ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド 作:グレン×グレン
Other Side
「御苦労だったな。もう終わったから引き渡してやってもいいぜ?」
「承知しました。・・・こちらも使ってしまったので後がなかったところです」
「いやよかったよかった。これで大体ケリもついたし、お疲れさん、帝釈天」
「・・・HAHAHA。まさかこんな奥の手隠し持ってたとはな、俺に膝をつかせるだなんてやるじゃねえか」
「あの計算すっ飛ばす化け物に勝つには、これぐらい出さないとだめなんだよ」
「確かにてめえは本気出すとSSぐらいは出すが、あの赤龍帝は本気もB級なのにここぞのところでSSS出すからなぁ、Sどまりの曹操じゃあ荷が重かったZE!」
「まあそういうわけだ。なあに、欲しけりゃ少し位分けてやってもいいぜこれが? まあ、会話は録音して保険にするがな」
「・・・やめとくぜ。お前らはこのまま残しておいた方が面白そうだし、何よりさすがに今のままじゃあこっちもヤバイ」
「わかってくれて助かるよ。ま、使えなくても神滅具だ、価値はあるだろ?」
イッセーSide
全部終わって昇格も決定、リアスとデートにも行くことになって俺はもうドキドキです!
と、言うわけで女がらみじゃ経験豊富のアザゼル先生に相談しに行ったら、結構マジな顔で考え込んでてどうしたもんか。
「いや、思ったよりこっちも面倒でよ。ちょっと頭抱えたくなってなぁ」
「何言ってんですか、余計な重荷から解放されたアンタと付き合わなきゃならない俺たちの方が頭抱えたいですよ」
そう、総督を辞任したことでアザゼル先生はリミッターが解放されただろう。今後のトラブルがどんなことになるか予想がつかない。
はやく宮白帰ってきて! 入院なんてするなよもう!!
「いや、実は割とマジでやばくてなぁ、見ろよコレ」
そういってアザゼル先生が出してくるのは、悪魔の名簿だった。
なにこれ? 半分ぐらいバッテンがついてるけど。
「あのどさくさで叛逆されて殺されたり、裏でやらかしていた悪事をスッパ抜かれた連中の名簿だよ。ちなみに悪魔側だけでこれだが堕天使や教会にもいくつかいる」
「マジで!? けっこうたくさんじゃないですか」
冥界って本当に問題あるなオイ! あ、でもごっそり減ったからこれから楽かな?
「身内の引き締めには効果があったかもしれないが、こうも減ると後釜すえたりで大変なんだよ。何でもかんでも速攻で片づけりゃあいいってもんじゃない。それならサーゼクス達が全力で仕留めりゃいいだけだからな」
なるほど。政治って本当に難しいんだなぁ。
ってことは冥界は立て直しで当分忙しいのか。その分俺たちも頑張らないと。
「しかも、中には冤罪臭いやつもいるし、これ以外にもやれ変態行為でスキャンダルされた奴もいる。・・・中にはこの緊急事態にクソ漏らしたとかいう恥ずかしい目にあった奴もだ」
す、すごいことなってんだな冥界業界。
ってまてよ?
「そういえば、以前パーティーにフィフスがちょっかいかけたときアサシンに毒盛られてゲリになった人たちがたくさんいたような・・・」
「ああ、間違いなく奴の仕業だ」
何をやってるんだと突っ込みたいけど、スキャンダルで面白おかしく言われている人からしてみるとシャレにならないことだ。
俺も、おっぱいドラゴンとして子供たちにショーをしているときに漏らしたりしたら人生暗闇だろう。
「人ひとりの人生を終わらせるのは、何も殺すことだけじゃない。あの野郎最初からそのテストも兼ねて下剤なんてもの盛りやがったんだ」
なんて恐ろしいやつだ、フィフス・エリクシル!
そんなのにむっちゃ敵視されてるとか運が悪すぎる! 一度お祓いしてもらいたいけど悪魔だから無理だ。誰か助けて!!
「それだけじゃあない。結局超獣鬼を含めた獣鬼はいくつか禍の団に回収され、今回反乱を起こした連中も、フィフスが戦力にする代わりにかくまったって情報もある。なんだかんだでフィフスの奴は強化されてんだよ」
あの野郎、禍の団で一人勝ちしやがったのか。
こっちが強くなって勝ったりしてる時に、フィフスの奴もどんどん強化してくる。
くそ、面倒な奴に敵視されたもんだなぁ。
「アイツはお前を警戒してるからな、なにぶん間違った判断じゃねえし、アーチャーがいる以上いずれ最終決戦を仕掛けてくるはずだ。その時のために鍛えることは忘れるなよ?」
「わかってます! レイナーレの奴とも決着をつけなきゃいけないし、俺だって強くなります!!」
俺が気合いを入れてそういうと、先生は笑って俺の頭をなでる。
「その意気だ。と、いうことで一ついいニュースも教えてやろう」
ん? いいニュース?
「宮白のやつが意識を取り戻したとよ。いま小雪たちが見舞いに行ってる」
お、マジか!!
宮白のやつ、ハーデスをズタボロにした上にクソまみれになる映像を流すというとんでもない報復をしでかした後ぶっ倒れたらしい。
書類でハーデスの脚を使った義足の開発を魔術師組合に依頼していた当たり、確信犯でやりやがった。
俺も大概無謀だけど、あいつの場合はどれぐらいダメージはいるか把握したうえでやってるからある意味もっとひどい。
「っていうか宮白の処罰って軽すぎません? 昇格取り消しされてもおかしくないと思うんですけど」
「したくてもできん。あいつ派手に全世界中継でハーデスぶちのめしただろ?」
うん、アレは本気で驚いた。
「魔獣騒動で被害にあった連中からしてみれば、あいつは元凶を叩きのめしてくれた英雄だ。感謝状を出したいってやつもいるし、勲章を授与するべきではないかという連中もいた。」
ああ、そういえば報道業界ではハーデスが今回の騒動の元凶って認識だったっけ。
あながち間違ってないのがひどい。おかげで俺もみんなもひどい目にあった。
「そんな英雄に重い罰を与えたら、魔獣騒動で心を痛めた連中が暴動を起こすかもしれん。ごっそり人材が減って立て直しが必要な現状じゃあそんなことは無理だ」
宮白のやつ、結果的にフィフスに助けられてやがる!!
ってことはアイツおとがめなし!?
く! 心底人を心配させておいてこんなちゃちな叱責だけで済ますとはさすがやり手だが許せん!!見舞いに行くときはしっかりお仕置きしてやらないとな・・・!
「ま、お仕置きは小雪たちに任せといて充分だろ」
そんなことを言うけど俺たちだって怒ってるんですよ!?
と、思ったけど、アザゼル先生は宮白に同情する表情だった。
「いやホントに勘弁してやれ。小雪の奴が計画してたんだが・・・」
そういって先生が耳打ちする内容は、確かにその気がなくなるものだった。
・・・合唱!!
Side Out
さすがに今回はやばかった。
いや、腎臓や肺の片方ぐらいは覚悟してたから安いダメージだと思うんだが、最後がやりすぎた。
足がなくなってるのにクソまみれになったもんだから感染症起こして緊急入院。冗談抜きで生死の境をさまよってしまった。
はっはっは。義眼ぐらいなら開発できるというか、魔眼を作るなら入れ替えるのは別におかしくないから安いんだが、これはマジでやばかったぜ。
うん、やばかったやばかった。反省してる。
「反省してるから拘束解いてください!!」
「却下だファック」
「無しだよクソご主人」
「さすがにあり得ないかなー」
「実質止められないですごめんなさい」
全員で切り捨てられた!!
くそ、意識を取り戻して書類整理をやっていたらこのありさまだ。
なまじ非常用の義足は開発してたから両手両足拘束されてる。
全員微妙に目が座っており非常に怖い。おい、俺は生きて帰れるのか?
「ご主人は本当に大活躍したよな。・・・死にかけてるけど」
涙目でナツミに来られると申し訳ない気にもなるが、額に青筋が浮かんでいるから恐怖心の方が先に立つ。
「兵夜さまは自分にハイダメージを貸しすぎです。実質私たちにももう少し重荷を乗せてくださってかまわないのですよ?」
ベルが割と真面目に説教するノリなのは心をいやす。怒られてるのに癒されるとかすごい状況だ。
「兵夜くんに七宝渡したのが原因でこんなことにになるなんて心臓に悪かったよー。本当に一日寝込んだんだからねー」
割とマジ泣き状態な久遠にはマジごめんなさい! でも目のトーンがあれ何で落ち着いてください!!
「まあ総意をゆーとな? ・・・お前はマジでファックな目にあって首輪付けた方がいいよなーってこった」
ああ、小雪は本当に面倒見がいいから説明してくれるね。
「ってお前ら本気でファックするつもりか!? 俺の処女がヤバイ!?」
男の処女ってどういう意味かと思ったら自分で調べてくれ。自己責任だぞ諸君!!
「安心しろ。ワセリンとほっそいの用意してやったから四人同時でも問題ねーよ。マジファック」
うわぁい。妙なところで気を使ってくれるよねホント。
「そして処女はそれだけじゃではありません」
ベルがそういって取り出すのは、なんと!
「そ、それはアザゼルが開発した性転換光線銃!?」
「そういうことだよー。前にイッセーくんから聞きだしたけど、兵夜くんレズとコスプレが好きなんだってねー?」
あ、部長が爆発寸前だったのでアドリブで久遠のところにイッセー送り込んだときか!!
正直久遠なら推測してくれると思ってのアドリブだったが、まさかそのツケがこんなところで来るとは!!
何も言ってこなかったのはいざというときの最終兵器だったか!! だが、イッセーがそこまで正確に把握しているとは、付き合い長いだけあるな。
「っていうかご主人。エロ本の横流しに自分の趣味出しすぎたったなんてアホなミスするときあったんだね」
自業自得だった!
おのれ、俺とて最初のころは未熟だったが、それが巡り巡って俺自身を痛めつけるとは!!
っていうかちょっと待て!
「お、俺に変な趣味を目覚めさせる気か!! ほんとに目覚めたらどうするつもりだ!?」
女の快楽は男より強力だという。
俺がそっちの属性に目覚めたらどうするつもりだ! 自分の首を絞める結果になるぞ!?
「彼氏の趣味に理解を示すのも女の度量だよー」
「っていうか兵夜がそういう趣味なんだからレズったほうが効率いいし、まあいいかなって思う」
「実質それぐらい突破しないでどうしますか!! っていうか兵夜さまが好きなら突破して見せます」
「観念してファックされろ。今更その程度で引くような、まともな女はこの部屋にいねーよ」
はっはっは。覚悟完了してやがる。
「え、えっと・・・ということは?」
現実逃避したいけど無理だよなー。後でどさくさ紛れに主導権うばえないかなー。
「「「「いただきます」」」」
いやぁあああああああああ! 犯されるぅううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!??
かろうじて新しい扉を開くことは阻止できた。
覚えているがいい、開き直って自分の体で研究しまくって、ベッドの上でひいひい言わせてやる!!
フィフス、一人勝ち。
GSはもともと英雄派の持ち物なので、フィフスは大した損害を出さずにごっそり強化をすることに成功しました。どさくさに紛れてごっそり戦力も強化して主人公陣営の宿敵として順調に強化していってます。
そしてアサシンがアサシン的に面目躍如。敵を(社会的に)始末して撃破。冥界政府はいろいろな意味でダメージの回復が忙しくなるので歯ぎしり状態です。結果的に兵夜の減刑にも助力したり。
そして兵夜、すごいお仕置き。
なんというかですね。強敵と相手した場合、肉を切らせて骨を断つべきか迷わないというか、最初からどんな肉の切らせ方をしたら一番骨を断てるか考えるタイプ。実力の低さと倫理観の緩さと自己犠牲精神の存在から、代用品を用意できるのなら自分のハイダメージを一切躊躇しない。
まあ、そんな状況下で首輪をつけずにいるほど彼女たちは放任主義でもなかったのですごいお仕置きを受けました。
次回からは13巻書き下ろしをベースにした中編です。
今後の展開のための布石を加えていきたいと思っております。