やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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玉縄のマリー・エミール

side静・ジョースター

 

ガシャァァァァン!

ズルズル………ドン!

 

元町「ギャアァァァァァァァ!」

 

静「あーあ………言わんこっちゃない………怪我をしなければ良いねぇ♪」

 

何度も階段を昇ろうとしては、罠に引っ掛かって転倒する音と元町の悲鳴が聞こえる。

 

玉縄「怪我をしなければ良いねぇ………って………。君が張った罠だろうに……君という人はどこまで性格がねじ曲がっているんだい?家族の影響かな?」

 

玉縄はパパを呆れた表情で見ている。

 

ジョルノ「静と一緒にしないで欲しい。僕はジョセフさんや静、八幡とは違う」

 

ジョセフ「いやいやいやいや。性格がねじ曲がっているなんて言われるのは心外じゃ。ワシのは闘いの年季と機転じゃと言って貰いたいものじゃな」

 

静「大体、弱小時代でも厳しいギャングという事で有名だったパッショーネのボスに、若くして成り上がったジョルノ兄さんがそれ言う?私達にワサビを嬉々として塗りたくり、『これでも優しい方』とかのたまうジョルノ兄さんが性格悪くないとか言う?」

 

ジョルノ「それはまたワサビを味わいたいと言うあなたからの要望と見て良いのですか?」

 

やめて!

ワサビならともかく、ハバネロやデスソース、果てはキャロライナリーパーが最近じゃあ普通に混じって来るじゃん!

何かキャロライナリーパーを超えるXソースとやらも最近仕入れたとかお兄ちゃんから聞いてるし!

ジョルノ兄さんは私やハッチの味覚をどうしたいの!?可愛い可愛い妹分だよ!?

どこから仕入れてくるの!?あれら!(仕入れ先…密林)

 

静「おーおー、頑張って登って………あ、やば」

 

元町の奴、小まめに写真を使って攻撃してくる!

今、アクトン・クリスタルは私の近くにいない。act1にして最大射程10メートルの範囲内まで斥候として出しているわけだけど(せいぜい階段まで。ところどころを虫食いにしているのはact1から元町の様子を見る為。ちなみに壁抜けみたいな便利な真似は不可能)、奴の視界の範囲内にアクトンがいたら、攻撃が通る可能性がある。

検証してみるべきだったかなぁ………。

玉縄で。

 

元町「はぁ……はぁ……静・ジョースターめ……卑怯な真似をしてくれる………」

 

そう?

卑怯汚いなんてスタンド使いの界隈では常識でしょ。

そっちの能力だって使い方次第ではかなり強い能力な上に卑怯極まりないっつーの。

まぁ、そういう使い方くらいしか活用法が無いってこともあるけどさ。

いやぁ、透明化は良い能力だよねー。透明人間最高!

さて、今私達がいるのはコミュニティセンターの三階。

 

元町「聞こえているんだろう?静・ジョースター。随分と手酷いことをしてくれたじゃあないか。腕の骨が折れてしまったぞ。下手したら死んでいたかも知れない。なんでこんな酷いことが出来るんだ………」

 

おいおいこらこら。

 

A・C「人を殺そうとしておきながら、なーに言ってるんだっつーの。殺そうとしてるんだったら、逆に殺される覚悟くらい常に持っておけ」

 

斑に床や本棚を残しつつ、適度に透明化させ、隠れながら私は会話する。

 

ジョルノ「君は覚悟があって来ている人だね?人を始末しようとしているならば、逆に自分が始末される覚悟を常に持っている人だよね?」

 

ジョルノ兄さんが率いるパッショーネでは当たり前の覚悟論。

うん。パッショーネは厳しいからなぁ……。

必然的にパッショーネと提携しているアーシスも実働部隊には厳しいけどね!

 

元町「そうしなければ助からないんだ!仕方がないだろう!」

 

A・C「うん。それでやって来るあんたの理屈は通っているね。けど、私達もただで殺られるほど大人しい集団じゃあない。殺すつもりでやって来る相手には反撃するってね」

 

元町「助けようとは思わないのか!」

 

A・C「ケルベロスの言いなりになって、こっちを襲って来ている段階で、既に交渉の余地は無くなってるっつーの。今、この段階だって、私を攻撃するために写真に線を入れておきながら、何を都合の良い事を抜かしてるんだか」

 

元町がキョロキョロと視線を移しながら写真に線を入れている。

透明化した中距離型のアクトンact1でチョコマカと動き、元町の視線から逃れながら、私は元町を挑発する。

次の行動と視線を読みながら逃げているから、案外きついけど。

パパ譲りの行動の先読みには自信があるから、今のところは全弾回避には成功している。

パパのもはや必殺技の域に達している『次にお前は、◯◯……と言う』という行動って、相手の行動の先読みの究極型だよね。

相手の心理を読み、そこから相手の行動を読み切っているからこそ、次の相手の言葉を先読みすることが可能なんだから。

 

A・C「ドラァ!」

 

ゲシッ!

っと元町の背中に蹴りを入れる。パワーが落ちているact1だから、イーハのナイチンゲールよりも攻撃力は落ちるけれど、それでも直接の打撃力は並の成人男性よりは強い。

 

元町「くっ!後ろか!」

 

元町は先ほどまで自分がいた位置に視線を向けて写真に攻撃を入れる。

 

静(ぐぅ!)

 

蹴り飛ばされながらも写真を手離さない元町。

それもそうか。元町にとって、写真の存在は生命線だ。手放してしまっては私達への攻撃手段が一切なくなってしまう。

一方で私は声にこそ出さないが、今の攻撃で手首を切り落とされた。

危なかった………もし首をカットされていたら死んでいたね。

 

静「ジョルノ兄さん……腕をやられた……お願い」

 

私は切り落とされた手首の透明化を解き、ジョルノ兄さんに治療をお願いする。

 

ジョルノ「全く………」

 

ジョルノ兄さんがゴールド・エクスペリエンスを使って切り落とされた私の手首をネズミに変える。

ネズミは私の腕に向かって突進。そして元の私の手に戻っていくんだけど………。

 

静「ぎいいいい!」

 

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いぃぃぃぃぃぃぃ!

想像を絶する痛みで悲鳴をあげてしまう私。

切り落とされた時よりも、ゴールド・エクスペリエンスで欠損を元に戻される時の方がメチャクチャ痛い!

ゴールド・エクスペリエンスの能力による治療は正確には治療じゃあない。パーツの交換だ。

ストーンオーシャンの時に億泰さんが言っていたけど、回復形のスタンドの中で最もやってもらいたくないのがゴールド・エクスペリエンスだ。

こういう風に激痛が伴うから。

ホント、マジで痛いなんてものじゃあない。

欠損をした時に一番ダメージがない治療はお兄ちゃんのクレイジー・ダイヤモンド。次にイーハのナイチンゲール。

ナイチンゲールの場合、欠損のダメージは傷口同士を接続させないと治療不可能だから、その時に痛みが伴うんだよね。

コォォォォォ………。

私は涙目のルカで波紋の呼吸を整え、ゴールド・エクスペリエンスの治療の……それも、最も痛みを伴う遠隔治療の痛みを緩和させた。

あー、痛かった。同じ事をされた玉縄は良く耐えられたものだよ。

一般人がこの痛みを受けたら、絶叫ものだ。

 

元町「悲鳴が聞こえたぞ!図書室の方か!」

 

A・C「な、何の事かなぁ?」

 

元町「しらばっくれても無駄だ!」

 

元町は私達が隠れている図書室へとダッシュで走る。

 

ジョルノ「静……だから僕がやると言ったんだ」

 

え?確かにジョルノ兄さんのゴールド・エクスペリエンスで作った毒蜂やら毒蛇を透明化させて攻撃した方が確実だったろうけどさ……。

あいつに今、死なれると橋本の居場所を聞き出せないじゃん?

二度と見たくない面だけど、ケルベロスになった以上は確実に一度は戦わなくちゃならない訳で……。ジョルノ兄さんの場合は確実に元町を殺すだろうし。

それに今日、海浜総合高校の生徒を殺してしまうと色々とまずいし。

 

静「えーっと………ワサビだけは勘弁してくれるよね?ジョルノ兄さん?」

 

ジョルノ「さてね………」

 

懐からちらりと緑色の何かが見えたのは気のせいだと思うことにしよう。ゆず胡椒だ。多分、きっと、メイビー。

 

ジョセフ「いかん!元町がこの部屋に突入してくるぞ!早くアクトンを戻すんじゃ!」

 

イヤイヤイヤイヤ!ハーミット・パープルと同じで直ぐに戻せると思うんじゃ無いっつーの!

遠隔操縦にした場合、戻すにはそれなりに時間がかかるから!

ついでに言えば最近はact2ばかりで遠隔操縦にはブランクあるから!

もちろん、アクトン・クリスタルを展開していた場合はアクトン・ベイビーも使えない。

アクトン・ベイビーはアクトンを展開していない場合でのみ、10m以内の物を任意に透明化させることが出来るけど、アクトン・クリスタルを展開していると、アクトン・クリスタルを中心に透明化が行える。

ならば何も問題が無いんじゃあないか……と思うでしょ?

違うんだなぁ、これが。

アクトン・クリスタルact1で透明化出来るものはact1を中心に半径5m以内。普段使っている近距離パワー型のact2だと、私本人と殴った物以外は透明化出来ない。ちなみに一度透明化さえしてしまえば射程外でも持続するし、透明化の解除は形態に限らず私の任意で可能。

これがアクトン・クリスタルの弱点の1つ。

つまり………今の私は切り落とされた手が透明化出来ない。

ヤバいヤバいヤバいヤバい!

 

元町「そこにいるなぁ?静・ジョースター……」

 

あちゃあ………とうとう見つかっちゃったかぁ……。

 

静「降参降参……って訳には……いかないよね?」

 

元町「いかないな………かなり手酷い目に遭わせてくれたじゃあないか………それに、元々俺はお前達を殺すことが目的だ。降参に話し合いは……それこそあり得ない」

 

うん。そうだろうね………。

絶体絶命。

これまで敵に追い詰められる場面って結構あったけど、まさか同世代(高校生)相手に私が……ねぇ。

スタンド能力ってホント、強いとか弱いとかは関係ないわ。

まぁ、アクトン・クリスタルなんて近距離パワー型の戦い方が出来るってだけで、能力そのものは透明化だもんねぇ。

 

静「はぁ………降参の話し合いもダメだって言うんなら、仕方ないか………」

 

元町は手の方向に向かって写真をかざし、そして……私の首の部分に……線を入れる。

 

side元町元弥

 

勝った………勝ったぞ!

俺は………親父達がターゲットにしている7代目ジョジョの静・ジョースターに勝ったんだ!

一人だけでも倒したんだ………俺の病気を……治してくれるよな!親父!

チクッ!

とした痛みが脚を襲う。な、何だ?

 

静「あーあ。やっちゃったねぇ……」

 

なにっ!何故生きている!?

 

元町「確かに首を切ったはずだぞ!何で生きているんだ!」

 

静「とりあえず、再起不能になっとけっつーの」

 

ガラガラガラガラガラガラ……

な、何の音だ?

いや待て………良く見てみるとこの部屋……こんなに広かったか?

この図書室はコミュニティセンターの三階の一角に備え付けられている図書室に過ぎない……。

狭い室内にはところ狭しと棚が設置され、人と人とがやっとすれ違う程度しか棚と棚の間隔は無いはず……。

まさか………本棚は………本棚は………!

俺は上のコーナーを示す看板を見る。

 

元町「透明化されていただと!まさか……全てはこの為だけに!」

 

ドサドサドサドサッ!

ばったぁぁぁぁぁぁん!

 

雪崩のように落ちてくる本。そして、倒れてくる本棚に押し潰され、俺は身動きが出来なくなる。

しかし、わからない………奴等のイカサマがわからないぃぃぃ!

 

静「これ、なぁんだ?」

 

透明化を解いた静・ジョースターが、ポタポタと血の滴る手首を見せる。

静・ジョースターの手はしっかりとくっついている。

 

静「私の腕はこうして付いている。ならば、ここにある腕は誰の腕かなぁ?」

 

ま、まさか………

 

静「あんたが切り落とした仲町の腕だよ。仲町の」

 

そ、そうだ………俺は………仲町さんの腕を………。

でもおかしい……。

それを持っていたのが静・ジョースターならば、俺の能力は通用していた筈だ!

ならば………

 

玉縄「僕だよ。仲町さんの腕……として、彼女のスペアアームとして作られた物を持っていたのはね」

 

ジョルノ「正確には僕が作った彼女のパーツです。治療には本人の腕を利用したので、無駄になってしまったが」

 

玉縄が………だと?

 

静「玉縄は見抜いていたみたいだね。あんたが仲町の事をどう思っていることはね」

 

玉縄……お前という奴は……。同級生で同じ生徒会の俺を売ったのか……。

俺が仲町さんの事を好きな事を………。

 

玉縄「人間、追い詰められると本性が出ると言うけれど……君ほど清々しいまでに自己愛が強いのも珍しいものだよ。むしろ、却って感心するほどまでにね」

 

お前に………お前に何がわかるというんだよ……。

下手をしたら自分が死ぬんだ……。人間ならば誰だってそうだろう?

死んだら何もかもが終わりなんだからよ……。

 

玉縄「そういうのは人間誰しもあるものさ。僕の知るある一族の方が、特殊なんだろうねぇ」

 

それがジョースターだってのか?

だけどなぁ………。

 

元町「何を勝ち誇っているんだよ…。透明化まで解いてさ……確かに身動きは出来ないけど、写真はまだ俺の手元に………」

 

静「勝ち誇るさ」

 

玉縄「君の自信の根拠は……これだろう?」

 

玉縄が持っていたのは、ピンク・フロイドで撮影した俺の能力を込めた写真………

じゃあ俺が持っている写真は………

恐る恐ると見てみると………そこに映っていたのは……

 

元町「お、折本さんの写真!?」

 

な、何故だ!

いつすり替えられていた!片時も手から離さなかったと言うのに!

 

玉縄「僕もスタンド使いなんだ」

 

玉縄の奴はヘラクレス・カブトムシのような虫型のスタンドを展開した。

 

玉縄「見た目通りの大きさだから力も弱いし、あまり遠くへは行けない。更に言えば能力だって大した事がないと無い無い尽くしだ。おまけに君の能力によって腕を切り落とされただろう?ジョルノさんの力によって腕は繋いで貰ったものの、余りの痛みで未だに動かす事が出来ない。お陰で僕のマリー・エミールの腕や羽根を動かせなかったから飛ばすことも出来なかった。接近させるのに時間がかかったよ」

 

こんな……こんなショボいスタンドに……

 

玉縄「能力は対象の持ち物と僕の持ち物を入れ替える能力だ。わらしべ長者みたいな能力だけど、あまり万能ではないよ。弱点を喋るつもりは無いけど」

 

こ、こんなことが………

 

「どういう事態ですか?これ……もう終わっているんですか?」

 

もう打つ手がない……そう思ったとき、一人の総武高校の女子が入ってきた。

 

静「イーハ!」

 

 

side静・ジョースター

 

いろは「はぁ……これでも急いで来たんですけど……マチちゃんは見失ってしまいますし……こちらのドンパチは終わっていますし……」

 

こちらの?もしかしてマーチは……

 

いろは「この人が今回の敵ですか?」

 

イーハは顔と腕だけ出して、本と本棚に埋もれている元町を見下ろして言う。

 

いろは「ふぅ。いつも言っているじゃあないですか。他のお客に迷惑をかけず、キッチリやりなさいって…」

 

玉縄「!!」

 

あ、パパが顔を青くしている。

 

玉縄「ジョセフさん?相手がエリナさんじゃああるまいし、そんなにびくつかなくても………」

 

ジョセフ「……………エリナおばあちゃんなんじゃ…」

 

玉縄「はい?」

 

ジョセフ「このいろははエリナおばあちゃんなんじゃよ………お前さんと同じ、転生者じゃ……スモーキー」

 

え?スモーキーって………確か元ニューヨーク市長で、パパやスージーのママとは終世の友達だったという、スモーキー・ブラウン市長?

私が生まれる少し前に亡くなった……という、黒人初のニューヨーク市長として有名な?

 

玉縄「なっ!この可愛い女の子が………エリナさん?」

 

いろは「…………海浜総合高校の生徒会長……玉縄さんですか?わたしがエリナということをご存知のようですけど、エリナの事を知っているんですか?」

 

玉縄「えっと………覚えていらっしゃるかわかりませんが……スモーキー・ブラウンです」

 

イーハは目を見開いて驚く。

 

いろは「えっ!?あのスモーキーさんですか!?あの晩年のエリナの友人だった………そうですか。あなたが……海浜総合高校のトップというのも、納得です。再会を喜ぶ前に………エメラルド・ヒーリング」

 

イーハは玉縄にエメラルド・ヒーリングを施して玉縄の腕を治す。ろくろのように回していた片腕が全く動いていないのに気が付いたんだろう。

わかる。わたしの手首もまだ少し痛いから。波紋で治してるんだけどね?

 

元町「き、君が……一色いろはか!頼む!俺も治してくれ!な?な?」

 

厚かましい!あんたの事情を知った時、普通に交渉してきていたのならば、私はイーハのエメラルド・ヒーリングであんたのスタンドウイルスの高熱を治す事を考えていた。だけど、あんたは私達を殺そうとしてきた…。交渉の段階は……既にとっくに過ぎている!

 

いろは「……………はぁ。エメラルド・ヒーリング」

 

イーハは呆れたように溜め息を吐いた後に、エメラルド・ヒーリングを元町に施す。

 

元町「ありがとう………ありがとう!」

 

玉縄「エリナさん!」

 

いろは「勘違いしないで下さい。大体察しましたよ……何故、あなたがジョセフや雪乃先輩達を襲ったのか……その事情も………」

 

ドドドドドドドドドドドドドドド

 

マジギレモードのイーハだ……

 

いろは「主義や主張は個人の勝手………許せないのは自分の都合で関係ない人達の命を侮辱したこと……助かりたいのなら、他の人達に迷惑をかけず、わたし達だけを狙えば良かったんです………」

 

イーハは冷たい視線を元町に向け、私に場所を譲る。

 

静「とても心が痛むよね?例え私達を狙った刺客だとしても、病気やダメージを負った状況で滅多打ちにするのはさ………だけど、イーハが治してくれたんだから、心置きなくあんたをボコボコに出来るって訳。殺しはしないよ。楽しい楽しい矯正施設の生活が、あんたを待ってるんだからさ………ドゥーユーアンダースタンド?」

 

私は指を鳴らして元町に近付く。

 

元町「ま、待て………俺はもう無抵抗だし、話し合おう!雪ノ下さんや由比ヶ浜さんを最初に襲ったのは神木なんだし!な?な?」

 

静「だれだ神木って」←元同級生

バキボキゴキボキ……←指を鳴らす音

 

 

 

 

 

 

 

 

A・C「怒ララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!ドラァ!」

 

元町元弥(ピンク・フロイド)……再起不能(リタイア)

 

いろは「そんな事よりも大変です!マチちゃんがケルベロスと戦っているんです!」

 

やっぱり!道理でケルベロスが横槍を入れてこなかったはずだよ!

マーチが戦っているんだから!

マーチ一人じゃあ、ケルベロスはヤバい!

玉縄とも会わせてやりたいしね!

 

←To be continued……




海浜幕張コミュニティセンター
原作でもそうだとは思いますが、実在する『幕張コミュニティセンター』の間取りを利用しています。
ネットって便利ですよね?

ここでアクトン・ベイビー、アクトン・クリスタルの弱点のおさらいです。

弱点その1
透明化したものを静本人が認識できない。
静本人が把握していないとどこに何が透明化されているかわからない為、遠隔透明化は実に諸刃の剣である。

弱点その2
透明化の能力は、ビジョンのないアクトン・ベイビーでは静を中心に半径10m以内ならば任意に複数の物を透明化できる。
妖精形態のアクトン・クリスタルact1は射程は10m、透明化の射程はact1を中心に5m。透明化の射程から離れてしまうと静本人自身も透明化が不可能。
act2。近距離パワー型の人型スタンドのact2。パワーとスピード、精密さを手に入れた反面、射程が静から2mとなった。透明化の能力は更に劣化しており、アクトンが触れた物のみ透明化が可能。静は勘違いしているが、静が咄嗟に透明化を必要とした状況ではact2と本体がほぼ接触している状態であるため、静本人も透明出来ている。
基本世界のワイルド・ハニーと比べると、中距離特殊型のアクトン・ベイビー、中距離パワー型の遠隔操作ができるact1、近距離パワー型のact2と各形態を使いこなす事で汎用性が増している反面、本来の持ち味である透明化能力がアクトン・クリスタルの場合は劣化している。
ちなみにアクトン・モリオン(アクトン・クリスタルact2レクイエム)はact2がレクイエム化した姿。ベイビーとact1ではレクイエム化が出来ない。

玉縄のマリー・エミール
ルパン三世の元ネタである怪盗紳士ルパンシリーズの作者、モーリス・マリー・エミール・ルブラン氏から取りました。
スモーキーとジョセフの出会いは何だったか?を思い出して頂ければ、玉縄の能力の元ネタは想像つくかと思います。
さて、何故カブトムシのスタンドかと言えば、ルパン1世にもルパン三世の銭形ようなライバルとなる刑事がいます。その名はガニマールと言い、ガニマールはルパン1世から『カブトムシ』というあだ名を付けられていたことから取りました。
某子供探偵のライバルキャラみたいなカードでも良かったのですが。
能力については本人が語っている通り、玉縄が欲している対象の持ち物とほぼ同等の価値がある玉縄の持ち物と交換するという能力。
その中から何が入れ替わるか、『価値』の基準は何を持ってして……かは玉縄にもコントロールが出来ない。
今回の場合は写真は写真でも元町の『武器』であったピンク・フロイドの能力で作られた写真であるため、元町的には『価値』は非常に高かった為、トレードされた写真は玉縄にとっての想いびとである折本の隠し撮りの写真がトレードされた。

玉縄とスモーキー
方や第1部のポコ……本作では泉の前世的なポジションである黒人で、ジョセフから財布を引ったくった事で出会ったスモーキーと、方や原作では意識高い系のビジネス英語を多用する海浜総合高校の生徒会長の玉縄。
共通点はほとんどありませんが、スモーキーは後に黒人初の市長になった経歴があります。
生徒会長と市長。どちらも自治体の長という単純な理由から結びつけました。
能力がアレな感じなのもジョセフとの出会いのインパクトからでしょうか?スモーキー本人はその後のストレイツォ戦から二度と悪事はしないと誓ってましたが。
さて、スモーキーがエリナの名言を多用していた理由については、黒人差別が激しい当時のニューヨークで、しかもただの小汚い黒人の少年だったスモーキーを同等の友人扱いしてくれた上、エリナのあの名言。
どれだけエリナに対して恩義を感じた事でしょう。また、後に市長となったことから、かなりの学を積んだことになるかと思いますが、その勉強の基礎を叩き込んだのはエリナだったのではないかと考えられます。
スモーキーにとって、エリナは忘れられない存在だったかと思います。

それでは次回は小町対ケルベロス!
よろしくお願いいたします!

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