魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

13 / 55

 ハルネキッヒ国と、

 ファゼンディラ公国は、

 休戦協定を結ぶ運びとなり、

 事実上、ハルネキッヒ国は崩壊、

 ファゼンディラ公国に吸収、

 合併された。



再編

 

ファゼンディラ公国

 

ディサフィアンテ騎士団執務室

 

オネスト

「はぁ。」

 

 溜息をついて、

 

 コーヒーを一口。

 

オネスト

「間に合わない、か。」

 

 ハルネキッヒ国の崩壊のせいで、

 

 “春の雪解け”を逃してしまったのだ。

 

 “冬の革命”と

 

 のちに呼ばれたハルネキッヒ国の革命は、

 

 ディサフィアンテ騎士団も関わっていた、

 

 戦場で出会った、

 

 メイジ・ファン・ボレットが、

 

 革命を手伝って欲しいと、

 

 ハイヴェームア丘陵砦に残って居たのだ。

 

コンクォ

「まぁ、

 機体の防水に、

 全然資材を回せなかったし、

 水田を作ろうにも、

 “水源地域が、

  ハルネキッヒ国”なんだから、

 なんとも言えないのが、実情ね。」

 

オネスト

「そうだな、

 ペガル、

 例の新生クシェペルカはどうなったんだ?

 こっちは飛行船を装甲化して、

 飛ばしてたけど、

 向こうはどうなんだ?」

 

ペガル

「ほぃ、これが資料、

 マギウスジェットスラスタだとよ、

 ま、

 お前さんは、

 磁場の反作用で、

 機体を飛ばしてたから、

 似ても似つかないアプローチだな。」

 

オネスト

「フェメンターレに乗ってから、

 お前、人が変わったよなぁ、

 めちゃくちゃ、

 頭いいじゃん。」

 

コンクォ

「そぅそぅ、

 まさか、普段のおバカが、

 “演技”で、

 学校内での間者を探してたなんて、

 わからなかったわよ?」

 

 そう、こいつ、

 

 身内すら欺いて、

 

 おバカを演じていたのだ、

 

 諜報活動に関しては、

 

 ファゼンディラ公国、ハルネキッヒ国で、

 

 戦争を仕掛け、

 

 同時に、政権交代を目論む貴族達の、

 

 暴走がこの戦争の発端だったそうだ。

 

ペガル

「仕方ないだろ?

 敵を騙すなら、まず、

 味方から、が、家の家訓なんだ、

 その件に関しては、

 悪かったって、思っているよ。」

 

 既に貴族達の処刑は終わっており、

 

 旧ハルネキッヒ国の貴族達も、

 

 処刑がつい先日行われた。

 

オネスト

「マギウスジェットスラスタねぇ、

 家の、

 マギウスレシプロエンジンよりは、

 高出力だろうが、

 小型化は難しそうだな。」

 

ペガル

「だな、

 お前が、

 “震電”なる二重反転プロペラ構想を、

 打ち出した時は、

 やっぱ、コイツの頭は駄目なんじゃないかって、

 正直思ったよ。」

 

コンクォ

「ぁ~、

 でも、

 飛行船よりは超小型で、

 火力に関しては、

 “カートリッジ式

  小型徹杭弾”で、十分過ぎる威力、

 航続時間に関しては、

 巡行速度で、40時間、

 戦闘機動で、5時間、

 機体のほとんどを、

 クリスタルティシューで覆って、

 内部も、タンデムリアクタで、

 大出力、機体制御には、

 通常のマギウスエンジンで事足りる、

 トンでも兵器よ?」

 

オネスト

「そうかなぁ~、

 まぁ、空を自由に飛べる、

 これは叶えたい夢の一つだけど、

 “高高度に関しては”

 濃密すぎるエーテルが充満していて、

 人間、アルヴの民でも、猛毒な世界、

 頑張って飛んで、1万2千メートル、

 滞在可能時間は限られている、

 まるで、意図的に、

 上れないようにしてある見たいにね。」

 

 





オネスト
(ペガルからの情報じゃ、
 フレメヴィーラ王国も、
 海には、力を入れていない、
 ま、マギウスジェットスラスタのせいで、
 “海上”はまだまだ空白だらけだ、
 空に関しては、
 迎撃機を作るとして、
 海は貰うぞ?
 銀凰騎士団団長?)


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。