アニメの影響下でジョジョの単行本を買って、年末を過ごそうと考えています。
紫藤制裁回です、はい。
そして最初の部分のエロ注意なのか・・・?
先程は天候が悪く、雨が降り注いでいたが、雨雲が何処かへと流れていくと同時に雨は止んだ。
外では太陽の光が差しているが、孝は麗が居る部屋に居り、もちろん彼女も居た。
互いに目線を合わせ、第三者から見ればそれは恋人とその物であった。
その第三者が自分達が座るベットの下に潜んでいるとは、夢にも思わないが。
そして第三者の正体はルリである。
何処からか拾ってきた鏡で2人が寄り添うところをマジマジと見るルリ、もちろん孝と麗は全く彼女の存在に気付かない。
「女の子のルールを教えてあげる・・・」
「ルール?」
「そう、ルール。女の子は、可愛がってくれる男と守ってくれる男が好きなの・・・」
「(ほぉ~このままヤっちゃう?)」
鏡から見える2人の行動にルリは期待する。
それは麗が猫の様に孝に寄り添い、ルリから見て、誘っているように見える。
暫ししてから、孝は理性が飛んだのか、麗に抱き付き、キスをした。
もちろんそのベットの下に隠れているルリにもその衝撃が来る。
「きゃん・・・!」
「今のは麗か・・・?」
麗の唇から離した後、孝はルリの存在に感付く。
「違う・・・私じゃない・・・」
彼女もルリの存在に気付きつつある。
「(気付かれちゃった・・・?)」
ベットの上で、2人は部屋を見渡し、声の主であるルリを探す。
一方のルリは、鏡で2人の様子を伺い、諦めるのを待ち、「どうか気付かない様に」と息を殺して孝と麗に願っている。
その時、着物姿の冴子が部屋に入ってきた。
身を潜めているルリに取っては有り難いのか、有り難くないのか良く分からない光景だ。
「済まない・・・邪魔をしてしまって・・・」
「いえ、そう言う事じゃないんです・・・」
「(え、これって・・・三角関係・・・?)」
気まずい所を見せてしまった孝は、冴子に謝っているが、ベットの下のルリは何か勘違いしている。
そして驚く余り、音を立ててしまった。
直ぐに気付かれ、声を掛けられる。
「そこにいるのは・・・?」
着物姿のままで冴子が体勢を床まで屈み、ベットの下を覗いた。
「君は気配を消すのが上手いな」
そこで小動物のように、俯せで震えているルリを見つけた後、彼女を何故か褒めた。
大人しくベットの下から出てくる。
「(潜んでいたのか・・・やっぱり何を考えているか分からない娘(こ)だ・・・)」
孝は今までルリを怪しんでいたが、この行動を見て自分が考えていた物とは違うと判断した。
立ち上がった彼女はこの部屋に居る全員を見た後、顔を赤らめ、飛んでもない事を発言する。
「4P・・・しますか・・・?」
この発言で冴子は何を言ってるのか分からなかったが、コータから聞いたことがある孝に、その意味が分かる麗は顔を赤らめ、ルリを叱った。
その後、4人は準備を整え、いつでも出られるような準備をしていた。
孝はリュックサックを担いで、外へ出ようとしており、それが目に入ったM1A1スーパーマッチを持ちながら、麗は声を掛けた。
冴子とルリはと言うと、着替えている。
「孝、何処行くの?」
「ああ、高城の親父さんと話して、好きにしても良いって言われたから行くつもりだよ。ハーゲンさんとゾーレッツさん、バートルいや、川島さんが協力してくれる」
聞いた後、外を見てみると、ハーゲンとゾーレッツ、正徳がストレッチをしていた。
装備も万端で、接近専用の為の軍用スコップが腰に装着され、行く気満々だ。
外されたゴロドクは灰皿片手に寝転びながら煙草を吸って、まだ18歳なバウアーはボールでアリスやジークと一緒に遊んでいる。
「随分と賑やかな光景ね・・・」
その光景を見ていた麗は、苦笑いする。
キャット・シット・ワンのメンバーはラジオを聞いたり、ポルノ雑誌を見ており、覗きに来たコータが鼻血を吹いて庭に倒れ込む。
彼女の言うとおり、賑やかであった。
「私も行こう」
「私も、私も!」
廊下の方から冴子とルリの声がした為、振り返る孝は驚く。
まず冴子の格好は、外で暇そうにしていた男性陣を声を上げるほどの服装で、腰に日本刀を差している。
セクシー侍っと言ったところだろう。
次にルリの格好は完璧にゴスロリであり、「探す気あんのか、コラ!」と呼べるぐらいの服装だった。
色気も全く無く、ロリコンしか喜ばない格好なので、男性陣は物との作業に戻る。
「・・・毒島先輩とルリちゃんもですか?」
「ああ、いくら川島さんが居るとはいえ、小室君は川島さんと共に戦ったことはないだろう?」
その光景を見ていたゾーレッツと川島は、ハーゲンから離れていった。
通訳にルリと、前衛に冴子が居ればハーゲンと孝だけで純分と考えていたからだろう。
外に出た4名は、麗も一緒にハーゲンの所へ行き、孝と麗の両親捜索のプランを話し合う。
「そう言えば親父さんが足を用意してくれるって言ってたしな」
「足って?」
「さぁ・・・近くで回収したバギーと聞いていたけど・・・まぁ、車庫に着けば分かることさ」
「(駄目だ・・・日本語が分からない・・・)」
会話を見ていたハーゲンは、理解できなかった。
ルリの方を見て、「通訳してくれ」と表情で要請する。
「え~と、バギーでコムッチと麗ちゃんの両親を捜しに行くってさ」
「
礼を言った後、麗の様子がおかしいことに感付き、彼女が視線を向けてる方向を見ると、その方向にはリヒターと紫藤が並んで歩いており、後ろには壮一郎の部下が居る。
その2人は英語で会話していた為に、尉官のハーゲンも何となく理解できた。
麗は表情で怒りを表し、紫藤の元へ向かう。
「流石は優秀な教師でいらっしゃる、生き残った生徒達を救出してここまで連れて来られたのだから。おそらく貴男の父親は立派な方でしょう」
「いいえ、私はそれでも一介の教師にしか過ぎませよ。それと高城様の吉岡様でしょうか?」
「はい、私です」
紫藤は後ろにいた壮一郎の部下に振り返り、日本語で告げる。
「私のことはよろしいので、せめて生徒達だけでも引き取って貰えませんかね?」
「畏まりました、総帥に確かめてみます」
「感謝します」
礼をしてから再び前に視線を戻し、笑みを浮かべる紫藤。
それを見ていたリヒターは、直ぐにこの男は危険と察した。
「中々立派じゃない・・・紫藤せ・ん・せ・い?」
「ッ!?み、宮本さん・・・?」
突然現れた麗に、紫藤は驚く。
彼女の様子に気付いた、小室一行達が集まってきた。
「(こ、こいつ等。生きていたのか!?それに妙な者達まで居る・・・!しかし、ここでは手が出せまい)」
心の中で思った後、再び笑みを浮かべ、冷静に振る舞う。
「おやおや、皆さん。ここにいらしたのですか。何名か・・・外国人の屈強な男が数人に眼帯の少女と小学生くらいの少女が2人と増えていますが」
小室一行に告げる紫藤、言葉は分からないが、ゴロドクが隣のラッツに話し掛ける。
「なんていけ好かない奴だ。アメリカ人から見てどう思う?」
「あんなのは日本に勤務していた時に居たよ。それとなんで俺に聞くんだ?」
ラッツの疑問はさておき、チコは彼を見て、ベトナム戦争時代を思い出す。
「パッキー。あいつ、パッキー達とは違う他のアメリカ兵と南ベトナム兵に似てる」
「ああ、チコ。あんな奴は本国で見た白人至上主義者みたいな奴だ」
紫藤を見ながらボタスキーがチコに賛同する。
他の者達も紫藤を白い目で見た。
不穏な空気が流れている為に、ありすは怖がるが、バウアーが彼女の頭を撫でる。
「紫藤先生、人数を数えて貰ったが・・・一人足りないが・・・何処へ行った?」
バスから降りた人数を数えていた冴子は、元居た人数が少ないと気付き、紫藤に問い詰めた。
「何を言うのですか、毒島さん。(こいつ、気付いたか!)」
「おい・・・まさかとは思うけど・・・」
紫藤は言った後、心の中で不味いと感じ取った。
そして麗が銃剣を紫藤の頬に突き立て、彼の顔を睨み付けた後、口を開く。
「私が銃槍術強いか、先生知ってる?父が県内で毎回優勝しているからよ!父がどんな屈しなかったのに、その父が私に泣いて謝ったのよ!自分の所為で迷惑を掛けたって、泣いて謝ってきたのよ!」
瞳に涙を浮かべながらも怒りを露わにし、さらに銃剣を突き付ける麗。
先端から血が辿りながら、地面に落ち、それをありすに見せない為にも鞠川は彼女の視線を両手で塞ぐ。
死の恐怖を感じた紫藤は直ぐに止めるよう彼女に告げる。
「(この小娘、本気だ!)さ、殺人を犯すつもりですか?刑事の娘が!?」
「あんたにだけは言われたくないわよ!」
「(このフロイラインに普通の人間を殺させるわけには・・・)」
「ならば殺すが良い!」
隣で見ていたリヒターは止めようと、銃剣に触れようとしたが、後ろから壮一郎の声が聞こえ、手を引っ込める。
全員が壮一郎の方へ振り返り、紫藤は「助かった」と心の中で思う。
壮一郎は腕に手を組みながらこちらに向かってくる。
「その男とは幾つもの関わりがあるが、今はどうでも良い。殺したいのなら、殺せ」
「(な、なんだと・・・!?)」
「無論、私もそうする!」
その壮一郎の言葉に麗は、銃剣を下ろし、彼を見る。
死の恐怖から解放された紫藤は両手を広げ、笑みを浮かべながら発言する。
「いいでしょう!殺しなさい!だが貴女は私を殺したショックで罪と罪悪感を背負っていき、苦しむことになります。私も生徒に自分の命で大切さを教えられるのなら、これも私の人生最後における最高の教育です!!」
もの凄い迫力で告げた為に、麗は呆れて紫藤への殺意が失せた。
転移してきた軍人達も呆れて物が言えない。
「(た、助かった~)」
命拾いした紫藤であったが、この後、屈辱的な出来事が待っていた。
「それが君の答えかね?」
「はい、あいつに殺す価値、無いんで」
「ハッハッハッハッ!それでも良かろう!」
銃剣を下ろした麗から答えを聞いた後、壮一郎は高笑いした。
そしてルリはコーラ瓶の中身を飲み干した後、リヒターに近付く。
それに気付いた彼は、体勢を彼女の背まで屈み、話し掛ける。
「どうしたのかね?」
「おじさんが持ってたライフル知らない?」
「ライフル?あれか、何に使うつもりだ?」
「それは秘密」
愛らしく言った後、リヒターは、壮一郎の部下にkar98kを取りに行くように命じた。
その後、ルリが背中に空になったコーラ瓶を隠して追い詰められている紫藤に近付き、声を掛けた。
「せ~んせい?」
「なんですか?ああ、中学生の貴女ですか。一体何のよr」
ルリは紫藤の身長まで飛び、彼の頭をコーラ瓶で殴った。
「グゥ・・・何をするんだ・・・!?」
頭の皮膚が切れて出血し、それを抑えながら紫藤はルリを睨み付ける。
「なにって・・・仇を取ったに決まってるじゃない・・・?」
その紫藤を見るルリの表情は、まるでゴミを見る目その物であった。
「こいつめ・・・!悪魔だ!」
紫藤は自分の手下である男子高生2名に抱き抱えながらルリに向かって叫んだ。
もちろん避難民はルリを白い目で見る。
そしてkar98kが届いたと聞いたルリは、それを手に取り、弾が入ってるかどうか確認する。
「(いつか・・・酷たらしいまでに殺してやる・・・!)」
怒り心頭な紫藤であったが、ルリがkar98kの安全装置を外して、構えているのに気付いた。
「馬鹿め・・・撃てばどうなるか・・・」
ルリを馬鹿にする紫藤であったが、彼女は飛んでもない行動に出る。
バスに視線を戻した瞬間、後ろで銃声が響き、抱き合っていた少女の一人が頭を撃たれて射殺された。
何が起こったのか分からない一同、自分の親友である少女が殺された事に気付いた少女は、ボルトを引いて次弾を薬室に送るルリに視線を向けた後、心臓を撃たれて死んだ。
「2人仲良くこの世にさようなら・・・」
ライフルを下ろしたルリは、死んだ2人の少女にこう告げた。
驚くべく行動に出た彼女に一同は呆然したが、壮一郎は分かっていたらしく、紫藤達を自信の屋敷から追い立てた。
「貴様は去れ!そこの居る者達も同じように!本来ならその腐った根性を叩き直してやってもいいが我々には時間がない。乗ってきたバスでその者達と一緒に去れ!」
軍人達はそれぞれが持つ銃を紫藤達に向けた為に、直ぐにバスに乗り込み、高城邸から逃げるように去っていった。
リヒターはルリの行為を見て、死の恐怖を少し感じた。
「(レズビアンの少女を葬ったのは彼女達の為なのか・・・?それにこの少女には何かが潜んでいる・・・)」
そう、リヒターは心の中で思いながら、ルリと共に孝達の所へ向かうのであった。
次からは、勝ったッ!アニメ版完!!です。