幻想世界に誘われて【完結】   作:鷹崎亜魅夜

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 初対面からほぼ嘘をつかれるとか普通思わないと思う。
 裏主人公視点に戻ります。
 では本編どうぞ。


二話 『相談事、伝統の幻想ブン屋』

 朝食を食べ終わると、ある意味蚊帳の外だった美鈴の所へ行き、ある相談されたことについて相談することにした。

 

「……静雅さん、それは本当にするんですか? もしかしたらお嬢様と対立するかもしれませんよ?」

 

「そういうときになったらそういうときだ。なるべくは戦闘にならないように注意する。それはフラン嬢のためにはならないからな。レミリア嬢の言葉を、フラン嬢に聞かせなくては……」

 

「しかし……良く妹様の従者になりましたよね? なったそうそう弾幕ごっこにならなかったんですか?」

 

「なった」

 

「そんな軽々しく……まぁ、静雅さんは大丈夫でしょうけど……」

 

 一応、信頼はしてくれているらしい。まぁ、しかし……。

 

「姉妹仲って……難しいな」

 

「そうですねぇ……お嬢様はきちんと妹様のことを心配しています。ですが、それが妹様に届いているか……」

 

「弾幕ごっこの中、説得はマジで大変だった……」

 

「弾幕の中での説得!? しかもちゃんと妹様は聞いてくれたんですか!?」

 

「卑怯かもしれないが、本人が気にしているであろうことを言ってな……癇癪がおさまるまで大変だった……」

 

「そういうことは霊夢さんでも魔理沙さんでもやりませんよ……?」

 

「まぁ、弾幕の中でフラン嬢のスペルを参考にしたスペルができたわけだが」

 

 美鈴に相談しているとそこに誰かがこちらに向かって飛んでくるのが見えてくる……ん?

 

「何だ……あの黒い影?」

 

「あ〜あれは……」

 

『あやや! ネタの風を感じてきましたよ!』

 

 そこに現れたのは烏の羽根が生えて、小さな赤いずきんな物を被っておりカメラを持っている女が空からやってきた。

 

「……美鈴、これは?」

 

 美鈴に尋ねようとしたが、それを空からやってきた奴が遮る。

 

「これとは失礼ですね! 私は文々。という新聞を作っている新聞記者の烏天狗、射命丸文です! 以後お見知りおきを!」

 

 新聞記者か……お、情報攪乱に持ってこいな人物が来たな。

 

「(美鈴……ちょっとオレの話に合わせてくれ。疑問に思うところがあってもそこはスルーしてくれるように頼む)」

 

「(え? あ、はい。わかりました)」

 

「あややや? どうしましたか?」

 

「いや、何でも無いさ。それでお前さんはどうしたいんだ?」

 

 文に行動を不審がられたので向き直って聞く。

 

「よろしければ取材させてくれませんか? 久々のスクープなので!」

 

「ほー……じゃあ取材を受ける代わりに代わりに何か情報をくれないか? 特に異変解決者の情報を。オレってばまだ数日ぐらいしかここにいないから余り詳しくないんだ」

 

「それくらいなら全然構いませんよ。じゃあ早速聞きましょう!」

 

 

 

 

 

 新聞記者情報交換中……

 

 

 

 

 

「へぇ。博麗霊夢と霧雨魔理沙はそんなやつなのか」

 

「そんな感じですね。しかしまだ会ったことはないんですか……」

 

「これから会う可能性もあるけどな……ちょっと、そのカメラを触らせてもらっても良いか?」

 

「え? まぁ、構いませんが……」

 

 異変解決者の情報を得た後、さっきからオレを撮っていたカメラを少し借りる。

 

「……成る程。良く使い込んでいて愛着がありそうなカメラだ」

 

「あやや? カメラには詳しいんですか?」

 

「いや、ちょっと気になっただけだ……それじゃあ返す。このカメラはフィルムみたいだが、予備とかはその鞄に入っているのか?」

 

「そりゃそうですよ! この鞄には今まで撮った写真の予備もありますし」

 

 …………良し。

 

「じゃあ教えてくれてありがとな」

 

「いえいえ。多少ごまかされた部分もありますが、まぁ良いでしょう! 外界のことも聞けて記事が広がりますからね! それではまた会いましょう!」

 

 そう別れの言葉を言うと文はどこかに飛んで行ってしまった。

 

 美鈴はオレに尋ねるように言う。

 

「静雅さん……一部以外はおもいっきり出任せじゃないですか……」

 

「オレは簡単に情報を漏らしたりはしない質なんでな」

 

 そう。文に教えた情報に内正しい情報は紅魔館でフラン嬢の従者をやっていることを伝えた。文はフラン嬢のことを少し知っているのかかなり驚いていた。その事でオレを実力があるように誘導して、信じ込ませるようにした。魔理沙と会ったときは違う名前と能力を適当に言えば最低限は終了だ。

 

 だが、それだけではない。それでも美鈴は心配してるように話しかけてくる。

 

「でも静雅さん……彼女の方は写真を撮っていましたよね? それは魔理沙さんに指摘されるんじゃないでしょうか?」

 

「心配ない……ほれ」

 

 オレは懐からある物を取り出す……それは──

 

「!? いつの間に取ったんですか!?」

 

「カメラを触ったときにフィルムの場所を確かめたときに能力で移動させた。プラスアルファで鞄に入っていたフィルムも一緒にな」

 

 オレの手には自身の写真を含めているフィルム、その他の写真のデータがあるフィルムがある。これで顔対策は万全だ。

 

「誰もそれに気づくことはできませんよ……あれ? でも関係ないフィルムはどうしてなんですか?」

 

 もっともな疑問に美鈴は尋ねてくる。何故かって?

 

「あいつって結構プライベートなことを聞いたりしたことが多かっただろ?」

 

「そうですね。あの人って結構人が気になるところや、中には弱みの写真とかもありますし」

 

 思わず『JKかっ』というツッコミをしたぐらいだからな。オレは言葉を続ける。

 

「おそらくそういう奴だからこそ、幻想郷住民の弱みの写真やパパラッチ関連のがあると察して取っておいた。できればあのメモ帳も手に入れたかったが、常に手元にあるみたいだったので断念したが……このフィルムを現像して、その写真の対象と争いになったときに脅は──平和的に解決できるだろう?」

 

「黒いです……静雅さん黒いオーラが出ています……」

 

 情報はできるだけたくさん持っている方が有利だからな。

 

「てなわけでレミリア嬢達の対策も考えつつ写真のバックアップ、現像してくる。フィルムを透かせてみてどんなのか把握したら【現像する事象】で現像してくる」

 

「はぁ……そうですか……」

 

 オレは図書館に向かって今後のことも考えつつ、現像してくることにした。

 

 

 

 

 

「ん〜……とりあえず咲夜さんにも話しておきましょうか……」

 

 

 

 

 




 表物語のフィルムの謎を回収。当然の如く偽情報も流しました。
 次回また三人称視点に戻るかも。
 というより今日は頑張ってもう一話投稿しようと思います。
 ではまた。

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