魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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デュラント公爵
「私が、
 デュラント・スパダッチェーノ公爵、
 そして、
 この黒髪が、
 ディサフィアンテ騎士団団長の。」

オネスト
「オネスト・ディシュリオンです、
 そして、
 アルヴの民であり、
 技術長の。」

コンクォ
「コンクォ・チェルカス・トゥーラ、
 以上3名、
 会談の席に着きました。」

フレデュリック
「フレデュリック・グランツ、
 国境警備隊師団長だ、
 こっちは、
 アポストロ・オラーコロ副師団長、
 リッカルド・ミゲルだ、
 コイツが、家の財布を握ってる。」




会談・襲撃

 

リッカルド

「グランツ、

 貴方がやれ酒だの、

 出前だの、宴会だの、

 経費のかさむ事ばかりするから、

 私がここに赴任したんですよ?

 本当なら、

 帝国の財政面を担当し、

 税金の緩和と、

 公共事業を立ち上げ、

 国を挙げての再発展の為に、

 尽力する予定だったのに、

 “一番の浪費”の根源は、

 貴方だと分かりましたからね!!」

 

アポストロ

「まぁまぁ、

 使者の手前、

 そう言う内輪揉めは。」

 

リッカルド

「アポストロ!

 貴女がしっかり、

 グランツの手綱を握らないから、

 経費ばかり嵩むのですよ!!

 本来なら、

 仮設テントは、

 こちらが用意したかったのですが、

 それすらも、

 国境警備隊を維持する為に、

 予算を削り、

 シルエットナイトの整備、食糧の均等配備、

 施設の保守保全に割いているのですよ!!

 わかっているのですかっ!!」

 

コンクォ

「あの、リッカルドさん?

 そろそろ本題に入りませんか?」

 

リッカルド

「っと、これは失礼しました、

 現在、ディダットーラ帝国には、

 他所へ輸出出来る鉱石に、

 まったく余裕が無い状態なのですよ、

 鉱山地区が、

 “魔獣の襲撃を受け、状況は拮抗”

 修理にも余裕が無いのが、

 我が国の現状なのです。」

 

デュラント公爵

「なに?

 それはどんな魔獣のだったのかね?」

 

アポストロ

「肉食の魔獣、

 “ナーゲルタイラント”

 大きな爪を持ち、

 周辺動物、家畜、

 人間すら、食い散らかす、

 暴君です、

 既に、農村の集落が3つ程襲われ、壊滅しました。」

 

オネスト

「・・・規模は?」

 

コンクォ

「ちょっとオネスト?

 家にも、魔獣退治の余裕なんて、

 あんまりないのよ?」

 

デュラント公爵

「ついこの間の、

 海から上陸してきた、

 魔獣の一群とやり合ったばかりなのだぞ?」

 

フレデュリック

「そちらも、魔獣に襲われていたのですか、

 それと、ハルネキッヒと、

 戦っていましたが、

 あれはどうなったのですか?」

 

オネスト

「我々の勝利で終わり、

 革命の手伝いもしました、

 現状、ファゼンディラ公国の自治区として、

 復興、食糧品の増産を急いでいます、

 それに伴い、

 賠償金が手に入らず、

 鉱石資源も期待出来ず、このざまです、

 我々も余裕がありません、

 少量でも、

 鉱石輸入を解禁してくれませんでしょうか?」

 

リッカルド

「先も申し上げた通り、

 主力機、メィディウムの改装を行い、

 その半数が、魔獣と毎日のように戦っています、

 そして、

 破損機体の回収もままならず、

 数を減らす一方です、

 ジャロウデク王国が大敗を期し、

 間者も帰って来ていません、

 再編すら、出来なくなっているかと。」

 

オネスト

「・・・フレメヴィーラ王国は?」

 

アポストロ

「残念ながら、余り良くない関係です、

 ファゼンディラ公国の用に、

 交易品での関係も無く、

 大陸侵攻時に、

 遭遇戦をし、双方に被害を出して、

 撤退しているので、

 外交に関しても、我が国、

 ディダットーラ帝国は、国土の半分が、

 海に面し、東は難攻不落の大山岳地帯、

 南も、国交断絶から、200年は建っています、

 このままでは、疲弊し、倒れるのも時間の問題かと。」

 

 峠の方から、一機のメィディウム改が、

 

 走って来る。

 

「でっ!?伝令!!

 トクソリン峠の東から、

 ナーゲルタイラントの群れが迫ってきます!!

 本国からの、

 増援は出せないとの、一報もあります!!

 師団長っ!!指示をっ!!」

 

 

フレデュリック

「オネスト師団長、

 申し訳ないが、

 力を貸して貰いたい、

 鉱石の件は、

 俺が責任をもって、

 陛下にお伝えする。」

 

オネスト

「そうですね、

 コンクォ、

 全機起動、

 対魔獣戦闘準備!

 デュラント公爵、

 本陣の防衛は任せます!

 ペガル!!

 ディサフィアンテ騎士団、

 全軍戦闘態勢!!」

 

ペガル

「了解、

 総員に次ぐ、

 対・魔獣戦闘用意、

 騎乗、出撃準備を急げ!!」

 

 





 デュラント公爵直衛隊

 デュファンス改・30機

 フェメンターレ
   個人改修機・5機

 ディサフィアンテ騎士団

 デュファンス改・50機

 フェメンターレ・20機

    クジャク・20機

 シャウターレ改・40機

 ディダットーラ帝国

 フレデュリック専用メィディウム改1機

 アポストロ専用メィディウム改1機

 メィディウム改・98機



 偵察隊報告の、

 ナーゲルタイラント、

 およそ3万匹、

 内複数体が、

 ナーゲルタイラントのメスと確認済み。


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