実験室のフラスコ(2L)   作:にえる

1 / 134

八十神高校新任教師。2年2組の副担任だ!
番長くんたち仲良しグループをサポートする頼れる大人だぞ!

番長くん
八十神高校に転校してきた少年だ!
町で発生している不可解な事件を解決するため、仲間や理解者である先生とともに色々と努力したぞ!
よく頑張ったな!

足立
へっぽこ刑事で俺の友人だ!
最後には俺と道を分かつ悲しい別れが……。



原作:ペルソナ4 『頼れる大人のP4』(完)

 

『頼れる大人がいるP4』

 

 

 

 --1

 

 教師としての輝かしい一年目、転入生がいるクラスの副担任を任されることになった。

 田舎の学校だが、空気も澄んでて景色もきれいだ。

 商店街は活気が無いが、田舎の特徴的な人の優しさや隣人との近さが感じられて素晴らしい。

 担任の先生は性格が悪いが、質問すれば一応は答えてくれるので問題ない。

 

 問題があるとすれば、目の前で警官がうちの客をテレビに入れていたことか。

 ちなみに警官は客に話を聞くとか言ってた足立とかいう名前の男だ。

 テレビに入れるとか意味がわからない?

 俺もだ。

 テレビに人間が入るとか半端ないマジックだぜ、と驚いていたら警官が俺に躍りかかってきた。

 取っ組合いになって二人でテレビへダイブした。

 

 ほわぁぁぁぁぁぁ!!

 

 

 

 

 

 とりあえず突如として閃いたペルソナとやらでうねうねした影を焼却した。

 先に落ちた客は死んでた。

 こいつは面白いな。

 そう思うよな、アダッチー。

 

 仲良くしようぜ、俺たち共犯者だろ?

 

 タナトスが持つ刀の剣先を突き付けながら、笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 --2

 

 テレビの世界は人間の心を映し出しているようで、出口を念じれば出られた。

 あの霧の中にいると清々しい気分になる。

 いい運動になったぜ。

 

 また一緒にやろうなと笑顔で足立とわかれ、学校に向かう。

 

 

 

 

 

 転入生の番長君が眠そうにしていた。

 どうしたのだろうか。

 

 

 

 

 

 --3

 

 アダッチー第二の殺人を犯す。

 絶好調だな。

 現場近くに行くとゲロってた。

 

 友達なので介抱してあげなければならんよな。

 足立の上司である堂島さんに許可を貰って肩を担いで少し離れる。

 やるじゃん、あんな残虐なことできるなんて凄いよと褒めてやる。

 顔が蒼くなっていた。

 吐きすぎたのかな。

 

 

 

 

 

 従妹の雪子ちゃんが最近調子悪そうだ。

 相談を聞くとどうも実家を継ぐのが嫌とかそんな話だった。

 好きにしてもいいと思うが、生まれた家だからもっとよく考えた方がいいと告げた。

 結局自分で折り合いをつけるしかないのだから。

 ああ、それと雪子ちゃんの旅館で世話になっている理由だが、桐条グループの会長が罪滅ぼしとして俺の親族を探してくれたのだ。その結果、俺がこの町で教師として頑張っている間は応援してくれるらしい。

 人の心の温かみを感じるなあ!

 

 

 

 

 

 --4

 

 雪子ちゃんが誘拐された。

 くそっ、犯人め! 絶対に許さないぞ!

 俺がアダッチーに助言し、アダッチーに唆されたとしても元議員だか議員秘書でテレビを運送して犯行を起こす生田目は許さない!

 全ての罪をひっかけてお縄にしてやんよ!

 

 

 

 攫われた雪子ちゃんが心配だが、教師としての仕事もある。

 気丈に振る舞いながら授業を進めた。

 

 

 

 可愛い生徒である番長君やジュネス、カンフーに雪子ちゃんについての話を聞かれたが心当たりはないと告げる。

 ああ、でも少し悩んでいたかもしれない、という素振りも追加。

 俺には何も言わなかったが、三人は互いに目線で合図を送っていた。

 気づいたのかもしれない。

 

 ……。

 

 

 

 

 

 --5

 

 偶然にもテレビに入る三人組の姿を見てしまい、雪子ちゃんの探索に加わることに。

 内心でどっちでもいいなぁと思いながら付いて行く。ペルソナは出さない。この空間だとペルソナが暴走して自分を殺そうとするかもしれないらしいが、番長くんは暴走しなかったとか。なので大人の俺は精神が安定していて安全という話で決着した。

 そうだな、安定しているとは思うよ。

 

 

 

 どうも彼らは霧の中だと体調を崩しやすく、視界が遮られるらしい。

 俺は過不足なく、というか普段よりもばっちり動けるのだが、まあ、真似しておく。

 保護者なので無理しないようにストッパーとしての働きも忘れない。

 

 

 

 カンフー里中がペルソナに目覚めた。

 なんか葛藤とか色々あって、否定したい自分があったらしい。

 俺の場合は真の自分に目覚めた感が半端なかったからこんなこと無かったのだが。

 まるで封印していた何かが解放される思いだった。

 

 とりあえず、里中さんと雪子ちゃんの友情に間違いは無いんだよとか声をかけて探索を打ち切った。

 

 これで雪子ちゃんが明日にでも死んでたらどうしよう。

 まあ、天気予報を見る限りだと当分は生きてそうだ。

 どっちでもいいけど。

 

 

 

 

 

 雪子ちゃんを救った。

 みんなで無事を喜んだ。

 そして、夜はアダッチーと飯を食いに行き、次のターゲットは誰かなどと話した。

 どうしてなかなか面白い時間だった。

 

 

 

 

 

 --6

 

 5月、不良少年がブチこまれた。

 尻でもないし、院でもない。

 テレビだ。

 で、そいつの世界なんだけどホモい。

 

 ホモぉ……である。

 

 こいつが死んでも問題ないな。

 俺とアダッチーはやっぱりいいことしてるわ。

 

 

 

 

 

 ホモの救出に成功。

 子供の時の問題で女が苦手とか。

 だからホモになるとかないわー。

 まあ、救出祝いで、番長くんたちと盛り上がる。

 そして夜はアダッチーと次こそ殺すぞと盛り上がる。

 こいつ一人暮らしだからまともなものを食ってないんだよなぁ。

 かわいそう過ぎて俺が手料理する始末である。

 

 

 

 

 

 --7

 

 

 自称特別捜査隊(特捜隊)となって、テレビの中に入れられた人を救う。

 確かにいいことをやっているのだが、万人に認められることではない。

 だから俺が部活を立ち上げといた。

 街を調べる的な文化部だ。

 兼部も可能なんで番長君も問題ないね。

 

 街中を調査でぶらつく理由にもなるし、親御さんへの言い訳にもなる。

 実に完璧だ。

 

 そして部活帰り、一緒に番長君と帰っていたらアダッチーと会ったので合流。

 そのまま堂島家で夕飯を一緒にさせてもらえることに。

 番長君は飯が美味いわー。

 珍しくアダッチーが楽しそうだった。

 が、堂島さんが番長君や娘の菜々子ちゃんと楽しそうな姿に少し寂しそうだった。

 わかる、わかるよー。

 特別じゃないから寂しいだろ。

 

 

 

 ならやることは一つっしょ。

 

 特別な火遊びやるしかないね、尊い人命を賭けたゲームを。

 

 

 

 

 

 元アイドル、ぶちこまれる。

 いや、アダルトな記録媒体での内容でのR-18なことではない。

 テレビである。

 まあ、なんか脱ぐとか言っているのであながち間違いではないかもしれん。

 この街の男子中高校生や大学生、というか男全員にいいことやった感じだわ。

 

 

 

 一生懸命謎を解明しようとする生徒たちに頬の緩みが止まらない。

 普通は止めるべきなのだろうが、成長の妨げになるのは嫌だから捜査を協力していこう。

 俺が嗤っているのを訝しんだ特捜隊の面々に「不謹慎だが君たちが一生懸命に他人を救おうとしていることが嬉しくてね。このために教師になったのかもしれない」と一人一人の頭をなでる。

 反応は様々だった。

 

 番長君は普通だし、ジュネスはちょっと自慢げで、カンフーはドヤ顔、雪子ちゃんは昔のように笑っていて、ホモは悪態をつきながらも撫でられていた。

 ああ、いい子たちだな。

 強い好感を持つよ。

 好きってことさ。

 

 

 

 やっぱりゲームは楽しいな。そうだろ、足立?

 

 

 

 

 

 --8

 

 アイドル、救出。

 そのまま流れで特捜隊入りを果たした。

 

 うんうん、救えてよかったねー。

 みんなで無事を喜んでいたら代わりに俺を指導していてくれた担任が何故か死んだ。

 俺たちは何もしていないので無駄死にという認識なんだが。

 

 

 

 どうやら俺らの模倣犯のようだ。

 カリスマ……溢れちゃったかな?

 こいつに擦り付けてちょっと間を空け、再びゲーム再開だな。

 

 

 

 模倣犯をみんなでボコす。

 人の命をなんだと思ってるんだ貴様ー!!と俺もブチギレた。

 命を大切にしないやつは大っ嫌いだ、死ね!

 

 アダッチーに連れられて模倣犯は連行された。

 

 特捜隊、感動のフィナーレである。

 だが、メンバーは不満顔だ。

 よし、教師として一肌脱いであげて、新学期にゲームを再開しよう。

 

 

 

 もちろん難易度は上げるし、賞品であるターゲットもより近くにしようかな?

 

 

 

 

 

 --9

 

 姉妹校である月光館学園へなんか勉強しに行くことになった。

 都会だし大幅な自由時間を俺が勝ちとったので安心してほしい。

 俺もここまで来て授業なんざしたくない。

 遊ぶっしょ!

 

 午前の授業を終えて自由時間。

 名目上は社会科見学的な感じだが、観光の時間である。

 都会にはしゃぐ御のぼりさんよろしく、捜索隊の学生を引き連れて遊び倒す。

 ゲーセンでパンチングマシーンで100とか普通に出すから(ドヤ顔)と遊んだり、この香りはデミタスコーヒー!とフェロモンコーヒーを飲んだり、丼物は飲み物だと啜り込んだり自由に遊ぶ。

 

 そして夜はエクストリームまくら投げである。

 俺の両手から投擲される枕から逃げられる者なぞ存在せんわ!

 全員を気絶させ、孤高の寂しさを味わっていたら、見回りの先生に連行された。

 

 

 ロビーで一人正座させられ、AM2時までさらし者である。

 消灯前までは学生たちが馬鹿にしにやってきたという悲しい現実。

 人気ものはつらいぜ。

 

 雪子ちゃんの冷たい視線がツラかった……。

 

 

 

 

 

 --10

 

 奄美大島いくぞおらぁ!と無理やり学校から予算を貰って特捜隊を連れて旅行に向かう。

 今までの活躍のご褒美だ。頑張った子供は褒める、当然だよなあ。

 予算の名目は合宿費。

 街の文化を調べる部活で何を合宿するのかという話だが、奄美大島との差異とかわかるじゃん(苦しい言い訳)

 

 ついでにクマとか菜々子ちゃんとか連れてった。

 アダッチー?

 あいつには仕事があるから。

 

 

 

 夏休み半ば、花火見に行くぞおらぁ!と特捜隊を連れて出発。

 番長君が女の子といい雰囲気になりそうなので、邪魔するためである。

 独り身のアダッチーや堂島さん、菜々子ちゃんも連れて行くという聖人ぶりを発揮してしまった。

 

 

 

 

 夏休み終盤、祭り行くぞ(焼き増しなので省略

 

 

 

 

 

 --11

 

 休み明けのうえ、犯人が見つかって寂しそうな特捜隊のためにゲームを再開してあげた。

 今回はなんか探偵っぽい人である。

 なんかホモが好きそう。

 

 さあ、新学期から元気に人助けをやってみようか!

 

 

 

 人が死ななくてアダッチーがイライラしている。

 上手くいかないのが嫌なのか、予定と異なっているのが困るのか、俺に失望されるのが怖いのか。

 まあ、心配するなよ。

 これからもガンガンいれさせればいいだろ?

 ん、ちょっと勘違いしていた。

 足立はイライラしているんじゃない、ちょっと不安になっているのかもしれん。

 

 

 

 探偵を救出。

 素晴らしい手際である。

 番長くんたちは襲い来るシャドウたちを倒し、探偵君を説得。

 

 で、クマが暴走した。

 クマはシャドウで中身が空っぽだったとか。

 うわー超かわいそー。

 もっと楽しく生きないとダメじゃない?

 でも勝利してペルソナを得たからいいよね! やったぜ!

 

 

 

 アダッチー、番長くんに脅迫状を送る。

 やることがしょぼくて草生えた。

 

 

 

 

 

 --12

 

 番長くん、保護者の堂島さんに脅迫状がバレるというミスを犯した。

 

 これはこれで楽しそうなので、俺が番長君を家まで見送りますと堂島さんに告げておく。

 部活で遅くまで残らせてしまう責任を取る意味で。

 ついでに夕食までご馳走になるというミラクル。

 料理上手で飯がうまい!

 

 堂島さんはそれだけだと不安なのか、アダッチーも呼ぶようになった。

 堂島さん、俺、アダッチーの三枚ガード。

 鉄壁ですな。

 

 誰が来ても問題ないだろう。

 

 最近、アダッチーと視線が合わないようになってきた。

 そんなアダッチーは憧れの視線を堂島さんたちに向けている。

 ……おまえには得られないよ、求めるだけのお前には。自分だけを見てほしい人間なんか、誰も要らないんだよ。

 

 

 

 

 

 菜々子ちゃんが攫われた。

 俺たちが出かけている隙を付いた巧妙な犯行だった。

 畜生、俺たちがいながらなんて様だ!

 なんて卑劣なんだ!

 犯人は卑怯者だ!

 許さないぞ生田目!

 

 

 

 とうとう特捜隊は犯人を追いつめた!

 これで物語は完結だ!

 さあ、気持ちのいい最期を迎えようじゃないか!

 

 まあ、失敗してもいいけど。

 菜々子ちゃんという犠牲で少年たちは大人になっていくからね!

 

 

 

 そして、真犯人に気付かなかったらまたゲームをしよう。

 仲間とともに謎を追いかける、素晴らしいジュブナイルだと思わないか。

 番長くんは都会に帰るが、それはそれで楽しい。だって友達が減っていく様を待つことしかできないってどんな気分なのだろうって思うと楽しいよね。

 

 

 

 

 

 --13

 

 菜々子ちゃん救出→生田目捕獲の黄金コンボが成立!

 犯人は捕まえた。

 長く苦しい戦いだった……。

 さあ、青春のエンディングだ!

 

 

 

 と思ったら、アダッチーがバレた。

 ボロを出したらしい。

 逃げるアダッチー、追う特捜隊。

 流石に友達をボコすのは忍びない。

 ……。

 

「そんな……足立が……? 嘘だろぉ……うっうっ……」

 

 と、心が折れたフリして後ろに下がる。

 ああ、でもアダッチーが怒りのままにぶっ殺されたらかわいそうなので俺も参戦しようかなぁ。

 まあ、俺の可愛いくて優秀な生徒たちがそんなことするとは思わないけど。

 アダッチーを気絶させて連れて来た。

 後でテキトーに逃がせばいいや。

 どうせ立件できないし。

 

 なぜか気絶したアダッチーのペルソナが変化して巨大な目玉とかになったが、俺がペルソナに覚醒したっぽく演出してタナトスにして倒す。

 だが、気づけばアダッチーは逃げていた……。

 特捜隊の前で全力で毒づく。

 

 「くそっ! 足立を逃がすなんて、俺はどうしようもない駄目教師だ……。親友だから無意識に手加減していたんだ……」

 

 みたいな。

 慰めてくれる生徒たちはやっぱりいい子だわ。

 いい子すぎて、先生はもっと君たちを見ていたくなるよ。

 それって我がままかな。

 

 

 

 でも大人も我がままを言っても、イイよな?

 

 

 

 

 足立は捕まった。

 堂島さんが捕まえたらしい。

 奴は俺とは目を合わせようとはしなかった。

 

 ……。

 

 

 

 

 

 --14

 

 番長君が転校する。

 いや、この町には一年だけいるという話だったので戻るだけなのだ。

 寂しくなるな。

 明日にはこの町を出発するという話。

 彼はとびきり優秀だった。

 理想の探偵役だった。

 送別会は壮大にしようという話になって、買い出しに出ていると、テレビの中の霧を感じた。

 

 霧、というか力の流れだ。

 町の外れのガソリンスタンドから感じられる。

 

 そこに向かうと、変な男に謎の空間に引きずり込まれた。

 テレビの中のようなそんな感じだ。

 へんな男が自分は神で力をどうとか、なんとか。

 よくわからないが、そんなことは重要じゃない。

 重要なのはこいつが力を持っているということだ。そして、それが俺の力と同類で、欠片で、俺のほうが強いということだけだ。

 

 俺が正しく使ってやるよ。

 

 口を開いたタナトスが、丸呑みした。

 やべぇ、超うまい!

 ペルソナがイザナミに変化した。

 全てに死を与えるその姿は、醜く、それで美しいペルソナだった。

 

 

 

 ガソスタの男の抜け殻は、元あった場所に放置しといた。

 まだ動ける元気があるし、黒幕として頑張ってね☆

 番長君が来るかもしれないし。

 

 

 

 

 

 --15

 

 歓迎会の準備中に、番長君たち特捜隊が現れた。

 足立も連れている。

 どうやらガソスタの抜け殻をボコッタ後らしい。

 

 足立は逸らしていた目を向けてきた。

 強い、睨むような目線だった。

 なんか堂島家に絆され、俺を友達としてどうとかこうとか。

 なるほど。

 俺のためか。

 俺のために、今にも精神的に死にそうだった男がやる気を出したのか。

 

 友情っていいね!

 それに、察しのいい子供たちも大好きだ!

 だが残念でもある。

 親友だと思ってたのは俺だけで、裏切られたからな。

 ショックだな、人を裏切るのは最低なやつのすることだよ。

 

 

 

 番長くんに、どうしてこんなことを、みたいなことを聞かれた。

 なので君たちのためだよと笑顔で返す。

 楽しかったっしょ?みたいなのもくっつけた。

 みんなが死に掛けたのは、君たちのためだったのと、足立の厭世感、俺の遊びである。

 あ、全員のせいじゃん。

 みんな共犯だねと笑顔で告げる。

 

 雪子ちゃんは感動して泣きだした。

 

 

 

 全部に理由があるなんてありえないし、自分のことを全て説明できる人はいないだろう。

 きっかけは足立だ。ありがとうと告げると膝から崩れ落ちそうになったがなんとか立て直していた。

 やるじゃないか、足立。

 堂島さんがそんなに大事か、実に素晴らしい。そうなると、次は……。

 

 

 

 番長君の送別会は盛大にやろうって話だな!とテレビにバックれる。

 ポイントは、テレビの大きさが一人ずつしか入れないってことかな。

 

 

 

 

 

 テレビに飛び込んできたやつを一人一人、下で待ち構えて順番に魔法で倒した。

 強くてすまんな。俺のペルソナは人類を滅ぼせるんだ。月行きたいなぁ。

 倒れ伏す可愛い生徒たちと足立。

 

 勝利は何時だって虚しい……。

 

 

 

 

 

 --16

 

 なんか満身創痍だった特捜隊のメンバーが死力を尽くして番長君が無事に落下できるように守っていた。

 すごいぞ! えらいぞ!

 

 だが、あと一歩のところで力尽きた。

 勝った!

 と、調子をぶっこいたら横からアダッチーのマガツイザナギに襲われた。

 ぐわぁぁぁ^q^

 

 反撃でイザナミの全力魔法を至近距離でぶっぱ。

 お前はいいやつだった。

 俺の友達だ。

 だが、足立は死んだもういない!

 

 足立は塵も残さずに消し飛んだ。

 

 

 

 目の前で人が消し飛んだところを見た番長君が吠えた。

 謎の光である。

 もうぴかぴか。

 番長君の絆を通して人が生きたい望む気持ちが、俺のイザナミを弱くして霧を晴らしている。ってペルソナのイザナミが伝えてくれた。

 なるほどなー。

 

 番長君は連戦、俺は絆パワーで弱体化、互いに追い詰められている感じである。

 最終戦にはばっちりだね!

 ちなみに俺が勝ったら被害者は増え続けるよ!と告げるとパワーアップした。

 やっべ、やっちゃったぜ☆

 

 

 

 ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!

 

 

 

 

 

 --17

 

 番長くんの主人公パワーに消し飛ばされた。

 生きた気持ちと死にたい気持ちは表裏一体だからね、俺がシャドウとして復活するのも仕方ないね。

 そもそも死が待ち受ける限り、俺は死なない。

 

 走り出した電車から半身を乗り出して手を振っている番長くんの表情が凍る。

 みんなの後ろに立っていた俺が元気に笑顔で手を振っているからだろうか。

 

 番長君との別れを惜しんでいた特捜隊に、先生らしく一言。

 

 「寂しいかもしれないが、もう一年ある。楽しんでいこうか」

 

 一人欠けたが、ジュブナイルはこれからも続くんだ。

 終わらない、終わらせない。

 続けて続けて、終わりは俺が決めてあげるからな。

 全人類が滅びれば、寂しくないだろ。

 

 

 

 事情を知っている警察に邪魔されたら厄介なので、堂島さんはテレビに放り込んどいた。

 ご飯、今までご馳走様でした。

 お礼に菜々子ちゃんは最期にしますからね。一人さびしく味方もいない場所ですけど。

 

 

 

 

 

 

 さて、今までは一人ずつで難易度が低かったから、次はみんなの親族も同時にいってみようか。

 堂島さんを助ければ解決の糸口になるかもしれないけど、みんなの家族はどうなるのかな。

 

 

 なんてね。

 

 

 

 

 

 

 

 




青春ものとはいえ、ちょっと青臭かったですかね。
投稿するのが恥ずかしかったです>< (ここまでテンプレ)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。