真・恋姫†無双 -糜芳伝-   作:蛍石

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お久しぶりです。
最終投稿から二ヶ月経ってるっていうね……。

書き溜めた分を今日から毎日放出します。
34~39までの予定です。

予告していた援軍要請の話は大分後ろにずれ込んじゃいました。
36話で語る予定です。


第三十四話 Sirius -北海籠城戦②-

 青州への出征を終えて戻ってきた私は、現在お兄ちゃんの執務室で椅子に座っています。

 目の前には、私達が北海で戦った時の戦闘詳報に目を通しているお兄ちゃんと、非常に珍しく笑み崩れている子瑜さんが座っています。お兄ちゃんは机の前で竹簡を広げて読んでいるので当然視線を下げていますが、子瑜さんは笑っていない目で私を見つめています。思わず目を逸らすために視線を下げて、自分の手を見てしまいました。

 

「叔子。 今、仰った事、もう一度、お話、頂けますか?」

 

 笑顔に反した平坦な声で、一語一語丁寧に区切りながら子瑜さんに話しかけられました。

 正直威圧感が凄く、恐怖を感じています。

 

「え、ええとですね」

「はい」

「その、ですね」

「はい」

 

 上手く言葉を作る事ができずに言い淀む私へ苛立つ様子もなく、ただ一本調子の声のままに促しの言葉を投げ掛け続ける子瑜さん。

 必死に助けを求めようとお兄ちゃんの方へ視線を送り続けますが、目を竹簡に向けているため気づいてくれません。

 

「え、遠征をしている時に、し、子瑜さんの妹さんの真名を耳にした気がするなぁ、と思ったり、思わなかったり……」

 

 威圧感に気圧されながら私が語尾を曖昧に濁しながらそう口にした瞬間、子瑜さんの背後からどす黒い炎の柱が立ち上ったのを幻視しました。

 浮かべていた笑みを消して無表情になった子瑜さんは、さっきよりずっと威圧感を増しています。

 冷や汗を流しながら、私はどうなだめようかと全力で考え始めました。

 

「……藍里、腹を立てるのはしょうがないにしても、天明を怯えさせちゃ駄目だよ。 情報を伝えただけであって、朱里の出奔には関係ないんだから」

 

 竹簡を読み終えたのか、視線をあげた兄さんが子瑜さんに話しかけました。

 子瑜さんは私から視線を外し、お兄ちゃんの方を振り返りました。

 ……正直、助かったと思わずにはいられません。

 

「ひとまず外へ行って頭を冷やしておいで。 この後、天明から今回の出征の顛末をみんなの前で報告してもらうけど、そのままじゃ頭に入って来ないでしょ」

「……ふう。 そうですね、ええ、分かりました。 叔子、その報告の場で今の話はしっかりと聞かせてもらいます。 それではまた後で」

 

 大きく一つ深呼吸をした後、そう言って藍里さんは部屋から出ていきました。それにより、今まで感じていた威圧感が無くなり、椅子に座ったままへなへなと脱力してしまいます。

 戦場で敵と相対している時よりも怖かった……。

 安心したせいか、目がじわりと涙で潤んでいきます。

 お兄ちゃんは席を立って部屋を出ていき、お盆に茶器を載せて戻ってきました。

 しばらく二人無言でお兄ちゃんが入れたお茶を飲み、ようやく早鐘を打っていた鼓動も落ち着き始めました。ようやく一息を吐く事ができたといったところです。

 そんな私へお兄ちゃんが話しかけてきます。

 

「さて、天明。 出征お疲れさまでした。 ……今報告を読んだけど、本当に大変だったみたいだね」

 

 お兄ちゃんにそうしみじみと言われ、思わず深々と頷いてしまいました。

 治安維持だけで終わる予定だったのに想像以上に危ない橋を渡る事になったので、思い返しても大変だったという感想以外出てきません。

 

「まあ、その分武功は大きいよ。 やったね、天明! 出世ができるよ!!」

「出世はしばらくはしたくない。 もうしばらくは今の地位で経験を積みたいよ」

 

 お兄ちゃんへの返事として、そうげんなりと口にするとお兄ちゃんは声を出して笑い始めました。

 笑い事じゃ無いってば。

 抗議の意味も込めて、お兄ちゃんを半目で睨みます。

 

「ごめんごめん。 ただ、武功が大きかったのは事実だし、素直に受け取っておきなさい。 私から、というよりも莒県県長として報奨を出そうと思うけど、何か欲しい物はある? あ、兵達へは別に功労金を出すから、それは気にしないで良いよ」

 

 欲しい物……。突然言われても思い付かないです。

 私も糜家の一員として子供時代を過ごしてきていますので、他の子達と比べるとある程度裕福に暮らしてきました。今の中華に住む者としては珍しく、食べる物や着る物に不自由した事はありません。欲しい物も言えば買い与えてくれたでしょう。

 しかしうちの家族達は、全員が物に執着しない性質(たち)をしていますので、私もその性向を受け継いでいます。趣味と言えるのは読書と琴を弾く事くらいですが、書はお兄ちゃんが買ったのを借りれば事足りてしまいますし、琴はお母さんが使っていて糜家に残していった物を譲り受けたので、壊れない限り新しい物は必要ありません。よほど酷い壊れかたをしない限りは修理に出すでしょうし、なおの事新しい物は要りません。

 強いて言うなら、お兄ちゃんの卵焼きくらい?

 

「じゃあ、卵焼き……」

「却下! 天明がそれだと、謙と子義が功績を主張しづらいでしょうが」

 

 確かに今回の一件について、卵焼き一つ分の勲功でしかなかったとするのはまずいですね。私に出世欲がなかったとしても、二人の立身出世の妨げになるのは本意ではありません。

 

「けど、それ以外だと何にも思い付かないんだけど」

「年頃のお嬢さんとしてそれはどうなんだ? 服とか宝飾品とか、色々有るでしょうに。 姉さんだって今の天明くらいの歳には身を着飾ったりしてたんだし」

 

 それはお兄ちゃんに着飾った姿を見てもらいたかったからじゃないかな……。

 そう思うけど、勝手にお姉ちゃんの想いをばらすわけにはいかないから曖昧に笑って誤魔化しますが。

 ただ私には思い人がいるわけでもないので、あまり一生懸命に身を着飾るつもりもありません。最低限身だしなみが整っていればそれで良いと思っています。

 お兄ちゃんは、そうやって頑張って着飾った姿を誉めてくれるでしょうが、誉めてもらえた後に、むくれるお姉ちゃんを一緒になだめるのに時間がかかる事が多かったので、着飾るのを面倒に思うようになってしまったというのが実情だったりします。まあ色恋沙汰に興味が無く、見せたい相手を作らないのは自分の問題なのですが。

 

「身に付ける玉とか、(へき)でも渡そうか? 要らなければ換金も容易だし」

「うーん……」

 

 思わずその場で考え込んでしまいます。確かにそういった宝物を貰えると換金した後に兵達へ配る事もできますし、何かと便利ではあります。

 けど折角ならそういった飾り物ではなく、日常的に使う品の方がありがたいと思うのは、私が貧乏性だからでしょう。

 しばらく考えた後、一つ思い浮かぶ物があったので駄目で元々と口にしてみます。

 

「馬は駄目?」

「ん? 西涼馬?」

「うん。 今回の出征で思うところがあって」

 

 私自身は前に出て戦闘を行いませんが、追撃や遁走をする際に名馬に乗っていると非常に便利です。あまり馬にこだわりはないので、今回の出征でも一般的に出回っている普通の馬に乗っていたのですが、思うところがあったので手に入るならありがたいです。

 

 徐州では西涼との交易を行っているので、西涼産の馬は他の州より手に入れるのは難しくないのですが、高価である上に数も制限されるため、どうしても前線で戦う騎兵達に優先的に配られる事になります。後方指揮が主な私やお兄ちゃんは強いて手に入れようと思わなければ名馬は回ってこないのです。

 

「問題無いと思うよ? 自分で選びたいなら買えるだけのお金を渡すけど」

「それじゃ、それでお願いしたいな。 折りを見て子義さんに意見を聞きながら選ぶよ」

 

 今はもう陽都に戻っている子義さんは、馬に乗って前線で戦うので馬選びには一家言あります。実際に子義さんが今乗っているのは、馬体が大きく随分と貫禄のある名馬と呼ぶにふさわしい黒馬です。

 お兄ちゃんがそれを目にした途端に『黒王だ、黒王が居る』と言ったので、黒王に名前が決まったという逸話があります。確かに王と呼ばれるにふさわしい威風のある馬です。

 流石にあそこまでの馬である必要はありませんが、子義さんなら良い馬を見繕ってくれる事でしょう。

 

「それじゃ、報奨はそれで決定という事で。 あらかじめ良い馬を何頭か確保しておくように、商人達に口利きしておこうか?」

「あ、そうしてもらえると嬉しいかな」

 

 流石に徐州中を探して回る訳にもいきませんし、良質な馬を集めておいてもらえると助かります。

 

「それじゃ、落ち着いたところで今回の出征について質問をさせて。 詳報を読みはしたけど確認したい点がいくつかあるから」

 

 そうお兄ちゃんに言われ、姿勢を正して向かい合います。

 そして、私は北海での戦について思い返しながら、お兄ちゃんの質問に答えていきました。

 

 

 ・・・

 

 

「というわけで、援軍が無くても包囲を解く事はできないでもないですが、確実を期するためには援軍が必要となります。 ですので一計を案じて東門から使者を出し、徐州へ援軍を要請しに行く事を再度ご提案致します」

 

 子義さんの声が、黄巾賊に包囲された北海城の執務室に響きます。

 部屋に居るのは私達と国相様だけ。私が国相様の身内という点で面会を求めたからです。

 そして、国相様へ援軍が来なくては包囲を解かせる事が難しい事を説き、要請の使者を出す事を説明を終えました。

 

 軍議の場ではなく国相様に直接話しに来たのは、本当にもう一刻の猶予も無いため。既に包囲をされてしまった以上、すぐにでも援軍要請をする必要があります。

 国相様の立場を(おもんぱか)り、対応を後手に回し続けたのが響いています。

 

「ふむ、それは分かっておる。 じゃが、どの様な手だてを講じればあの大軍を突破し、徐州へ使者を走らせる事ができるのだ?」

 

 国相様がそう訝しげに問いかけてきます。

 確かに何の企ても無く包囲を突破する事は難しいでしょう。だから、私達はどうにかする方法に一番頭を悩ませました。そして考えた末に方法を思い付いて、どうすれば一番効果的に実行できるかを話し合ってここに来ました。

 だから子義さんは言い淀む事なく説明を続けます。

 

「国相様。 ここは見事包囲を打ち破った過去の賢人の故事に倣いましょう」

「過去の賢人?」

「斉の救国の名将です」

 

 戦闘推移図①:戦闘開始前

 西                       東

               ●

              ■□■

            ● □■□ ●

              ■□■

               ●

 ■:北海城城壁

 □:北海城城壁(門有り)

 ●:黄巾包囲陣

 

 作戦を説明し、国相様に承認を得たその日の夜、私は東側の包囲軍が望める城壁に、机と床几(しょうぎ)(携帯用の椅子)を持ち込んで座りました。

 机の上には北海の女官に借りた琴があり、これからこれで一曲奏でようと考えてこの場に居ます。

 今日は生憎の新月。しかも曇っているため、側にある篝火で照らさなければ手元が見えないくらい暗いです。

 これから行う策を考えれば絶好の環境と言えますが、どうせ琴を弾くなら月明かりの下の方が趣があるので少し残念に思います。

 

「羊県尉。 子義様より準備が整ったとご報告が」

「はい。 それでは始めましょう。 貴方も準備をお願いします」

 

 私の副官を務めている男性へそう伝え、私は目を閉じてゆっくりと深呼吸をしました。

 ……そういえば、副官さんの下の名前は何だったろうか?姓はお兄ちゃんの友達と同じなので覚えていますが、いつもそちらでしか呼ばないので名前や字を覚えていない事に気づきました。

 そこまで思考を走らせて、策とまったく関係ない事を考えている自分に自然と笑みが浮かんできました。

 うん、緊張しいの自分の割りには大分余裕があるようです。折角多くの人に演奏を聞いてもらうのだから、この余裕を保ったまま、出来るだけ楽しんでもらう事にしましょう。

 

 私は目を開き、琴に手をやってゆっくりと奏で始めました。

 

 月の無い夜にゆっくりと琴の音が満ちて行きます。

 意識を手元に集中し、遠くまで音が響くように琴を奏で続けます。

 城の外の様子を気にしながらなので、いまいち集中しきれていないのですが、何とか音を間違えないように弾けています。

 

 元々私がこうやって琴を弾くようになったのは、羊家でお母さんから習ったからです。

 こういった歌舞音曲は、ある程度の家柄以上に生まれた女の子なら一度は習う事になります。

 その後、続けるかどうかは本人のやる気と資質次第となるため、武官や文官を目指す場合にはやめてしまう場合も十分にあるのですが、私は琴を弾いているとお母さんに教わった頃を思い出せるため、糜家に引き取られた後も合間を見て練習を続けていました。

 お母さんも同じ琴を使っていたと聞いただけで嬉しくなるのは、まだ私がお母さんに依存しているからなのでしょうか?

 

 しばらくそう取り止めなく思考していると、城外に布陣している東側の敵に動きが見られました。どうやらほぼ全員でこちらに向かって来るようです。

 

 何故このような動きを彼らがしたのか。もちろん琴の奏者が誰かを確かめるためではありません。

 しかし、この音色が密接に関わっている事は否定しません。

 

 城内に琴の音が響くのならば、当然城外にも聞こえます。そして、戦場で聞き慣れない音を耳にしたのならば、当然どこから聞こえてきたのか注意を払うでしょう。そうすれば聞こえてくる方向、つまり北海城へ目を向けるのが自然です。

 そうやってこちらに目を向ければ分かるはずです。篝火に煌々と照らされて、眼前の北海城の東門が開け放たれているのが。

 

 相手が思慮深い慎重な将で、ある程度統率の取れている兵を率いている場合には罠の可能性を疑って様子を見るでしょう。

 逆に、血気に逸った豪胆な将なら罠だと気づいても喰い破る勢いで突撃するでしょう。

 では、今回の場合はどうなるか?

 相手は賊ですので、おそらく他の包囲軍に先じて略奪ができる好機と見て、部隊を動かします。丁度目の前で行われているように。しかし、そこには整然とした指揮による突撃とは比べることも出来ないくらい、バラバラの動きとなっています。

 仮に指揮官が罠の可能性を疑っても、配下の者が略奪を望むので押さえる事が難しいでしょう。

 仮に力ずくで要望を抑え込んで部隊を動かさなくても、門を閉じて明日もう一度同じ事をすれば問題ありません。

 何の罠も無かったのに部隊を動かさなかったら、指揮官への反発が配下から出てきます。それを何日も繰り返せば、いずれ暴発する事は目に見えているので、こちらの思い通りになる可能性が高いです。

 

 さて眼下の光景に目を向けると、やはり途中で立ち止まる事なく、陣地の総力で東門へ殺到するようです。

 どうやら相手の指揮官は自重するような性格ではなかったようで、偵察も出す事なく一心不乱にこちらに向かってきている敵兵達の影が見えます。

 機が熟したようですし、私はきりが良いところで演奏を止めました。

 私が演奏を止める事を条件として、城門前に焚いていた篝火を消して、今回の作戦の要が動き出す準備が整います。

 そして、賊達が喚声を上げながら東門へ取りつこうとした時、いくつもの赤い炎が門から飛び出し、縦に城門へと近づいていた敵兵達を切り裂いて、蹂躙していきました。

 

 

 ・・・

 

 

「で、火牛計が成功したから敵は大混乱。さらに、飛び出した牛の後に子義達が率いる騎兵が乱入、追加で敵の混乱に拍車をかけたと。 これ、田単の火牛計だよね? そんな珍しい奇策よく知ってたね」

(ここ)って楽毅と連合軍にまつわる話があるでしょ。 その時の事について調べていたら、楽毅が失脚する即墨での戦いにも触れていて」

「なるほどね。 確かに莒県に住んでいるんだから、楽毅については調べやすいか。 私も赴任してすぐに当時の布陣の仕方とか現地見て回って調べたしなぁ」

 

 今話に出た莒と即墨は、楽毅率いる軍に次々と領地を落とされていった斉に最後まで従い、抵抗を続けた場所です。

 莒では包囲する楽毅を相手にして、数年間籠城を続けるという防衛の妙を見せました。

 対して、即墨では斉が大勝利して戦の流れを変えるきっかけとなりました。

 その時に斉の救国の名将、田単の行ったのが火牛計であり、私達が今回模倣した計略となります。

 

 火牛計は名前のとおり、牛の角に刃を括りつけて、尾にたいまつを括り、火を点けて猛進させ、敵を大混乱に陥れる計略です。

 あの時敵の部隊を切り裂いていった炎は、尾に火をつけたたいまつを括りつけられた牛です。

 これにより、即墨に伝わる伝記と同じように北海を包囲する敵に大打撃を与える事ができました。

 

 戦闘推移図②:火牛計成功後

 西                                         東

               ●

              ■□■

            ● □■□A▲火牛→ 

              ■□■

               ●

 ■:北海城城壁

 □:北海城城壁(門有り)

 ●:黄巾包囲陣

 ▲:黄巾包囲陣(火牛計により大混乱中)

 A:太史慈(騎兵)

 

 お兄ちゃんが珍しい奇策と言ったのは、田単より後、この計略が使われたという逸話が無いからでしょう。

 それにもきちんと理由があります。

 

「しかし、牛殺しとは思い切ったね。 後々問題になりそう」

 

 呟くようにお兄ちゃんが口にしましたが、まさにそれが火牛が使われない理由の一端となります。

 火牛計は、牛を犠牲にするのを前提とする計略です。これは、この国では問題となります。

 牛殺しが問題となるのは、牛の繁殖、家畜化が難しい事、牛は土を共に耕す家族同然の存在であると考えられている事などが挙げられます。そのため、牛泥棒、身勝手に牛を殺す行為はこの国では重罪に当たります。

 この計略が忘れられた存在となった一因はこのような背景があると考えています。

 ……お兄ちゃんに言わせれば、そもそも漢の功臣にばかり注目しているのが最大の原因で、孫武等の一部を除いて、戦国策などの史書に出てくる人物が正しく評価されていないとぼやいていました。

 確かに、田単の計略が正しく評価されているならば、彼の計略の有効性は倫理などでは消え去らないでしょう。

 それに、漢の功臣達の逸話ばかりを重宝し、それ以前の偉人の足跡(そくせき)を軽んじるという風潮を否む事はできないなぁ、と思います。孫武や張良を尊ぶ人間は多いのですが、楽毅や管仲はいまいち事跡が理解されづらいようです。

 調べてみると、どちらもとんでもない偉才だと分かるのですが……。

 

 話が逸れました。今は火牛計の後の動きについて、お兄ちゃんに説明する必要があります。

 私はあの後の出来事を脳裏へ思い浮かべました。




最後までお読み頂きありがとうございます。

・サブタイトル
例外的に曲名でも歌詞の内容でもなく、この曲が使われているとあるアニメーション映像からとなりました。
分かる人だけくすりとして頂ければ幸いです。

・北海城からみた徐州の方角
北海国、劇辺りを北海城の所在としています。
なので、大雑把に言って南東の方角に徐州への入り口が有ると思ってください。
南は泰山が控えているので、突破が難しいのですw

・黒王
作者の中で巨体の馬といえば、これか松風。つまりは原哲夫先生が原因です。
次点で哀歌ってのも考えたんですが、分かりづらいので却下しました。

・琴
Q.琴の音ってそんなに響くの?
A.か、風に乗れば何とかなるんじゃないかな(震え声)

・副官
その内名前が出てきます≒モブキャラではありません。

・火牛計
前の話で家畜の事に触れたりしたのは、これのための伏線でした。
斉の救国の名将は、作中でも触れていますが田単の事です。

・牛
これは、董卓が牛殺しをしたという逸話からです。
牛を殺してはいけないとされていたのは事実ですが、その理由(繁殖や家畜化など)については私の捏造です。当たらずとも遠からずじゃないかな、と自画自賛はしていますが。

・楽毅、管仲の評価
楽毅は魏の時代に入り、夏侯玄が現れるまではあまり評価がされていなかったようです。管仲もほぼ同様です。
諸葛孔明は楽毅、管仲が大好きだったので知ってはいたみたいですが、出身が斉の旧領である琅邪国というのも関係してたのかと勝手に考えています。
外れていても、謝らない!

感想で頂いていた、太史慈を動かすべきではないというのは激しく同意です。
なので単騎突破ではなく、計略による陣地強襲から使者を出す形にしました。

ご意見・ご感想等ございましたら記載をお願い致します。

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