魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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ジャッカルア予備部品倉庫

ヴェニゥス
(よし、これなら直ぐに動かせる)

モンゲル
「あははハハ!
 こんなにたくさんのジャッカルアがっ!!」

ヴェニゥス
「・・・タゲル、
 キミも操作手引書を読んでいてくれ、
 交代で操縦して貰う事態になりかねない。」

タゲル
「はい。」



花言葉

 

ズメェイ砦まで約30km上空

 

オネスト

「コンクォ、

 やっぱり“人に向かって撃つ事になりそうだ”」

 

コンクォ

「うん、

 望遠鏡でも確認したわ、

 この“艦(こ)”を、

 そう言う事で使って欲しくは無かった、

 でも、

 私達の国、里、みんなを守る為に、

 “一緒に血まみれになる覚悟はある?”」

 

オネスト

「まぁ、はっきり言ってないよ、

 魔獣は兎も角ね、

 シルエットナイト同士で戦うと、

 弱点は操縦席、

 そこを狙えば動かなくなる、

 “戦争の名前を借りた人殺し”だ、

 《彼岸花(ヒガンバナ)》全力運転開始!!

 テッラ・ゲイル、

 対シルエットナイト・魔獣装備、

 エーテミストフィールド展開、

 各砲塔、トリスリアクタ起動、

 法撃用意、目標ズメェイ砦及び、

 サンドゥリュオン!!

 戦闘開始。」

 

 

 ズメェイ砦から飛び出て来るジャッカルア。

 

モンゲル

「凄い!スゴィッ!!

 こんなに早くハシレルなんて!!」

 

タゲル

(ヴェニゥスさん、

 もしかして・・・モンゲルは)

 

ヴェニゥス

(カースドベイトの症状だ、

 おそらく、

 “事前に何か投与されたか接触したか”だ、

 今の所、俺達に敵対しないだけで、

 何時、その手がこちらに向くかはわからない、

 おそらく、

 同行していたあの兵達も)

 

 

「砦より一騎、

 飛び出して来ましたっ!!」

 

コンクォ

「ズーム、

 これは・・・ジャッカルアのカスタム機ね、

 でも、様子が変ね?」

 

オネスト

「砦に動きは?」

 

「待って下さい、

 ハルガダータ、戦闘用装備を確認、

 その後ろから、ジャッカルア、マトゥァヒヒが続いています、

 脱走兵の様です。」

 

ペガル

《こちらペガル、

 テッラ・ゲイル、出撃準備完了、

 その脱走兵らしきヤツは、

 保護するのか?》

 

オネスト

「・・・見捨てる、

 “向かって来る奴らは全て敵と見なせ”

 俺も、

 “ヘクソカズラ”で、出る、

 そいつは俺が相手する、

 ペガルは、

 テッラ・ゲイルを率いて、“ヒガンバナ”の、

 射線上に敵を纏め、

 コンクォの合図で避けてくれ。」

 

ペガル

《了解、団長、

 躊躇うなよ?》

 

オネスト

「・・・わからない、

 所詮、人間だからな。」

 

コンクォ

「オネスト。」

 

オネスト

「コンクォ、

 場合によっては俺を見捨てろ、

 いいな?」

 

コンクォ

「貴方の妻として、

 見捨てないわ、

 それにケッコン初夜は寝ただけ、

 貴方、“何もしないから”

 それで良いって、勘違いしたんだからね?」

 

オネスト

「・・・それは、怖かったし、

 それに、国は戦争中で俺は軍属、

 休暇中の過ちで、

 お前が動けないのも困ったし、

 ましてや、

 “側に居てくれるだけでも”

 俺は幸せを感じているんだ、

 やっぱ、

 アレなんだよ、

 “触れたら壊れそうでさ”」

 

コンクォ

「もぅ、貴方はもう少し、

 我儘になりなさいよ、

 私に対して、“奥さん”に対して。」

 

オネスト

「・・・だな、

 先ずは目先の問題を片付ける、

 後ろは頼んだぞ、コンクォ?」

 

コンクォ

「もちろん、

 いってらっしゃい!オネストっ!」

 


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