魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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コンクォ
《1番中隊は、
 そのまま法撃!
 2番中隊は、
 後退、300m、
 3番中隊の援護に!》

オネスト
「コンクォ!!
 特機隊は、
 このままクイーンを狙う!!
 誘導を頼む!!」

コンクォ
《了解、
 目の前の魔獣小隊を飛び越えて!!
 そのまま直進!!
 道中の迎撃は最小限に3キロ直進!!》

オネスト
「了解!!」




会合・キングとクイーン

 

フレデュリック

「不気味だな。」

 

リッカルド

「はい、

 アレが、通信機なる、

 連絡手段を用いた戦闘なのでしょうか?」

 

フレデュリック

「いちいち伝令を走らせるよりは、

 全然いいな、

 伝令をやられるリスクが無い、

 我が軍にも、

 導入して欲しい物だ。」

 

リッカルド

「そんな予算ありません、

 ある物で、我慢して下さい。」

 

フレデュリック

「わかっているよ、

 伝令、

 1、2、3中隊は、

 前線に展開、

 まずは、最大射程で法撃だ、

 事前の打ち合わせ通り、

 兎に角数を減らし、

 クイーンへの活路を見出さねば。」

 

リッカルド

「伝令、走ったぞ、

 フレデュリック、

 勝てるのか?」

 

フレデュリック

「お前が、グランツ呼びをしないなんて、

 何時振りだ?

 勝つんじゃない、

 如何に手早く“クイーンとキング”を、

 討ち取るかだ。」

 

 

ペガル

「ちっ、

 オネスト!!

 非常に不味いぞ、

 “クイーン5、

  キング2”だ、

 クジャク隊でも、

 侵攻を多少遅らせるので

 手一杯だ!!」

 

オネスト

《オネスト、了解、

 コンクォ!!

 第一セット、使用!!

 兎に角、

 数を減らしてくれ!!》

 

 

コンクォ

《コンクォ、了解、

 フェメンターレ各機集合!

 ロングレンジライフル、

 照射攻撃隊形!!

 カリィ・ボーレ!

 シャウターレ隊は、

 照射攻撃準備の間援護を!!》

 

カリィ・ボーレ

《シャウターレ、了解、

 全機、俺に続け!

 撃ち漏らすなよ!!》

 

《了解っ!!》

 

 

リッカルド

「フレデュリック!!

 フェメンターレが隊列を組んでいるぞ!!」

 

フレデュリック

「・・・ったく、

 真面目に今は味方で良かったよ。」

 

 

 フェメンターレから、撃ち出される照射は、

 

 一挙に4、500は、減らす事が出来た。

 

アポストロ

「なんだぃありゃぁ?

 ファゼンディラの、

 城壁は、トンでも武器の宝庫なのかい?」

 

「お嬢!

 いっその事、

 亡命しますか?」

 

アポストロ

「馬鹿言ってないで、

 さっさと倒しな!

 それとも、

 メィディウム改ごと、

 切っちまっていいのかい?」

 

「うへっ、そいつはごめんですぜっ!!」

 

 

オネスト

「・・・おっと、

 真面目にでけぇな、コイツ。」

 

 ナーゲルタイラントのキングと、クイーンが、

 

 目の前に現れる。

 

 キングの弱点は、

 

 事前の情報開示で、

 

 爪の付け根の“複眼”と、

 

 本体の“単眼”の3か所、

 

 しかし、

 

 クイーンは、

 

 卵巣部分を切り落とし、

 

 飛び跳ねて“逃げ出す習性がある”

 

オネスト

「全機、ジャンプユニット起動!!

 クイーンを逃がすなぁああっ!!」

 

 豪快な起動音は、

 

 並列搭載した、エーテルリアクタの副産物だが、

 

 フェメンターレの個人改修機は、

 

 その“回転刃式大剣”を、

 

 落下エネルギーと共に、

 

 クイーンに捻じ込んでいく。

 

 

 そのクイーンの悲鳴は、

 

 ナーゲルタイラントに衝撃をもたらし、

 

 侵攻速度が極端に落ちる。

 

アポストロ

「メィディウム全機、

 突っ込むよ!!

 クイーンは獲られたけど、

 キングは頂くよっ!!」

 

 

コンクォ

「ディサフィアンテ騎士団全機に連絡!!

 クイーンは墜ちた!!

 残すはキングと残党!!

 ここからが正念場よっ!!」

 

 ナーゲルタイラントは、

 

 キング1~2、

 

 クイーン4~6で構成され、

 

 その子が、3~6万を構成する巨大な群れだ。

 

 しかし、クイーンが全て倒された場合、

 

 “一拍の間を空け、

  共食いをしてでも、

   その相手を倒しに来る”

 

 それを止めるには、

 

 キングを倒し、子が、“餓死”するまで、

 

 耐えねばならない。

 

 こちらの大陸では、

 

 これを知らずに手を出した幾つもの国が、

 

 魔獣の腹に収まった過去があるのだ。

 

 





ペガル
「プラタ!!
 大丈夫なのかっ!?」

プラタ
《大丈夫だ、
 腕を持って行かれただけだ、
 左は使える》

ペガル
「馬鹿野郎!!
 それを大丈夫なんて言わねぇんだよっ!!」


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