やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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ついにエリナばあちゃん(転生後)が参戦します。

結局数回に分ける形になり、申し訳ありませんでした。

決戦編で何故ジョセフはハイテンションになっていたのか?
若ジョセフ(精神だけ)再降臨の真相をご覧下さい。


……人間、黒歴史ほじくり返されれば、ねぇ。


私が一色いろはに転生したのは間違いじゃない④(決着編)

side 一色いろは

 

早速ですが、私は内心悶えてます。

 

いろは『祖母が孫を助けるのに、理由はいりますか?』

 

えっと…これってハチくんがたまに言う黒歴史…っていうヤツですか?

あんなカッコ良いセリフをドヤ顔で言っておいて、結局戦う機会なんて大してありませんでした。

ジョジョにハチくんがディオかどうかを尋ねて、危ないからと抱えられて(しかもお姫様抱っことかならまだ許せますが、小脇に抱えられて…私は小包じゃあないですよ!)、運ばれただけでした。

 

いえ、言い訳ではないですけど、何もしなかった訳じゃあないんですよ?

むしろ、ある意味では大活躍だったと言えるまであります!

 

だって、ジョジョってば、ハチくんのウニョウニョに似たスタンド(ハーミットパイナップル?)を彼本体に巻き付けて波紋を流し始めました。

多分、波紋でハチくんを気絶させようとしていたのでしょう。

でも、ハチくんの波紋って、マチちゃん程ではないですが、多分リサリサくらいには強いんじゃあないかと思いますよ?

前世でのリサリサとジョジョの訓練の情景を見た比較でしか判断できませんけど…

あ、予想通りジョジョが負けた。でもあのウニョウニョに波紋を流すってやり方、今度ハチくんに教えてあげますかね?これは良い発見です♪

ハチくん=ディオじゃあない…という事が前提ですけど。

 

って、それどころではありません!

なんかザ・ワールド?にジョジョが殴られてます!あの無駄無駄ってやつ、なかなか燗にさわりますね?

とりあえず、滅茶苦茶痛そうなのでエメラルドヒーリングで治療をしておきます。

攻撃を捌くので必死で、気付いていないようですけど、本当ならば承太郎さんよりちょっと軽い程度の違いで、実際はあなた、私がいなかったら再起不能になってましたからね?

あ、やはり義手は治せませんでしたか。そればかりはどうしようもありません!

というか、柱の一族との戦いでジョジョの左腕は義手でしたっけ?

すっかり忘れてました。

 

後はちょっと話しかけて、承太郎さんと丈助さんが復帰したから私とジョジョは逃げろと言われて没頭に戻ります。

 

ね?ちゃんと仕事しましたよね?『負けた!第2部(の主人公)完!』にならないようにしましたからね?

第2部って何でしょうか?

 

で、今はジョジョとポルナレフさんと康一さんと静ちゃんとで作戦会議中です。

 

ジョジョ「お嬢ちゃんがエリナお婆さん?冗談にしては笑えんジョークじゃな。お嬢ちゃん、儂が小さい頃、人には話せん事情で両親が死んだと聞かされてのぅ。儂が成人するまで、儂を育ててくれたのはエリナお婆さんじゃ。花京院の親族じゃから、多少の事は笑って許しておるが、エリナお婆さんを侮辱することだけは許さんぞ?いくら君が小さなプリティガールでも、じゃ」

 

私が正体を言うと、やはりと言いますか信じてもらえませんでした。

ジョジョが全米1の不動産王になって有名になったのは良いのですが、その分、その経歴は少し調べればすぐにわかります。

情報化社会の発達はすごいですが、こういう時は不便ですね。

 

いろは「では、ちょっと調べたくらいではわからない事ならば良いのですか?」

ジョジョ「ほう?良いじゃろう。言ってみなさい」

いろは「では……ジョセフ?歴史が嫌いで学校サボりがちなあなたに勉強教えてあげたのは誰でしたか?このエリナ・ペンドルトンじゃなかったですか?」

ジョジョ「!?」

いろは「大体、私とスピードワゴンさんの関係が怪しいって何度も祖母をからかって!アメリカに移住したばかりの頃なんて、タクシーの中で初対面のスモーキーさんの前で言われて私がどれだけ恥ずかしかったか分かりますか!?」

ジョジョ「ちょっ…まっ…」

いろは「それと、あなたはスージーQに電報だけ頼んだだけでしょ!他にも生存報告をする方法がありましたよね!?しかも、わざわざあなたの葬式の日に帰ってくるなんて!いえ、嬉しかったですよ?だって最愛の孫が生きて帰って来たんですもの。その事に関しては嬉しかったですよ?でも、あなたはなんですか?悲しみに暮れる私に何で目隠しをするのです?私は凄い大恥を人前でかかされたのですよ!?」

ジョジョ「いや、あれはエリナお婆ちゃんをビックリさせようと…」

エリナ「ええ、ビックリしましたよ?私もリサリサもスモーキーさんもスピードワゴンさんも。私は別の意味でもビックリしましたけど」

ジョジョ「別の意味って…何でしょうか?」

いろは「…普通、どんな理由があろうと、葬儀の最中の参列者に目隠しをする非常識な方なんていますか?しかも、非常識を咎められて注意した方々に暴行まで加えるなんて!仮にもあなたの死を悼んで頂いたというのに、なんて神経をしているのですか?何だか思い出したら腹が立って来ました。ジョセフ・ジョースター」

ジョジョ「は、はい…何でしょう」

いろは「ハチくんを無力化するのはあなたがやりなさい。出来ますよね?あなたならば。それで一つ、私が死んだ後、あなたがやらかした事をたった一つだけ許しましょう。良いですね?」

ジョジョ「は、はい!おいポルナレフ!康一!静!手を貸せ!エリナお婆ちゃんも、出来れば手を貸してくれればなぁ…と」

いろは「わかりました。その前に、私のスタンド?を説明しましょう。これが私のスタンド、ナイチンゲール・エメラルドです」

ジョジョ「こ、これは…花京院のハイエロファントグリーンに少し似ている!やはり親族だぜ!」

ポルナレフ「ジョ、ジョースターさん…口調が」

静「仗助兄ちゃんみたい!」

康一「やはり親子ですね?」

 

ん?今、何て言いましたか?

まぁ、良いでしょう。細かいことを気にしている場合じゃあありません。

 

いろは「このスタンドの能力は宝石で攻撃したり、治療したりする能力があります。仗助さんの治癒力には及びませんが、回復のエネルギーを発射できる利点はあります」

 

康一「では、僕のスタンドも。エコーズact3!」

 

康一さんは白をベースに緑色が混じった人型スタンドを出す。

 

康一「本当はact1、act2と形態を変化させられるのですが、時間がないので…act3は五メートル以内の対象1つだけを重くする力があります」

 

ポルナレフ「俺の死人だから、俺自身のスタンドはなくなった。シルバーチャリオッツというのがあったが、死んだ時に再起不能になった。だから俺自身は役立たずだが、この亀「ココ・ジャンボ」のスタンド「ミスターブレジレント」はすごい。この鍵に触れたものならば何でも収納する能力がある」

 

そして次に静ちゃんが静も!と跳ねる。

 

静「静も!アクトン・クリスタル!」

 

静から妖精のような桃色のスタンドが出る。その姿が輪郭だけ残して透明になったりして明滅している。

 

ジョジョ「コイツの能力は範囲10メートル以内の対象の姿をいくらでも自由自在に消す事が出来る能力だ。スタンドであろうと、本人だろうと、何でもだ。元々はスタンドの形も無く、自分と自分の周囲だけを無差別に消し去る「アクトンベイビー」というスタンドだったんだが、赤ん坊の頃から無意識に身を守ろうとして何でも消してしまう悪癖があったものだから、訓練させて成長させたら、こんな妖精みたいなカワイイビジョン体が出来たんだ。康一の成長に倣ってアクトンベイビーact2と名付けようとしたんだけど、本人がもう『ベイビーじゃない!レディーだ!』とワガママを言い始めたから、別の名前を考えたんだ」

康一「ジョースター家のスタンドは承太郎さんがスター『プラチナ(白金)』、仗助君がクレイジー『ダイヤモンド(金剛石)』、ジョルノくんが『ゴールド(金)』エクスペリエンス…鉱石にちなんだ名前が付けられています。だから仗助君が静も養子とは言え、ジョースターの一員なんだから、アクトン『クリスタル(水晶)』なんてのはどうだ?と言ったら、お兄ちゃん大好きな静ちゃんが気に入っちゃって、それに決まっちゃいました。「仰天水晶」なんておかしいですけど。そう言えばいろはちゃんもナイチンゲール『エメラルド(翠玉)』って鉱石の名前ですね?前世がエリナ・ジョースターだから…ですか?」

 

本当に凄い偶然ですね。

それに、輪郭だけ残して透明になっている姿は本当に水晶のようで綺麗ですね。このスタンドにピッタリのような気がします。

 

ジョジョ「俺もハーミットパープルを便乗してハーミット『アメジスト(紫水晶)』に変えようとしたんだけど、却下された」

康一「ジョースターさん…もう20年も使っているスタンド名なんですから、愛着もって下さいよ…」

 

ハーミットアメジスト…ハチくんのウニョウニョのスタンド名には合いそうな気がする。

ザ・ワールドの方?

ディオのスタンドと同じなんて私が許しません!

ジョースター家の名折れです!

 

ジョジョ「で、作戦なんだが…」

 

アクトンクリスタルで姿を消したココ・ジャンボにジョジョ、康一さんが乗り、ココ・ジャンボがザ・ワールドの背後をとった後に康一さんの重力攻撃で足止め、ジョジョが動きを止めたザ・ワールドにトドメを刺す奇襲作戦が採用された。

私は遠距離からの回復役で決定しました…

いや、エメラルドヒーリングだけがナイチンゲールエメラルドじゃないからね?エメラルドストライクって技もあるんだよ?

と、言っても…「エメラルドスプラッシュ」という典明おじさんの下位互換性ということで却下されました…

 

おのれジョジョ!

 

作戦は上手くいきすぎて、ジョジョが必要以上にハチくんを痛め付けました。

 

まぁ、約束は守ったのです。一つだけ罪を許しましょう。

 

 

いろは「『逃げる』というジョースターの戦いにおける最後の奥義とする変な家訓の件だけは許しましょう、ジョジョ」

ジョセフ「ううう…あんまりだ…あんまりだぁぁぁ!」

 

 

 

 

 




オチが酷くてあんまりだぁぁぁ!

はい、長くなりましたが、これにていろは編は終わりです。
アクトンベイビーの成長期とアクトンクリスタルへの改名は完全にオリジナル設定です。
以前から、静・ジョースターは仗助のように、無理矢理読めば「じょう・ジョースター」となり、血の繋がりは無くともジョジョ…つまりは徐倫に次ぐ7代目の主人公になれても良かった設定はあったのに、「ただ透明になれるだけでラッシュとか無理だよね?透明になれるだけで戦えんの?」とか「スタンド名が鉱石じゃない」とか残念な印象がありました。
そこで考えたのがエコーズやヘブンズドアーのように成長させてみてはどうだろうか?(アクトンベイビーの成長能力はAだった)
せめて人型のスタンドのビジョンにしてみて、能力に自由を持たせてみたら…と思い、やってみました。
能力が決まったとたん、奇襲からのフルボッコを思い付くあたり、良い魔改造が出来たと作者的には思いますがいかがでしたでしょうか?
ちなみに…静の異常なブラコンはわざとです。
八幡=シスコン
ならばジョジョsideで当てはまるのは?
仗助です。彼にはこれからも徐々に文句なんか言い合ってもらいながら、日常を踊ってもらって(元ネタがわからない方は第4部アニメの初期オープニングを参照してください)ゴミいちゃんになってもらいます。

次回から、ようやく久々に八幡へと視点が戻ります。

さて、八幡はどうなるのでしょうか?

次回もよろしくお願いします!

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