魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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ズメェイ砦

ゴードン
「タゲル、モンゲル、
 偵察隊からの情報は?」

タゲル
「・・・ありません。」

モンゲル
「今、“観測気球”によって、
 望遠捜索を進めています。」

ゴードン
「偵察隊もやられたのか。」




生前知識の本領発揮

 

ダコズーヴァ砦

 

コンクォ

「オネスト、

 もぅ、埋めてあげよう?」

 

オネスト

「・・・あぁ、そうだな。」

 

 4、5番機、を、

 

 喰われ、ナイトランナーは、死亡、

 

 機体も、タンデムリアクタのみ回収、

 

 機体は破棄した。

 

オネスト

「彼らは、ナイトランナーとして、

 在るべき姿を貫き通した、

 人々を魔獣から守り、

 攻め来る敵も、弾き返して来た、

 だが、

 “死んでは駄目だ”

 重ねて言う、

 死ぬなっ!!

 死んで詫びだの、恩を返すだの、

 時代遅れだっ!!

 “生きて共に歩みを進めようっ!!”

 総員、

 “魔獣討伐仕様へ装備転換”

 全装備を使って、

 彼らを殺し、

 彼らの未来を奪った魔獣、

 いや、サンドゥリュオンを、

 “殲滅する”

 着いて来てくれるな?」

 

 

コンクォ

「ねぇ、このプラン、本気なの?」

 

オネスト

「鉱石核を使うエーテルリアクタでは、

 そうするしかない、

 “魔獣核”の、エーテルリアクタは、

 “ディダットーラ帝国”が占有してしまった以上、

 使える手札は少ないし、

 “過激になるのは当然だ”」

 

ペガル

「オネスト、陛下が来ている、

 談話室へ頼む。」

 

 

リャン・ダオ11世

「初の被害だな、オネスト。」

 

オネスト

「責任追及なら後にして下さい、

 これから、

 “殲滅兵器に着手するので時間はありません”」

 

リャン・ダオ11世

「オネスト、

 お前、“鬼”にでもなるつもりか?

 そんな事、コンクォも望んでいないだろうに、

 “ヘルム・ヴェッァ”から、

 “トレスリアクタ”

 “アルヴァリアクタ”の納品があったんだ、

 これだけの個数、一体何に使う気だ?」

 

オネスト

「あぁ、出来たんですね、

 コレで、“アレ”が運用出来る、

 コンクォ、

 ペガルにここを任せて、

 “アレ”を完成させよう。」

 

コンクォ

「・・・魔獣だけに使う、

 それだけは、

 絶対に約束して。」

 

オネスト

「・・・国防には?」

 

コンクォ

「威嚇だけ。」

 

オネスト

「まぁ、しゃ~ないか、

 奥さんのお願いじゃ、

 断れないな。」

 

リャン・ダオ11世

「おぃ、

 まだなにか俺に言わないで、

 “勝手に何かを造ってたのかっ!?”」

 

オネスト

「陛下には、先に約束したでしょう?

 “好き勝手にやる”と、

 この国以外は、滅んでも構わないと、

 働き手は残すと、ちゃんと覚えてますよ?」

 

リャン・ダオ11世

「あ、アレは、口約束だろうがっ!!

 大体、

 国内の“小型エーテルリアクタ搭載”の、

 “荷役車”なんて、いつの間に量産していたんだっ!?」

 

オネスト

「おかげで、半島往復日数が、20日から4日に短縮、

 一度に運べる量も、“トン単位”に大幅アップしました、

 街道整備にも、

 フェメンターレを使い、

 砂利を敷き詰め、その上に、

 “ボタ山”を使った、“道路”を敷設、

 “ポンプ式”上下水道も整備を急ピッチで進行中、

 より近代化を進めてます、

 ま、生前知識はあっても、

 “専門知識はありません”

 コンクォが、許可したものだけ、量産、

 “平民価格を目指しています”

 後ろには、アルヴの民と、

 “ディシュリオン家”が居る事を、お忘れなく。」

 

 

コンクォ

「ねぇ、オネスト。」

 

オネスト

「ん?」

 

コンクォ

「“なんで泣かないの?”」

 

オネスト

「ん~、コンクォが、

 俺の奥さんが代わりに泣いてくれたからな、

 “サンドゥリュオン”を、殲滅してから、

 泣く・・・かもしれない。」

 

コンクォ

(どうして?

 なんで?

 オネスト、貴方はそこまで怒りに満ちているの?)

 

 


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