ダンガンロンパ~黄金の言霊~   作:マイン

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今回は絶対絶望少女発売を記念して二本立てにしました


残った謎と遺された希望

 朝日奈の口から飛び出した爆弾発言はその場の全員を凍りつかせた。

 

「ちょ、ちょっと朝日奈さん!この4人の中に犯人がいるって…本当なのか!?」

「そうだよ!この4人は少し前にさくらちゃんから呼び出されている筈だよ!さくらちゃんを殺した奴がいるのなら、この4人の中にしか犯人はいないよ!」

「呼び出された…?何故それをあなたが知っているのかしら?」

「そ、それはさくらちゃんからそう聞いたからだよ!止めたけれど、どうしてもって言うから…仕方なく…」

「…本当なのかしら?」

「知ったことか」

「し、ししし、知らねえ!俺はなんも知らねえ!」

「あああ、アタシもよ!そんな訳ないじゃない!」

「…アタシは呼ばれてたけれど、会う前にこうなっちゃったからどうしようも…」

「嘘だッ!!絶対にアンタたちの誰かが殺したんだッ!!」

 捲し立てるように4人の犯行だと主張する朝日奈。その鬼気迫る様子を心配し苗木は落ち着けるべく声をかける。

 

「お、落ち着いて朝日奈さん。まだ殆ど捜査もしていないのにいきなり決めつけるのは流石に気が早すぎるよ」

「そんなことない!絶対アイツらだよ!もう捜査なんかしなくてもいいよッ!すぐに学級裁判を…!」

「…でも、それはあなたの証言しか証拠にならないでしょう?悪いけれど、たったそれだけの証拠だけで彼らの容疑だと決めつける訳にはいかないわ」

「そんな…ッ!」

「それにさ、仮に十神君達の中に犯人がいたとしても、皆のアリバイや殺害方法がハッキリしないことには立証の仕様がないじゃあないか。だからさ、ココは僕の顔を立てると思って、堪えてくれないかな?」

「……分かった。けど、あの4人のことは絶対に認めないからね」

「うん、ありがとう」

「…どうして苗木がお礼をいうのさ。もういいよ、じゃあ私もう行くから…」

 そう言って朝日奈は憤懣やるたかない様子で娯楽室を後にしていった。

 

「ふいい…、助かったべ」

「…あなた達からもしっかり事情は聴かせてもらうわよ」

「な、なんで…!」

「フン、好きにしろ。どうせ俺には関係の無いことだからな」

「アタシは別にいいよー」

「そう。じゃあまずは…」

 そうして霧切による事情聴取が始まったが、呼び出されたのを認めたのは向かう前に事が起こった江ノ島と相手にしなかった十神だけで、葉隠と腐川は一切否定していた。

 

「俺はなんも知らねーって!」

「あ、あたしもよぉ!」

「…おい、もういい加減にいいだろう。俺の貴重な時間をこいつらの為に裂くなど冗談じゃあないぞ…!」

「…確かにこれじゃ霧が無いわね。真相は学級裁判の中で訊きましょう。じゃあ…」

「…霧切さん、ちょっといいかな?」

 と、捜査を始めようとした霧切を苗木が呼び止める。

 

「…何?」

「悪いんだけど、現場の検分とかは霧切さんに任せてもいいかな?僕少しやることがあるんだ」

「…別に構わないけれど、何かあるの?」

「…多分ね、事件と関係あるかは分からないけれど、確かめたいことがあるんだ」

「そう…。分かったわ、先に始めてるわよ」

「ありがとう。僕も終わり次第捜査に戻るよ。『ゴールド・E』が必要なときは呼んでね」

 そう言うと苗木はそそくさと娯楽室を出て行ってしまった。霧切達はその様子を不思議がりながらも、これまでの苗木の行動から何かしらの意味があると考え捜査を始めるのであった。

 

 

 

娯楽室を出た苗木は少し離れた所で立ち止まり、ポケットからさっき拾った髪留めを取り出した。

 

「現場にあった以上、これは何かしらの手がかりになるはずだ。…けど、やっぱりこの髪留めは朝日奈さんのでも江ノ島さんのでもなかった。腐川さんと霧切さんはリボンだし、大神さんはそもそも髪を括っていない。これは明らかに女物だからあの二人のどちらかとも考えにくい。…とすると、まさかとは思うけど黒幕の物じゃあないだろうな?…けどこれどっかで見たことがある気がするんだよなぁ…。まあいいや、確かめてみれば分かるッ!」

 その言葉と共に髪留めに『ゴールド・E』の生命エネルギーが流れ、髪留めは一匹の蛇へと姿を変える。蛇はしばらくもぞもぞと動きながらなにかを探るような仕草をしていたが、やがてそれを見つけたのかゆっくりと地を這って動き出す。

 

「よし、頼むぞ…」

 苗木はその蛇の後をゆっくりと追いかける。あんまり近すぎると足音や気配で相手に悟られる危険があり、離れすぎれば振り切られるので絶妙の距離を保ちながら移動する。無論、移動中も『ゴールド・E』を展開し隠し部屋の時のような不意打ちには十分に警戒する。

 しばらく蛇の後をつける苗木。やがて蛇はとある廊下の角を曲がったところで一旦視界から消える。

 

(よし…、慎重に…)

 そして苗木もその角に張り付き、顔を半分覗かせ蛇の位置を確認しようとする。すると…

 

 

 

 

 

 

 そこには体を真っ二つにされた蛇と地面にぽっかりと空いた謎の穴だけが存在していた。

 

「なッ!!?」

 予想だにしない光景に思わず飛び出した苗木の眼前で、その穴はまるでチャックが閉まるように閉じていき、そこには穴があった痕跡など残っていなかった。

 

「どういうことだ…!?今のは明らかにスタンド能力ッ!だがあんな能力のスタンドは僕らの中にはいない!…まさか黒幕?じゃあやはりこの髪留めは…」

 

 

 

 

 

 

 

『気に…な……木、そう……ところに…だけなんだ。……戻る…け…ただ元に…』

「ッ!?あっ…ぐッ…!」

 またも聞こえてきた謎のノイズに頭痛を感じて蹲る。聴いたことのない声、おそらく男のものであろうその声の正体を痛む頭で考えながらも、苗木はその声に不思議と安心感を憶えていた。

 

「この…声の、主は、敵じゃない…のか?けど、どうしてこんな時に…?」

 しばらく痛みに耐えた後、やがて頭痛が収まると苗木は足元の砕け散ってしまった髪留めをかき集めながらふらふらと立ち上がる。そして思考をスッキリさせるためブンブンと頭を振って、そこではたと気づく。

 

「…この場所、カメラから遠い。一番近くのカメラから見てもギリギリ死角になるような場所だ。この辺りなら、モノクマに見つからないということか。…偶然か?黒幕だってすべての監視カメラの位置関係と死角を把握している筈が無いし……考え過ぎかな?」

 その場所に少し違和感を感じながらも、大神の死の真相を探る為に時間を浪費するわけにもいかず、苗木は首をひねりながらその場を後にするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、危なかった…」

『ホントにな…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 再び娯楽室へと戻って来た苗木は既に他の皆が捜査を終えた無人の現場で再び現場検証を始めた。

 

「…この雑誌棚の前の血痕、状況から見て大神さんので間違いないだろうけど何故ソファーに座っていた大神さんの血がこんなところに…?しかも、この飛び散り様からして滴り落ちたというより血が噴き出したような感じだ。…多分これは胸の傷から出た血が原因だろうな。……ん?」

 と、血の跡を目で追っていると、出入り口の付近になにやら見慣れない物が落ちていた。

 

「…これって、確か…そう、プロテインシェーカーだったかな?よくスポーツ用品コーナーに置いてあったりするものだけど…なんでここに?…まさかとは思うけど…」

 プロテインシェーカーを手に取った苗木の脳裏に以前大神と朝日奈が話していた時の内容が浮かび上がる。

 

 

 

ゴクゴクゴクゴクッ!

「「ッハァ!」」

「…またトレーニング上がりにプロテイン?飲んだことないから良く分からないけれど、そういうのって飽きたりしない?」

「フム、それは愚問と言うものだぞ苗木よ。我らアスリートにとってプロテインとは常飲品でありまた聖水でもある。人間は水を飲むことに飽きたりなどせぬであろう?我らにとってプロテインとはそういうものなのだよ」

「プロテインはね!怪我や病気だって治しちゃう万病の特効薬なんだよ!だからさ、苗木も飲んでみなって!この『プロテインフレンチクルーラー味』!絶対分かるからさ!」

「いやその理屈はおかしい。というかそこまでドーナツが好きか」

 

 

 

 

 

 

 

「…まさかとは思うけど、ホントに薬感覚で飲んだ訳じゃああるまいし。いや、待てよ…大神さんがそうすることを予測していれば、プロテインに毒物を混入させることが……ん?あれ?このシェイカー、乾いてる…。普通プロテインって水とか牛乳に溶かして飲むものだよな?粉末が入っていたらしき痕跡はあるけれど、液体が入っていたような感じじゃあない。とすると飲んだ訳じゃあないのか。…じゃあなんでこんなものがここに…。…凶器のこともあるし、とりあえずこれがあった場所も調べてみるか」

 そう考え苗木はこれがあったと考えられる場所、プロテインを始め数々の薬品がある化学室へと向かった。

 

 

 

 

 化学室へとやって来ると、そこには既に先客がいた。

 

「…あ、十神君」

「フン、やはり来たか苗木」

「まあね…君だけ?」

「ああ、俺が来る前に霧切の奴もいたんだが俺とすれ違いに出て行ったぞ。…残念だったな」

「そういうんじゃないけど…。…十神君も、やっぱり凶器とあのプロテインシェーカーの事?」

「…まあな。貴様も調べるのは良いが邪魔だけはするなよ」

「分かってるよ…」

 苗木はそう言って薬品棚へと目を向ける。薬品棚は三つ置かれており、それぞれ栄養剤、試薬品、毒薬に区別されている。ちなみにプロテインは栄養剤の棚にあるため、間違って持っていったという可能性は薄い。しかも毒薬の薬ビンにはドクロマークが貼られているため混在していたとしても気づかないとは考えられない。

 

「やはり大神が誤って毒を誤飲したという可能性は無いようだな。いくらあの脳筋女でもこんな猿でもわかるような間違いをするとは考えられん」

「それに、そうだとすれば娯楽室で死んでいたことに対する説明がつかない。十神君達を呼び出すのが目的ならプロテインを飲む意味が無い。あれはトレーニング後に飲むものだからね。とすればやっぱり大神さんがなにかしらの方法で毒を飲まされたということに……あれ?」

「どうした?」

「これ…栄養剤の棚に一つだけ混ざってたんだけど…」

 そう言って苗木が棚から取り出したのはいかにもな髑髏のマークが記された褐色色の小瓶。ラベルの化学式から正式な薬品の名前は分からなかったが、過剰なまでに書かれた注意書きが劇薬であることを物語っていた。

 

「…妙だな、これだけ整理された状態で何故これだけが違う棚に置かれているのだ?おい苗木、それをちょっと貸してみろ」

「あ、うん」

 苗木から瓶を受け取ると十神はしばしそれを観察し、瓶のふたを開け中の粉末の匂いをおもむろに嗅ぎ、何かに気づいた。

 

「…成程な、そういうことか」

「何か分かったの?」

「ああ、この事件は全て解けた。後は俺に任せておけ。…調べたいのなら止めはせんが、精々俺の邪魔になるような推理だけはしてくれるなよ。じゃあな…」

 そう言って十神は化学室を後にした。それをやれやれと言った様子で見送って、苗木はハッと気づく。

 

「…あっ!十神君あの薬ビン持ってっちゃった…。まだ僕調べてないのに、…まああの反応からするに見た目通りの中身ではないということかな。とすると凶器はあの瓶に元々入っていた薬品ということか。そうなると、大神さんに毒を飲ませられたのは大神さんが娯楽室にいることを知っていて、なおかつここから薬品とカムフラージュ用のプロテインを…」

 と、そこで苗木の推理は一旦停止する。

 

「……待てよ。そもそも大神さんは本当に殺されたのか?あの頭部と胸の傷から諍いがあったことは確かだ。けれど、大神さんはあの程度の怪我では致命傷にはならないだろうし、仮に大神さんが薬代わりにプロテインを摂取することを予測していて罠を張っていたにしろ、それではあの乾いたシェーカーと密室の意味が説明できない。……そういえば、なんで最初に入った時にあのシェーカーが目につかなかったんだろう。あんな大きなものだったら突入した時に蹴っ飛ばしてても不思議じゃあないのに。もしかして…」

 ある想定に至った苗木は急いで娯楽室へと戻り、そこに遺された遺留品の詳しい配置を見て、それは確信へと変わる。

 

「やっぱり…、そうだとするとこのシェーカーは大神さんが使ったわけじゃあない。となれば大神さんが毒を飲む為にはあの瓶から直接飲んだとしかしか考えられない。そんなことが可能なのは…」

 

キーンコーンカーンコーン

 

『…あー、あんまり気乗りしないんだよねえこの裁判。だって裏切り者だよ?殺されて当然の奴なんだよ?それでもやるの?…そうですか、分っかりましたぁ!んじゃあ無理やりテンション上げて行ってみましょー!学級―裁判―ッ!』

「…くっ、もう時間か。最初の髪留めの事に時間をかけすぎたな。最低限しか証拠は揃ってないけど、やるしか、ないか…!」

 と、意を決して裁判場へと向かおうとすると、

 

「………ん?」

 そこで苗木はふと大神のソファーの背もたれの部分になにやら文字のようなものが書かれているのに気づいた。どうやら監視カメラの死角になっているらしく、モノクマからは確認できない様にしていたようである。

 

「これは…血…か?もしかしてダイイングメッセージ…!?…けど、これ文字と言うより…絵?しかもこんなにくっきり…もしかして、大神さんの『キング・ナッシング』で血のジグソーパズルを創ってスタンプみたいに押し付けたのか?」

 そんなことを思いながら、苗木はどこか満足そうな死に顔の大神に心の中で礼を言い、その絵を確認し、…怪訝な表情をする。

 

「…?これって…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後、皆は裁判場へとつながるエレベーターに集まっていた。

 

「…はあ、このエレベーターも寂しくなったもんだべ…」

「ま、また一人減っちゃうんでしょ?い、今更じゃない…」

「呑気なもんだね…!その一人になるっていうのに…ッ!」

「ちょ、ちょっと落ち着きなって…」

「…フン、好きに吠えさせておけ。後で馬鹿を見るのはそいつだ」

 早くも険悪な雰囲気の室内を余所に、全員が揃った所でエレベーターが動き出す。それを見計らって、苗木は霧切に話しかける。

 

「霧切さん…、どう?この事件解けそう?」

「…まだ決定的な証拠が無い以上、憶測でしか言えないけれど、…そうね、大体の見当はついているわ」

「そう…、じゃあちょっと訊きたいんだけど…大神さんの座っていたソファーの裏のアレ、どう思う?」

「…アレ?」

「…え?もしかして…見てないの?」

「…ごめんなさい、私もそこまでは気が付かなかったわ。…で、どんなものなの?」

「ああ、これなんだけど…」

 苗木は電子生徒手帳を起動し、映像保存機能によってさっき撮影しておいた血の絵を霧切に見せる。

 

「血で描かれてるからあんまり見ていいものじゃあないんだけど…」

「別に気にしないわ……これって…?」

 霧切もまたその絵を見て怪訝そうな表情を浮かべる。そこに映されていたのは、血で描かれたある物体。一本の血の線の片方の端には、鳥の羽のような二つの平行四辺形上の突起、もう片方の端には槍の穂先のような菱形がくっついた物。それは、武道には殆ど精通していない苗木や霧切であっても想像の付くアレのようにしか見えなかった。

 

「…どう?僕にはどう見ても『矢』の絵にしか見えないんだけれど…霧切さんはどう思う?」

「…多分それで合ってると思うわよ。というか、そうとしか考えられないもの、ここまでくっきりと描かれていたんじゃなおさらね。…それで、この絵が描かれたソファーはどうしたの?私でも見つけられなかった以上、モノクマから隠していたとしか考えられないわ。見つかったら厄介になるかもしれないわよ…」

「大丈夫、写真だけ撮ったあと分からない様に破ってトラッシュルームに突っ込んでおいたよ。…それで、この絵が事件に関わっていると思う?」

「…考えにくいわね。そもそも矢なんてまだ私たちはこの学園で見てすらいないわ。有り物で作ったにしろ材料のことを考えればどうあったって足がつくもの。…私の推理が見当違いでなければ、これが凶器だったり、事件に何らかの形で関わっているとは考えられないわね」

「…そうか」

「……なにか、引っかかるの?」

「…うん。…なんというか、事件そのものとは別に、よく分からないんだけど忘れちゃいけない何かに繋がっているような気がして…。でも、思い出そうとしても頭の中にもやがかかったみたいに思い出せないんだ」

「…もしかして、あなたの失われた記憶に関わっているのかもしれないわね。私はなにもピンとこないから、きっとあなただけが知る何かと関わりがあるのかもしれないわ」

「僕だけが知る何か…、もしかして、大神さんが黒幕から聞き出した重要な手がかりかもしれない…!…けれど、この時勢に『矢』なんて持っている人なんて…」

 

 

 

 

『『矢』を手に入れろッ!!…よりも早く…私の……止めるのだ…。ヤツの……を倒すには『チャリオッツ』から……君たちが……を使いこなすしか…い…』

 

「…ぐっ!?」

「苗木君…!?」

 またも聞こえた謎の声に激しい頭痛を感じ、突如頭を押さえて膝をついた苗木に周りの面々が驚く。

 

「だ、大丈夫け苗木っち!?」

「だ、大丈夫…、多分、ただの立ちくらみだろうから…」

「で、でも顔色悪いよ!今日は休みなよ!」

「…へ、平気だよ朝日奈さん。これぐらい、なんとも…ないから…」

「…フン、どうせあのモノクマが体調が悪い程度で裁判を欠席させるとは思えん。精々倒れ無いよう黙って立っておけ」

「ハハ…気遣いは嬉しいけどそういう訳にもいかないからね…、本気で裁判には臨ませてもらうよ…!」

「…貴様な…」

「あ、あんた白夜様に心配されてるとか自意識過剰すぎよぉッ!」

「アンタがそれ言う…?…けど、ホントに大丈夫苗木?」

「…うん、大丈夫。やるしか、ないんだから…!」

 苗木が立ち上がると同時に、エレベーターが止まりドアが開かれる。そしてその先にある裁判場にてニヤニヤと笑うモノクマを正眼に構え、苗木達は裁判場へと足を踏み入れる。

 

この裁判の先に待っている結末がどのようなものなのか。

 

この時点では苗木達の誰もが、それを知る由は無かった。

 




今回本編はここまで

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