元々小町もいろはと同時に海浜幕張コミュニティセンターへ向かっていたことを覚えていらっしゃったでしょうか?
大抵はウルフスが相手の時は歴代ジョジョと共に戦っていますが、今回、小町と共に戦う歴代ジョジョは誰だ!
時は雪ノ下雪乃達が神木を倒し、元町元弥によって再起不能になった頃まで遡る。
静・ジョースター達が窓を突き破り、玉縄と共闘を始めた頃……。
side比企谷小町
シュゴオォォォ!
小町「お姉ちゃん!早く早く!」
小町がダッシュで走る後ろを、お姉ちゃんはあがる息も絶え絶えに自転車を全力で走らせていた。時々エメラルド・ヒーリングで失った体力を回復しているから、スピードは衰えない。だけど、小町のダッシュに比べたら格段に遅い。
これでも小町的にはゆっくりと走っている方なんだけどなぁ。
ジョギング感覚っていうか………。
小町とお姉ちゃんが敵がどこの所属の人で、今はどこにいる人かを特定した後、慌てて海浜幕張コミュニティセンターへ向けて急いでいた。
徐倫お姉ちゃん、今日は平穏な1日だったせいか、色々と勘が鈍っているみたいで、生徒会同士の会同が海浜幕張コミュニティセンターで行われている情報を聞き出すのにも苦労したよ。
ダメだね……あの徐倫お姉ちゃんは完全に気が抜けていて連れていけない。
天の声『お前ら幼なじみーズがいなければ、そりゃ普段から余計なストレスを抱え込んでいる徐倫だって気を抜くだろうが!少しは平穏を与えてやれよ!』
最後に罵倒を残してダッシュを始めたら、怒声を上げていたけど。
一方で……
side空条徐倫
マーチの奴ぅ………。
誰の誰が◯◯で◯◯で、◯◯だってぇ!?
そんなんだからあたしは拘置所の鉄格子を◯◯に見立てて◯◯を◯◯するような◯◯だとぉ!?
あったま来たわ………久々に………
ドゥルン!ドッドッドッドッド!
あたしは愛車、マクラーレン(徐倫のではなく、ジョセフの愛車。高級スポーツカー。一台で日本の平均一戸建て一件が購入できる。多趣味なジョセフがドライブに出掛ける時に使用する高級車。普段ジョセフはセダンタイプのメルセデス・ベンツを使用している為、通勤用に借りているのだが、気に入ったのか完全に徐倫が私物化している)のエンジンに火を入れる。
徐倫「ふぅ……………」
シートベルトを付けて………ドアを閉めて………クラッチを踏んでギアを入れてから…………
徐倫「オラオラオラオラァ!」
一気にアクセルを吹かす!
ギュリリリリン!ドギャアアアアン!
テメェの足がいくら速くても、あたしのマクラーレンには遅いだろう!(重ねて言うが徐倫の物ではない。ジョセフの愛車)
だぁれが平和ボケの腑抜けジョジョだマーチ!
オラオラオラオラァ!
side東方朋子
徐倫が運転するジョセフのマクラーレンが急発進&ドリフトをして校門を出ていく。
下校しようとしていた三浦と海老名を撥ね飛ばしかねない勢いだったわ。
あの二人じゃあなければ轢かれていたかも知れないわね。
鶴見先生「………東方先生。空条先生は確か……」
あたしは学年主任の鶴見先生に対して深々と頭を下げる。
朋子「義理の曾孫が申し訳ありません………」
感覚的には静より少し上だから、精々娘ぐらい……いって少し早めの孫といった感じだけど。
あたしは内縁だから、戸籍上は無関係なんだけど…。
鶴見先生「幸いにも被害が無かったから良いですがね……ただぁ………」
ええ。流石に人身事故を起こしかねない危険運転を学校の敷地内でされたんじゃあ庇えないわ……。
コメカミ辺りがピクピクしているのが自分でもわかる。
朋子「きつく指導して、始末書を提出させます。減俸の方もしてもらって構いません」
先月に引き続いて減俸ね。
ただでさえ2年目の公務員は安月給なのに……。独り暮らしだったら生活に響いていたところよ?大体、ハイオクの燃費バカ食いのマクラーレンだから、通勤費じゃあ賄えないし……。
事故ったらジョセフが泣くわよ?あれで家が一件買えるんだから。
はぁ………今年だけよ?庇ってあげられるのは。
あたしは非常勤だから、今年度一杯までの契約だし。
ただ1つ言えるは………。
朋子「本当に…………良く言って聞かせます……」
鶴見先生「学校をずる休みしたジョースターさんグループの指導もお願いしますね?本当……留美は大丈夫かしら……SPW財団と関わらせて………大体、もう誰も気にしていないですが、空条博士や東方会長、ジョセフ・ジョースターさんにジョルノ・ジョバァーナさん、雪ノ下陽乃さんに岸辺露伴先生に比企谷君の妹さん……時々川崎君の弟さんに妹さん、留美が我が物顔で敷地をうろついているのだって問題だと言うのに……」
ふぅ……………。
仗助ぇぇぇぇぇぇ!あんたはどういう教育をしてるのよぉぉぉぉ!
キレたわ………完全に…………今日はまとめて説教よぉぉぉぉ!
空条徐倫
東方仗助
静・ジョースター
比企谷八幡
一色いろは
比企谷小町
ジョセフ・ジョースター
空条承太郎
同居及び自宅の近所の為、説教確定
仗助の母親なだけあり、東方朋子もキレやすい性格なのである。(ダイヤモンドは砕けないを参照)
side比企谷八幡
ピルルルル!
仗助のアーシス専用回線に着信?
仗助「康一から緊急回線で着信?珍しいな……」
や、康一さんは支援部隊の隊長も兼ねているから、それなりに着信は多いと思うんだが?
康一『仗助くん!スクランブルだよ!場所は海浜幕張コミュニティセンター!八幡君を襲ったスタンド使いが雪ノ下さんの妹達の所にいる可能性があるんだ!折本さんや仲町さんも、今日は生徒会の手伝いでバイトに来れないと言っていたから、今日はそっちにいるはずだよ!』
仗助「な、なにぃ!」
承太郎は所用で出掛けたし、なんてタイミングだ……。
康穂は学校だし、陽乃さんも今日は康一さんの代わりに東京へ出張だったはずだし………。
当の康一さんもジジイ達が連れ回された後はリカバリーで忙しいはずだし………(部長スケジュール管理表に記載されている)。
仗助「行くぞ八幡!仕事は後回しだ!」
八幡「緑園さん(静の後任)!林間さん(八幡の後任)!草柳さん(いろはの後任)!後は宜しく!」
後任部長達「え?我々はまだ就任前………」
仗助「行くぜ八幡!アーシス!スクランブル!」
八幡「了解!」
俺と仗助は慌てて支部長室を飛び出した。
sideジャン・ピエール・ポルナレフ
やれやれ。仗助達、俺がいることをすっかり忘れているな………。
緑園「どうしましょうか……」
林間「困った時の『亀様』……ですかね」
草柳「………SPW財団の小人ですな……」
つまり、私に丸投げすると………。
エジプトの時には財団の恩恵で私達の旅は順調だったのだ。その時の恩を返すと思えばこんなものは何でも無いのだが………無いのだが、この釈然としない気持ちは何なのだろうな………。
ポルナレフ「こんなに仕事を溜め込んで、仗助は果たして大丈夫なのだろうかね?」
シェリー………残された時間が少ないであろう私の心残りがまた1つ、出来てしまったようだ……。
無事にお前の所に成仏できるだろうか……。
side比企谷小町
ブル………
何だろう。何か色々と嫌な予感がしてきたんだけど…。
もう少しで小町達が海浜幕張コミュニティセンターに到着する………そんな時に………。
「きゃあああああ!」
「うわぁぁぁぁぁ!」
「助けてぇぇぇぇ!」
目的地の海浜幕張コミュニティセンターの方から色んな人達が我先にと逃げ出して来た。
中には総武高校の生徒会の人達の姿もある。一緒に逃げている人達の中には海浜総合高校の人達の姿もあった。
もう何かが起こった後だったんだ………。
ただ、集団の中には雪乃さんと結衣さんの姿が見えない。
小町はすれ違いに通りすぎようとしている総武高校生徒会書記の藤沢さん(将来の先輩?)の腕を掴まえる。
小町「藤沢先輩!雪乃さんと結衣さんは!?」
藤沢「あ………えーと………比企谷先輩の………残念美少女の………」
ああ良かった……。
小学校や中学校の時とは違って、お兄ちゃんはちゃんと認識されてるんだね。悪い意味で。
聞き捨てならない2つ名が聞こえた気がするけど。
因みに本人には言ってないけど、ジョジョお姉ちゃんが残念お嬢様と言われているのは小町の耳に入ってるからね?
藤沢「わからないの!海浜総合高校の生徒会長の腕がいきなり切断して………何が起きているのかわからない!海浜総合の二人が避難誘導を始めたから、怖くて逃げ出して来たんだけど………」
海浜総合高校の二人?
そういう臨機応変な事をしていると言うことは、折本さんと仲町さんの事かな?二人が生徒会っていう話は聞いてないけど。
小町は遠目に見える海浜幕張コミュニティセンターを見る。すると……。
小町「何か不自然にキラキラ光ってるよね……」
藤沢「良く見えるね………」
波紋の戦士は目が良いからね。
でも、肉眼よりも………。
小町「サンシャイン・ルビー!」
小町はサンシャイン・ルビーを展開して建物の方を凝視する。
藤沢「あの………比企谷さん?」
スタンド使いじゃあない藤沢さんや本牧さんにサンシャインが見える訳が無いから、小町が何をしたのか見える訳が無いよね……。
何か残念な物を見るような目で見てるよ……。
でも仕方がないじゃんか。小町の肉眼以上にサンシャインの眼の方が視力が良いんだからさ。
小町は総武高校生徒会の人達の怪訝な視線を気にしないことにして、サンシャインの眼を凝らす。
小町「氷の階段?」
建物の外壁を伝うようにして氷の階段ができていた。
札幌の雪まつりじゃああるまいし、降雪量が少ない千葉であんな物が出来る雪や氷が自然に出来る筈があるわけ無いじゃんか。
どう考えてもあれは雪乃さんのエンジェル・ダストの能力!
それにその階段の下には小町が予想していた通り、折本さんが建物から逃げ出した人達の避難誘導をしている。
でも…………
小町「え!?」
折本さんの手足がいきなり切断された!?
そして、雪乃さんが作ったであろう氷の階段もいきなり崩れさって消える。
能力を解除したのか、それとも…………。
小町「って、折本さんがやられたんだから、雪乃さんがやられた可能性の方が高いじゃんか!」
もうお姉ちゃんと足並みを揃えている暇は無いよね!
小町「お姉ちゃん!」
やっと追い付いた小町はお姉ちゃんに声をかける。
いろは「はぁ……はぁ……やっと追い付きました……人の波を逆行してきましたから……」
うん。雪乃さんの氷の怪奇現象が原因か、野次馬だった人達が更に逃げてきているから人の波が途切れそうにないよね。
だったら………
小町「ごめん!お姉ちゃん!遅かったみたい!小町は先に行くよ!」
いろは「え!?マチちゃん!?」
小町は人の流れに影響されないように、建物の塀やフェンスに飛び移って走り始める。
陽炎のお銀!参上!
あの人のせいで小町の忍者役は弥七から陽炎のお銀にランクダウンしたけど。
ドンパチを想定してアンダーはスカートじゃあ無くて、厚手のズボンにして正解だったね。
パン・ツー・マル・見えは避けられたよ。
小町「お姉ちゃん!現地に到着したら折本さんを治療して!折本さん、既にやられちゃっているから!」
四肢を切断されてるからあれは危険だよ!
波紋を当てて出血だけでも押さえなきゃ…って。
小町「あれは、ジョセフおじいちゃんにジョジョお姉ちゃんにジョルノお兄ちゃん?」
あっちの方でも情報をキャッチしたんだね。
幕張に会社があるから、総武高校にいた小町達より近かったのかも?
ジョルノお兄ちゃんが倒れている折本さんの傷を治し(あれ、痛いんだよねぇ。ゴールド・エクスペリエンスの治療って……)、ジョセフおじいちゃんとジョジョお姉ちゃんはジャンプして、ジョルノお兄ちゃんは適当な車を木に変えてから窓ガラスを蹴破って建物に侵入する。
小町も急がないと……と、その前に………
やっとの事で気絶している折本さんのもとに到着。
小町「コオォォォ……ハッ!」
ジョジョお姉ちゃん、折本さんのダメージケアをしていなかったから。そのままだったら折本さん、痛みのあまりに身動き出来なかったよ?
だから波紋の治療でダメージケアをした後に気付けを施す。
折本「ハッ!イタタタタ……」
あっ。やっぱりゴールド・エクスペリエンスの治療は痛いんだね。小町の波紋をもってしても治し切れないだなんて……。
折本「ヒッ!あっ!小町ちゃん!助けに来てくれたの?ウケる」
小町「や、折本さん、死にかけてたんだからウケないよ?あと、そのまま寝てたら折本さん、お持ち帰りされていた可能性があるから」
折本「それある!」
無いから………。
小町「折本さん。悪いけど、説明をお願い」
ジョセフおじいちゃん達が入っていったから、多分大丈夫なんじゃあ無いかとは思うんだけど、一応小町も増援に参加しないと………。
折本「えっと……うちの副会長の神木が……」
ワオオオオオン!
な、何っ!この声は………
小町「ウルフス………戌のケルベロス!」
展開していたサンシャインが声を聞いてかき消された!
間違いない!
静「どこだ!ケルベロス!」
中から叫ぶジョジョお姉ちゃんの声が聞こえる!
でも、ケルベロスの声は中からじゃあない!外からだ!
折本「ウ、ウルフス!?えっ!?えっ!?」
折本さんは恐慌状態に陥る。
犬の吠え声はそういう効果もあるもんね。ちゃんとした戦士じゃあない折本さんじゃあ、ケルベロスの声には耐えられないのも無理はないよ。
小町「コオォォォ……ハッ!」
小町はもう一度、折本さんに波紋を流して落ち着かせる。
雪乃さん……結衣さん……ごめん。小町はケルベロスの対処に行くよ………。
小町「折本さん!もうすぐお姉ちゃんが来るから、小町はケルベロスの対処に向かったって伝えておいて!」
ウルフス級が相手じゃあ、お姉ちゃんは相手が出来ない。狂犬病を封じる事が出来るお姉ちゃんは、ケルベロスに取っては相性最悪。
多分、オロチとの戦いで仗助お兄ちゃんとお姉ちゃんが小町達の生命線だってことがバレているから、真っ先に狙われるのは間違いないよね。
小町はケルベロスの声がした方に走りながら、ジャケットの懐からグローブを取り出して、はめる。
ケルベロスが相手なら……コレが有効だよね!マフラーの準備もよしッ!
折本「こ、小町ちゃん!」
小町「アーシス!スクランブル!」
折本さんの声を無視して小町は駆ける。
外壁を伝ってしばらく走り、周りを見回すと………。
いたッ!周囲の民家の屋根上!
どこかで見たことがあるあの男………。
確か………
S・R「ゴミィ!」
小町は一気に飛び上がってサンシャインの飛び蹴りをお見舞いする。
橋本「ぐあっ!」
ケルベロス「あおおおおおん!」
本体が悲鳴をあげながらも、ケルベロスが出現して鳴き声を上げる。
サンシャインがかき消され、そこから……
ケルベロス「ミリオンファング!」
ケルベロスの3つの頭が同時に連続バイティング。
小町「
ケルベロスの噛み付きラッシュを小町版生身のゴミゴミラッシュで押し返す。
グローブを装着していて良かったよ!
サンシャインが消されていたから、グローブを装備していなかったら、サンシャインレッド・オーバードライブをしてもミリオンファングを防ぐ事が出来なかった!
お互いに決定打にならず、小町とケルベロスの間合いが一旦離れる。
ケルベロス「チッ!リサリサか……正面からじゃあキツイ相手だぜ………」
ダッ!
ケルベロスは脱兎の如く逃げ始める。
それで良い。この場から引き離す事が出来れば、ジョセフおじいちゃん達があの吠え声で能力を邪魔される事は無くなるよね。
小町「逃がすか!」
レクイエムを使えない小町じゃあ、出来ても宿主であるあのセクハラ体育教師を殺すのが精々だ。
ウルフスは複数の能力を使うことが出来る。正直言って小町一人でケルベロスを倒すのは……倒すのはおろか、押さえ込む事が出来るかどうかだってわからないけど。
でも………。
小町「小町達は勝たなければならない!引き分けはない!」
side????
「姉ちゃん!あの忍者している人って……」
「……比企谷小町!?急ぐよ!」
「リサリサ様?」
塾が終わって帰る道中、強烈な戦闘音を轟かせながら戦っている比企谷小町。
あたし達ならば………間に合う!
←To be continued
徐倫のマクラーレン。
ポルシェに次いで人気高級スポーツカー。
平塚静が高級スポーツカーを乗り回している事のオマージュ。
ほぼ若輩者の高校教諭である徐倫が高級スポーツカーを乗り回すのには無理があるため、近所に住むジョセフから借りている事にしてある。
最近では徐倫が完全に私物化しており、時々持ち主であるジョセフが気晴らしに使おうとして鍵を取りに行っても、嫌な顔をされる。
因みに承太郎は自分の車を貸そうとしたのだが、仕事柄承太郎はアウトドア仕様(もちろんSUV高級車)の車なので、徐倫の趣味には合わず、断れて地味にへこんでいる。
因みに本城はホンダ・オデッセイ。その前はトヨタグランビア(アルファードやヴェルファイアの前身のハイエースタイプ)。仕様だけなら国産バンでは高級車の部類に入る?
乗り心地は良い車です♪
緑園……名前の由来は横浜の緑園都市から。
林間……相模原市の林間から。
草柳……大和市の草柳から。
久々の小町がメインのドンパチ!
ケルベロスを抑えられるか!?それとも脚をウィンウィンされてしまうのか!
徐倫、仗助、八幡は果たして間に合うか(静達は同時刻にピンク・フロイドと交戦中)!
最後に小町のドンパチを発見した人物達は小町とケルベロスのスピードに追い付けるか!?
ドンパチは幕張の街を縦横無尽に移動しながら展開されていく!
頑張れ小町!
それでは次回も宜しくお願いいたします!