学園黙示録 ゲンブンオブザデット   作:ダス・ライヒ

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遂にやってきた装甲懲罰大隊の出番ッ!


Zbv、これから死に行く者達との出会い

時は核爆発前に遡る・・・。

床主へと到達間近となったZbvの前に、電磁パルスの範囲から逃れるワルキューレの部隊を目撃した。

直ぐに森林に隠れ、様子を伺う。

ある程度過ぎ去ったのを確認したシュタイナーは再び床主へ部隊を進める。

 

「ふぅ・・・あの嬢ちゃん達はなんで東に向かってんだ?」

 

「知らねぇな、もしかしたら集団休養かもしれねぇ」

 

中隊長車であるティーガー重戦車、狼(アイン)の車内でアッシュとコワルスキーが、雑談を交わす。

Sd Kfz 250の指揮車型である3型に乗るシュタイナーは、これから良からぬ事が起きると言う予想した。

 

「だ、大隊長殿・・・!イワンがこの世界に転移しております!」

 

「ン?どんな物だ」

 

シュルツの知らせに首に掛けていた双眼鏡を覗けば、ソ連赤軍の部隊が、奴らに囲まれ襲われていた。

ソ連軍だけではない、アメリカ軍も転移しており、同じく奴らに包囲され、襲撃を受けている。

派手に銃声や砲声が鳴っている為、そのつど奴らが集まり、やがて転移者達は奴らの仲間入りを果たす。

 

「放っておけ、我々を見たら攻撃してくるぞ。それに好都合だ」

 

冷徹なシュタイナーの言葉に狡賢いシュルツは納得した。

その瞬間である、先行していたブルクハイト等が乗るティーガーが「日本軍を発見した」という連絡が来た。

 

『こちら狼1、日の丸を確認した。同盟国の日本軍の模様、どうします?』

 

「ほぅ、日本軍か・・・同盟国なら助けるべしだな」

 

直ぐに合流するべく、その位置へと向かう。

一方の日本軍、旧大日本帝国陸軍というと、向かってくるZbvに警戒していた。

この部隊は三式中戦車チヌを中心とした戦車中隊だ。

もちろん本土で展開している部隊である為に、実戦経験は殆ど無い。

 

「中隊長殿!正体不明の物体がこちらに向かってきます!」

 

知らせに来た戦車兵に、中隊長車に乗る平田佐武郎(ひらたさぶろう)が、双眼鏡を取り出し、Zbvを見る。

 

「鉄十字が入ってるからして、ドイツ軍か・・・同盟国だから合流するか」

 

「エェー!!合流するのですか!?もし英軍か米軍、ソ連軍だったら・・・!」

 

車内にいた乗員達が、佐武郎の判断に異を唱えるが、佐武郎は首を横に振る。

 

「安心せい、あれは親父が持ち帰った写真の中にあった戦車だ。それにドイツと我が国は中が良いんだよ」

 

答えた後、佐武郎はZbvと合流するべく移動する。

そしてお互い歩ける距離に着いた後、それぞれの部隊長が向き合う。

 

「ほ、ほんまのドイツ人や・・・」

 

「平田中隊長はドイツ語が喋れんのかね?」

 

自分等の部隊長よりも身長が高いシュタイナーと向き合う佐武郎の姿を見ながら、部下達は心配する。

シュタイナーと佐武郎は互いに右手を出して握手をした。

 

「初めまして。私はドイツ国防陸軍所属、シュタイナー少佐だ。この部隊の指揮官だ」

 

「こちらこそ。私は大日本帝国陸軍第4戦車師団所属、戦車中隊長平田佐武郎大尉だ」

 

お互い英語で名乗った為に、英語が理解できない者達は首を傾げている。

さらに彼等はまた出会う。

突然、茂みから複数の大日本帝国軍人が現れた。

 

「うぉ!?これは夢か・・・?」

 

驚きを隠せないでいる将校、後ろから出てきた兵士達とその将校は、ボロボロの野戦服を着ているので、激戦地から転移したと分かる。

 

「また日本兵が飛び出してきたぞ」

 

「ホントだ、しかも激戦地からだぜ」

 

ティーガーから出ていたアッシュとコワルスキーは物珍しそうに、出てきた日本兵達を見る。

 

「今日はやけにお客が多いな・・・」

 

キューポラから見ていたブルクハイトは、こちらに向かってきた九七式中戦車チハ新砲塔と、歩兵一個中隊を見ながら呟く。

 

「お~これはこれは、激戦地からの帰還者が多い」

 

佐武郎が呟いた後、武人を絵に描いたボロボロの野戦服を着た男が話し掛けてくる。

 

「俺は志雄平八(しおへいはち)大尉だ。一体何が起こっているのか教えてくれないか?」

 

その後、第二次世界大戦の時代から転移してきた枢軸国側の者達がZbvの周りに集まってきた。

ドイツ陸軍からシュトルムティーガー二両、キューベルワーゲン二両、ケッテンクラート三両、BMW/R75四両、トラック四台、MK103機関砲五問、2 cm Flak 30一台、Sd Kfz 2515型三両。

ドイツ空軍野戦師団からは88㎜高射砲搭載Sd Kfz 7三両にパンツァーヴェルファー四両。

大日本帝国陸軍からは、一式装軌装甲兵車ホキ四両、一式半装軌装甲兵車ホハ五両、対空戦車タセ四両、九四式自走対空砲八両、黒金三両とトラック七台、一式中戦車チヘ六両、両軍の補給部隊と合わせて兵員六百名である。

 

「これで一個大体規模と成ったな。では、平田大尉と志雄大尉。我々についていくか?」

 

『ああ、もちろんですとも』

 

平八と佐武郎の返事と共に大隊規模に膨れ上がった機甲部隊は、床主へと前進した。

増大した車両をキューポラから確認しながらブルクハイトは溜息をついた後、口を開く。

 

「見たことがない兵器ばかりだ・・・それに空まで静まり返ったぞ。きっと何かあるな・・・」

 

「冗談は止してくれ、ブルクハイト。正規の部隊まで混じってるんだ、俺達がZbvと知られたらあいつ等、逃げていくぜ」

 

暇つぶしに砲弾を磨いていたコワルスキーから言われ、アッシュが付け足す。

 

「このまま黙っていれば良いのさ。俺達の生き残る可能性が高くなる」

 

これを聞いたブルクハイトは納得した後、車内に戻る。

ありとあらゆる方向から銃声が響いてくるが、転移した連合軍の部隊と判断して向かうことは無かった。

道中、エンジン音を聞き付けた奴らが寄ってきたが、シュタイナー達は無視する。

その数時間後、上空で核爆発が起きた。

上空で起きたキノコ雲に全員が空を見上げる。

 

「なんだあれは・・・?」

 

「どうやら予感が当たったようだ・・・」

 

指揮車から見ていたシュタイナーは、自分の予想が当たったと分かった。

その時、一緒に搭乗していた平八が、大戦末期のドイツから転移してきた混成戦闘団と発見した。

 

「少佐殿、向こうに見えるのは友軍の部隊ではないのか?」

 

直ぐに双眼鏡で確認し、直ぐに味方と判断した。

 

「間違いない、あれは我が軍の戦闘団だ。見たことがない兵器があるがな」

 

そのまま混成戦闘団と合流、自分より階級が上なアルベルトに敬礼する。

 

「ッ!?もしかして君達はZbvか?」

 

「その通りです親衛隊中佐(オーバーシュトルムバンフューラー)殿。今は本国ドイツなど遙か西の方角です。何か問題でも?」

 

「いや、無い。それよりもその日本軍の部隊を自分の参加に加えるとは・・・驚きだ」

 

迷彩服を着た自身よりも階級が上の男に、そう返すシュタイナー。

その後、シュタイナーはアルベルトの傘下に入り、身を隠す場所に向かおうとしたが、上空から日本に侵攻に来た北朝鮮軍の空挺部隊が見えた。

 

「上空に多数の落下傘を確認しました。撃ちますか?」

 

『この世界の軍隊に関わるとろくな事がない。距離が近い奴からやれ』

 

「了解(ヤヴォール)。防空部隊は対空射撃を開始しろ!」

 

アルベルトの指示で、ここから近い距離に降下しようとした北朝鮮軍の空挺兵に容赦なく対空砲や機関銃が放たれる。

機関銃よりも強力な機関砲の弾丸を受けた兵士達は身体を引き裂かれ、地上に肉と血の雨が降り注ぐ。

これ以上の攻撃は弾薬の無駄と判断したアルベルトは、射撃中止を要請。

その後、森に身を隠した。




ルリ「そう言えば、作者さん」

ダス・ライヒ「はい?」

ルリ「私出てないね。どうしてなの?(ジド目」

ダス・ライヒ「いや・・・それは・・・シュタイナーが怖いからだよ・・・」

ルリ「へぇ~そうなんだ・・・(スターリングMk7を用意」

ダス・ライヒ「フッ、冗談はよr(PAPAPAPAM!」

いずれこうなるかもしれん・・・18禁の奴でも書こうかな?

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