魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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 ディダットーラ帝国

 トクソリン峠

ファナティクア・バガーチェ
「この度、私、
 ファナティクア・バガーチェは、
 トラヴァエル・レガルド陛下より、
 ファゼンディラ公国侵攻のに置ける、
 “指揮権を拝命された”
 全軍、ファゼンディラ公国の虫を蹴散らし、
 我が帝国こそ、
 この大陸の王者だと知らしめるのだっ!!」

『おぉ~っ!!』




残る者、行く者

 

フレデュリック・グランツ

「リッカルドっ!!

 説明しろっ!!」

 

リッカルド・ミゲル

「陛下より直接、拝命されたのだ、

 俺は、その現場に居たんだ、

 嘘じゃないんだ。」

 

アポストロ・オラーコロ

「アタシは嫌だよ、

 グランツ以外の指示は受けない。」

 

ソイレ・トレル

「私も、グランツ兄さんの指示に従う。」

 

レパルド・フォーゲル

「うん!絶対あんな奴の命令なんて、

 絶対聞いてやらないんだからっ!!」

 

 

「あの5人と、その賛同するグループは、

 如何なさいますか?」

 

ファナティクア

「離反か?

 やらせておけ、

 既に首都から、

 “新型機ディストリオーネ”が出立済みだ、

 あんな現地改修機なんぞ、

 役に立たんし、

 居ても、他の隊に悪影響を及ぼすだけだ、

 それに、“大司教の後ろ盾”は、

 既に無い、

 奴らにすがる所なんて、

 言わずともわかるだろうに。」

 

「なるほど、

 逆族を匿う国に、慈悲は必要ありませんからね。」

 

ファナティクア

「それに、陛下からも、

 あの5人は危険分子として、

 暗殺も許可されている、

 上手い事使って、消してしまおう。」

 

「は、了解しました。」

 

 

シャサール・ヘリック

「フレデュリック・グランツ、

 コレを“見聞き”して、

 どう行動する?」

 

フレデュリック・グランツ

「・・・アポストロ、

 お前は、平気か?」

 

アポストロ・オラーコロ

「えぇ、問題ないわ、

 二人も良いわね?」

 

ソイレ・トレル

「はい、兄さんと姉さんがいる所なら、何処へでも。」

 

レパルド・フォーゲル

「でも、私達の機体じゃ、

 “追いつかれちゃうよ?”

 ディストリオーネは、

 源素供給器搭載型で、

 並列リアクタなんだよ?」

 

シャサール・ヘリック

「機体に思いでは?」

 

フレデュリック・グランツ

「まぁ、無い訳じゃない、

 この2年で、愛着も沸いているし、

 “タンデムリアクタ”での通信で、

 助かって来た事実もある、

 置いては行けない。」

 

ソイレ・トレル

「私も、レイピエーレカスタムには、

 沢山助けられたし、

 無理もして来てくれた、

 出来る事なら、

 “綺麗に治してあげたい”」

 

レパルド・フォーゲル

「私も!私もっ!!」

 

シャサール・ヘリック

「・・・リッカルド・ミゲル氏、

 貴方は“残るのですね?”」

 

フレデュリック・グランツ

「リッカルド、殺されるかも知れないんだぞ?

 一緒にきてく「行きませんよ」おいっ!?」

 

リッカルド・ミゲル

「よくもまぁ意図も簡単に国を捨てられますねぇ?

 私は、国に陛下に忠誠を誓いました、

 ならば軍人として、

 守備隊の資金運用を任されたからには、

 それを、全うする事が本分だと思っていましたし、

 これからも、帝国に、陛下に、忠誠を誓います、

 だから、ここでサヨナラです、

 フレデュリック・グランツ、

 “これから起こる事は”

 なにも聞かされていませんし、

 見ても、現場に居合わせてもいません。」

 

 

シャサール・ヘリック

「では、

 “4人と4機”これでよろしいですね?」

 

 4人が静かにうなずく。

 

シャサール・ヘリック

「では、黒狼騎士団は、

 他の賛同する同志達を頼みます。」

 

「はっ、

 既に、“潜水艦”は、水中待機しています。」

 

シャサール・ヘリック

「では、

 今宵は“新月”月明りがありませんから、

 見失わないように、

 “私の機体に着いて来て下さい”」

 

 


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