まぁ、4巻ではあんまり出さないから今のうちに出してるだけだけど。
□月U日
久しぶりに登校したら、グレモリー達が凄い喜んでた。
そんなに心配してくれてたのか……。
無茶苦茶な事に巻き込まれて少しムッとしてたが、それだけで嬉しくなってしまった。
でも、出来ればもう巻き込むのは勘弁してほしい。
一応そう言ったが、聞いてくれるだろうか? ……聞いてくれるといいな。
帰り道に、例の黒猫と会った。
まだ俺の事は覚えてくれていたようで、近寄ってきてくれた。
まぁ、ニャァ、と鳴いてすぐに離れていったけど。また今度、猫缶を上げようと思う。
帰りにちゃんと、猫缶とマタタビを買ったしな。
次会う時が楽しみだ。
□月V日
木場君が三年の教室までお礼を言いに来た。なんて律儀な後輩だと思う。
というか、俺何もしてないから礼なんか言われても困るというか……。
しかも、あのコカビエルさんと戦った時、どうして戦いに参加しなかったのか、と聞かれた。
無茶言うなよ、と。君、俺を殺す気なの? 俺、君たちみたいに戦ったら死ぬからね? 人間は剣で斬られたら死ぬし、あんな体育館を吹き飛ばすような光の槍で撃たれたら肉片も残らないから。
そもそも、俺みたいな普通の人間を、そんな危ない場所に拉致るな。
……改めて考えると、良く生きてるよな、俺。悪運だけは強いのかもしれない。
取り敢えず、俺を頼らないでほしい。戦いは悪魔の仕事だ。うん。
□月W日
今日も帰り道で黒猫を見つけた。
猫缶をやると喜んで食べてたので、久しぶりに撫で回した。相変わらず手触りの良い、艶々な毛並みだ。多分、十五分くらい撫でてたと思う。
嫌がらなかったので、そのまま家にお持ち帰りした。首輪は付けてないから、飼い猫じゃないと思いたい。
そして、先日買っていたマタタビをあげた。
いやぁ、素晴らしかった。凄く素晴らしかった。あまりに素晴らしかったので、迷わず携帯で動画撮影した。可愛い。可愛いは正義。この動画は永久保存だ。ネットに上げると再生数が凄い事になると思う。それくらい可愛い。
マタタビを嗅がせた後にお腹とか撫でると、いつも以上に身体をくねらせて悶える姿なんか、特に素晴らしかった。でもこの猫、お腹より背中とかお尻が弱いようだ。次からは、もっと撫でてあげよう。
しかし、黒猫と遊んだ後に調べたけど、猫にマタタビって結構個体差があるらしい。
喜ぶ猫もいれば、全然効果が無い猫もいるらしい。あの黒猫には効いて良かったな。
10袋入りで598円もしたからな。まぁ、あと9回は楽しめるからいいか。また今度連れて来よう。
□月♪日
猫缶とまたたびを最近常備している俺が居る。
でも、ここ数日あの黒猫を見掛けない…ちょっと寂しい。流石猫。気ままだな。
そういえば、塔城さんが今日話しかけてきてくれた。
少し風邪を引いたようだったので、体調には気を付けて、と言っておいた。
風邪はきついからな……。
□月♯日
今日も塔城さんが話しかけてきてくれた。何か用があるんだと思うけど、すぐに帰っていった。なんなのだろう?
明日も続くようなら、こっちから聞いてみようと思う。
今日は、レイナーレさんがアーシアさんと一緒に俺の復帰?復活? 祝いをしてくれた。
家に帰ると手作りケーキだった!
いやぁ、俺なんかの為にそんな事をしてくれるなんて嬉しいね。感動した。……量が多かったけど。
今日もアーシアさんは泊まっていくようだ。仲良いなぁ。
□月√日
朝食はアーシアさんとレイナーレさんの合作だった。素晴らしい。
そういえば、塔城さんってマタタビが好きらしい。猫が好むってのは有名だけど、人間にも好きな人がいるんだなぁ。ああ、塔城さんは悪魔か。
あげようかと思ったけど、遠慮しとくとの事。まぁ、いきなり人からやるって言われても、普通は断るか。
やはり塔城さんは常識があるな。あれで悪魔だというのだから信じられない。
□月Π日
夕食を食べた後、黒猫が遊びに来た。ついに家にまで来てくれるようになったかと思うと、感慨深い。
マタタビをあげると、今日も喜んでくれていた。可愛いなぁ。
尻尾の付け根を撫でたり、少し強く掴むと顔を摺り寄せてきたり。相変わらず魔性の猫だな、アイツ。もう、俺は骨抜きだよ。
しかし、レイナーレさんは微妙な顔をしてた。
もしかしたら、猫はあまり好きじゃないのだろうか? 前は嫌いじゃないって言ってたし、さっき聞いても嫌いじゃないと言っていたけど。
どうなんだろう?
レイナーレさんが実は猫嫌いだったら、ちょっと考えないといけないなぁ。
□月Ω日
今日はレイナーレさんが黒猫と遊んでいた。寂しい。
まぁ、美女が猫と戯れているだけでも眼福だったけど。
でも、やっぱりレイナーレさんは猫が嫌いじゃなかったようだ。良かった良かった。
……どうしてか、俺には触らせてくれなかったけど。
しかし、ニャァニャァ鳴いてる猫と話をするレイナーレさんも可愛かった。
□月ω日
マタタビを眺めながら、今日も黒猫に会いたいなぁ、と考えていたら顔を真っ赤にした塔城さんと会った。
そんなにマタタビが好きなんだろうか? それとも、もしかしたらマタタビが効く体質? 人間に効くかは知らないけど。
目が合ったら、挨拶だけして逃げられたけど。そんな仕草も猫らしい。
今度会ったら、それとなく聞いてみようと思う。
□月*日
最近塔城さんの様子がおかしいと、姫島に拉致られた。
なぜそこで俺を拉致ったと、小一時間でも問い詰めたい気分だ。日記を書いてる今でも。お前の中で俺はどういう人間なんだ? 疑うなら、兵藤を疑ってほしい。俺より兵藤の方が、塔城さんと一緒に居るし。それか木場君。
しかし、塔城さんがおかしい理由はもしかしたらマタタビだろうか? マタタビの話をしたら、姫島も驚いていたし。
ちゃんと理由も説明したし、誤解はされなかったと思う。すべては俺を骨抜きにした黒猫の為だ。他意は無い。
……正直、その話のあと、姫島が「羨ましい」と呟いてたのにはマジでヒいたが。どういう意味なのだろうか? やはり、姫島はよく判らない。それとも、ただ単にその黒猫に会いたかったのか…後者だったら、俺秘蔵の黒猫動画と画像を見せてやろう。
それとしばらく、学園へマタタビを持っていくのはやめようと思う。
□月/日
今日も黒猫が家に遊びに来た。
これ、もう家の子にしても誰も文句言わないんじゃないか?
首輪でも付けるか? と聞いたらニャァ、と返事したし。意味判ってないだろうけど。そんな所も可愛い。ちょっと潤んだ瞳で上目遣いとか、誰だって堕ちる。その後、黒猫が満足するまで撫で回してあげた。
しかも今日は、胡坐を組んでその上に座らせても抵抗しなかった。これってもう良いよね? 家で飼ってもいいよね?
なんだあの猫。可愛すぎるだろ。
マタタビもあと8袋あるから、あと8回も楽しめるぞー、と言うと嬉しそうに体をくねらせていた。実はかなり頭が良い猫なのかもしれない。流石だ。可愛すぎる。天使か。
□月+日
今日は帰りに猫用の首輪を買ってきた。
しかも、かなり奮発して革製の。凄い高かった。5.980円である。
それなりの出費だったが、良い買い物をしたと思う。
今夜も遊びに来た黒猫に、さっそく付けてあげた。嫌がらない所も可愛かった。
名前は黒歌だ。レイナーレさんがそう呼んでいた。
そういえば、どこかで聞いた事がある名前だ。
日記を読み直したら、以前部屋に置いてあった手紙に書いてあった名前が「黒歌」だった。
あの手紙をレイナーレさんが見たんだろうか?
部屋を掃除してもらってるし、多分そうだろうな。そこから取った名前なのか。
……しかし、あの手紙はいったいなんだんだろう? いまだに謎だ。
☆月A日
黒歌は偶に帰って来ない時があるが、最近は殆ど家に居るようになった。完全に飼い猫である。嬉しい。
俺が学園に居る時は、レイナーレさんと遊んでいるようだ。大変仲が良い。
今日は一緒に風呂に入った。
しかし、猫が風呂を嫌わないというのも珍しい。凄く大人しかった。
これなら、いつでも風呂に入れられて楽だ。賢いなぁ、黒歌は。
ご褒美に、風呂上りに、マタタビをあげた。大変喜んでいた。
……けど、身体をちゃんと拭いていなかったのでリビングを濡らしてしまった。反省します。次からは気を付けます。
マタタビで興奮している黒歌を拭くのは大変だった。2度としないように気を付けよう。本当に。
☆月B日
レイナーレさんが、背中を流してくれた。バスタオル1枚だった。そんなの、漫画かゲームの中だけだと思ってた!
……いや、嬉しいけど。嬉しいけど、恥ずかしい。
明日から、どんな顔をして会えばいいのか……。
まぁ、レイナーレさんはメイドの仕事だと言ってたけど。俺はそんな風に思えないわけですよ?
青少年をからかうのはやめてほしい。高校生は、一番そういうのに敏感な年頃なのです。
あー……まぁ、レイナーレさんも気にしてないだろうし、こうやって悩んでる俺が変なんだろうけど。
とりあえず、いつも通りに接しよう。出来るか判らないけど。
まさかの黒歌押しである。
でも、主人公はまだ人型黒歌と会ってなかったりw
その時が楽しみだなぁ。
小猫ちゃんをどうするかはまだ未定(ゲス顔
朱乃さんと小猫ちゃんをどうするかが、最近の一番の悩み