ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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番外編は短めですが、第四章の方向性を少しずつ正確に見せていく方向になると思います。


禍の団、増えました!!

「近年アフリカ大陸で活動を続けている軍需産業クージョーノケイですが、本社の置かれている国家がクージョーノケイに任せすぎていて事実上の傀儡になっているという批判もされており、アメリカでは第三世界の軍事力強化にもつながることから警戒が強まっています」

 

 テレビで物騒なことが流されてるけど、俺たちは今のところ平和だった。

 

 確かにこういうニュースを聞くと、力を持つものとして思うところはある。冥界の出来事にも介入したし、ちょっと助けに行きたいな~って思うときはある。割とある。

 

 だけど俺たちは悪魔なので、あまり表だって人間界の問題を解決するわけにはいかない。悪魔の契約として依頼してくる人がいれば話は別だけど、俺たちの担当じゃないのでやることはない。

 

 宮白は街の問題をよく解決しているけど、それだって宮白が人間時代に築き上げたものの維持として必要なだけだ。いずれ十年以上かけてゆっくりと消滅していくことになると宮白自身言っていた。

 

 ・・・最近開き直って「こういうことしてくれるんですよ」とか言って悪魔業界に移し替えをしているというフォローしてるのは内緒だ。しかも今回その依頼で宮白自身動いている。

 

 なんでも最近この辺で新型麻薬が流行っているとかで、ヤクザ業界も警察業界も「そんなものを蔓延させてたまるか!」で合意して、連絡してないだけでこっそり連携を取っているとか。宮白はその情報仲介役らしい。直接情報を仲介すると、あとで首が飛ぶ人がいるので俺が仲介しているとか言ってた。

 

 最近近所で旅行している人もたくさんいるのにひどい話だ。あいつは働きすぎなところがあるし、今日の晩御飯は宮白の好みで統一すると全員一致だった。

 

 因みに父さんや母さんも旅行中だ。最近宮白がサービスして

そういったのをたくさん送ってくる。

 

「イッセーにいさま。宮白さんはいつもこういうことをなさってるんですか」

 

「なまじ人間時代に作りまくってたから忙しいんですよあいつ。・・・まあ、このあたりはアーチャーさんの工房化してるから異能の持ち主相手には超強いですから大丈夫大丈夫」

 

 実際侵入しようとしても無理があるだろう。

 

 英雄派の襲撃も余裕で対処してのけたし、おかげで俺たちすっごい楽ができた。

 

 魔術師の組合に顔を出すことも多かったので話をしないこともあるけど、リアスたちとはものすごくよく話している。

 

 そして自作のコスプレ衣装がかわいかったことで俺もスーパーラッキー。感謝してもし足りない。

 

 アーチャーさんも俺たちの大事な仲間だ。一年ぐらいしたらパーティでも開こうかな。

 

「・・・イッセーくん。ちょっといいかな?」

 

 と、木場が戻ってきたんだけど何か表情が変だ。

 

「ちょっと大変なことになったみたいだよ」

 

「大変? どうしたんだ?」

 

 そういうと木場が、一枚の紙を差し出す。

 

 そこにはロスヴィイセさんみたいな鎧に身を包んだ人たちや、以前俺たちを襲った死神の姿が映っていた。

 

 よく見ると抗議文らしいのがかかれてるけど、これって一体。

 

「・・・わかりやすく言うと、宮白くんがやりすぎたんです」

 

 と、ロスヴァイセさんが入ってきてそういった。

 

 やりすぎ? え? どういうこと?

 

「ロキさまやハーデス神を叩きのめしたのは宮白くんでしょう? 特にハーデス神の倒し方がアレだったこともあって、爆発した一派が報復を叫んで禍の団入りをしたんです」

 

 そういえば宮白、「似たようなことを考えてる連中に対するけん制も兼ねて、ハーデスの報復はあえて自重を捨ててみた」とか言ってたっけ。

 

 ・・・それで余計な敵が増えてるじゃん! ダメじゃん!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、兵夜は今どこにいるの?」

 

『ああ、麻薬取引組織が山中に潜んでいるという情報をつかんだんで偵察に言ったんですがガセネタで』

 

「だったら今すぐ戻ってきなさい!!」

 

 部長がはっきりと一喝した。

 

 うん、この自体はかなり宮白の自業自得だから部長も怒ってるな。

 

「ハーデスに対する報復は確かに同意見だけど、それが原因で非常事態なのよ。あなたは彼らの最優先ターゲットだということを自覚してすぐに戻ってきなさい。当分街の外に出るのは禁止よ!」

 

「と、いうより私たちにも被害が及びますし、もうちょっとお仕置きしましょうかしら」

 

『すぐ戻るのでストップ! ストップでお願いします!!』

 

 二大お姉さまの怖いオーラに全力で宮白がうなづいた。

 

「あの、本当に急いでくださいね? タカ派なだけあってそれなりに武闘派もいるので危険なんです。ヴァルキリーの方は攻撃魔法の使い手も複数いるので、周囲の被害を気にしなくていい状態だと爆撃状態になる恐れがあるんです」

 

『わかってますロスヴァイセさん。急いで戻りますんで安心してください』

 

 心配するロスヴァイセさんを安心させるためにわざと笑顔を浮かべてから、宮白は通信を切った。

 

 ふう、まさかハーデスボコった一件でこんなトラブルが発生するとは。

 

 青野さんたちがお仕置き決行したのもうなづける。聞いた時はやりすぎな気もしたけど、結果として確かにそうなってもおかしくないことをしたわけだし、今はまあ妥当かなって思い始めてきた。

 

 ・・・というか、宮白は女顔だし体格決行華奢だし女装似合うしであまり違和感がない。ギャスパーとは違う方向性だけど、いっそこれから女装させてグレモリー眷属男の娘部隊とか作るというお仕置きもあるかもしれない。

 

 まあ、そんなことを言っている場合でもないか。

 

「でも頭に血が上ってるってことはやばいですよね。周りの被害とか考えずにこのまま突っ込んで来たら大変じゃないですか」

 

 ホントにそれはやばい。

 

 なんたってうちは住宅地だ。こんなところで暴れられたらどれだけ被害者が出るかわかったもんでもない。

 

「さすがにそこまで頭が回らないということはないでしょうが、宮白くんはいま人気がいないところにいるわけで、そこを突かれると心配ですね」

 

 なるほど、ロスヴァイセさんの言うとおりだ。

 

 当分単独行動は控えてもらわないと大変だ。いつひどいことになるわかったもんじゃない。

 

「そうね。今日はこのあたりも静かなせいか不吉だわ。・・・いっそ迎えに行ったほうがいいかもしれないわね」

 

「今日はシトリー眷属は学校設立のための業務で冥界に行っていますからね。戦力も足りませんし全員で行きますか?」

 

 不安げなリアスに木場がそう尋ねるが、リアスは静かに首を振った。

 

「さすがにミリキャスのこともあるもの。いきなり仕掛けてくることもないでしょうし、今は様子を見ましょう。何かあればさすがに兵夜も連絡するでしょう」

 

「・・・微妙に不安です」

 

 子猫ちゃん、誰もが思ってることを言わないでくれ。

 

 宮白はこういう時独断行動するから怖いんだ。

 

 ああ、皆わかってるから暗くなった。

 

「やっぱり不安ですね。ここは代表して私が行ってきます」

 

「そう? じゃあロスヴァイセ、ちょっと迎えに行ってきて頂戴」

 

 うん、やっぱり迎えを寄越したほうがいいよね!

 

 あのバカおとりになって引き寄せて撃破とかやりかねないし。

 

 と、言うわけで急いで呼び戻そうとしたところで、何やら外がドタバタと騒がしくなってきた。

 

 なんだなんだと思っていたら、扉を開けて青野さんが突入してくる!!

 

「おいリアス!! いったい何があった!? アザゼルがファックやらかしたのか!?」

 

 なんかすごいあわててるけど、え、何々?

 

「一体何があったの? 今兵夜は呼び戻してるけど」

 

「このあたり一帯に人が一人もいないぞ!! 何があった!!」

 

 ・・・はい?

 

 い、いやいやいやいや。

 

 いくらなんでも人が一人もいないだなんてありえないでしょ。そんなことあるわけがない。

 

 と、思っていたらまたドタバタ騒がしくなって、今度はベルさんが乱入してきた!!

 

「じ、実質大変です! 兵夜さまはおりませんか!?」

 

「うお!?」

 

 後ろから大声を出されて青野さんがびっくりするが、それよりベルさんの剣幕が大変だ。

 

「一体何があったのよ。今兵夜が大変なことになってるのだけれど?」

 

「か、禍の団がすごい手の込んだことをしでかしてました!! このあたり一帯の住人を買収してます!!」

 

 ベルさんがとんでもないことを言い放った。

 

「ええええええ!? 禍の団がこの辺の住人を買収って、どういうことなのベルさん!?」

 

「そ、それがですね? 三大勢力の最近の調査の結果判明した禍の団の息がかかった旅行会社が、このあたり一帯の住人を雇っていたり懸賞の名目で旅行に招待したり、ドッキリの名目で買収していたりで、実質このあたりにいる住人は私たちだけなんです」

 

 マジ!? 無駄に手の込んだことしてるな、オイ!!

 

「ってちょっと待ってください! それってつまり・・・どういうこと?」

 

 いや、住人がこのあたりにいないからって、そんなに広い範囲を狙えるわけじゃないよね。

 

 はでに動いたらすぐばれるし、いくらなんでもそんなことはないと思うんだけど・・・。

 

 と、今度はドタバタせずに一瞬で空間を転移してアーチャーさんが現れた。

 

 この人神殿化してるこのあたりだと簡単に空間転移できるんだけど心臓に悪い。

 

「うわぁ!? な、なんですかアーチャーさん!?」

 

「あなた、防衛のために結界の調整をするんじゃなかったの?」

 

 宮白を呼び戻すときも顔を見せなかったのに、今はかなり警戒してる表情を浮かべていた。

 

「全員、今すぐ戦闘準備をしなさい! 外から超音速で接近してる物体がいくつか現れたわ!!」

 

 え? それってどういうこと?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 彼らは、グレモリー眷属に対する報復の準備を整えていた。

 

「・・・準備はいいか?」

 

 コックピットで一人の男が、最後の質問を訪ねる。

 

 今回の作戦のために、彼らは捨て駒として投入される。

 

 捨て駒になる覚悟はあるか、その質問だった。

 

『構わん。・・・さあ、始めろ』

 

『ハーデスさまを貶めた報いを今こそ知らしめてくれる』

 

『我らが神話を貶めた罪を思い知らせるのだ』

 

「いいだろう。此方としても、できれば首の一つぐらい奪ってくれることを願っている」

 

 そして、目標を確認する。

 

「・・・全機、ミサイル投下。さあ、はでに宣戦布告をするとしよう」

 

 そして、兵藤邸に向けてミサイルが一斉に発射される。

 

 同時に、男はハッチを解放して中に格納していたものたちを投入する。

 

「・・・こちらフーリガン1。第一段階終了しましたので、第二段階の発動をお願いします」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side Out

 

 




兵夜は味方も作るが敵も作るタイプですが、ここにきてやりすぎ。


まあ、仮にも自分たちの主がクソまみれにされればブチギレます。もともと好かない勢力の連中にされたとなればさらに倍。


と、いうことで敵が増えました。


四章からはバトル要素の強化も兼ねて、平成一期仮面ライダーのように怪人ポジションを複数出していろいろな方面からのバトルを見せていこうかと思っております。フィフスの新兵器もその一環です。

と、いうことでやりすぎの結果ロキとハーデスのシンパが敵となることになりました。









因みに、兵夜は神殺しやら神の力の取り込みやらをやりすぎたせいで、神から若手のレベルではない驚異として認識されました。まあ、ハーデス瞬殺すれば当然なのですが。

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