ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド 作:グレン×グレン
イッセーSide
いきなりなんだこれは!?
み、み、み、ミサイル!? ミサイル攻撃!?
なんだ、テロ!? 禍の団とかじゃないテロでも起きたのか!?
俺たちはあわてて外に飛び出すが、もう燃え盛って燃え盛ってなんだこの大惨事は!?
「・・・カウンターで電子機器にダメージは与えたけど逃げられたわね。まさか対科学用魔術の研究がこんなところで役に立つなんて」
アーチャーさんがさすがに冷や汗を流しながらそういうが、え、いや、これどういう状況!?
「・・・見つけたぞ」
静かに動きながら、死神が何人もこっちに近づいてきていた。
・・・まさかいきなり来るとはな。やる気だなこいつ等。
「ごきげんよう。早速だけど、その数で私たちを倒せると思っているのかしら?」
と、部長が自信満々でそう言い放つ。
確かに、敵の数は三人だ。
アーチャーさんもいる状況下で、この数は少なすぎるだろう。
確かに実力は高そうだけど、プルートみたいな化け物オーラは出てないし、コレならたぶんあっさり何とかなるんじゃないか?
だが、死神たちは俺たちをあざ笑うかのように肩を震わせると、外のほうを指さした。
「・・・今から、あちらの方向の商店街で麻薬中毒患者たちが暴動を起こす」
え?
麻薬中毒の連中が多いのは知ってたけど、なんでこいつらがそんなことを知ってるんだ!?
「そこにはAKよ・・・47とかいうライフルが隠されていて、それを持った連中が暴れまわるとかいうらしいぞ?」
お、オイオイオイオイ!!
そんなことになったらやばすぎるじゃねえか!! っていうか、なんでこいつ等そんなことを・・・!
「麻薬中毒は禍の団がかかわっていたのか!」
「厳密にいえばエデンが禍の団入りする前に金稼ぎに生成したものだ。・・・まあ、都合がよかったので利用させてもらったがな」
木場の言葉に応えながら、死神たちは鎌を構える。
「ああ、どちらにしてもあくまでは積極的な介入などできんか。武装した暴徒たちを何とかする高校生など、フィクションでしかお目にかかれんだろうしな」
く、くそ卑怯な手を使ってきやがる・・・!
俺たちは鋭い視線でにらみつけるが、死神たちはどこ吹く風だった。
「いいぞ。我らの信仰を踏みにじり、さらにはハーデス様を踏みにじった貴様たちの日常が砕けるその姿を見てみたかったのだ!!」
こいつ等、頭に血が上ったあまり人間たちにまで危害を加えようとしてやがる。
くそ、さっさと倒しちまえばいいけど、だからってその後どうする!? 赤龍帝の鎧で街中で暴れるわけにもいかないし・・・!
『安心しろ、イッセー』
俺たちの脳裏に、その言葉が響いた。
「み、宮白!?」
宮白、もう来たのか!?
で、でも宮白がいたからってどうにかなることじゃないような気がするんだが!?
と、後ろを振り返ってみればアーチャーさんも肩を震わせている。
え、え、どういうこと!?
「残念ね。一切の魔術的要素を持たず、こちらに対する悪意を持たないものによる破壊工作や、こういった事態は想定の範囲内よ。・・・兵夜の想定だけど」
マジか!? そんなことまで想定していたの!?
「・・・まあ、学園都市技術の型落ち品をばらまくだけでも大金手に入るから、それによる治安の悪化も想定内だったがな、ファックなことに」
青野さんも肩をすくめながらそんなこと言い放った。
「と、言うわけでさっさとやってしまいなさい」
Side Out
了解だマイサーヴァント
はっはっは。嫌がらせとしてこういった手段を取ってくることはまあ想定の範囲内だった。
学園都市の技術を開き直って各国と提携してばらまけば、一夜にして軍事大国が入れ替わってもおかしくない。
神の死と同時に併用すれば、人類社会を巻き込んで大きく勝率を挙げることができるのは想定の範囲内だったが、まさかこの程度の小規模な方法で済ますとは思わなかった。
フィフスも焼きが回ったようだ。おかげで余裕で反撃できる。
と、いうことで俺はいま、通りがかった暴動を何とかするために、そういうときのために開発した特注品を使って乱入した。
そして、思いっきり注目されている。
そりゃあもう、いくら日本が平和ボケだからってここは茫然としちゃいかんでしょってぐらい注目されている。
っていうか暴動起こしてる連中が、アサルトライフルを持って唖然としている。
まあ、それは当然だろう。
「・・・ロボコップ?」
うん、そういうだろうことはわかっていた。
・・・くっくっく。アザゼルの技術力と小雪の記憶をもとに、アザゼルをおだてて作り上げた純粋軍事技術製パワードスーツ!!
親父の会社に横流しして、俺が出資していくつも作っておいた自衛隊と機動隊の新兵器用スペシャルウェポン!!
神秘的要素を持たないことをいいことに、すでに地元の警察と自衛隊には横流ししているがまさか本当に実戦を経験することになるとは思わなかった。
「さあ、やってやるぜ!!」
突撃してきた俺にビビった暴徒たちがアサルトライフルをぶっ放すが、俺はシールドを構えてそれを防ぎ、一気に懐へと飛び込む。
そして暴徒鎮圧用のスタンガンを展開して、敵を一気に殲滅していく。
さて、これでとりあえずの問題は何とかなったか。
などと思った瞬間に、殺気を感じて思わず飛びのく。
次の瞬間、巨大な人影がブレードを地面に突き立てた。
・・・なんか人型ロボットが出てきたんですがちょっと待てコラ。
しかも照準がこっち向いてんだけどちょっと待てここ街中!!
思わぬ第二ラウンドを急いで飛びのいたが、着弾のソニックブームに思いっきり吹っ飛ばされた。
「舐めるな!! 作ることは作れるけどまともな運用はできない欠陥品に見せかけたスラスターユニット!!」
必死こいて作り上げた機械操作魔術により、今や魔術師は最新機器をたやすく操作できる超優秀なハッカーになった。
その研究第一線の俺は当然機械を操作することにおいて超優秀であり、当然のごとくこういったこともできる!!
魔術理論により理論上は実現できるが実用化には程遠い技術を大量に組み込んだこのスペシャル仕様ならこれぐらいは何とかできるが、なんだこの衝撃波は!!
「すいません! 着弾の衝撃が口径と釣り合ってないんだけどどういう理屈かわかりますか!!」
『銃弾そのものがファックなんだ! 細工してソニックブームが出るようにしてるんだよ!!』
説明ありがとう小雪! 愛してるぜ!!
『対高位能力者用の実験作持ち出しやがった! 弾速は遅いがお前弾丸見切れるか!!』
「無茶いうな!!」
できればもっと具体的な対策を教えてくれるともっと嬉しいぜマイハニー!!
ここは日本の地方都市だぞ!! いまどき最新技術の塊が大暴れしていいところじゃないんだよ!!
とはいえ、どうやら動かしているのはただの暴徒らしく意外と躱せる。
なんていうか、狙いは正確なんだけどほかが甘いというか、おかげで対銃戦闘がものすごくうまくいかせるというか。
とはいえさすがに武装があれだ。ある程度説得力が必要だから全力が出せん。
どこで録画されてるかわからないか武器を取り出すわけにもいかないし、くそ、どうする!!
佑斗Side
街中の暴動の方は宮白くんが動いているが、だからといって彼に任せきりというわけにもいかない。
此方はこちらですぐに死神を撃破して助けに行かないと。
「・・・では、死んでもらおう」
そういうと、死神の1人が注射器を取り出した。
あれは、ヘラクレスに使用されたものと同タイプか!?
「・・・起動」
次の瞬間、奴から発せられる気配が増大した。
「上等!!」
全力で真正面からイッセーくんが突貫する。
その攻撃を、死神はあえて真正面から受け止める。
轟音が鳴り響き、そして死神は耐えきった。
いや、アレは微動足りしていない!?
「・・・マジかよ!?」
カウンターで振り払われた鎌を素早くイッセーくんは回避するが、その衝撃は計り知れない。
まさかイッセーくんの力が通用しないだなんて!?
「それでは速やかに撃破するとしようか」
死神はこちらの攻撃を一切意にも介さずに仕掛けると、僕らに鎌を振るっていく。
僕らも反撃をするが、その死神には一切通用していない!?
「ふはははははははは!! この力の前に何もできずに死ぬがいい!!」
くそ! 今度は一体どんな能力を使っているんだ!!
Side Out
神秘が一切かかわってないなら、堂々と一般人に見せつけても問題ないよね!(どや顔
開き直ったフィフス一派による二面作戦。当然予想されてたと思いましたが、新型麻薬は木原特性の学園都市印です。
因みに人払いをしたのは、神秘の塊である死神はさすがに隠しておいた方がいいという判断。別に気を使ったわけではありません。
冗談抜きで学園都市の科学技術がある以上、開き直ればものすごい富と国力を得ることができる禍の団。しかも神秘は一切かかわってないので、異形側も手が出しづらい。
しかし学園都市になれている小雪や、策謀慣れしている兵夜やアザゼルにはその程度読んでいるので、対策も一応練っておりました。魔術理論を制御に割り振った、ガンダムもビックリの実験機により戦闘開始!
因みに出しづらい設定なので今出しますが、小雪は工業系の高校に籍を置いていたので、実はアザゼルに指導できるぐらい機械工学系の知識と技術があるという設定。とはいえ最先端慣れしてるので学園都市技術で古い技術はついスルーしてしまうという欠点が。
のちのちこれがエライことを引き起こし・・・?