三人称視点。
ではどうぞ。
※前話で後書きにカードゲームについて記載すると書きましたが、後書きの文字数制限に引っかかった為本文の後の方に記載します。間隔をあける為に長い空白があり、興味のない方は適当に流しても大丈夫です。他の原作を使ったネタでもあるので。おまけとでも捉えてくださると幸いです。
「――お兄ちゃーん、おかえりー!」
「あぁ、うん。ただいま。陽花、友達もいるんだし落ち着こうか……」
「出張分補給出来なかったお兄ちゃん分の補給~……」
女子高生達が出向いた中、陽花は躊躇わず義兄である侠に抱きついた。彼女の行動に驚いているのは都ぐらいで、良美は「いつも通りだな」と意見するぐらいだが希沙は侠に軽く会釈した後、彼の後ろにいる二人の男性に挨拶を。
「初めまして辰上柊史さん、縫ノ宮月白さん。陽花さんとはご学友であり親しくさせてもらっており、虎空院希沙と申します。以後お見知り置きを」
彼女の礼儀正しい挨拶に遅れたものの、都も挨拶を。
「は、初めましてです! 陽花ちゃんの友達の真宮都ですっ! 本日のお泊まり会、お世話になりますっ」
二人の個性的の挨拶にまず反応したのは髪の長さが一般的な短さだろうか。声の勢いは弱いものの、優しい口調で話し掛けたのは――辰上柊史。
「ふむ。侠君から大ざっぱな事は聞いたよ。陽花君も、夕食の話題で君達の名前を聞いた事もある。僕は陽花君の父親である辰上柊史だ」
彼に続いて声をかけたのは、髪の長さが侠と同じぐらいに腰までのばしている男性。目元には眼鏡を掛けており、眼鏡の位置を指で正しながら自己紹介するのは――縫ノ宮月白。
「私は縁の父の縫ノ宮月白。今日はゆっくり楽しむと良い。そして……君とは何度目かになるな。榊原良美」
「っ!? は、はいっ!」
月白から名前を呼ばれた良美はすぐに反応したが、普段落ち着いている彼女にとっては珍しく動揺の色が伺える。だが月白はそんな事は気にせず、彼女に話を振った。
「……娘に為になるような事を教えてくれているのは縁から良く聞いている。今では気難しい娘になってしまったが……これからも変わらず、縁の相手を頼みたい」
「ひゃ、ひゃい!」
噛んだ。呂律が急に回らなくなった事に恥ずかしさを感じたのだろう。みるみると頬を染めていく良美に、柊史は月白に叱りの言葉を。
「こら。月白、陽花君の友達にそんな威圧的な言葉を掛けては駄目だろう?」
「……私はそんなつもりは無いんだが」
「月白父さん。自分から見てもプレッシャーのある言葉だったと思いますよ」
続く息子である侠のダメ出しにどこか腑に落ちない様子の月白。一先ず侠は未だにひっついている陽花を剥がしながら、父親達に行動を促す。
「とりあえず自分達は普段着へと着替えましょう。すぐに夕食になりそうで、母さん達を待たせるわけにはいかないですし」
侠の言葉に従い、彼を含めた社会人三人組は陽花達の元から去っていった。彼らが去っていった事を確認した都は、思っていた事をそのまま呟いている。
「……陽花ちゃんとお兄さんのパパさん、凄い若すぎない!? ママさん達もそうだったけど、とても親には見えない……!」
「確かにあたしもそう思う時はあるけど、あたしの両親もお兄ちゃんの両親は同じ年齢だよ。大学の同級生でああ見えて四人とも四十代半ばだし」
「ファッ!? どう見ても二十代半ばぐらいの外見だよ!?」
彼女の疑問に答えた陽花だが、さらなる衝撃的な真実で驚きを隠せない都。希沙も「御父様と大違いですわね……」と呟きつつ、彼女は先ほどのやり取りで疑問を抱いた良美へとある事を尋ねている。
「榊原さん……こう言うのもなんですが、侠さん相手なら緊張せずに済むにも関わらず、何故侠さんの御父様に緊張しているのでして? クラスの強面相手でも堂々と話す事が出来るというのに貴女らしくもない」
「ぐっ……!? そ、そんな事無いし……!」
「でなければ、先程の噛みは何ですの?」
粗を探す希沙の発言に若干後退しながら良美は顔を赤くしている。そんな彼女に構わず陽花は、良美にとっては禁句の言葉を口にした。
「良美は初恋の相手が月白さんだから、今でも緊張しているんだと思うよ?」
「何暴露しているんだバカよかちんーっ!?」
「「……え(はい?)」」
陽花から出てきた言葉は、都も希沙にとっても衝撃的な言葉で。話の中心人物でもある良美は顔一面を赤くしてまで抗議の声を上げたが、時すで遅し。それでも陽花はどこか怪しい笑みを浮かべながら良美へと言葉を返す。
「良美~? 初恋の相手なんて些細な事だよ。あたしだったら初恋の相手はお兄ちゃんだし。尤もあたしの初恋は継続中だけどね♪」
「あんたとこれは全く別問題だろうが! あくまでよかちんとおにーさんはアッチが了承する気になったら義理なんだから! それなのに……どうしてアタシは人様の旦那に一目惚れしちゃったのよ……!?」
「(眼鏡フェチだからだろうなぁ)」
恥ずかしさで一面染め上げている事を隠すかのように、手で顔を覆っている良美にどこか気まずい様子を見せている都と希沙。それに対し陽花は思い当たる節・当時の事を思い出す。
それはまだ陽花と良美の二人組で行動していた時。ガールズトークという事で異性の事を語り合っていたのだが、当然陽花は義兄である侠の話。毎度の事で聞き飽きていた良美だったが、あることについて切り出す。
『ねぇ、おにーさんは眼鏡を掛けたりするの? 仕事する時とかさ』
『眼鏡? お兄ちゃんは両面の視力7以上だから必要ないから掛けてないよ?』
『どこの原住民!? う~ん……よかちんのおにーさん、眼鏡似合いそうなんだけどな……』
二人でショッピングした際に、多数の人物とすれ違った時には。
『ねぇ、今の人カッコよかったよね?』
『? どの人?』
『ほら、あそこにいる――眼鏡掛けている男だよっ!』
『(……また眼鏡……?)』
初めて陽花が真宮都とコミュニケーションをとっていた時の、良美の反応。
『よかちん、その子は……?』
『三人組を作る際に引っ張ってきた! 名前は真宮都ちゃんって言います!』
『よ、よろしくお願いしますっ。榊原さんっ』
『……へぇ。前々から思っていたけど、真宮さん――可愛いな。』
『ファッ!? え、えっと、そんな事無いですよっ!? 私なんかより如何にも漫画みたいな女子高生で可愛いですっ』
『褒め言葉ありがとう。特に――その黒縁眼鏡、凄い似合ってる。ちょっと外してもらって良い?』
『(……眼鏡にこだわっているのかな……?)』
そして、きっかけの日。この日は休日で良美は陽花の家に遊びに行き、適当に彼女の部屋で話し込んでいた時。陽花の部屋にドアをノックする音と共に重い声色が聞こえてくる。
『陽花。少々聞きたいことがあるのだが良いか?』
『月白さん? ちょっと待っててー』
陽花は特有の名前を呼びながら立ち上がり、ドアの前に移動して開ける。そこには侠の実父であり、長いポニーテールを束ねている――【眼鏡】をかけた縫ノ宮月白がそこにいた。
『――――っ!?』
良美の身体中に電撃が走った。そして、視界に入った男について脳内での検索を。何だ、あの男は。見た事はあるか。だが、検索結果に該当したものは無く。
何故か急に慌てている良美に誰も気付かず。月白と陽花の会話は進んでいく。
『何、千里はどこにいるかを聞きたいと思ってな。せっかくの休日の事だし。夜には家族サービスと考えていたんだが……』
『お兄ちゃんは縁ちゃんと公園で遊んでるって。仕事が一段落した様子だから――あ、月白さん。眼鏡の縁にゴミみたいなモノが』
『む……そういえば後で拭き取ろうとしていたのを忘れていたな』
彼は陽花の指摘で胸ポケットから眼鏡拭きの布を取り出して眼鏡を外し――眼鏡で隠されていたのだろう、鋭い目つきが露わになった時。
良美は、何かに落ちた浮揚感に襲われた。
今度の彼女は頬を赤くしてぽーっと月白を離さず視界に入れ。彼女の視線に気付いた月白は眼鏡をかけ直しながら、彼女に話を振った。
『……私に何か用か?』
『――ひゃい!? な、何でもありませんっ!?』
普段砕けている彼女の口調が敬語になっている事に陽花は疑問に思った。しかし、月白自身は何も疑問に思う事は無く、別れ文句を。
『そうか。では、私はこれで失礼する』
眼鏡の位置を指で正しながら陽花の部屋から月白は去って行く。陽花は彼に手を振った後にドアを閉めた後。彼女の中で抱いた疑問を良美に聞こうとしたのだが――
『ねぇ、良美? 月白さんを見てどうかしたの――』
『……陽花。あの眼鏡を掛けた人って――彼女いるのかな……?』
『…………ゑ?』
逆の彼女の疑問に、どこか陽花の焦りを含めた疑問。その証拠に陽花は軽く額に汗を流している。それに対して良美は、恥ずかしそうに顔を染めては逸らして尚、質問を続ける。
『多分、侠さんのおにーさんか何かだよね? 妹の縁ちゃんがいたのは聞いていたけど、その上がいたなんて……。よかちん、あんなに眼鏡が似合っていて外した時のギャップが凄いカッコイい人、紹介してくれても良かったのに……』
時々良美はチラチラと陽花に視線を向けているが、他人の恋愛的な事が鈍感の陽花でもわかりやすく。ストレートに躊躇いながらも、陽花は良美に問いかけた。
『ま、まさか良美――月白さんに一目惚れしちゃった……?』
願わくば勘違いであってくれ、そう考えていた陽花だったが――その願いは届かず。
『――まぢっぽい……』
『うわぁ……』
恋する乙女という表現が当てはまる、一人の少女がそこにいた。だが、残酷な真実を知る陽花は良美に若干引いているのだが。
陽花は引いているとは知らないのか、良美は今度は詰め寄って質問のマシンガンを撃ち放つ。
『あの【つきしろ】さんって歳どれくらい!? 高校生は守備範囲!? 因みにアタシは10歳ぐらい離れてても大丈夫だから! 後仕事は何してるの!? 好きな女性のタイプは!? それで今、彼女がいたりするの!?』
『……良美』
水を差す事は陽花自身したくないが、この一件には介入せざるをえない。目の前にいる友人に、残酷な真実を教えなければ。
『何、よかちんっ?』
『――月白さんは妻子持ちだよ。月白さんはお兄ちゃんのお父さん』
『…………………………………………え?』
この日、一人の少女の初恋は儚く散っていった……。
あの日の良美は凄い落ち込んでいて慰めるのが大変だったなと陽花は思い出していた頃、都と希沙に慰めの言葉を。
「え、えっと……榊原さん、そういう時もありますよっ」
「……まぁ、新しい相手を見つけて忘れる事をお勧めしますわ」
「……今はその言葉を受け取っておくよ……」
何とか落ち着いた良美。その後は夕食が出来たと佳織と紅音に言われ食卓へ。良美は月白に対面して何とか敬語混じりであるものの、普通に触れ合う事が出来た。
因みに辰上家の食卓は陽花達の家族を含めて、場所がとても広い。台所から食卓まで遠いようで侠はもちろんだが、父親達も配膳を手伝っている。家事に献身的な父親達に来客者達は感心しながら彼女達も手伝っていた。
その中、遅れて来た人物が一人。その人物というのが侠の実妹である縫ノ宮縁のワケだが――陽花達と一度対面した時と比べて服装が違う中、彼女が真っ先に話し掛けていたのは侠だ。
「兄さんっ。お帰りさい」
「ん。ただいま――? 縁、その格好は……?」
「この服装ですか? これは兄さんが出張でいない時に、姉さんが洋服屋でコーディネートしてくれたんです。……どうですか?」
彼女は陽花と対面した時のパーカーと七分丈とは違い、より女の子らしい服装へと変わっていた。具体的には紫色のパーカーが緑色のカーディガンに。七分丈のズボンは青いスカートに。
――しかし一瞬、侠は眩暈に襲われたのか額を手で支えた後、すぐに止めては感想を。
「! ……あ、あぁ。似合っているよ」
「そ、そうですか? それは嬉しいですが……兄さん、今どこか無理していませんでしたか? 見間違いでなければ、ぐらついた気がしますが……」
妹という事もあるのか、兄一瞬の体調変化を見逃さなかった縁。その事に侠は簡略して伝える。
「ちょっとね……。縁の今の姿を見た瞬間、頭の中で何かが流れて……」
「……兄さん、えっちです」
「何でそういう思考に至ったのかな!?」
頬を染めて顎の近くに拳を置いては、少し顔はそらしながらも視線は侠に向けている縁。どうやら彼女の思考では見当違いである別のベクトルの事を考えていたらしい。
侠は「今の縁は何を考えているのか、さっぱりわからない」と思いつつ、先程頭に流れた事を整理していた。
「(……まただ。宇佐見さん達と博麗神社に行って以来、頭の中にいろんな景色や人物が……。それで今流れたのが、奇抜な脇の空いた巫女服――なのかな? 縁の服と同じような色で、髪飾りで白い蛇と――蛙? 縁は誕生日で欲しいって言っていて贈ったオタマジャクシの髪飾り……何か関係が? それと、どこか会ったような気がする……?)」
彼の疑問に答えられる人物は、誰もいなかった……。
食事は進み。陽花の友人達も含めて舌鼓を打っていた。食事をしている中で、やはり彼女が花を咲かせているのだろう。陽花が話を振ってはその事に意見する、和気藹々とした雰囲気で皆楽しんでいた。
食事をした後は彼女達は先に入浴する事に。来客用の着替えを三人を受け取っていた時には、陽花は縁も連れて来ていた。彼女曰わく、「女の子通しで楽しもう!」という事。
……最後に小さな声で陽花は「お兄ちゃんも誘ったんたけど断られたなぁ」と発言して場を慌てさせたのは別の話。
脱衣所に着いては服を脱ぎ。浴場で身体を流し。陽花が全員にセクハラして良美が制裁(ツッコミ)し。現在は全員で湯船に浸かっている。
「良美~……あのツッコミチョップ痛かったよ~……」
「同性でも訴えられるからな? それに縁ちゃんの教育にも悪い」
「え~? 縁ちゃんにはいつもお風呂に入る時はいつもしてるし」
「尚更ダメじゃねぇかっ!」
追撃のチョップで再び陽花を制裁。良美が彼女を叱っている間に、都は頬を染めて落ち着きが無いまま縁に確認をとっていた。
「え、縁ちゃん!? それは本当に!?」
「? はい。そうすれば胸が大きくなって、より大人な女性になると姉さんが……」
自然体で話す縁に度肝を抜かれていて言葉が出なかった都だが――言葉を引き継いだのはドスの利いた、重い声を出したのは希沙だ。彼女の顔は伏せている所為か、詳しい表情を知る事が出来ないが――それは後に明らかになる。
「縁さん……そんな事はマヤカシですわ……」
「……マヤカシ?」
「そうですわ……! それで大きくなるのは一時的! 時間が経ってしまった戻ってしまう。無意味なバストアップですのよ! この情報を知るまで、どれくらいワタクシは恥ずかしい思いをしたか……!」
「「……あぁ……」」
熱弁する希沙に察した良美と都。
この察した事についてはもちろん――胸の大きさである。歳の差がある縁はしょうがないが、大きさの序列を準に表すと――陽花、都、良美、希沙の順番である。
本人にとって寝耳に水の情報だったのか、縁は頬を染めて取り乱しながら真相を問い詰める。
「ね、ねぇね!? それは本当なの!?」
「あ、口調が元に戻った」
「!――そ、そんな事より姉さん! 希沙さんが先程言っていた事は本当なのですか!?」
余りの取り乱しに陽花は冷静に口調について指摘すると、縁は早口で何事もなかったかのように振る舞っていた。それでも頬どころか顔一面赤く染まっているが。
陽花なりの縁の口調を軽く考察した後、彼女はお茶目にウィンクをしながら答えた。
「お兄ちゃんや紅音さんみたいな真似をしているのかな――それはまぁ、置いておく事にしてと。うん、本当だよ! この事は希沙にも教えてたけどね♪」
「な、何故嘘の情報を私に吹き込んで!?」
「ちっぱいを揉みたかった。希沙にもしてたんだけど……結構重く考えててね。縁ちゃんだったら紅音さんを見る限り、将来有望株だから♪」
「陽花さん、逆にワタクシには希望は無いと仰っていて……?」
普段希沙は陽花に好意を向けているが、この事は譲れないみたいでジト目で陽花に視線を送る。その視線にタジタジになっていたり。そしてどこか落ち込んでいる縁に良美と都は励まし。
その後は何とか風呂から上がった後に、偶然廊下で侠を見つけ。彼にも縁を励まして貰おうとしたのだが――
「気にしなくて良いよ宇佐見さん。自分はもう大丈夫だから――ゑ? それでも心配? 警察に【辰上】で忙しいんでしょって? ……まぁ、否定は出来ないね。うーん……ここまで最近知り合った人に心配されるとは思わなかったな……」
廊下の壁を背もたれにして彼は携帯電話で話していた。話している最中の彼の表情はどこか困った表情を浮かべながら苦笑いで対応している。
陽花達が侠を目撃して数十秒が経過し、彼は電話越しにある発言をした。
「もしも宇佐見さんが家内だったら、自分が知らずに病がかかった事に真っ先に気づいて救われるパターンだよね、このやり取り――静雅みたいなからかいは止めて欲しい? あくまでも例え話なんだし、からかっているつもりは無いんだけど……紛らわしい? 何かゴメン」
どうやら相手を軽く怒らせたのか、侠は軽く謝罪をし。彼の話の内容でわからない事があったのか、どこか落ち着きのない都と希沙に縁を置いて陽花は良美に尋ねる。
「……? 良美~、お兄ちゃんの言っていた【かない】ってどういう意味?」
「それぐらい知っとけよ……。妻っていう意味だよ。この事からおにーさんの電話の相手は女の人は確定事項」
「ゑっ!? お兄ちゃん身内じゃない人に妻って言っているの!?」
彼女の驚愕に電話をしていた侠が彼女達の存在にようやく気づき。電話越しの相手にも聞こえていたようで侠はその事の応対をしていた。
「ん? あぁ、今の女性は誰かって? 義妹だよ。前食事どころで見せた写真の通り。今の状況はね、義妹の友達も一緒にいるみたいだね。自分の家でお泊まり会してるんだ。……ハーレムって言うの止めてくれないかな? 君は確信犯でからかっているじゃないか――冗談? 宇佐見さんは冗談を言うタイプに見えないからわかりにくい……。これでおあいこってそんな……」
彼がどこか困り気味に反応した後、区切りがついたのか締めの言葉を言う。
「ん。じゃあ時間も遅くなってきたし、ここまでかな。うん、じゃ」
すると侠は通話を止めて携帯電話を懐にしまう。ちなみに彼の現在の服装は作務衣だったりする。
通話を終えた彼に早足ですぐに駆け寄ったのは彼の妹達だ。陽花から順にどこか焦りの表情を浮かべながら問い詰める。
「お兄ちゃん!? 今の電話していた人って彼女なの!? あたしの将来の義姉!?」
「に、にぃに――兄さんに彼女なんて嘘ですよね!? 嘘だと言ってくださいっ!!」
「陽花は予想通りの質問をしてくるね……それと縁、それは遠回しに自分に彼女はずっと出来ないと言っているモノかい?」
「……言葉のあやですよ兄さん」
侠の質問まで興奮状態の縁だったが、問いかけの際には冷静に答えている実妹。
何時から実妹はこんなに大人びてしまったのだろうと思いつつ、侠は妹達の疑問に答える。
「仕事先で――というよりは静雅の紹介でもあるのかな? 女子大生と知り合ったんだよ。不思議探求をするサークルみたいな。それで今では廃墟になっていた神社に四人で言ったり。その過程で連絡先を交換したんだよ」
「むむむ……大学生って事は、お兄ちゃんと歳が近いね……」
「大人な女性……」
妹達はどこか悩ましい表情を見せていた中、良美は面白いモノを見つけたと言わんばかりに顔をにやけさせながら彼に話しかけた。
「あれ~おにーさん? 連絡先を交換して今話していてさ。会話から考えるとそこまで深い仲なの? 恋人候補?」
「大人をからかうモノじゃないよ。さっきの電話の理由を言うなら、寂れた神社に訪れた時に体調が悪くなってね。介抱してくれて、その後の経過が気になって電話をしてきただけ。面白いモノは特に無いよ」
「怪しいー……。絶対何か隠してるー……」
理由を聞いてもまだ疑っているのか、ジト目で侠に視線を送っている。しかし、そんな彼をフォローしたのは義妹である陽花だ。
「あ~……良美。お兄ちゃんは嘘ついていないと思うよ。全く動揺してないし、さっき言っていた事は本当だと思う。今のお兄ちゃんって嘘をつくのは苦手だがら、その時は普通言葉を濁すのがほとんどだし」
「(今の……?)え~、つまんないなー……」
「いくら何でもさ、自分の恋愛がほぼ叶わないからってお兄ちゃんを弄るのはどうかと――」
「よ、よかちんっ!? アタシが悪かった! だからおにーさんの前でその話は無しっ!?」
続けて言う陽花の言葉を遮って良美自身の手で陽花の口を塞ぐ。その時侠は何か察したが、触れたら厄介事になると考えたのかあえて聞かず。彼は体を翻してはその場を去っていく。
「じゃあ自分はまだやる事が残っているから部屋に戻るから。君達は遅くならないウチに寝るんだよ」
背中を見せながらも侠は手を左右に振っては離れた部屋に入っていく。陽花は陽気に手を振り返しているが、都は単純な興味を持ったのか彼女に質問を。
「陽花ちゃん。お兄さんはまだやる事があるって言っていたけど、何かあるの?」
「この時間帯だといつもパソコンで株取引や投資してると思うよ。お兄ちゃんの部屋はパソコンのモニターが4、5台並んでてね? 将来性のある会社の大株主だったけな? それになったり、利益が出る計算になったら売ってお金を稼いでいるらしいよ。あたしはどうしてそこまでお金を稼いでいるのかわからないけど……」
「……お兄さん、過労で体壊さないかな……?」
「大丈夫だと思うよ。あんなに動きまくっているお兄ちゃんだけど、病気どころか風邪にもなった事ないもん」
「わぁ……」
ハイスペック過ぎる陽花の兄に都は感嘆の声を漏らしており。陽花の説明で何故か縁はまるで自分の事のように胸を張っている。
大分話がズレてしまったと気づいたのだろう希沙は陽花に多少呆れながらも行動を促す。
「ふぅ……陽花さん。そろそろ貴女の部屋に戻りませんこと? 浴室から出たら【枕投げ】をしたいをしたいと言ったでしょう」
「あ、そうだった! じゃあ部屋に戻って力のある限り枕投げ大会! 縁ちゃんも参加ね♪」
「え……姉さん。私は自室に戻って勉強を――」
「却下! 勉強するのは明日から連日の休みがあるんだし、またの機会! そもそも小学生に予習復習はいらないー!」
「よかちんがこのメンバーで一番勉強が必要があるだろ……」
無理やり縁の予定を崩そうとしている陽花にキツい言葉を言う良美だが、彼女は気にせず縁を急にお姫様抱っこして持ち上げ。困惑している縁を余所に彼女は興奮気味で行動に移した。
「勉強なんてお兄ちゃんに教えて貰えれば赤点は回避出来るもん! 今のあたしの人生は楽しむ事が優先だーっ!!」
「ね、姉さん!? 少しは兄さんをあまり苦労させないようにしてください――」
謎の宣言に縁は労るように言いかけたところで、陽花は彼女を抱えたままで猛ダッシュ。
本当に自由気ままに人生を謳歌しているなと、友人三人達が思った事は言うまでもなく。
だが、そこも辰上陽花の魅力でもある。悪意など一切無い、稀にいるかどうかわからないバカ正直な少女。だがその彼女の行動は常に誰かの為であり。
三人は同時に顔を合わせると、自然に笑みがこぼれ。彼女達は親愛なる友人の後に着いていった……。
EX『
陽花達は外にある広い庭に出ていた。カードゲームをするのは普通室内でやるのが基本だが、対峙する都と希沙。彼女達の左腕には何か平ぺったい何かの機械が装着されている。
二人を傍観していた陽花と良美。しかし良美は二人が何を付けているのかが分からないのか、その機械の詳細を陽花に尋ねていた。
「よかちん。気になっていたんだけどあの腕に付けている機械って何?」
「元ネタの漫画・アニメで使われている
「おにーさん何てもの開発してんのっ!?」
もはや頭脳回路がコンピューター回路になっているのだろうかと良美は疑問に思う。確か、都がこの決闘盤を一目みた瞬間かなり興奮していた。それについて熱く語っていたので、有名な物なのかと軽く良美は考えていたが。
準備が始まり、決闘盤のボタンを押すと決闘盤にカードを置く場所が出現。デッキを収める場所に紙束を挿入すると、自動的にシャッフル。本来は決闘盤が先攻後攻を決めるシステムはあるのだが、これはまだあくまでプロトタイプなので先行後攻を決めるシステムは搭載されていない(当時の侠は先攻後攻はじゃんけんでいいやと思った矢先、静雅による熱い抗議があったので市場に出回るタイプは搭載)。
ジャンケンして希沙が勝ったのだが、先行だとカードを引く事が出来ないゲームなので彼女は後攻に。そしてカードに選ばれているのか、引いた手札は【攻める】にはかなり適していた。アドバイザーとして陽花も手札を覗き込んだが「あ、相手が手札事故が起こしていたら又は少ない防御ならワンキルが出来る」と感心していたのだが――ここで手札を確認した都が、何故か申し訳なさそうに言葉を。
「あっ。虎空院さん、何か相手ターンで発動出来る妨害札はありますか? そうじゃないと――」
「フフン。何を言うかと思ったら、ワタクシの心配? ホホホ、言うなればワタクシはカードに選ばれすぎていますわ! 陽花さんの指示を元に、どんな鉄壁な布陣を打ち砕いて魅せましょう!」
「わかりやすい死亡フラグだな」
見事な説明に良美は小声で言うが、その言葉は彼女に届かず。改めてだが、簡単に陽花は希沙の手札について語る。
「相手ターンで発動出来るものはないけど、後攻でも動ける手札だね」
「そうですか――なら、全力で行きます!」
「「
都:LP(ライフポイント)8000
希沙:LP 8000
お互いにこのカードゲームの挨拶をし、自信満々に一つ目のカードを選ぶ都。そして――良美の言葉は未来予知となる。
「手札から【調律】を発動! デッキから【クイック・シンクロン】を加えデッキをシャッフルした後デッキトップを墓地に送ります!」手札5→4→5
《調律/Tuning》
通常魔法
(1):デッキから「シンクロン」チューナー1体を
手札に加えてデッキをシャッフルする。
その後、自分のデッキの一番上のカードを墓地へ送る。
《クイック・シンクロン/Quickdraw Synchron》
チューナー・効果モンスター
星5/風属性/機械族/攻 700/守1400
このカードは「シンクロン」チューナーの代わりとしてS素材にできる。
このカードをS素材とする場合、
「シンクロン」チューナーを素材とするSモンスターのS召喚にしか使用できない。
(1):このカードは手札のモンスター1体を墓地へ送り、
手札から特殊召喚できる。
「続いて【増援】を発動しデッキからレベル4以下の戦士族【ドッペル・ウォリアー】手札に加えます!」手札5→4→5
《増援/Reinforcement of the Army》
通常魔法(制限カード)
(1):デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える。
《ドッペル・ウォリアー/Doppelwarrior》
効果モンスター
星2/闇属性/戦士族/攻 800/守 800
(1):自分の墓地のモンスターが特殊召喚に成功した時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードがS素材として墓地へ送られた場合に発動できる。
自分フィールドに「ドッペル・トークン」(戦士族・闇・星1・攻/守400)2体を攻撃表示で特殊召喚する。
連続で特定のカードをサーチするカードを集めた都。そろった手札を確認してから、彼女は展開を始めた。
「そして手札のモンスターをコストに墓地に送り手札から【クイック・シンクロン】を守備表示で特殊召喚! さらに手札から【ジャンク・シンクロン】を攻撃表示で通常召喚して効果発動! 【クイック・シンクロン】のコストで墓地に送った【チューニング・サポーター】を効果無効で守備表示で特殊召喚します!」手札5→2
《ジャンク・シンクロン/Junk Synchron》
チューナー・効果モンスター
星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500
(1):このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地のレベル2以下のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
《チューニング・サポーター/Tuningware》
効果モンスター
星1/光属性/機械族/攻 100/守 300
(1):フィールドのこのカードをS素材とする場合、
このカードはレベル2モンスターとして扱う事ができる。
(2):このカードがS素材として墓地へ送られた場合に発動する。
自分はデッキから1枚ドローする。
手札コストを必要とするチューナーの特殊召喚。そのモンスターは機械で作られたガンマンであり。次に都は基本1ターンに一度出来る通常召喚権を使ってオレンジの装飾がある、機械で出来ているような戦士を召喚。そのモンスターの特殊召喚により、【クイックシンクロン】でのコストに使用モンスターを利用し、墓地という使ったカードを溜める場所からカードを取出し、黒い鍋を帽子にして小さな機械のモンスターを場に並べた。
次に都は墓地からに反応し、先ほどサーチした手札にある銃を持った黒い戦士のカードを見せながら展開を続ける。
「墓地からの特殊召喚の成功により【ドッペル・ウォリアー】を手札から守備表示で特殊召喚! さらに手札の魔法カード【おろかな埋葬】で【レベル・スティーラー】を墓地に!」手札2→0
《おろかな埋葬/Foolish Burial》
通常魔法(制限カード)
(1):デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
《レベル・スティーラー/Level Eater》
効果モンスター
星1/闇属性/昆虫族/攻 600/守 0
(1):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、
アドバンス召喚以外のためにはリリースできない。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドのレベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのレベルを1つ下げ、
このカードを墓地から特殊召喚する。
黒い戦士を特殊召喚した後に使われた魔法カードにより、場に大きな手が現れては都のデッキから星模様の着いた天道虫のモンスターカード一枚を抜出し、墓地へと送られる。
ここからの展開の召喚方法が――このデッキのメインだ。
「そして私はレベル2【ドッペル・ウォリアー】にレベル3チューナー【ジャンク・シンクロン】でシンクロ召喚! カモン、レベル5【TG ハイパー・ライブラリアン】! 更にシンクロ素材として墓地に送られた【ドッペル・ウォリアー】の効果発動! 攻守400レベル1の【ドッペルトークン】を二体攻撃表示で特殊召喚! 更にレベル1【ドッペルトークン】二体とレベル1【チューニング・サポーター】とレベル5チューナー【クイック・シンクロン】でシンクロ召喚! 光さす道となれ! レベル8【ロード・ウォリアー】! シンクロ召喚成功により【TG ハイパー・ライブラリアン】の効果、シンクロ素材として墓地に送られた【チューニング・サポーター】の効果をチェーンして発動!【チューニング・サポーター】の効果で一枚ドロー!【TG ハイパー・ライブラリアン】の効果で一枚ドロー!」手札0→2
《TG ハイパー・ライブラリアン/T.G. Hyper Librarian》
シンクロ・効果モンスター(制限カード)
星5/闇属性/魔法使い族/攻2400/守1800
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):このカードがフィールドに存在し、自分または相手が、
このカード以外のSモンスターのS召喚に成功した場合に発動する。
このカードがフィールドに表側表示で存在する場合、
自分はデッキから1枚ドローする。
【ジャンク・シンクロン】が三つの輪となり、【ドッペル・ウォリアー】を包み込むようにして姿を星に模した白い球体へと変わり。そこから現れたのは白い服を羽織っては、本のようなモノを片手に持っている司書が現れた。【ドッペル・ウォリアー】の効果により、彼を模した小さな黒い戦士が二体現れ。都の宣言と共に今度は【クイック・シンクロン】が五つの輪を作っては、黒い二体の戦士と鍋の帽子を被ったモンスターがそれぞれ白い星一つずつになり。そこから現れたのは巨大な、白い肌色のような鎧をしている大型の戦士のモンスターが場に現れ。司書と鍋帽子の機械のモンスターはデッキから上の二枚のカードをずらし、まるで都に引かせるように促しては彼女は二枚ドロー。
ここでとある疑問が浮かんだのか、彼女の展開を見守っていた希沙は都に質問を。
「……ん? 先ほど効果無効でそのチューニング何とかは特殊召喚をしたはずですわ。ならば、そのドロー効果も無効になるのではなくて?」
「墓地で発動する効果は無効化されないので大丈夫ですよ?」
「(意味が分からないですわ……)」
初心者であるためか、どのような処理をするのかまだ理解できていない希沙。しかし、彼女の展開はまだ続いていく。そして彼女は引いた二枚のカードを見て笑みを浮かべていた。
「レベル・スティーラーを使わずにできたらと思ったら……やっぱり賭けて正解でしたっ。一つの命が新たな命を紡ぎ出す! 魔法発動!【ワン・フォー・ワン】! 手札のモンスターを墓地に送りデッキ又は手札からレベル1のモンスターを特殊召喚します! デッキからもう一体の【チューニング・サポーター】を守備表示で特殊召喚! そして【ロード・ウォリアー】の効果発動! 1ターンに一度、デッキからレベル2以下の戦士族又は機械族を特殊召喚できます!」手札2→0 コスト【ボルト・ヘッジホッグ】
《ワン・フォー・ワン/One for One》
通常魔法(制限カード)
(1):手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
手札・デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する。
《ボルト・ヘッジホッグ/Quillbolt Hedgehog》
効果モンスター
星2/地属性/機械族/攻 800/守 800
(1):自分メインフェイズに発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。
この効果は自分フィールドにチューナーが存在する場合に発動と処理ができる。
この効果で特殊召喚したこのカードは、
フィールドから離れた場合に除外される。
《ロード・ウォリアー/Road Warrior》
シンクロ・効果モンスター
星8/光属性/戦士族/攻3000/守1500
「ロード・シンクロン」+チューナー以外のモンスター2体以上
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
デッキからレベル2以下の
戦士族・機械族モンスター1体を特殊召喚する。
手札に来た鼠のモンスターを都は墓地へ送ると、先ほど見た鍋帽子を被っているモンスターが再び出現。そして大型の戦士が虚空に手をかざすと、ジェット機を模した機械のモンスターが都の場に着陸し始める。
「この効果により、デッキからレベル1チューナーの【ジェット・シンクロン】を守備表示で特殊召喚します! さらに私は場にいる、今回はレベル1として扱う【チューニング・サポーター】にレベル1チューナー【ジェット・シンクロン】でシンクロ召喚!! 光さす道となれ! レベル2シンクロチューナー【フォーミュラ・シンクロン】! このカードを守備表示で特殊召喚した後、シンクロ召喚に成功した場合【ライブラリアン】をチェーン1、【チューニング・サポーター】をチェーン2、【フォーミュラ・シンクロン】をチェーン3、【ジェット・シンクロン】をチェーン4の順に発動! 逆順処理で【ジェット・シンクロン】から効果発動! シンクロ素材として墓地に送られた場合、デッキから【ジャンク】モンスターを手札に! 私は【ジャンク・シンクロン】をサーチ! そして【フォーミュラ・シンクロン】はシンクロ召喚に成功した場合、デッキから一枚ドロー出来ます!【チューニング・サポーター】と【ライブラリアン】の効果と同じドローなのでまとめて三枚ドロー!」手札0→4
《ジェット・シンクロン/Jet Synchron》
チューナー・効果モンスター
星1/炎属性/機械族/攻 500/守 0
「ジェット・シンクロン」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードがS素材として墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「ジャンク」モンスター1体を手札に加える。
(2):このカードが墓地に存在する場合、手札を1枚墓地へ送って発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
《フォーミュラ・シンクロン/Formula Synchron》
シンクロ・チューナー・効果モンスター
星2/光属性/機械族/攻 200/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体
(1):このカードがS召喚に成功した時に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
(2):相手メインフェイズに発動できる。
このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。
彼女の怒涛の展開はまだ終わる気配を見せない。シンクロ召喚のエフェクトが出ては、今度は鍋帽子のモンスターをジェット機のモンスターで、ミニ四駆のモンスターが出現。その後は処理に入り、【チェーン】【逆順処理】などと初心者にはわかりにくい単語を並べながら都は行動を続けている。デッキからはじき出されるかのように一枚のカードが途中から出てくるカードを希沙にちゃんと見せながら手札に加え。オートシャッフル機能によってデッキの順番が入れ替わった後、デッキトップから三枚のカードがずれては、彼女はカードを引く。そのカードたちを見て――都の表情が変わった。
「――! デッキが答えてくれましたっ。ですがまずはレベル8シンクロモンスター【ロード・ウォリアー】にレベル2シンクロチューナー【フォーミュラ・シンクロン】でシンクロ召喚! 光さす道となれ! アクセルシンクロ――レベル10【スターダスト・ウォリアー】! シンクロ召喚時に【TG ハイパー・ライブラリアン】の効果で一枚ドロー!」手札4→5
《スターダスト・ウォリアー/Stardust Warrior》
シンクロ・効果モンスター
星10/風属性/戦士族/攻3000/守2500
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上
(1):相手がモンスターを特殊召喚する際に、このカードをリリースして発動できる。
それを無効にし、そのモンスターを破壊する。
(2):このカードの(1)の効果を適用したターンのエンドフェイズに発動できる。
その効果を発動するためにリリースしたこのカードを墓地から特殊召喚する。
(3):戦闘または相手の効果で表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動できる。
エクストラデッキからレベル8以下の「ウォリアー」Sモンスター1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
大型の戦士とミニ四駆のモンスターが並走にして走り、ミニ四駆のモンスターは二つの丸い輪になりながら、大型の戦士はそれを潜っては、白い星に変わり、数は8。その瞬間、まるで突風が吹いたかのようにシンクロ素材となったモンスターは天へと駆けていき――姿が変わった、【ロード・ウォリアー】とは違う戦士のモンスターが流星の如く現れた。まるで龍の姿を模しているのか、機械の翼を生やした流星の戦士。そのような表現が似合う戦士のモンスターだ。
彼のシンクロ召喚の成功により都は司書の効果によりカードを補充していたが、希沙は茫然とするばかりだ。
「……おかしいですわ陽花さん。まだワタクシのターンが回って来ない挙げ句の果てに、都さんの手札が一枚も減っていませんわ……」
「……多分、まだ続くよ?」
「まだ続くのか!?」
未だに展開し続ける都に目を丸くしている希沙だが、陽花曰わくまだ続くという発言に良美までもが驚いている。
そう――まだ彼女の満足は終わっていない。
「私は手札のモンスターをコストにして再び墓地に送る事で【クイック・シンクロン】を守備表示で特殊召喚! そして私はフィールド魔法【スターライト・ジャンクション】を発動!」手札5→2 コスト【レベル・スティーラー】
《スターライト・ジャンクション/Starlight Junktion》
フィールド魔法
「スターライト・ジャンクション」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのチューナー1体をリリースしてこの効果を発動できる。
リリースしたモンスターとレベルが異なる
「シンクロン」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
(2):相手ターンに自分がエクストラデッキからSモンスターを特殊召喚した場合、
フィールドのカード1枚を対象として発動する。
そのカードを持ち主のデッキに戻す。
再びガンマンのモンスターが特殊召喚した後に、彼女の言うフィールド魔法が発動すると、立体映像なのだが周りの風景が変わり。彼女達のいる場所は近未来の町のサーキット場が現れた。そのまま彼女は【クイック・シンクロン】を対象にして効果を使う。
「そのまま効果を発動し、フィールドのチューナーをリリースする事でデッキからレベルの異なる【シンクロン】モンスターを特殊召喚します! 場にいるレベル5チューナー【クイック・シンクロン】をリリースし、デッキからレベル2【シンクロン・キャリアー】を守備表示で特殊召喚! このモンスターはフィールドにいる時、【シンクロン】モンスターの通常召喚する権利を得ます!」
《シンクロン・キャリアー/Synchron Carrier》
効果モンスター
星2/地属性/機械族/攻 0/守1000
「シンクロン・キャリアー」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分は通常召喚に加えてもう1度だけ、
自分メインフェイズに「シンクロン」モンスター1体を召喚できる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在し、
このカード以外の「シンクロン」モンスターが
戦士族または機械族SモンスターのS素材として自分の墓地へ送られた場合に発動できる。
自分フィールドに「シンクロン・トークン」
(機械族・地・星2・攻1000/守0)1体を特殊召喚する。
ガンマンのモンスターが粒子となって消えては、今度は片目を隠した、【ジャンク・シンクロン】とオレンジ色似た色の装飾をしている機械のモンスターが出現。そのモンスターは場に白い空間を作り、召喚できるスペースを作っていては彼女は彼の気持ちを受け取り、先ほどサーチモンスターを場に出した。
「これにより【ジェット・シンクロン】でサーチした【ジャンク・シンクロン】を通常召喚! そして効果で墓地のレベル2以下のモンスター【フォーミュラ・シンクロン】を効果無効化、守備表示で特殊召喚! この場でレベル2【シンクロン・キャリアー】とレベル3チューナー【ジャンク・シンクロン】でシンクロ召喚! 光さす道となれ! レベル5【ジャンク・ウォリアー】! この時【ジャンク・ウォリアー】の効果で場にいるレベル2以下の攻撃力を加算するのと、【TG ハイパー・ライブラリアン】のドロー効果が発動し、逆順処理で一枚ドロー。【ジャンク・ウォリアー】の攻撃力は【フォーミュラ・シンクロン】の攻撃力200アップしますが、おまけです」手札2→1→2
《ジャンク・ウォリアー/Junk Warrior》
シンクロ・効果モンスター
星5/闇属性/戦士族/攻2300/守1300
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):このカードがS召喚に成功した場合に発動する。
このカードの攻撃力は、自分フィールドのレベル2以下の
モンスターの攻撃力の合計分アップする。
ジャンク・ウォリアー
攻2300→攻2500
今度は【シンクロン・キャリアー】と【ジャンク・シンクロン】が素材となり。現れたのは青紫の装甲をしては、簡易的な機械の翼があり。目は機械で出来ているのか赤い。首元には白いマフラーみたいなモノをしており、気合が入っているのか、その戦士は掛け声とともに拳を突きだしていた。
このまま彼が活躍するのかというと――まだ都の展開は続き、このモンスターはしばらくの間素材になり続ける。
「私は――レベル5【ジャンク・ウォリアー】にレベル5【TG ハイパー・ライブラリアン】にレベル2シンクロチューナー【フォーミュラ・シンクロン】でチューニング! リミットオーバーアクセルシンクロ――じゃなかった、デルタアクセルシンクロ! 進化の光【シューティング・クェーサー・ドラゴン】!」
《シューティング・クェーサー・ドラゴン/Shooting Quasar Dragon》
シンクロ・効果モンスター
星12/光属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
シンクロモンスターのチューナー1体+チューナー以外のシンクロモンスター2体以上
このカードはシンクロ召喚でしか特殊召喚できない。
このカードはこのカードのシンクロ素材とした
チューナー以外のモンスターの数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃する事ができる。
1ターンに1度、魔法・罠・効果モンスターの
効果の発動を無効にし、破壊する事ができる。
このカードがフィールド上から離れた時、
「シューティング・スター・ドラゴン」1体を
エクストラデッキから特殊召喚する事ができる。
ミニ四駆のモンスターが再び二つの輪を作り、司書と先ほどシンクロ召喚された戦士が白い星となり、合計10個の星となる。すると天空から白い、巨大なドラゴンが現れた。そのドラゴンは全体的に青白く、気のせいか雰囲気が【スターダスト・ウォリアー】と似ている。咆哮と共に現れ、都の前方に降臨。
「何かレベルがマックスのが来たな……それに凄いリアル……」
大型モンスターの召喚に率直な感想を漏らした良美だが、まだ都の満足は終わらない。
「まだです! 手札から【ソウル・チャージ】を発動! このターンバトルは行えないですが、墓地にいるモンスターを一体ライフ1000単位失う事で好きな数だけ特殊召喚出来ます! 尤も、先行はバトルは出来ないのでバトル不可のデメリットはありません!」手札2→1
「え、なんですのそのインチキカード……?」
《ソウル・チャージ/Soul Charge》
通常魔法(制限カード)
「ソウル・チャージ」は1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。
(1):自分の墓地のモンスターを任意の数だけ対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚し、
自分はこの効果で特殊召喚したモンスターの数×1000LPを失う。
問答無用なパワーカードに呆然とするしかない希沙だが、都はそんな彼女を気に留めず墓地からカードを選択。
「私は墓地から【ジャンク・ウォリアー】に【ジャンク・シンクロン】、【フォーミュラ・シンクロン】を墓地から特殊召喚! 成功時にライフは3000失います! そしてそのままレベル5【ジャンク・ウォリアー】とレベル3【ジャンク・シンクロン】でシンクロ召喚! 光さす道となれ! 飛翔せよ【スターダスト・ドラゴン】!」都 LP8000→5000
《スターダスト・ドラゴン/Stardust Dragon》
シンクロ・効果モンスター
星8/風属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):フィールドのカードを破壊する
魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、
このカードをリリースして発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(2):このカードの(1)の効果を適用したターンの
エンドフェイズに発動できる。
その効果を発動するためにリリースした
このカードを墓地から特殊召喚する。
流れ星の如く、都の前に現れたドラゴン。その風貌は【シューティング・クェーサー・ドラゴン】と【スターダスト・ウォリアー】に良く似ている。むしろこのドラゴンから派生していったのかもしれない。
このドラゴンが現れた事で周りにキラキラと星屑が舞っており、陽花は「キレーだなぁー」と見惚れていたが、まだ都の展開は続く。
「私は更にレベル8【スターダスト・ドラゴン】とレベル2シンクロチューナー【フォーミュラ・シンクロン】でシンクロ召喚! アクセルシンクロ! 招来せよ【シューティング・スター・ドラゴン】!」
《シューティング・スター・ドラゴン/Shooting Star Dragon》
シンクロ・効果モンスター
星10/風属性/ドラゴン族/攻3300/守2500
シンクロモンスターのチューナー1体+「スターダスト・ドラゴン」
以下の効果をそれぞれ1ターンに1度ずつ使用できる。
●自分のデッキの上からカードを5枚めくる。
このターンこのカードはその中のチューナーの数まで
1度のバトルフェイズ中に攻撃する事ができる。
その後めくったカードをデッキに戻してシャッフルする。
●フィールド上のカードを破壊する効果が発動した時、
その効果を無効にし破壊する事ができる。
●相手モンスターの攻撃宣言時、このカードをゲームから除外し、
相手モンスター1体の攻撃を無効にする事ができる。
エンドフェイズ時、この効果で除外したこのカードを特殊召喚する。
今度はミニ四駆のモンスターが三度目になる二つの輪を作り。流れ星のドラゴンがその輪を潜っては八つの星となり。加速するかのような演出が現れては――さらなる装甲を得たドラゴンが流星の如く出現。
「そして【貪欲な壺】を発動! 墓地のモンスター五体を対象にし、デッキ・エクストラデッキにモンスターを戻した後にデッキをシャッフルして、二枚ドローします! 私は【TG ハイパー・ライブラリアン】【ロード・ウォリアー】【ジャンク・ウォリアー】をエクストラデッキ、【ジャンク・シンクロン】【シンクロン・キャリアー】をメインデッキに戻してデッキから二枚ドロー!」手札1→0→2
「困ってないのに壺だ!」
《貪欲壺/Pot of Avarice》
通常魔法(制限カード)
(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。
そのモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分はデッキから2枚ドローする。
どうやら陽花は彼女の強運に驚いているらしい。このカードを使うことによって手札0枚の彼女だが、2枚まで回復する事になる。つまりは、まだ彼女は満足する可能性があるのだ。
目の前に壺が現れたのと同時に都は宣言したカード名を言うと、決闘盤にある墓地ゾーンからカードが五枚出てくる。そのカードを元のある場所に戻してはオートシャッフル機能が発動した後、デッキトップの二枚のカードがずれては都はそのカードを引いた。
「――! 私は死者蘇生を発動! 墓地の【クイック・シンクロン】を守備表示で特殊召喚! また、墓地の【ラッシュ・ウォリアー】の効果発動!」手札2→1
「!? ま、待ちなさい! そのようなカード、何時の間に墓地へ!?」
《死者蘇生/Monster Reborn》
通常魔法(制限カード)
(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
ガンマンのモンスターが三度出現しては、別の処理をしようとしているところを止める希沙。
彼女はこれまでコストにするなどの時はきちんと相手に名前を言葉にして、もしくは見せながら墓地へと送っていたのは事実だ。だが、先ほど宣言したカードは希沙にとっても観戦している陽花と良美も初耳のカードである。
彼女はそのまま希沙の疑問に素直に答えた。
「このカードですか? 魔法カード【調律】でデッキトップから落ちたカードですね」
「! ま、まさか――」
『手札から【調律】を発動! デッキから【クイック・シンクロン】を加えデッキをシャッフルした後デッキトップを墓地に送ります!』
墓地に送られたカード→【ラッシュ・ウォリアー】
《ラッシュ・ウォリアー/Rush Warrior》
効果モンスター
星2/風属性/戦士族/攻 300/守1200
「ラッシュ・ウォリアー」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の「ウォリアー」Sモンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時、
このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
その戦闘を行う自分のモンスターの攻撃力は、
そのダメージ計算時のみ倍になる。
(2):墓地のこのカードを除外し、
自分の墓地の「シンクロン」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
「――意図的に落としていないモノであり、墓地で発動するカードが都合良く墓地に……!?」
本当にどれだけ強運なんだ、と陽花と良美は心の中で思ったのは言うまでもない。疑問に答えたところでまだ都のターンは続いていく。
「では改めて再開しますね――【ラッシュ・ウォリアー】の効果の一つとしてこのカードを除外する事で、墓地の【シンクロン】モンスターを手札に加えます! 私は2枚目の【クイック・シンクロン】を手札に! このまま手札のモンスターを墓地に送り、【クイック・シンクロン】を守備表示で特殊召喚!」手札1→2→0 コスト【シンクロン・エクスプローラー】
《シンクロン・エクスプローラー/Synchron Explorer》
効果モンスター
星2/地属性/機械族/攻 0/守 700
(1):このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の「シンクロン」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
都:手札0 LP(ライフポイント)5000
:P(ペンデュラム)ゾーン 無し
:モンスターゾーン
:【スターダスト・ウォリアー】☆(レベル)10 攻3000/守2500
【シューティング・クェーサー・ドラゴン】☆12 攻4000/守4000
【シューティング・スター・ドラゴン】☆10 攻3300/守2500
【クイック・シンクロン】☆5 攻700/守1400
【クイック・シンクロン】☆5 攻700/守1400
:魔法・罠
フィールド魔法【スターライト・ジャンクション】
「……? 真宮さん、それはプレイミスだと思いますわよ? シンクロ制約のあるチューナーモンスターを二体も並べるとは。オマケにこれで貴女の手札は無し。このままターンを渡したら、ワタクシが一気に片を――」
あくまでも希沙は悪気はなく、正直な言葉だったのだろう。これだけ満足を見せられたが、次には華麗な反撃を――
「私がプレイミス? とんだロマンチストですね!」
「……何ですって?」
「真宮、ゲームをやっていると随分性格が変わるんだな……」
希沙が言いかけている途中なのだが、都はどこ吹く風。挑発をして希沙の疑惑のボルテージを上げている。
良美は真宮都を改めて観察してわかった事がある。都はゲームをする際、何かになりきって楽しんでいる事に、普段はオドオドしている彼女だが、ゲームをする際は自信に満ち溢れている事に。
だが、希沙の言う通り場のモンスターは埋まり、非チューナーすら出せない。更には今回で四度目の特殊召喚となる【クイック・シンクロン】というモンスターは【シンクロン】モンスターを使うシンクロでしかシンクロ召喚が出来ないのだ。これほど怒涛の連続シンクロ召喚していたが、シンクロ召喚はこれで打ち止め。
――ならば、別の召喚方法を使えば良い話だ。
「私は機械族レベル5の【クイック・シンクロン】二体で――オーバーレイネットワークを構築!」
「…………はい?」
「エクシーズ召喚! ランク5!【サイバー・ドラゴン・ノヴァ】!」
《サイバー・ドラゴン・ノヴァ/Cyber Dragon Nova》
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/機械族/攻2100/守1600
機械族レベル5モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
自分の墓地の「サイバー・ドラゴン」1体を選択して特殊召喚する。
また、1ターンに1度、自分の手札・フィールド上の
「サイバー・ドラゴン」1体を除外して発動できる。
このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで、2100ポイントアップする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
このカードが相手の効果によって墓地へ送られた場合、
機械族の融合モンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚できる。
都のシンクロ召喚とは違う言葉を宣言した時に、場には黄色と黒が混ざった、渦巻き状の地面が現れ。その中に【クイック・シンクロン】は光へと変わり、その渦に飲み込まれていく。その後、彼女が宣言した召喚方法を言うと爆発する演出が起こり。そこに現れたのは白と黒が混在していては、黄色い棘みたいな装飾と赤いラインがなぞった、機械の龍が出現した。その機械の龍の周りには黄色い二つの光が体のまわりに漂っている。
だが、まだ彼女の詠唱が続く。
「さらに【サイバー・ドラゴン・ノヴァ】でオーバーレイネットワークを再構築! ランク・アップ・エクシーズチェンジ! ランク6【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】!」
《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/光属性/機械族/攻2100/守1600
機械族・光属性レベル6モンスター×3
「サイバー・ドラゴン・インフィニティ」は1ターンに1度、
自分フィールドの「サイバー・ドラゴン・ノヴァ」の上に重ねてX召喚する事もできる。
(1):このカードの攻撃力は、このカードのX素材の数×200アップする。
(2):1ターンに1度、フィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする。
(3):1ターンに1度、カードの効果が発動した時、
このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
再び黄色と黒の渦巻いた地面が現れては、その機械の龍も光となって渦に飲み込まれていく。違う彼女の言葉を言った後、爆発の演出が起こり。そこにいたのは、先ほどの機械の龍と同じように見えるのだが――どこか、禍々しさが増したような雰囲気を漂わせている。さらには体の周囲を漂わせている光が3つになっている。
「墓地の【レベル・スティーラー】の効果発動! 自分のレベル5以上のモンスターのレベル1つ下げる事で墓地から特殊召喚! 選択するのは【シューティング・クェーサー・ドラゴン】のレベルを1つ下げて【レベル・スティーラー】を攻撃表示で特殊召喚! 仕上げです――【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】の効果発動! 1ターンに1度、フィールドに存在する攻撃表示のモンスターをオーバーレイユニット(ORU)に出来ます!【レベル・スティーラー】をORUとして吸収! ――これでターンエンドです!」
都:手札0 LP8000
:Pゾーン 無し
:モンスターゾーン
:【スターダスト・ウォリアー】☆10 攻3000/守2500
【シューティング・クェーサー・ドラゴン】☆12→☆11 攻4000/守4000
【シューティング・スター・ドラゴン】☆10 攻3300/守2500
【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】★(ランク)6 攻2100→2900/守1600 ORU3→4
:魔法・罠
フィールド魔法【スターライト・ジャンクション】
長い都の満足を終え。天道虫のモンスターは光になると【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】の光となり、合計四つの光が機械龍の周りを漂っている。彼女は充実感に溢れているのか大満足した笑顔になっていた。それに対して間逆の表情を浮かべているのは希沙だ。
恐る恐る、彼女は現在の状況を陽花に尋ねる。
「……陽花さん。この布陣を突破するのはどうしたら良いでしょうか?」
「……カウンター罠を除いて基本何でも無効に出来るモンスターが二体。破壊効果と1度の攻撃無効化が出来るモンスターが一体。チェーンの乗らない特殊召喚無効化モンスターが一体。正直――詰みだね」
「っ!? そんなずありませんわ! このドローで逆転するのみ!」
希沙は陽花の宣告に抗い、デッキからカードをドロー。彼女なりの抵抗を見せたのだが――
「ドロー! ワタクシは手札から魔法カード【ブラック・ホール】を発動――」手札5→6→5
「【シューティング・スター・ドラゴン】で破壊効果を無効化します!」
《ブラック・ホール/Dark Hole》
通常魔法(制限カード)
(1):フィールドのモンスターを全て破壊する。
「くっ……まだですわ! 手札から魔法カード【ペンデュラム・コール】を発動! 手札一枚をコストに、デッキからカード名が異なる【魔術師】ペンデュラムモンスターを手札に加えますわ! 私は【貴竜の魔術師】をコストにします! さぁ、無効化するのなら――」手札5→3
「……通します!」
「(!? これでは本命カードが発動出来ない……!)……私は【竜穴の魔術師】【竜脈の魔術師】を手札に加えますわ……。そしてこの二枚でペンデュラムスケールをセッティング」手札3→5→3
PENDULUM
《ペンデュラム・コール/Pendulum Call》
通常魔法
「ペンデュラム・コール」は1ターンに1枚しか発動できず、
「魔術師」PモンスターのP効果を発動したターンには発動できない。
(1):手札を1枚捨てて発動できる。
カード名が異なる「魔術師」Pモンスター2体をデッキから手札に加える。
この効果の発動後、次の相手ターン終了時まで
自分のPゾーンの「魔術師」カードは効果では破壊されない。
《竜穴の魔術師》
ペンデュラム・通常モンスター
星7/水属性/魔法使い族/攻 900/守2700
【Pスケール:青8/赤8】
(1):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カードが存在する場合、
手札のPモンスター1体を捨て、
フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
【モンスター情報】
若くして竜の魂を呼び覚ます神通力を体得した天才魔術師。
その寡黙でストイックな魔術への姿勢から人付き合いは苦手だが、
弟子の「竜脈の魔術師」にいつも振り回され、調子を狂わされている。
《竜脈の魔術師》
ペンデュラム・通常モンスター
星4/地属性/魔法使い族/攻1800/守 900
【Pスケール:青1/赤1】
(1):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カードが存在する場合、
手札のPモンスター1体を捨て、
フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
【モンスター情報】
元気だけが取り得の駆け出しの少年魔術師。
実は無意識のうちに大地に眠る竜の魂を知覚する能力を有しており、
まだ半人前ながらその資質の高さには師匠の「竜穴の魔術師」も一目置いている。
《貴竜の魔術師》
ペンデュラム・チューナー・効果モンスター
星3/炎属性/魔法使い族/攻 700/守1400
【Pスケール:青5/赤5】
(1):もう片方の自分のPゾーンに「魔術師」カードが存在しない場合にこのカードは破壊される。
【モンスター効果】
このカードをS素材とする場合、
ドラゴン族モンスターのS召喚にしか使用できず、
他のS素材に「オッドアイズ」モンスター以外のモンスターを使用した場合、
このカードを持ち主のデッキの一番下に戻す。
(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、
自分フィールドのレベル7以上の「オッドアイズ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのレベルを3つ下げ、このカードを特殊召喚する。
一度黒い空間が出現しては【シューティング・スター・ドラゴン】が咆哮を立てて無効化し。続いて希沙は囮だったのか、魔法カードを使ったが都は発動を許し。彼女の言うペンデュラムカードを決闘盤の端に置くと、不思議な筒状の空間に包まれた二人の男の魔法使いが現れ、彼らの足元にはそれぞれ【8】と【1】の数字が表記されていた。
「これでレベル2からレベル7のモンスターが同時に召喚可能になりましたが……その前に【竜脈の魔術師】のペンデュラム効果を発動。手札のペンデュラムモンスターをコストに、表側表示のモンスターを破壊しますわ。コストは【オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン】、対象は【スターダスト・ウォリアー】――」コスト【オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン】手札3→2
「チェーンして【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】の効果を発動! ORUを一つ使い、カード効果の発動を無効にし破壊します!」
使用したORU【レベル・スティーラー】
【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】★6 攻2900→2700/守1600 ORU4→3
《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン/Odd-Eyes Pendulum Dragon》
ペンデュラム・効果モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
【Pスケール:青4/赤4】
「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は
それぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。
(2):自分エンドフェイズに発動できる。
このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。
【モンスター効果】
(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、
このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
若き少年の魔術師【竜脈の魔術師】が杖に溜めた魔力で【スターダスト・ウォリアー】に魔法を放つが、【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】は漂っていた光の一つが拡散すると、口からのレーザーで魔術師の少年の魔法を打消し、そのレーザーが少年に届いてしまったかと思いきや――突如現れたバリアで守られていた。
「で、ですが!【ペンデュラム・コール】の効果のおかげで無効にはなっても破壊耐性がありますわ! ペンデュラムスケールに【竜脈の魔術師】は残ったままです! 手札から【EM(エンタメイト)ドクロバット・ジョーカー】を通常召喚し、効果発動! デッキから【EM】モンスター又は【魔術師】ペンデュラムモンスター、【オッドアイズ】モンスターの内一枚を手札に加え――」手札2→1
「チェーンして【シューティング・クェーサー・ドラゴン】の効果を発動して無効化し破壊します!」
《EMドクロバット・ジョーカー》
ペンデュラム・効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1800/守 100
【Pスケール:青8/赤8】
(1):自分は「EM」モンスター、「魔術師」Pモンスター、
「オッドアイズ」モンスターしかP召喚できない。
この効果は無効化されない。
【モンスター効果】
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「EMドクロバット・ジョーカー」以外の「EM」モンスター、
「魔術師」Pモンスター、「オッドアイズ」モンスターの内いずれか1枚を手札に加える。
ピエロのモンスターが現れ、効果を発動している最中に【シューティング・クェーサー・ドラゴン】からのブレスを受け、爆発四散。
「……このモンスターはペンデュラムモンスターの為、破壊された場合はエクストラデッキに送られますわ。そして――揺れなさい、魂のペンデュラム。天空に描け、光のアーク。来なさい、ワタクシのモンスター達。ペンデュラム召喚――エクストラデッキから【EMドクロバットジョーカー】、手札から【慧眼の魔術師】――」手札1→0
「【スターダスト・ウォリアー】の効果を発動! このカードをリリースし、相手の特殊召喚を無効化し破壊します! 召喚の無効化なのでペンデュラムモンスターはエクストラデッキに送られず、墓地に流れますね」
「……ターン、エンドですわ……」
「虎空院……お前……」
希沙 手札0 LP8000
:Pゾーン 竜穴の魔術師 8
竜脈の魔術師 1
:モンスター 無し
:魔法・罠 無し
《慧眼の魔術師》
ペンデュラム・効果モンスター(制限カード)
星4/光属性/魔法使い族/攻1500/守1500
【Pスケール:青5/赤5】
(1):もう片方の自分のPゾーンに
「魔術師」カードまたは「EM」カードが存在する場合に発動できる。
このカードを破壊し、デッキから「慧眼の魔術師」以外の
「魔術師」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
(1):このカードを手札から捨て、
自分のPゾーンの、Pスケールが元々の数値と異なるカード1枚を対象として発動できる。
そのカードのPスケールはターン終了時まで元々の数値になる。
ピエロのモンスターと共に何かの魔術師が天空から現れようとしていたが、流星の戦士が光となって消えると二体のモンスターは消滅した。
普段敵対関係である良美でも、彼女に同情したらしい。先程まで自信に満ち溢れていたのだが、今では見る影もない。
だが――都は無意識に追い討ちをかける。
「エンドフェイズ時に【スターダスト・ウォリアー】の効果が発動! このカードの効果でリリースしていた場合、フィールドに戻って来ます! そして私のターン、ドロー! メインフェイズに入り【シューティング・スター・ドラゴン】の効果発動! デッキトップから五枚確認し、チューナーモンスターの数だけ攻撃出来ます!」手札0→1
「ちょ、都ちゃん!?」
明らかなオーバーキルをしようとしている都に陽花の戸惑いの声があがるが、彼女は気にせず。デッキトップから五枚確認していったが――
「一枚目――罠【神の宣告】! 二枚目――魔法【調律】! 三枚目――モンスター【ダンディライオン】! 四枚目――魔法【ハーピィの羽箒】! 五枚目――モンスター【ドッペル・ウォリアー】! ……あちゃー……チューナーがいない場合は攻撃出来ませんね。処理としてデッキをシャッフルしてと」
「真宮、流石にそこまで運は高くないだろ? もうさっさと虎空院を――」
どこか悲しそうな反応をした都に良美は、決着をつけさせようと促そうとしたのだが――
「仕方ないので手札から魔法カード【シンクロキャンセル】を【シューティング・スター・ドラゴン】に対して発動しますね」手札1→0
まだ彼女の満足は終わらない。まだ続く事に疑問に思うと同時に、希沙は陽花に今都が使ったカードの詳細を尋ねていた。
「陽花さん……あのカードは何ですの?」
「……シンクロモンスターをエクストラデッキに戻すカードだよ。相手のシンクロモンスターに使うとそれだけで終わるんだけど――自分のモンスターに使った場合は、シンクロ召喚に使用したモンスター一組を墓地から特殊召喚出来るの」
「……それに何の意味が?」
「再シンクロして名称制限の無い【1ターンに1度】カードの効果を使い回しが出来る選択肢もあるの。あの【シューティング・スター・ドラゴン】の効果をまた使うんだろうね……(遠目)」
「ワタクシ真宮さんにヒドい事はしていません事よっ!?」
抗議の声を希沙は上げるものの、その言葉は届かず。都は慈悲無き行動を再開した。
《シンクロキャンセル/De-Synchro》
通常魔法
フィールド上に表側表示で存在するシンクロモンスター1体を選択してエクストラデッキに戻す。
さらに、エクストラデッキに戻したそのモンスターのシンクロ召喚に使用した
シンクロ素材モンスター一組が自分の墓地に揃っていれば、
その一組を自分フィールド上に特殊召喚できる。
「【シンクロキャンセル】により墓地から【スターダスト・ドラゴン】と【フォーミュラ・シンクロン】を墓地から特殊召喚! そして再シンクロ!【シューティング・スター・ドラゴン】! 再び効果発動! デッキのトップから五枚確認します! 一枚目――チューナーモンスター【デブリ・ドラゴン】! 二枚目――チューナーモンスター【ジャンク・シンクロン】! 三枚目――チューナーモンスター【ジェット・シンクロン】! 四枚目――チューナーモンスター【エフェクト・ヴェーラー】! 五枚目――チューナーモンスター【幽鬼うさぎ】! これで五回攻撃可能になりました!」
「都ちゃんもう止めて!? これ以上の追い討ちは希沙を希/沙にしちゃう!」
「さらにORUから外れていた墓地の【レベル・スティーラー】の効果発動! 再び【シューティング・クェーサー・ドラゴン】のレベルを下げて攻撃表示で特殊召喚! そして【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】の効果発動!【レベル・スティーラー】をORUに! 更に墓地のもう一枚の【レベル・スティーラー】の効果発動! また【シューティング・クェーサー・ドラゴン】のレベルを下げて攻撃表示で特殊召喚しますっ!」
「あぁ、そういえば手札コストでも墓地にいっていたな(遠目)」
都:手札0 LP8000
:P(ペンデュラム)ゾーン 無し
:モンスターゾーン
【スターダスト・ウォリアー】☆10 攻3000/守2500
【シューティング・クェーサー・ドラゴン】☆11→☆9 攻4000/守4000
【シューティング・スター・ドラゴン】☆10 攻3300/守2500
【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】★(ランク)6 攻2700→2900守1600 ORU3→4
【レベル・スティラー】☆1 攻600/守0
:魔法・罠
フィールド魔法【スターライト・ジャンクション】
悲痛な陽花の制止の声は届かず、これでもかと言わんばかりに下準備を続ける都。もはやあまり詳しくない良美も現在の状況を理解した。普段自分の意見をあまり主張しない、引っ込み思案な真宮都だが――ゲームに関係するモノは一切の容赦をしなくなる。完膚無きまでに叩き潰しているのだ。
すっかり狩る目になってる彼女は――そのまま攻撃宣言。
「バトル!【シューティング・スター・ドラゴン】攻撃!【スターダスト・ミラージュ】――グォレンダァッ!」
「な、何ですのその発音は――」LP8000→0
希沙の問いかけは答えられる事はなく。このモンスターの三回の攻撃だけで終わらせる事が出来るのだが当然フル攻撃。妙な衝撃波を受けたが、これでゲーム終了のはず――
「いたた……惨敗ですが、ワタクシの負けですね――」
「何勘違いしているんですか?」
「はい?」
「まだ私のバトルフェイズは終了していません。まだ私は非チューナーシンクロモンスターの素材数だけ攻撃出来る、つまり二回攻撃できる【シューティング・クェーサー・ドラゴン】。さらに【スターダスト・ウォリアー】、【サイバー・ドラゴン・インフィニティ】。オマケに【レベル・スティーラー】はまだ攻撃していなく、合計グォレンダァッする事が出来ます!」
「もうやめるんだ真宮!」
「HA☆NA☆SE!」
「そうだよ都ちゃん!? もう希沙のライフポイントはもう0なんだよ!? もう決着はついたんだよ!」
……気分が高揚し過ぎた都に陽花と良美が懸命に止めて、落ち着かせるまで少し時間をかけたという……。
以上で辰上陽花の特別番外編です。前の感想欄で、外界での生活模様を見てみたいという意見があったのを思い出し、書くことに。幻想郷と深く関わっていなかったら、こんな感じの日常を陽花は過ごしています。
……おまけの「一人でやってるよ~」では都が使っているデッキはクイックジャンドです。ただしエクストラにはインフィニティが入っている模様。クェーサーは一枚、シフルなどは入っていません。一方希沙はオッドアイズ軸魔術師。まぁジャンドで初手クェーサー三枚よりはこっちの方が現実的かな(遠目) 少し投稿が遅れたのは架空デュエルを作っていました。遊戯王原作で書いてみたいですが、今は落ち着いていないので書けない……。
では、また。