ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

108 / 361
ホーリー編突入!

別名、優男撲滅編なこの話、さて我らが兵夜はどう動く?


体育館裏のホーリー
日常、満喫中です!


 

「み、宮白! お前知ってたか!?」

 

「ん? ああ紫藤イリナのことなら今朝しったぞ? 教会は治癒魔術礼装があまり必要じゃないから情報が入手しずらくてな」

 

 昼休みに飯を食いながらのイッセーの質問に、俺はけだるげにそう答えた。

 

 とはいえちょっとはカッコつけたかったので、眼鏡をキランと輝かせて知的なイメージを出してみたが。

 

 ちなみにこれは実験段階の魔術礼装。眼鏡が魔力の残滓を感知することで、魔術師が使うと残留魔力を感知することができる特製品だ。

 

 いやあ、最高クラスの魔術師がいるから思っていた礼装が作り放題。おかげで最近は研究が進む進む。

 

 とはいえそのせいで最近あまり寝てないから、昼飯作りそびれたんだよなぁ。一応パンを買ったからまあ大丈夫なのだが、量が足りん。部活の時になんか作るか。

 

 ちなみに俺のコネクション形成は結構役に立っている。魔法使いどもはこのデータを基に新たなる魔法体系を作れないかと興味を持っているし、魔術師連中もそれを利用することで新たな発展ができないかと野心丸出し。お互いがお互いを利用する形だが、積極的な交流が行われている。

 

 悪魔と堕天使は治癒魔術礼装で十分効果は絶大。各種神話体系もそれなりに興味を示しており、特にアーチャーによる神代の魔術に意識が向いている。

 

 とはいえ教会側は元が敵対組織だったこともあってかまだまだ微妙な展開だ。俺の世界でも教会とは仲が悪かったしまあ仕方がないといえば仕方がない。最悪の場合は洗礼詠唱の心得があるのを利用するが、これはいざというときの奥の手だ。

 

 まあそういうわけで、イリナの事情を知ったのは本当に今朝のことだ。

 

 しかもアザゼルを心配している堕天使連中とのコネを利用してのものだ。まさかいろいろと世話をしたのがこんな形で役に立つとは思わなかった。

 

「まあ当然といえば当然だがな。普通に考えて遅いぐらいだろ、コレ」

 

「そうなの?」

 

 そういうものだ。

 

「仮にも魔王の娘二人と堕天使の総督が一緒になっている和平会談の場所だぞ? 信仰心があるわけではなく、大天使ミカエル個人に忠義を向けているなんて微妙な人物だけを置くわけないだろう。もっと信仰心に篤い人物を送り込んでくることは予想してた」

 

 ちなみに会話は魔術でごまかしているので問題はない。

 

 秘匿をモットーとするだけあり、そのための魔術は非常にそろっているのだ。

 

 とはいえこれ以上はさすがにまずいと解除したとたんに、松田と元浜が詰め寄った。

 

「おい二人とも! あの転校生となんかあったぽいがどういうことだ!!」

 

「まさかまたお前らの関係者か!? お前ら最近女っ気がありすぎだろう!?」

 

 まあ想定の範囲内だがやはりそうなるか。

 

「イッセーが俺らと知り合う前の幼馴染だよ。敬虔なクリスチャンだったんで引っ越したんだが、最近になって戻ってきたんだと」

 

 下手なボロが出ないようにとりあえず取り繕うか。

 

「球技大会の直後に教会がらみの揉め事で土地勘があることからこっち来てな? その時に部長の親族も微妙にかかわってたからその件で知り合ったんだよ。ま、イッセーのやつイリナのこと男だと思ってたからアレなんだが」

 

「「お前死ねよ!!」」

 

 二人がシンクロして突っ込んだ。

 

 まあ話をそらすためにあえてそういう方向に持ってったから当然ではある。イッセーよ人身御供になれ。

 

「そ、そんなこと言われてもよ! あのころはなんていうか男の子みたいにヤンチャだったし、何より胸なかったからわからなかったんだよ!!」

 

「何が胸がないからわからなかっただ! 俺たちと同じぐらいのスケベなお前が気づかないわけないだろうが!!」

 

「あんな上玉の卵を見逃すとか馬鹿かお前!! なんてもったいない!!」

 

「それに関しては非常に同感。お前性別間違えるとかそれでもスケベか」

 

 おっぱいに魂賭けた男だとはとても思えん。

 

 まあ、味気ないコンビニのパンでも馬鹿やりながら食べれば少しはうまく感じるかな・・・っと。

 

「兵夜くんー。今日のごはんは教室でかなー?」

 

 唐突に、教室の扉からそんな声が飛び込んできた。

 

 この特徴的な語尾伸ばしは・・・。

 

「あ、桜花さんだ!?」

 

「生徒会の桜花さんだって!?」

 

「剣道部のスーパー助っ人のあの人がなんでこんなところに!?」

 

 地味に有名人なのでインパクトがすごいが、これはもしかしなくても―

 

「お弁当作ったんだけど一緒に食べよー」

 

 ・・・ですよね。

 

「「「「「「「「「「ええぇぇぇぇえええええええ!?」」」」」」」」」」

 

 クラス内で大絶叫が勃発した。

 

「おい宮白!! これは一体どういうことだ!!」

 

 松田が速攻で胸倉をつかみあげてくる。

 

 いや、お前が相手だと生身じゃ禁手にでもならなきゃ対処できる自信がないんで勘弁してくれ!?

 

「まさか夏休みの間にお前までひと夏のアバンチュールをしたとかいうんじゃないだろうな?」

 

 眼鏡が! 眼鏡がひかって怖いんだけど元浜!?

 

「宮白てめえ!? 俺たちが夏休み何もなかったのを嘲笑いに来たんだな!? そうなんだな!?」

 

 そしてイッセーにまで言われるのはなんか釈然としない!?

 

 割と本気でピンチだったが、それを救ったのはほかでもないピンチを作った久遠だった。

 

「はいはいそんなに慌てないー。ほら、おすそ分けしてあげるから焼き鳥食べるー?」

 

「「「食べます!!」」」

 

 美少女からのプレゼントに一瞬で方針を展開するのはまあ当然なので問題ないが、なぜに焼き鳥?

 

「ほかの人たちも食べるー? 今日はいっぱい作ってきたよー?」

 

「「「「「「「「「「食べます!!」」」」」」」」」」

 

 学内でも有名な美少女からのおすそ分けとなればだれも断らないだろう。

 

 あっという間に人だかりができた。

 

「おやおや宮白ってばぁ? いつの間にそんなにモテちゃったのかなぁ? 兵藤一筋のアンタがよくもまぁねぇ?」

 

 ちゃっかり焼き鳥にありつきながら、桐生が俺の脇を肘でつつくがとりあえず無視する。

 

 こいつに下手な話のタネを渡したら、何をされるかわかったものではない!!

 

 とりあえず場を離れようとして立ち上がったその眼前に、串が一つ差し出された。

 

「はいどーぞー♪ これでも切るのと焼くのは得意なんだよー」

 

 ものすごい笑顔で渡されて、とりあえずとって一口。

 

 ・・・ふむ。

 

「たれはまだまだだが焼き加減がいいな。美味い」

 

「・・・・・・よっしゃーっ! ほめられたー!!」

 

 非常に顔を真っ赤にしながら喜ぶその姿を見ると、なんというかほんわかとした気持ちになる。

 

 と、思いっきり喜んでいた久遠が覗き込むようにこちらを見た。

 

「これからも時々差し入れしていいかなー?」

 

 ちょっと不安げに言われたその言葉に、俺はふと苦笑した。

 

「当たり前だろ? 弁当の日は教えてやるから、今度は一緒に食べような?」

 

 恋人との甘い毎日ねぇ?

 

 ま、これはこれで悪くないかな?

 

 




短めでしたが、区切りがいいので今日はこの辺で。








とりあえずホーリー編での目標は、ラブコメ要素の増大を目指しております。

ハーレム作品D×Dの二次創作なのに、肝心のラブコメをおろそかにしたのは恥ずべきところ。これからも精進して頑張ります。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。