で聞くとしよう。
「何やってんだファック」
「え? マジでご主人そんな心配してんのかよ」
おい、いきなり現れてあきれた声出すなそこ二人。
「だよねー。ベルさんに限ってそれはないでしょー」
「ベタ惚れ以外の何物でもねえだろ。なあ小雪」
「わかりやすいぐらいベッタベタだからな。ファックな心配してんじゃねーよ」
三人そろってちょっと言いすぎじゃね? 俺だって傷つくんだよ?
と、思ったら三人がかりで抱きしめられた。
「よしよしー。恋愛経験少ないからいろいろと不安なんだよねー」
「あたしらもまーそうだけど、ファックすぎるから心配になってくるな」
「頑張れご主人。さっさと立ち直ってね?」
・・・なんか涙でてきた。
「・・・うぅうううううっ。やっぱり不安なんだよ」
「「「よしよし」」」
俺は、俺はこんないい女たちに囲まれて幸せ者だ。
うん、頑張るよストラーダ猊下!!
俺は心の猊下に敬礼すらした。聖職者とはかくあるべきだね、うん!!
愛する女のためにも頑張るよ!!
その後、クリフォトを抜けたクロウ・クルワッハが最上級悪魔タンニーンの食客となってたり、なんか出生率の低いドラゴンの卵を預かることになったりといろいろあった。
・・・そして、大規模模擬戦の日がやってきた。
クロウ・クルワッハのところとかをまとめきれなかった。・・・反省反省。
あと、いろいろたまったガス抜きもかねて新連載も投稿しました。
ケイオスワールドではできなかったことをやっていきたいと思っていますので、ぜひそちらも見てくれると嬉しいです!