学園黙示録 ゲンブンオブザデット   作:ダス・ライヒ

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暇だから連続投稿。

まずは小さいバウアー、ゾンビを知るから。
ちなみにこの美少女バウアーは黒騎士のバウアー大尉とは血縁関係は無いよ。


頭と思わぬ出会い。

その頃、勇敢な黒騎士のバウアー大尉とは違う小さな黒騎士はとあるビルの一室に居た。

 

「うぅ・・・ここは?それにこの音は・・・?」

 

遠くの方から聞こえる銃声で目を覚ました美少女バウアー、直ぐに起き上がり双眼鏡を取って銃声が鳴り響く方向を窓から見る。

 

「ヒィ!」

 

小さい悲鳴を上げて双眼鏡を目線から降ろす。

もう一度見てみると、そこには地獄絵図が広がっている。

1人の少女が軽装備や重装備の兵士を殺している光景だ、その殺し方は異常で、四方が引き千切られ、内蔵が引き抜かれたり、頭が飛ばされたりしていた。

兵士等の血飛沫で周りの建造物に大量の血痕がある。

 

「地獄だ・・・地獄に堕ちたのよ・・・!」

 

双眼鏡を降ろして頭を抱えて震えるバウアー。

その時、彼女が居る部屋のドアを叩く音がした。

不規則に叩いているために、ただノックをしているとは思えない。

使える物が無いかと探し、床に落ちたモーゼルC96に目が入る。

直ぐにそれを手に取り、弾が入っているかどうか確認した後、マウザーC96を構えながらドアに向かう。

 

覗き穴を見れば、白目の男が呻き声を上げながらドアを叩いているのが見えた。

これは明らかに正常では無いと判断したバウアーはドア越しからモーゼルC96を撃つ。

 

薄い金属を7.63㎜マウザー弾が貫き、ドアの前に立つ男の身体に当たる。

倒れたかどうかを覗き穴から確認してみると、男は何ともなかったかのようにドアを叩き続けていた。

銃弾を撃っても倒れない男にバウアーは少しパニックになる。

やがて、ドアの金具が外れると、男がふらつきながら部屋に入ってきた。

潰されたドアから一目散に離れた彼女はモーゼルを男に撃ち続けるが、胴体や心臓に撃ったが死なない。

 

後ずさりながらモーゼルを撃ち続けるが、男は幾ら撃たれても死にはせずバウアーに向かってくる。

やがて逃げる場所が無くなると、拳銃を構えながら壁に凭れながら絶望した。

 

「こ、怖いよ・・・神様ぁ・・・」

 

彼女は迫り来る男(ゾンビ)に恐怖する。

イチかバチか頭に狙いを付けて撃ってみると、ゾンビは糸が切れたかのようにその場に倒れ、動かなくなった。

恐る恐る近付いて、死体をそこら辺に在った棒で突いてみると、何の反応もない。

直ぐに今居る部屋から飛び出し、外へ向かった。

 

一方のパッキーは連続して鳴る銃声の元へ駆けつけていた。

音に釣られたのか、ゾンビが銃声が鳴る方向へと集まっている。

この様子を見ていたパッキーは頭に狙いを定めてXM177を撃った。

 

「やはり弱点は頭か!」

 

頭を撃たれた奴ら(ゾンビ)はその場に倒れて動かなくなる。

感心しているところを他の奴ら(ゾンビ)がパッキーが持っているXM177の銃声でパッキーの元へと集まってきた。

 

「それに音で反応する。無闇に銃を撃つのは厳禁だな」

 

ベトナムで鍛えた鋭い察知で弱点を直ぐに編み出した後、奴ら(ゾンビ)が逃げ道を塞がないうちにパッキーはその場から去った。

 

暫く走って後ろを振り返ると、ゾンビを撒いたことを確認し、喉が渇いたのか水筒の水を飲むパッキー。

少し飲んだ後、XM177を構えながら前進する。

 

「(地図を調べたところ、この前旅行で買った日本地図には存在しない場所だ。おまけにゾンビパラダイスが起きている・・・この地下で何かの実験でもしてたのか・・・?)」

 

そう考えながら進んでいくと、目の前に4つの人影が目に入った。

 

「ン、あれはゾンビか?しかし走っていた・・・」

 

直ぐに人影が居た方向へ向かう、もうそこには人影が無かった。

 

「見間違えか・・・?っ!?」

 

気配を感じたパッキーはその方向にXM177を構える。

そこには特殊作戦装備な白人と黒人、黄色人種がMP5SD3やM16A1を構えていた。

 

「動くな!こっちの方が数は上だぜ」

 

白人はMP5を向けながらパッキーに警告する。

3挺の銃を向けられているパッキーはその声に自分と戦った戦友を思い出した。

 

「その声はラッツか・・・!」

 

「え!?パッキー!?」

 

黒人は驚いたかのように向けているライフルを下げる。

 

「パッキー!パッキー!」

 

「やっぱりパッキーか!お前もトーキョーに来てたのか?!」

 

ラッツはパッキーとの再会に喜び、黒人のボタスキーはパッキーに抱きつきはしゃぐ。

ベトナム人のチコはパッキーの手を取り、再会を喜んでいる。

 

「感動の再会と喜びたいところだが、声を聞きつけてゾンビ共が集まってくるかもしれない」

 

「ああ、そうか。ロメロの創ったモンスター達の事だな?安心しろ、誰も噛まれてない」

 

その言葉にパッキーは胸を撫で下ろす。

 

「良かった・・・」

 

「あんなノロノロしてる奴らに俺達がやられると思ってたのか?」

 

「そんなハズは無い、何たって俺達は元猫の糞(キャット・シット・ワン)だからな!」

 

再会を喜んだ後、キャット・シット・ワンはパッキーが目撃したと言う、4人の人影を追うことにした。

 

そしてルリの方は。

 

「下着がこんなんに成っちゃった・・・」

 

血で赤く染まった下着を見ながら言う。

ルリの今の姿は返り血で全身が赤く染まり、周りにはワルキューレの兵士達の死体が転がっていた。

激しさを物語るように周りの建造物に血が壁や窓に付着し、道路は血で水浸しになっている。

そこら中には内臓や手や足、首が転がっており、とてもテレビでは見せられない光景だ。

 

その中で、生き残ったワルキューレの兵士が這いずってその場から逃げようとしていた。

その女性兵士は両足が無くなっており、小声でブツブツと呟きながら橋がある方向へと向かっている。

それが目に入ったルリは直ぐに彼女の元へ向かう。

 

「何処行くの?」

 

目の前に立った笑顔で彼女の表情は恐怖に駆られてする。

そのまま彼女は頭を引き千切られ、絶命した。

頭を抱えたルリはため息を付いて血で水浸しの道路へ座り込む。

 

「疲れちゃった・・・何処かで休まないと・・・」

 

表情が恐怖に染まった頭を置いたルリは惨劇の場から去っていった。

その光景を見ていたハーゲン、ゴロドク、バートル、ゾーレッツが居たが、それはまた別の話である。




次は原作に戻ろうかな?

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