学園黙示録 ゲンブンオブザデット   作:ダス・ライヒ

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久しぶりにゾンビ戦(原作の奴らとは違うけど


死んでいない親衛隊

アリシア達が武器庫で準備をしている間に近付いてくるゾンビに対しパイパーはMP40の銃口を向けて引き金を引く。

近くに居た一般SSの勤務服を着たゾンビが頭部を撃たれて地面に倒れる。

 

「準備出来ました!」

 

「ああそうか!だったら早く奴らを撃ってくれ!」

 

パイパーが振り向いた先には、小火器を抱えた女性と少女が居た。

報告してきたアリシアの武装はアメリカ製自動小銃のM1カービンにM1A1トンプソン、付けているガンホルスターの中にはワルサーPPが納まっている。

次にリエラはソ連製短機関銃PPs43にM1A1バズーカ、ホルスターの中はベレッタM1934。

エイリアスの持っている銃は同じアメリカ製M3A1グリーズガンにモシンナガンM1891/30の狙撃仕様、拳銃の方はコルト・ポケット。

最後にセルベリアはMG42に持っていたルガーP08、身体に7.92㎜×57弾を巻いている。

また、専用円形型弾倉も多く身につけていた。

 

「全員重装備だな。ご婦人は特にMG42がお好きなようで」

 

「貴様の居た世界で奪って使っていた。陛下、いや、あの男が私に送った機関銃に似ていてな」

 

そうセルベリアがパイパーに告げた後にアリシアが彼女に聞こえないように呟いた。

 

「互いに戦ってきた人と一緒に戦うなんて・・・」

 

エイリアスはこのアリシアの呟きを効いて小首を傾げる。

そして武装(ヴァッフェン)SSや一般(アルマゲイネ)SSゾンビが、平地からこの部屋目掛けて呻り声を上げながら向かって来た。

 

「よし、私が全部倒してやる!この力でみんなを守るんだ!」

 

窓越しから狙撃仕様のモシンナガンを構え、スコープを覗き、照準を近くまで迫って来るゾンビの頭に合わせ、銃爪を引いた。

頭を撃たれたゾンビは地面に倒れる。

 

「やったー!」

 

「上手いな、お嬢ちゃん。だが、人食いはまだ来るぞ」

 

MP40を撃ちながらパイパーは、エイリアスに次の標的を狙うように指示する。

バリケード越しから砲身を出して、密集している場所に目掛けてリエラはM1A1バズーカを撃った。

飛んでいったロケット弾はゾンビが密集していた地点に着弾、何体かは地面に倒れて動かなくなるが、四方の一部が残ったゾンビは地面を這いずりながらパイパー達の所へ向かってくる。

アリシアとセルベリアは向かってくるゾンビ等に対し、容赦ない銃撃を行う。

 

「そのまま銃を撃ち続けろ!人食い共を部屋に入れるなよ!」

 

弾切れになったMP40の弾倉を替えながらパイパーは指示を飛ばす。

ゾンビ等は部屋に入れることもなく次々と銃撃の前に倒れていくが、平面から湧き出るかのようにひたすら呻り声を上げてパイパー達に向かってくる。

しかしゾンビ等が向かってくる場所はここだけではない、別の方角からも来ているのだ。

ゾンビが呻り声を上げながらバリケードの板を外す音をパイパーは聞き逃さなかった。

 

「クソッ、向こうからも来たか!リエラ、君は向こう側を頼む!」

 

「あ、はい!」

 

指示を受けたリエラはM1バズーカにロケット弾を挿入した後、PPs43に切り替えて指示された方向へ向かう。

パイパーが向かった先には、ナチス親衛隊特有の制服や勤務服を纏い、青い眼光を光らせ、叫び声を上げながら窓が見えないほど打ち付けられた板を外すゾンビが窓の向こうに居た。

 

「なんだコイツ等、武装SSや一般SSじゃないか!俺はさっきまで同僚を撃っていたのか・・・それもこの部屋に入るまでに出会った奴とは違う。だが、仲間を襲うなら容赦はしない!」

 

同僚の成れの果てにパイパーは容赦なく9㎜パラベラム弾を浴びせた。

暫くこの部屋で奮闘していたパイパー達だが、弾が無限にあるわけでも無い。

そろそろ弾切れになるという頃に奇妙なサイレンが鳴り響いた。

 

「なんだこのサイレンは・・・?」

 

「嫌なサイレン・・・耳痛い・・・」

 

このサイレンにエイリアスは耳を塞いで不満を漏らす。

武器庫より弾丸の補給を終えたアリシアが、パイパーが入ってきたドアの鍵が解かれるような音がしたことに気付いた。

 

「このドア開いてる・・・?」

 

アリシアはドアノブを握り、ドアを開こうとした。

 

「え・・・開いた・・・?」

 

徐に開けたドアが突然開いた為にアリシアは驚く、ドアの向こう側は眩しくて全く見えない。

この出来事に武器庫に補給に来たパイパー達は驚き、ドアの近くに向かう。

 

「おい、一体何をした!?」

 

「べ、別に私は何もしてないよ!」

 

「どちらにせよこの部屋から脱出出来る。迷っている暇はない、行くぞ!」

 

セルベリアは光差すドアに勢い良く入って行き、消えた。

 

「き、消えちゃった・・・!?」

 

「エイリアスも行くぞ!」

 

武器庫から出て来たエイリアスもドアに向かって行き、セルベリアと同じく消える。

 

「ちょ、エイリアスちゃん!」

 

「イヤー!」

 

「どうやら迷っている暇はないようだな。生き残るにはこのドアに入るしかない!」

 

パイパーもドアに入っていった。

残っていたアリシアとリエラも、バリケードを粉砕して部屋になだれ込んできたゾンビ達の呻り声で部屋に入ることを決意する。

 

「一緒に入ろう!」

 

「ええ!」

 

2人は手を繋いでドアに入り、光の向こう側に消えた。

押し寄せてきたゾンビ等はドアに入ることが出来ず、バタバタと地面に倒れ、そのまま動かなくなった。




ゲルト姉ちゃんの出番はまだかー!って方はお持ちくだされっ!

スコルツェニーとマイヤーは何処で出そうか?そして他の501戦闘団の誰を出そう・・・?

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