魔法でも、撃ちたいじゃん!   作:扶桑畝傍

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「なんだよっ!?
 俺達のが最新鋭機じゃないのかよっ!?」

「黒い鬼だっ!!」

「早すぎる!!
 法撃杖が当たらないっ!!」

「隊長!!味方の指揮を!!」

メイジ
「デュファンスの盾を使えっ!!
 少しでも耐えるのだ!!
 本国から、援軍も来る!!
 それまで耐えるのだっ!!」




激戦

 

オネスト

「6番、射出まて、

 艦首、

 右回頭、

 ハルネキッヒ国軍の本隊だ、

 6番から、10番は、

 これの迎撃、

 侵攻を妨げるんだっ!!」

 

 

 慌ただしく飛行船は回頭する。

 

 地表部には、

 

 “プロペラ式方向転換機”を8基搭載、

 

 前後で、逆方向運用する事で、

 

 その場回頭が可能になっている。

 

 

オネスト

「連続射出!!

 緊急発艦!!」

 

 

ハルネキッヒ国軍本隊

 

ファルディック(副指令)

「ハイヴェームア丘陵砦が・・・、

 伝令、砦に向かい、

 増援個所の選定に迎え!

 本隊は、

 目視県内の、

 敵野営地を撃つ、

 総員、着剣!!

 突撃ぃっ!!」

 

ハルネキッヒ国軍本隊

『おぉおおおっ!!』

 

 

ファゼンディラ公国野営地

 

プラタ

「フェメンターレ、全機、

 “狙撃姿勢”

 ロングレンジライフル、

 構えっ!!」

 

 ロータリーボールに損傷を抱えた機体では、

 

 機動戦は出来なかったが、

 

 大盾に蓄積された、

 

 大容量のマナプールを、

 

 使う事が出来た。

 

 大盾に連結された、

 

 第1ロットのロングレンジライフルは、

 

 その射程に、

 

 “ハルネキッヒ国軍本隊”を、

 

 既に捉えていた。

 

 

ハルネキッヒ国軍本隊

 

「ファゼンディラ公国、

 以前動き無し!!」

 

ファルディック(副指令)

「怖気づいたのか?

 しかし、チャンスだ、

 全機、歩みを緩めるなっ!!」

 

 

プラタ

「“法撃杖・照射切り変え”

 中央は、左右に銃身を振り、

 左右中隊は、

 中央に向かって、

 照射せよ、

 銃身、冷却開始!!」

 

 冷却用トリガーを引くと、

 

 氷結術式が展開され、

 

 冷却専用カートリッジから、

 

 マナが供給される。

 

プラタ

「“範囲照射”開始、

 撃てぇえっ!!」

 

 

 単発で飛翔する法撃杖の魔法とは違い、

 

 “射程圏内を”

 

 焼き払う為に、

 

 引き金を引きっぱなしで、

 

 撃ち続ける、照射攻撃が可能だった。

 

 

 推定、500機はいた、シャウターレは、

 

 フェメンターレから撃ち出される、

 

 照射攻撃により、

 

 解け落ちたり、ばらばらに吹き飛んだり、

 

 “無事な機体は、

  後方に居た、100機程度だった”

 

 

プラタ

「照射止め!

 単発使用へ!!

 手を休めるなっ!!

 撃て!!撃てっ!!

 撃てぇえっ!!」

 

 フェメンターレのマナは、

 

 あれだけの照射をしたにもかかわらず、

 

 “微量しか減って居なかった”

 

 大盾の大容量、

 

 カートリッジ式の冷却用マナプール、

 

 “ロングレンジライフル本体に

  組み込んである、

   小型量産用エーテルリアクタ”が、

 

 この高威力の正体であった。

 

 

アグストア(総指揮官)

「なんなのだ、

 今の一撃はっ!?」

 

「わかりませんっ!?

 ですが、

 我が方の援軍が、

 総崩れな現実は変わりません、

 アグストア総指揮官!!

 急ぎ、残存部隊の指揮をっ!!」

 

 





日没を待たずして、

ハルネキッヒ国軍は

ハイヴェームア丘陵砦を放棄、

撤退した。

ハルネキッヒ国軍、

シャウターレは、

総数、780機出撃中、

損失、532機を出し、

再編すら、ままならない状態に陥った。


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