魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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フレデュリック
「配備状況は?」

リッカルド
「現状、対・魔獣用砲台は、
 稼働6基、
 旋回範囲外なので、
 4基使えません。」

フレデュリック
「たった2基の砲台と、
 指揮官機2機、
 98機のメィディウム改、か。」

アポストロ
「フレデュリック、
 前線指揮、出るわよ?」

フレデュリック
「アポストロ、
 無事に帰って来いよ?」

アポストロ
「メィディウム改なら、
 壊さずに帰って来れるわよ?」

フレデュリック
「ばか、
 “お前の事を言っているんだ”」

アポストロ
「や~よ、
 アンタがしっかりしないと、
 “お嫁に行ってあげないんだから”」

リッカルド
(これで、
 付き合っていないと、公言するのだから、
 困った二人だ)




265機VS3万匹

 

ディサフィアンテ騎士団

 

オネスト

「全機、通信機を起動して下さい、

 大丈夫、

 訓練通り、連携をとって、

 互いにフォロー、

 小隊規模で、

 確実に数を減らせば、

 “この間の用に慌てずに対処出来ます”」

 

「はっ!」

 

コンクォ

「オネスト、

 シャウターレ改の指揮はどうするの?」

 

オネスト

「シャウターレ改は、

 カリィ・ボーレに任せる、

 機体の癖を知り尽くしてるのは、

 彼だからね、

 それに、

 ロングレンジライフルを運用するには、

 向いていない機体だし、

 バックウエポンを、一門に減らしたけど、

 フェメンターレの、腕部ライフルなら、

 何とか使えるし、

 コンクォが、

 照準器のスクリプトを組んでくれたから、

 大雑把だけど、狙って撃てるリターンは、

 帰還機の増加に大きく貢献してくれている、

 大丈夫、

 みんな、アレを経験して、

 帰って来た猛者達だから。」

 

コンクォ

「でも、なんで貴方まで前線に出るの?

 後方で指揮を取ってもいいじゃない!!」

 

オネスト

「・・・コンクォ、操縦下手糞だから、

 それに、全体を把握、

 効率的にかつ、大量に撃破出来たのは、

 コンクォの指揮があって、

 あの襲撃に勝てたんじゃないか。」

 

コンクォ

「でもっ!!」

 

オネスト

「・・・こう言う時ぐらい、

 カッコつけさせてくれよ、コンクォ。」

 

 そっと、抱きしめる。

 

オネスト

「これが最後じゃない、

 これからも続く、なら、

 少しでも現場に出なきゃ、

 団長としても示しが付かない、

 それに、

 俺は、お前が大好きだ、

 魔法学校で会ってから、ずっと、

 今も、これからも、

 好きな女の子を戦場に出したくない、

 せめて後方で、少しでも安全な場所に居て欲しい、

 それぐらいの我がままを、

 許してくれよ。」

 

コンクォ

「・・・バカ。」

 

オネスト

「はい、バカですよ。」

 

コンクォ

「キス、ぐらいなら、いいよ。」

 

オネスト

「・・・帰ってからな。」

 

 頭を撫でる。

 

コンクォ

「ぇ?」

 

オネスト

「覚悟しろよ?

 我慢してたんだからな?

 逃げんなよ?」

 

コンクォ

「~~~っ!!

 ばかーっ!!」

 

 

ペガル

「オネスト、その顔。」

 

オネスト

「言うな。」

 

プラタ

「ほ~、綺麗な手形だな?

 今度、コンクォに教授して貰わねば。」

 

オネスト

「冗談は後でな?

 プラタさん、

 フェメンターレの状態は?」

 

プラタ

「大盾もフル充填済だ、

 カートリッジも、

 あるったけ持って来てある、

 40丁のロングレンジライフルに対し、

 200個を確保している。」

 

オネスト

「節約しつつ、

 撃破か、まったく、

 どうして、家の国は、

 鉱石資源の種類が少ないのかねぇ?」

 

 

デュラント公爵

「五人の騎士よ、

 フェメンターレの前衛として、

 存分に暴れて来い、

 その大剣の有効性を、

 証明してみせるのだっ!!」

 

5人『おぅっ!!』

 

 

 





 雨は上がり、

 地面はぬかるみ、

 歩くのがやっと、

 そんな事をものともせず、

 真っ直ぐに3万匹が迫って来る。


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