魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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 砂は舞い上がり

 地面は揺れ

 巨大な騎士達が走る

 互いの目標に向かって
 


鋼鉄の獣

 

ペガル

「ちっ、

 一体何機居るんだ?」

 

オネスト

《複眼で見たけど、

 ざっと500は居るな》

 

ペガル

「その、オネスト?

 “複眼のシルエットナイト”

 気持ち悪くならないのか?」

 

オネスト

《若干、気持ち悪い》

 

ペガル

「なら、単眼のままで、

 良かったんじゃ?」

 

オネスト

《いや、

 俺には必要なんだ、

 左腕は、大出力ブースターナックル、

 右腕は、“蛇骨剣”

 左脚は、ジャンプ専用、

 右脚は、“蹴り”専用だからな、

 “同時に処理しなきゃ”

 簡単に倒れる機体だ、

 それに、

 “今後の防衛機体の為に”

 テストできる物は、

 テストして置きたい》

(オマケも搭載したが、使わずに済むかどうか)

 

ペガル

「団長、

 なにから護る積もりなんだ?」

 

オネスト

《さぁな、

 忘れたよ、コンクォ意外は、

 どうなっても良かった筈だったんだ、

 だけども、どうしてか、

 “コンクォの為に周りも”

 護らなきゃいけなくなった、

 それだけ、それだけなんだよ》

 

 

モンゲル

「あはハハハっ!!

 もっと!!モット早クッ!!」

 

バロン

(慣れてしまえば、

 崖から飛び移れるか、

 嘘ではないようだが)

「タゲル、

 “何時でも代われる準備を”」

 

タゲル

「っ!?了解。」

 

 

ゼルエラ

【全軍、脱走兵ヲ殺セッ!!

 我ラノ機密ヲ持チ出シ、

 アマツサエ、

 他国ニ売リ渡ソウトシテイルノダッ!!】

 

【オォ~ッ!!】

 

ゴードン

【コロセ、コロセ、コロセ、コロセ】

 

???

「殺せっ!!殺せっ!!殺せっ!!殺せっ!!

 みんな死ねっ!!死ねっ!!死ねっ!!

 私を汚し、

 辱め、

 陥れたヤツなんか、

 みんな死んじゃぇえ~っ!!」

 

 

オネスト

(・・・あぁ、

 戦争だ、これが本当の戦争かぁ)

 

「テッラ・ゲイル一番射出!!」

 

「続けて二番、昇圧完了、射出!!」

 

「艦底部、専用射出機起動、

 ヘクソカズラ、射出機へ!!」

 

オネスト

《ヘクソカズラ、了解、

 艦が揺れる、安定を保て》

 

 一歩

 

 一歩

 

 その巨体は、戦場へ歩みを進める

 

オネスト

《セッティングを始める、

 テッラ・ゲイル全機は、ペガルの指揮にて行動、

 単機で突出しているジャッカルアは、

 俺が相手する、

 残りは、“エーテルリアクタを片っ端から回収”

 搭乗者の生死は問わない、

 我が軍は、既にエーテルリアクタを使い切っている、

 一つでも多く回収し、新型機へ回すのだ、

 出来れば、サンドゥリュオンの核も回収し、

 各員の“専用機”に搭載したい考えだ、

 協力してくれるな?》

 

 

 射出から直ぐに落下を始める巨体は、

 

 “血液の色に似せたメタルレッド”

 

 “鋼鉄の獣が、地面にたどり着く”

 

オネスト

「さぁ、

 “戦争の時間だ”」

 

 


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