そして、コカビー無残
黒猫は今作のエ○担当
ぶっちゃけると、三巻はあまりたくさん書く気が無い。早く四巻書きたい。
実は、朱乃さんはこの話の正ヒロインでした……下剋上されたけど
□月K日
帰ってくる途中に、変な人に絡まれた。
というか、知った顔だけど。あの妙な言葉遣いの白髪神父だ。
会った途端に化け物呼ばわりされたけどさ……もう少し優しく出来んのか、あの神父は。俺のメンタルは豆腐なんだぞ? 優しくしてくれないと簡単に崩れるんだからな?
まぁ、そんな事は関係無しに喋ってたけど。
エクスカリバーがどうのこうの言ってたけど、相変わらず意味が判らん。街中で真剣を振り回してるし……ああ、これは夢だな、と思ったらやっぱり気付いたらベッドに寝ていた。判らん。さっぱり判らん。
何処から何処までが夢なんだ? 学園には行ってる筈だけど……。
考えられる理由としては『神器』だろうか?
壊れた懐中時計が、何か関係してるのだろうか? 時計なのに持ち主に悪夢を見せる『神器』か……役立たずにも程がある。リコールは出来ると信じたい。
……調べたいけど、まずどうやって『神器』を出せるかが判らない。
レイナーレさんに聞いても良いけど、この前から機嫌が悪いんだよね。なんでだろ?
俺、何かしたかなぁ。一応謝ったけど、ちょっとギスギスしてる。
まぁ、怒ってる、って言うより落ち込んでる、の方が正しいのかもしれないけど。さっき、溜息吐いてたし。
聞いても教えてくれないし、心配だ。
□月L日
『神器』の事を相談するためにオカ研部室へ行ったら、兵藤と姫島が高校生にあるまじき不純異性交遊をしてた。まぁ、指を舐めてたんだけど。涎を垂らしながら。
…………うん。いや、恋人同士なら別に良いと思うよ? 俺だって健全な男子学生だ。同じ立場なら我慢できないと思う。
でもさ、部室はやめとけ。俺みたいに、邪魔が入るから。ごめん、ホント。マジでごめん。途中で邪魔して悪かったって、本当に、心から思ってる。
見なかった事にして帰ったよ? 他にどうしろと。
帰りに、レイナーレさんの為にケーキなんかを買ってみた。
……ご機嫌取りにこの程度しか思い浮かばない自分が憎い。
結局、レイナーレさんは機嫌を直してくれた。というか、逆に謝られた。だから、なんで?
まぁ、これで今までと同じ、元通りなら問題ないか。
□月M日
今日も帰りに、黒猫を見つけた。
しかも、今日は猫缶を持ってなかったのに撫でさせてくれた!!
凄い進歩だ……人懐っこい猫である。多分俺を餌をくれる人間だと思ってるんだろう。
今日は持ってなかったから心苦しい限りだ。
耳の裏とか撫でると目を細めるんだ……それだけで俺の顔はだらしなく歪んだことだろう。自分で想像するだけでも気持ち悪い。
しかし、なんという可愛さだろうか。ここまで来ると、もはや罪とも言える愛らしさだ。流石魔性の黒猫。恐ろしい。
たっぷり十五分ほど堪能させてもらった。
最後にはお腹を見せて、背が反るほどに大きく伸びをする有様だ……何気に俺って、猫の扱いの才能があるのかもしれん。
愛い奴よ……その姿を携帯で写真にとって、待ち受けにした。うむ、可愛い。
目を閉じて眠っているような姿なんて、写真越しでもニヤけてしまう。しかも、本物は腹を見せたまま微動だにしないほど気持ち良さに身を委ねているのだ。
良い写真が撮れた。明日、友達に見せてやろうと思う。
そういえば、猫ってマタタビも好きだったな。今度買おう。
□月N日
そして今日も、姫島にオカ研部室へ拉致られた。
お前は支取の爪の垢でも煎じて飲むべきだと思う。それと腕を組むな、お前の彼氏は兵藤だろうが。なんか一昨日のは違うとか、ごめんとか言って謝られたけど、意味が判らないので余計に怖かった。いや、俺はお前と兵藤の恋愛を応援するぞ? それじゃないのか? 一体お前は、俺をどうしたいんだ? そう聞くのも怖い。人体実験をされてもおかしくないレベルの恐怖を感じた。
……というか兵藤。アーシアさんにグレモリー、更に姫島とも付き合ってるのか? 男の敵だな。
まぁ、グレモリーはまだ確定じゃないけど。
あんにゃろ、俺にも一人くらい誰か紹介して下さい。できればアーシアさんか塔城さんレベルで。
そんなこんなで部室に行くと、知らない顔が二つあった。
なんでも、バチカンだったっけ? 外国から来た人達らしい。
エクスカリバーが奪われたから、その奪還の協力とか、手を出さないでとか、話がよく理解できなかった。
話を聞いたら理解できるとか、そんな問題じゃないんだよ。普通の一般人を舐めるなよ? まず、なぜ部室に俺が居るか、その理由すら理解してないんだからな。……ほんと、なんで俺は拉致られたんだろうか? 日記を書いてる今でも謎だ。
取り敢えず、その二人が持ってる剣がエクスカリバーというのは判った。というか、有名な聖剣が何本もある時点で眉唾物だけど。偽物じゃないの?
声に出しちゃったみたいで、その二人に物凄く睨まれた。正直、怒った姫島並に怖かった。でも、伝説の聖剣という割には装飾品がゴツゴツしてないし、オーラっていうの? そんなのが感じられない。俺が鈍感なだけかもしれないけど。
そのあと、何かその二人がアーシアさんを馬鹿にしてた。あー…アレはすっごいイラっとした。
兵藤が文句言わなかったら、多分俺が言ってた。それくらいイラっとした。
喧嘩はよくないと思うけど、友達を馬鹿にされたままじゃ、俺も収まりがつかなかったので、結構文句を言った。
向けられた聖剣(笑)が怖かったけど。『破壊』とか『擬態』とか、エクスカリバーに格好良い名前付けやがって。特に『擬態』。ザ○キでも唱えて自爆しろ。
そのあと、遅れて部室に来た木場君と兵藤がその二人に喧嘩を売った。ガチの喧嘩だ。
……俺、本当に何で部室に呼ばれたの? 帰っていいよね? だって俺、部外者じゃん。
兵藤だけ篭手装備、他の三人は剣装備だった。リアル『レーティングゲーム』だった。……正直、怖くて堪らなかった。
だってこいつら、マジで人外の戦闘をするんだもん。グラウンドの形が変わったんだが、怒られないよな? 俺は完全に巻き込まれた側なんだけど……。
結局最後は、兵藤がアーシアさんと塔城さんの服を消し飛ばして終了した。
……本当、アイツのどこが良いんだろ、アーシアさん。というか、逞しすぎるだろ。そこまでして女の裸が見たいのか…。
でも、魔法で服を消し飛ばしたからだろうか? すぐに服は元に戻っていた。便利だな、魔法。
――そこで俺を見ないでほしい。そりゃ、女の子の裸には興味あるけど、堂々と見れるほど勇気がある訳じゃない。
つか、本気でなんで全員で俺を見たの? そんなに俺が女性の裸を見るのは罪か? 兵藤と木場君はオッケーで、俺はアウトなのか? グレるぞ、割と本気で。
というか拗ねて、その場を後にした。いきなり拉致られてこの仕打ちである。誰だって怒っていいはずだ。
独り、夜道を帰ってると、マジで怖かった。しかも、いつの間にかポケットに例の懐中時計が入ってたから尚更だ。なんで? 何時の間に入ったんだ、コレ。しかも相変わらず止まってるし。マジでガラクタだな、俺の『神器』。兵藤のと交換してぇ。
途中で光る猫の目を見つけた時は、マジで体が震えやがった。
いつもの黒猫だったと思う。俺を魅了してやまない、魔性の黒猫さんだ。近寄っても逃げなかったし。
なんとなく抱き上げると、暴れなかった。
くそう、マジで良い猫だな、こいつ。本気で飼いたい。取り敢えず、今度レイナーレさんに相談してみよう。
そのまま一人と一匹で帰りながら、俺だって怒るときは怒るんだ。そんな事を、延々と猫に愚痴っていた。
家の前に来ると腕の中から逃げていったけど。
名前はなんて言うんだろう? 聞いたけど、答えてくれなかった。当たり前だが。それくらい精神的に追い詰められていたんだと思うと、自分が怖くすらあるな。猫に話しかけるなんて……。
レイナーレさんには、流石に愚痴れなかった。俺だって、同居人の女性に嫌な所は見せたくない、というくらいのプライドはあるのだ。出してもらったお茶は、今までで一番美味しく感じた。
□月O日
帰り道の途中で、兵藤達がおっぱいやら乳首やら叫んでいた。
……ほんと、どうしようもないな、アイツら。
その中に生徒会役員が居たような気がするが、気のせいだろう。仕事しろよ、生徒会…。
□月P日
支取が、最近匙君の様子がおかしいと相談に来た。
ああ、そうだろうね。この前、人ごみの真ん中でおっぱいやら乳首やら叫んでたくらいだし。
アレでおかしくないなら、世の中の狂人は聖人だろう。
そう伝えると、顔を真っ赤にして謝ってきた。俺に謝られても困るけど。それでも嬉しかったので、頑張れよ、と伝えておいた。マジで良い奴だな、支取。お前みたいな常識人が悪魔に居るなんて、今でも信じられない。
ほんと、頑張ってくれよ。生徒会、そして悪魔としても応援してる。マトモなの、お前だけだし。頑張れ。超頑張れ。
□月Q日
帰る途中でレイナーレさんと会ったので、一緒に買い物をして帰った。
荷物持ちくらいはしないとさ。
その途中でまた黒猫に会った。ニャァ、と鳴いていた。チクショウ、可愛いな。
その後、走り出した黒猫をレイナーレさんと一緒に追いかけていくと、兵藤と匙君がお互いの上司に尻を叩かれていた。
……二人して、どう反応すればいいのか困ってしまった。というか、愛がマニアックすぎるな、グレモリー、支取。
グレモリーは開き直って続けていたが、支取は慌ててやめて弁解を始めたし。何このカオス、ってな状態。お前だけは信じたかったのに……支取、お前も俺を裏切るのか。
黒猫も気付いたらいなくなってるし、レイナーレさんと一緒に回れ右して帰った。正しい反応のはずだ。
家に帰ると、部屋の机に「黒歌」と書かれた手紙が置かれていた。何? 泥棒? 部屋を漁った形跡も無いし……謎だ。
レイナーレさんにも聞いたが、誰も来ていないらしい。なんぞ?
□月R日
なんか、堕天使のコカビエルって人に襲われた。しかもその後、グレモリー達に拉致られた。いい加減にしろよ、お前ら。
だから、俺を巻き込むなグレモリー……堕天使と仲が悪いの悪魔なんだろ? 俺はただの人間なんだよ。
そう思ってると、どうやら俺がサーゼクスさんと仲が良いからとか。そう思ってるのあっちだけだよ、知り合いって呼んでもいいか悩むレベルだよ。ほとんど赤の他人だよ。やっぱり疫病神か、グレモリー家は。
結局、グレモリー達に助けられるわ、レイナーレさんに守られるわ……散々な夜だった。レイナーレさん、怪我したし。すぐ治ったけど。堕天使ってすごいな、ホント。
最後は魔力の使い過ぎかなんかだろうか? なんか、一気に老けてぶっ倒れてたけど。爺さん無理すんな。
その後、クソ格好良い、白い全身鎧の人が回収していった。
相変わらず、悪魔がやることはよく判らない。
取りあえず、レイナーレさんが無事で良かった。
主人公視点、本当に意味が分からんな(笑
次回から、また別視点です。
相変わらずの木場君空気率。そしてコカビーの出番終了。
これはひどい……投稿していいか本気で迷ったが、投稿した。日記風だからしょうがないんだ。
取りあえず、撫で繰り回されて痙攣し、あられもない表情を写真に撮られた黒猫がどうなるか、
皆さん妄想してください。
……投稿するのがこんなに怖い話も珍しい。本気で。保存ボタン押すのが怖い。