魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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 グラーフ・ヒンメルは、

 エンジンを焦がしながらも、

 クイーンが逃走したであろう方向へ。

 3人の乙女・・・乙女は、

 守りたい者の為に、

 再び戦場に降り立つ。




リゼンディシュリ城

 

「くっ、

 このままでは。」

 

「左だっ!!」

 

「うわぁああっ!?」

 

どじゃんっ!!

 

 ナーゲルタイラントを踏みつぶし。

 

レパルド・フォーゲル

「どぉおおらぁあああっ!!」

 

ぐしゃ

 

 その重量と振り下ろす力に押し負けた、

 

 ナーゲルタイラントの頭部は破裂、

 

 動きを止めた。

 

レパルド・フォーゲル

「国境警備隊、

 トクソリン峠守備隊が、

 メィディウム改、

 “チェーンメイズカスタム”

 レパルド・フォーゲルが、

 ここに推参すっ!!

 総員、奮起せよっ!!」

 

ソイレ・トレル

「ちょっと、レパルド?

 あんたまだ幾つよ?

 国境警備隊、トクソリン峠守備隊、

 ソイレ・トレル、

 メィディウム改、レイピエーレにて、

 参戦します、

 指揮官は誰ですか?」

 

アポストロ

「っとと、

 ふぅ、やっと地面かい、

 全機、

 状況確認、

 近衛兵は陛下を守れ、

 残存機はナーゲルタイラントの総数を把握、

 誰が指揮官か?」

 

レパルド

「アポストロ!!後ろ!!」

 

アポストロ

「ほぉ、

 “試し切りしてみるかぃ”」

 

 両手で構えたサムライソードは、

 

 “風を纏い”

 

 切る感触すら感じさせず、

 

 ナーゲルタイラントの爪もろとも、

 

 いとも簡単に切り伏せた。

 

アポストロ

「おっとぉ、

 コイツはぁ、不味いねぇ、

 あんまりにも軽い業物だよこれは。」

 

 

レパルド

「ソイレっ!!今度はそっちにっ!!」

 

ソイレ

「・・・連撃、

 行きますっ!!」

 

 腕部に増設されたバネと、

 

 鋭く撓るレイピアが、

 

 ナーゲルタイラントを貫き、

 

 “突き痕”だらけにする。

 

ソイレ

「本当に、トンでも武器の宝庫ですね。」

(はぁ、真面目モードは疲れるなぁ~、

 あとで、

 オジサン呼びしたの、あやまろぅっと)

 

トラヴァエル・レガルド(国王)

「お前ら、

 どこでそんな改装して来たんだ?

 さっきの飛空船から、

 飛んで来たように見えたけど。」

 

アポストロ

「あ、陛下。」

 

二人『レガルドおじさん、生きてたんだ。』

 

トラヴァエル・レガルド(国王)

「・・・まだ、28なのに。」

 

アポストロ

「いや、そこは国王陛下として、

 威厳を保ってください。」

 

トラヴァエル・レガルド(国王)

「っと、そうだな、

 アポストロ、

 避難できた国民はここに居る、

 後は、

 駐屯地ごとに、戦闘が続いてる筈だ、

 あの飛空船は、

 どこへ向かって行ったんだ?」

 

アポストロ

「陛下、

 トクソリン峠守備隊は、

 ほぼ半減、

 ファゼンディラ公国軍の助力により、

 “キング2、クイーン5”の、

 討伐に成功しました、

 ですが、

 後クイーンが1体、

 行方を掴めておりません、

 何処へ向かっていますか?」

 

トラヴァエル・レガルド(国王)

「一部のナーゲルタイラントを率いて、

 南へ飛んでいったよ、

 さっきの飛空船に連絡はどうするんだい?」

 

アポストロ

「グランツ!!

 クイーンは南だっ!!」

 

トラヴァエル・レガルド(国王)

「ちょっ、アポストロ?」

 

フレデュリック

《了解した、

 オネスト!!南へ頼むっ!!》

 

トラヴァエル・レガルド(国王)

「グランツ!?

 どこから声がっ!?」

 

アポストロ

「事情はおって説明します、

 ですが、

 今は・・・。」

 

トラヴァエル・レガルド(国王)

「まだいたのか・・・。」

 

 200はくだらないナーゲルタイラントが、

 

 こちらに向け、迫って来る。

 

「伝令!!

 各駐屯地全滅っ!!

 残されているのは、

 ここだけですっ!!」

 

 


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