ではどうぞ
かつて、『星狩り』と呼ばれた存在がいた。宇宙を巡り、いくつもの星を滅ぼしたそいつは、その旅路の果てに辿り着いた『地球』という小さな星の、そこに生きる『人間』というちっぽけな存在に倒され、その悪行に終止符を打つこととなった。
…しかし、とある事情から自分を倒したはずの彼らによって復活することとなった『星狩り』は、彼らと共に自らを上回る邪悪である『兄』を倒し、彼らとの決着を後の楽しみとして再び宛ての無い旅に出ることにした。
そんな旅路の最中…突如として現れた『時空の歪み』に巻き込まれた『星狩り』は、思いがけないダメージを受け、やむを得ず近くの星に降り立ちたまたま目についた現地の住人に『取り憑く』ことにした。『星狩り』は取り憑いた相手の肉体と精神を乗っ取り、意のままにすることができる。その力で自身の力が回復するまでこの身体を利用し、力を蓄えようと目論んだのだ。
…だが、『星狩り』は『運』が悪かった。無作為に選んだはずの取り憑いた肉体の持ち主が、かつて自分が取り憑いた『万丈龍我』や『桐生戦兎』以上に凄まじい『精神』の持ち主であったのだから。
「…悪いけれど、お前の思い通りに動いてやるつもりはない。居候ぐらいは許可してやるが、僕の身体を好きにはさせないッ!」
(ちょ、お前…嘘だろ、この俺がぁぁぁぁッ!!?)
これは、取り憑いた筈の相手にねじ伏せられてしまった『星狩り』と、ねじ伏せた結果『星狩り』の力を手にしてしまったある少年…『苗木誠』の奇妙な物語。
「『ブラッド族』…それがお前の種族の名前なのか?」
(応とも!圧倒的な力で星々を滅ぼし、その星のエネルギーを糧に更に強くなる一族。それこそが我らブラッド族さ!)
「ふーん…まあ、僕のスタンドに押さえ込まれている程度じゃたかが知れるね」
(いやいや、お前は例外中の例外だかんな!?大体俺様はあの時弱ってたんだからしょうがねえっていうか…)
「はいはい、言い訳乙」
(こ、このガキィ~ッ!!)
苗木の『レクイエム』の力によって精神の奥底に封じられてしまった『星狩り』は、渋々苗木の意識の中で共生させられることになってしまう。
そして、『星狩り』がこの世界にやってきたことで、思いがけない『因縁』を引き寄せてしまう。
「じ、盾子ちゃん…?一体どうしたの?」
「ん~?ジュンコ…それがこの身体の名前か?ん~…マーベラスッ!この身体、この精神…実に『俺好み』だッ!こんなに『波長』が合う人間がいるとは思いもしなかった!気に入ったぞ…この身体はこの『キルバス』様が頂いたぞぉぉぉッ!!」
「な、なんだアレは…!?」
(キルバスッ…!?馬鹿な、仕留め損なったってのか!)
江ノ島盾子の肉体に取り憑いた、倒したはずの兄…『キルバス』の出現が、『星狩り』と苗木の意思を奇しくも同じとさせる。
「…おい、今回だけはお前に身体を貸してやる。その代わり、絶対に奴を倒せ!」
(…ああ。任せとけよ、相棒…!)
『星の守護者』と『星の破壊者』が手を組んだとき、『星狩り』は限界を超えた新たな領域へと辿り着く。
『レクイエム!ライダーシステム!アルティメット・エボリューション!』
『変身!』
『レクイエム!レクイエム!エボルレクイエム!フッハッハッハッハ!』
「『フェーズ5』、完了…!さあ…リベンジと行こうか、我が兄よぉッ!」
「フハハハハハッ!かかってくるがいい、弟よぉッ!!」
ダンガンロンパ~黄金の言霊~ エボルト外伝
『星を掴む者』
「連載予定…?今日が何日かぐらい分かんだろぉ?そういうわけだ…Ciao!」
…はい、というわけでビルドのエボルトとのクロスオーバーでした。ぶっちゃけ、オーブ外伝と同じ世界軸で、苗木がオーブにならなかった可能性の世界…みたいな感じで。単にキルバスがまんま江ノ島にしか見えなかったので、なんとなくこんな風にしてみました。
新たなフェーズ…エボルレクイエムはブラックホールほどのパワーはありませんが、その代わりレクイエムの『自身に向けられるエネルギーを0にする』能力を引き継ぎ、圧倒的な防御力を持つ形態です。
…一応、キルバスとの決着後の展開も考えはしたのですが、どう考えても続きそうにないので連載はありません。…ホントダヨ
ではまた次回