魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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リャン・ダオ11世
(色々、
 おさらいしないとな)




機体と人物・その二

 

 オネスト専用フェメンターレ

 

 見かけはフェメンターレだが、

 

 搭載エーテルリアクタは、

 

 “タンデムリアクタ”を操縦席の両脇に乗せている。

 

 それ以外の変更点は、

 

 構造強化魔法の重ね掛け量が、3倍、

 

 背部に置ける、

 

 “連結機構”

 

 頭部に搭載した、

 

 “ライトニングホーン”を搭載し、

 

 ワンオフ機体としては、

 

 一番資材を馬鹿食いする機体である。

 

 量産体制にある、

 

 チェーンソー型大剣を始め、

 

 オネストが“ノート”に書き起こした兵装は、

 

 全て搭載、使用可能を目指した、

 

 “オールマイティー”使用。

 

 その分、構成スクリプトは、

 

 尋常じゃない量となり、

 

 “コンクォ”以外、修理出来なくなっている。

 

 フェメンターレの改修機の中で唯一、

 

 “複座”であり、

 

 前にオネスト、後部にコンクォが座り、

 

 ナーゲルタイラント戦闘時に、

 

 コンクォが後部座席で“現場改修”が出来るように、

 

 専用の設備を装備し、

 

 “ライトニングホーン”を、

 

 ぶっつけ本番で稼働、成功の内に終わった。

 

 ただ、スクリプト構成をそこそこ雑にしたせいもあり、

 

 一度切りの、使用しか出来なかった。

 

 結果、腕部はナーゲルタイラントの一撃で歪み、換装不可能、

 

 脚部は、バネと、ジャンプと、着地の衝撃で大破、

 

 頭部は融解、各関節も損傷が激しく、

 

 構造強化魔法の重ね掛けが無ければ、

 

 機体が粉々に砕け散っていただろうと言われた。

 

 タンデムリアクタ二基に関しては、

 

 稼働状態ではあるが、

 

 コンクォで無ければ外せないロックをかけており、

 

 他の機体に移し替える事も出来ず、

 

 満身創痍の姿のまま、倉庫番をしている。

 

 

 メィディウム改・現地改修機

 

 “源素供給器(エーテルサプライア)”を、取り外し、

 

 シングルリアクタ(エーテルリアクタ)を、

 

 “タンデムリアクタ”に変更、押し込んで搭載した。

 

 ソイレ・トレル専用機は、

 

 右腕部にバネと

 

 ストランドタイプクリスタルティシューを集中配備し、

 

 関節部への構造強化魔法の重ね掛けを実施、

 

 超高速の連続刺突に対応、

 

 秒間3往復を記録し、

 

 ほぼ、避けるのは不可能となっているが、

 

 悪魔で“直線状にある場合”と追記して置く。

 

 名前は、レイピエーレカスタム。

 

 レパルド・フォーゲル専用機は、

 

 腕部、脚部、関節を集中強化し、

 

 10mの鋼鉄鎖を左腕に、

 

 それに接続されている、

 

 大型メイスを搭載。

 

 鎖で相手の動きを封じるか、鈍くさせ、

 

 その一瞬で、

 

 大型メイスによる圧殺を主体とした。

 

 名前は、チェーンメイズカスタム。

 

 アポストロ専用機は、

 

 均等に強化し、

 

 メィディウム改の2.5倍の強度を誇る。

 

 専用武器として、

 

 オネストが“ノート”に書き起こした、

 

 “日本刀”をモデルにした、

 

 “サムライソード”

 

 これは、FAシリーズにも搭載される、

 

 “鞘(さや)”が、開くタイプで、

 

 両手持ち、片手での抜刀に対応、

 

 切る事が大好きなアポストロと相性は抜群で、

 

 ナーゲルタイラントの固い甲殻ごと切り裂き、

 

 付近の破損機体、

 

 瓦礫の山も一緒に両断し、

 

 “近寄るな危険”の二つ名を配する事になる。

 

 フレデュリック専用機は、

 

 左腕に8門同時法撃斉射前提の、

 

 “ショットガン”を搭載、

 

 ドラム式マガジンには、

 

 6回分のストックを充填でき、

 

 近距離戦闘にこそ向いているが、

 

 大きな欠点として、

 

 射程は短めで、精々、10mそこそこで、

 

 ドラム式マガジンの充填必要時間は、28時間かかる。

 

 右腕部の、

 

 腕部搭載型バンカー、

 

 いわゆるパイルバンカーなのだが、

 

 これも、6回分しかストック出来なかった。

 

 6つのシリンダーに、

 

 クリスタルティシューを編み込み、

 

 “筒状にした物”を、6本充填してあり、

 

 心棒にクリスタルティシューを採用し、

 

 これでもかと、構造強化魔法の重ね掛けをしてあり、

 

 杭の重量だけで、

 

 “フェメンターレの両腕”並みの重さ。

 

 パイルバンカー一式の総重量だけで、

 

 ほぼ、メィディウム改一体分の重量となる、

 

 超重量級装備である。

 

 よって、フレデュリックの機体は、

 

 即日オーバーホールと、

 

 構造を根本的に見直す事が余儀なくされた。

 

 極めつけは、

 

 両肩に搭載した、

 

 “爆裂式中型徹杭発射基”で、

 

 長さ50cm、太さ7cmの、“中型徹杭”を、

 

 両肩合わせて40発同時に発射し、

 

 対象に刺さるか、当たって弾かれても爆発する。

 

 3斉射分搭載してあり、

 

 空になると、爆裂術式にて投棄、機体を軽くする。

 

 当の本人は、重い機体が気に入っており、

 

 多少進軍速度に影響が出ても良いか、程度に思っている。

 

 

 ハルネキッヒ自治区

 

▽カリィ・ボーレ♂

 

 彼は、シャウターレ改のテストランナーとして、

 

 初搭乗し、その機体を自機とし、

 

 一度、オネスト率いる、ディサフィアンテ騎士団と、

 

 戦い、生き延びているエースランナー。

 

 旧主力・イスクードでも、

 

 魔獣退治専門部隊のトップランナーであり、

 

 部下として、ずっと一緒なのが、

 

 パリガ・エスペランサである。

 

▽パリガ・エスペランサ♀

 

 彼女は、カリィ・ボーレ率いる、

 

 魔獣退治専門部隊出身であり、

 

 カリィ・ボーレ同様エースランナー、

 

 ただし、

 

 左腕に巨大ランスと、

 

 右腕に盾と言う、

 

 “頑固一徹スタイル”で、

 

 ランス以外に全く興味が無いのもあるのだが、

 

 ランス以外で、

 

 まともに使えた試がないので、諦めたと言うのが近い。

 

 なぉ、二人きりの場合は、デレデレ、

 

 結婚こそしていないが、

 

 隊全体からは、

 

 『とっとと、くっついて落ち着いて欲しい』と、

 

 溜息が漏れ出している。

 

 

 ディダットーラ帝国

 

▽フレデュリック・グランツ♂

 

 国境警備隊兼、

 

 魔獣退治専門騎士団、団長でもあり、

 

 師団長、団長、隊長、フレデュリック、グランツ、と、

 

 複数の名前で呼ばれているのだが、

 

 単に、適当に返事を返しているのが通常であり、

 

 真面目な時は、稀で、

 

 魔獣退治の時も、つい気を抜いて、腕をもがれた過去も。

 

 ただ、真面目になると、

 

 1対500匹の魔獣相手で、

 

 無傷で帰還した事もある、超エースランナー。

 

 旧メィディウムでの、魔獣討伐総数は、5000匹は下らない、

 

 帝国内でも、ファゼンディラ公国、ハルネキッヒ自治区でも、

 

 “生ける伝説”として、真面目な部分の情報のみ出回っている。

 

 普段が不真面目過ぎる為、本人と思われず、

 

 名前が一緒の人程度に認識される事も。

 

▽アポストロ・オラーコロ♀

 

 実は、ファゼンディラ公国出身者、

 

 帝国へは、まだ国交が安定していた頃、

 

 300年前からある、

 

 南のカメリーオ砦を、観光として見に来ていた。

 

 その帰り道、暴漢に襲われ、

 

 危うい所を、当時、

 

 カメリーオ砦勤務で、エリュブシン師団長と喧嘩帰りの、

 

 フレデュリック・グランツに救助され、

 

 そのまま移住、

 

 フレデュリックの家に転がり込んだ。

 

 ついつい世話を焼いてしまい、

 

 普段の抜けっぷりに拍車をかけた張本人である。

 

 いい加減、彼から結婚して欲しいと、

 

 言われたいそうだが、その本人は中々言い出せずにいる。

 

 “公(おおやけ)では、付き合っていない”と、言っているが、

 

 どう見ても恋人同士にか見えないし、

 

 所構わずいちゃついているので、

 

 師団全体から、嫉妬と、生暖かい目で見守られている?

 

▽リッカルド・ミゲル♂

 

 国境警備隊の財布。

 

 胃痛持ち、頭痛持ち、お金に五月蠅い。

 

 ギリギリの予算内で、なんとか国境警備隊を運用している。

 

 北方のトクソリン峠守備隊と、

 

 南方のカメリーオ砦守備隊、

 

 東の大山岳地帯守備隊の、

 

 資金運用を、一人で計算し、

 

 国家予算会議で国境警備隊の維持存続資金を、

 

 確保している苦労人。

 

 トラヴァエル・レガルド国王からは、

 

 部下を付け、教育し負担を減らすように言われてるが、

 

 計算量が通常を通り越しており、

 

 一般人では対応出来ない書類の山で、

 

 彼の部屋は埋め尽くされている。

 

 部下を雇いたいが、雇えるほど資金に余裕も無い事、

 

 教育に時間をかけられない事、

 

 散財の張本人が、グランツであり、

 

 最近、抜け毛が増えてきたのが一番の悩み。

 

▽エリュブシン・テラス♂

 

 南方・カメリーオ砦守備隊の師団長。

 

 グランツの上司であり、

 

 魔獣退治専門師団の、元師団長。

 

 グランツが入る直前の魔獣退治の際、

 

 操縦席に魔獣が噛みつき、

 

 左手足を断裂、瀕死の重傷を負う。

 

 しかし、

 

 アルヴの民の“エーテルリアクタ供給型義手義足”で、

 

 一命を取り止め、

 

 腰には、義手義足用供給リアクタと、

 

 クリスタルティシューを巻きつけている。

 

 シルエットナイトも操縦できるので、

 

 現役続行を宣言、

 

 67歳には到底思えない程元気であり、

 

 新技術などを、取り入れる事を、

 

 良しとしており、

 

 メィディウム改のテストランナーも務めている。

 

▽トラヴァエル・レガルド♂

 

 ディダットーラ帝国の現・国王。

 

 力こそ、国を守る最重要の考えであり、

 

 ナーゲルタイラントの魔獣核を全て回収、

 

 自国内の、“イッジオーネ(アルヴの民の隠里)”を訪問、

 

 新型エーテルリアクタの製造を懇願するも拒否された。

 

 既に400個もの

 

 シングルリアクタ(エーテルリアクタ)を所有しており、

 

 大破した機体から回収した物を含めると、

 

 500を超える所有数となる。

 

 ファゼンディラ公国正規軍の臨時配置は致し方無いとしつつも、

 

 新型機の製造を“極秘裏に進めており”、

 

 タンデムリアクタの納品を、今か今かと、待ちわびている。

 

▽ソイレ・トレル♀

 

 その年齢は僅か12歳の少女であり、

 

 旧メィディウム、エースランナー。

 

 6歳から頭角を現しており、

 

 真面目モードと、素を使い分けている。

 

 ナーゲルタイラント討伐戦は、3度目の正式出撃であり、

 

 過去の演習では、レパルド・フォーゲルと同率一位。

 

 金髪ショートカットは、

 

 長いと操縦席に髪が引っかかる為、短くしている。

 

 オネストを、おじさん呼びした最初の子。

 

 おじさん呼びしたのを謝る前に、オネストが帰国したため、

 

 どうしようか悩んでいる。

 

 コンクォと同じ、“全長145cm”

 

▽レパルド・フォーゲル♀

 

 ソイレ・トレルと同い年であり、12歳の少女。

 

 茶髪の地毛であり、

 

 南方移民の血を引いている。

 

 元気っ子であり、

 

 “薄着でうろつく困ったちゃん”

 

 出掛ける時は、保護者として、

 

 グランツ、アポストロと一緒に行動、

 

 万が一雨や水なので濡れると大変な事になるので、

 

 二人がガードし、

 

 ソイレ・トレルが、その対象者に対し、

         (振り向いただけでも対象者)

 

 “男性にはレイピアで〇的”し、

 

 女性に対しては、度合いに応じて、目潰しや、

 

 露出補正を拡張させたりして逆に辱める特技がある。

 

 なお、おじさん呼びを直す積りは無いそうだ。

 

 この子も、“全長145cm”

 

 




リャン・ダオ11世
「そうだ、オネスト。」

オネスト
「はぃ?」

リャン・ダオ11世
「休め、これは国王権限での命令だ、
 コンクォ・チェルカス・トゥーラと共に、
 お前の実家での半年の休息を言い渡す、
 “誰にも邪魔されず”
 ゆっくりして来い。」

オネスト
「それでは、開発や、
 工廠の指揮はどうす「こっちでやる。」え?」

リャン・ダオ11世
「お前のノートを貸してくれ、
 エーテルリアクタの生産は出来なくとも、
 武器生産、構造研究ぐらいは出来るからな、
 やれそうな事はやって置くから、
 “最終調整に、コンクォ”が必要になるだろうが、
 それまでは、ゆっくりして来い。」

オネスト
「・・・期間は?」

リャン・ダオ11世
「次の会議予定の半年後だ、
 その時はこちらから人を迎えにやる、
 “予備のフェメンターレ”で、
 コンクォを護送しながら帰るんだ、
 護衛のフェメンターレも付ける。」

オネスト
「・・・わかりました。」



リャン・ダオ11世
「はぁ、
 ペガル、ディダットーラ帝国の内情を頼む。」

ペガル
「はっ、了解しました陛下。」

リャン・ダオ11世
(戦争、か、
 やりたくはないのだが、
 そうせざるを得なさそうだな・・・)


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