魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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エリュブシン
「フレデュリック!
 その装備はなんなんだっ!?」

フレデュリック
「見てのお楽しみだっ!!」

《二番機、クイーンを確認、
 !?不味い!!
 何かが孵化するぞっ!!》

《いけないっ!!
 フレデュリック師団長!!
 撃って下さいっ!!》

フレデュリック
「おぅっ!!」




砂に閉ざされた南

 

 ナーゲルタイラントの個体と、

 

 クイーンに当たり、爆発するが、

 

 “孵化”した、キングには、

 

 通らなかった。

 

フレデュリック

「なにっ!?」

 

《オネスト師団長っ!!

 新たなキングが孵化しましたっ!!》

 

オネスト

《こっちの個体は駆逐した、

 そっちの個体は、

 後どれだけいるんだっ!!》

 

フレデュリック

「ざっと50だ、

 オネスト、

 今のでクイーンを動けなくしたが、

 肩の武器は弾切れだ、

 この腕部の8門の武器は、

 どう使えばいい?」

 

オネスト

《ゼロ距離ですよ、

 8発同時に撃ちだし、

 相手の装甲を破壊し、

 吹き飛ばす前提なので、

 精々6回が限度です、

 それと、

 “右腕に何を持ってったんですか?”》

 

フレデュリック

「え?

 いや、なんか強そうだったから。」

 

エリュブシン

「フレデュリック!!

 相変わらず考えも無しに武器を選ぶなと、

 あれほど言っただろうがっ!!」

 

オネスト

《それも、装甲破壊と、

 フレームを打ち砕く為のものです、

 “腕部搭載型、バンカー”です、

 それも6発、

 空になれば、ただの重りにしかなりませんよ!!》

 

コンクォ

《オネスト!!キングが動き出す!!》

 

オネスト

《フレデュリック師団長、

 キングの甲殻を破壊してください、

 残りの機体は援護を、

 爪の付け根の複眼を先に潰してくれ!》

 

《一番機、了解、

 フレデュリック師団長、

 二番機と共に、

 援護します》

 

《一番機、勝ってに決めるな、

 二番機、援護はしますけど、

 狙える時は狙いますよ?》

 

《三番機、

 守備隊の援護に回ります》

 

《四番機、俺も援護に回る》

 

《五番機、

 俺も守備隊の援護に徹する、

 マナ残量も心もとない、

 美味しいとこ、

 しっかり味わって下さいよ?》

 

オネスト

《オネスト、了解、

 フレデュリック師団長、

 行きますよ!!》

 

フレデュリック

「おぅっ!!」

 

 

オネスト

「とは言ったもの、のぉおおっ!?」

 

コンクォ

「ふぎゃぁ~っ!?」

 

 増設部分を切り離し、

 

 腕部固定法撃杖と、

 

 ロングソードで、なんとか攻撃を受け流す。

 

オネスト

「早くないかコイツっ!?」

 

コンクォ

「くっ、

 確か、資料によると、

 “孵化”したナーゲルタイラントは、

 クイーンが見た光景を参考に、

 “それに適応した強化をされ生まれて来る”そうよ!!」

 

オネスト

「なんだとぉっ!?」

 

 

フレデュリック

「早い、

 このままでは狙えない。」

 

《二番機、足を止められるか?》

 

《一番機、

 冗談だろ?

 師団長の専用機ですら、

 避けるのが精いっぱいの足の速度だ、

 メィディウム改の法撃も、

 余り効果が見られない、

 マナ温存を優先するしかない》

 

 

オネスト

(不味い、

 このままじゃぁジリ貧だ、

 タンデムリアクタ二個積みでも、

 供給が追い付かなくなってきてる、

 マナが減り出してる)

「コンクォ!!

 ライトニングホーンのスクリプト構成は、

 何分掛かる?」

 

コンクォ

「はぁ!?

 何言ってんのよっ!?

 こんな状況でスクリプト構成しろってのっ!?」

 

オネスト

「それしかないだろぉおおっ!?」

 

 正面に足が迫る。

 

ごぎぃっ!!

 

 ロングソードで受けてしまう。

 

《止めたっ!?》

 

《ったく、師団長の機体じゃなきゃ、

 ばらばらになってるぞっ!!》

 

 ここぞとばかりに法撃を一点に集中する。

 

オネスト

「まずぃ、今ので腕が逝った、

 コンクォっ!!頼むぅっ!!」

 

コンクォ

「分かった、けど、

 どんな結果が出ても、

 文句言わないでね?」

 

オネスト

「お前と心中なら、本望だっ!!」

 

 





 通信機を搭載していた機体に、

コンクォ
「状況を考えなさいよねっ!!
 このばかーーーーっ!!」

 と、叫び声が聞こえたのは言うまでも無い。


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