やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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性悪は性悪らしく!性悪コンビの最終決戦!

side比企谷八幡

 

ゴール「………ついにここまで来たか…人間共よ…」

 

俺達が進んだ先にいたのは何かメカメカしい爬虫人類と、葉山グラスのイケメンが不敵な笑みを浮かべながら待っていた。

 

八幡「お前が帝王ゴールと左慈と于吉か?」

 

ゴール「如何にも」

 

八幡「タコにも」

 

静「スルメにも」

 

ゴール「カニにも」

 

八幡「クラゲにも」

 

静「ナマコにも」

 

ゴール「エビにも」

 

八幡「ヒトデにも」

 

静「ウミウシにも」

 

左慈「しつこい!」

 

于吉「帝王まで何をやっているのですか!」

 

八幡「やるな帝王……ふざけられて怒るどころか逆に乗ってくるとは……」

 

静「さすがは大物……三下とはワケが違う……これが帝王の持つ器ってヤツか……」

 

いつものように引っ掻き回してペースを握ろうとしたのに………

 

八幡「くそ………敵として出会わなければ、友達になっていたかもな………」

 

静「倒すには惜しい!是非とも一緒に徐倫お姉ちゃんを弄くりたかった!」

 

ゴール「フフフ………運命とは残酷なものよ……」

 

俺達とゴールはグッと握手をして涙する。

意外と話せるな、この帝王。

 

ゴール「未来の中には我々爬虫人類と人間が手を取り合う未来もあるようだ。ゲッターザウルスはその未来から飛ばされて来た産物よ。どうだ?愉快な人間共よ。我らと手を組んではみないか?」

 

八幡「さすがは帝王。ここまで来るまでに帝王の部下をかなり始末して来たと言うのに、それでも笑って許し、勧誘を仕掛けてくるか」

 

静「重ね重ねそこにいる二匹とは器が違うね。いやぁ、本当に残念だよ。私達はこの世界の人間じゃあ無いからね。私達の一存じゃあ決めかねる」

 

ゴール「この世界の人間では無いからこそだ。貴様ら純粋なスタンド使い共は我らと同じよ。ゲッター線の中ではまともに生きられぬ。力を制御出来ねばいずれは自滅する」

 

だからこその勧誘か。俺達アーシスと恐竜帝国に因縁はない。成り行きで早乙女研究所に協力しているが、別に恐竜帝国に恨みがあるわけじゃあ無いからな。ゲッター線の中では生きられない。無理矢理進化を続ければ、ウルフスやインベーダーのように………。

この帝王とは上手くやれるような気もするが、哀しいかな。この世界には仗助や徐倫、それにジョルノもいる。

 

八幡「けど、この世界の仗助や徐倫は敵なんだろ?」

 

ゴール「ゲッター線は人類至上主義だ。宇宙にいるゲッターの皇帝は我らの存在を許さんよ。ゲッター線のある限り、この世界の人類と我々は敵だ。共通の敵と戦うために休戦・共同する事はあっても、完全に混じり合うことはない」

 

静「そりゃ残念。だったら答えはノー。私達は家族至上主義だからね。個人的には帝王の事は嫌いじゃあ無いけど、家族と敵になるのは御免だよ」

 

結局はこうなるということか。

残念だ。とても残念だ。

 

ゴール「そうか。それは名残惜しいが、ワシは外のゲッター共と決着を付けねばならん。そこの二人は好きにすると良い」

 

八幡「何だよ。折角だから遊んで行けよ」

 

ゴール「ふ……我は新たな力を手に入れた。もやはゲッター線も波紋も恐れに足りぬ」

 

俺とジョジョは敷島博士の遺産(まだ死んでいない)である細胞破壊光線を発射する。

 

左慈「なっ!」

 

于吉「ふん!」

 

左慈と于吉は札からバリアのようなものを展開し、ゴールはホログラムのように消える。

周囲にいた爬虫人類はバラバラになり消滅。

………何てものを造るんだよ。敷島博士って人間は。これは危なくて使えん。やっぱり俺達に相応しい武器は波紋とスタンドだな。

 

ゴール「存分に戦うが良い。スタンド使いと過去の古き神よ。生き残った方と我ら爬虫人類、そしてインベーダーと雌雄を決するとしようではないか!フハハハハハハハハハハハ!」

 

俺達は帰るっつーの。

まぁ、良い。依頼はゴールを倒すことじゃあない。倒すべきは………。

 

八幡「これで邪魔はいなくなったな………」

 

静「決着を付けよう。古き神を名乗るポンコツ管理者」

 

左慈「貂蝉に踊らされた異物が………」

 

于吉「貴様らは自分達g」

 

八幡「ジェムストーン!ザ・ワールド!」

 

ブウウウウン!

 

八幡「そぉい!」

 

バキッ!ドカッ!

 

八幡「そして時は動き出す」

 

左慈&于吉「げふぅ!」

 

良い勢いで飛んでいく左慈と于吉。

 

左慈「しゃ、喋っている最中に攻撃するとは!」

 

于吉「卑怯な!騎士の風上にもおけぬ蛮族ですね!流竜馬とてそのくらいの分別はありますよ!」

 

八幡「いやぁ、俺達騎士じゃあないし?」

 

静「別にあんたらの言葉に耳を貸すわけじゃあないし?やることは結局ドンパチじゃん?」

 

八幡「敵が変身するなら隙だらけのその瞬間をタコ殴りにする!」

 

静「志の高い演説の最中なら浸っている間にボコボコにする!」

 

八幡&静「それのどこが悪い!戦闘中に隙だらけになる方が悪い!」

 

左慈「本当に最低だな!お前ら!」

 

いろは「流石にフォロー出来ないです……」

 

いやぁ、入口の穴があったらそのまま捨てていたまである。

ドンパチ性悪全開♪

 

静「ドララララララララ!」

 

ジョジョが于吉に山吹色の波紋疾走(サンライトイエロー・オーバードライブ)を仕掛ける。

しかし、例のバリアを展開され、防がれる。

 

于吉「数人がかりの姫武将の攻撃を耐え抜いた結界です。郡を抜いた波紋の力でも、その程度で私の……」

 

静「へぇ、そんなに丈夫なんだ。どこまで丈夫か確かめてあげる。ドラァ!」

 

ジョジョが結界ごと蹴り飛ばす。

 

八幡「ヘイパース!」

 

ジョジョから蹴られた結界于吉をボールに見立てて今度は俺が蹴る。

 

静「ヘイパース!」

 

八幡「ヘイパース!」

 

静「ヘーイ♪」

 

八幡「ヘーイ♪」

 

秘技!バリアが強固ならバリアごと蹴り飛ばしてシェイクすれば良いじゃあないか♪作戦。

 

静「あと何球?」

 

八幡「1000球(thank you)だ!」

 

左慈「いい加減にしろぉ!」

 

横腹から蹴りの攻撃が伸びてきたのでサッカーボールのパスラリーを中断する俺達。

 

関羽『我々が苦戦したのは何だったのだ?』

 

張飛『納得いかないのだ……』

 

関羽と張飛の低い声が響く。

 

諸葛亮『はわわわわ!あの二人やジョースターの人達って工夫とかそういうので足りない力を補うみたいです!どちらかと言えば愛紗さんや鈴々さんとは根本的に相性が悪いみたいですぅ!』

 

これでも俺達的には力押しの類いの方なんだけどね?

力場で攻撃を防ぐんなら、じゃあ逆に力場をボールにしてサッカーラリーすれば良いじゃん?

無理に破る必要無いじゃん?

 

于吉「どこまでもこちらをバカにしますか……」

 

八幡「その声、とにかくなんかムカつくしな」

 

DIO『この私に似ているからだろう?』

 

そうそう。

どこかで聞いたことがある声に似てると思ったんだよ。誰に似ているのかと思ったら、ディオだった。

 

于吉「ですが……三半規管を狂わされただけで私には効いていない!無………」

 

八幡「そこから先は言わさん!」

 

G・S「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!」

 

于吉「くっ!またしても言葉の途中で!」

 

やかましい!

とにかくこの男はムカつく!とにかく声がムカつく!無駄無駄無駄無駄なんて言わせん!

 

左慈「くっ!のらりくらりとぉ!」

 

静「オーホッホッホッホ!良い蹴り良い蹴りぃ♪さっきの于吉サッカーに加われば良かったのにぃ♪」

 

ジョジョは左慈の攻撃を上手く捌いてのらりくらりと回避している。

普段は力の技を使うジョジョだが、ジョースターの秘蔵っ子と呼ばれているジョジョは技も一級品だ。

特に天才ジジイの全てを受け継いでいるジョジョがその技術を遺憾なく発揮している。

 

八幡「ハーミット・アメジスト!」

 

静「パパのロープ!」

 

距離を離した所を狙って仕掛けていたロープ系の攻撃で二人を縛り付ける俺達。

 

静「ねぇハッチ。折角この世界に来たからにはあれ(・・)をやっておかないとねぇ?」

 

八幡「お?やっぱり?俺もそれを考えていた」

 

( ゜∀ ゜)ニタァ……

 

俺は于吉、ジョジョは左慈をグルグルとぶん回して速度を上げる。

伊達に柔術をやっていない。そんな俺達ならこの技を使える!

 

八幡「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」

 

静「ドラララララララララララ!」

 

竜巻を起こしかねない程に高速に振り回す。

 

八幡&静「大・雪・山………おろしぃぃぃ!」

 

これよこれ!

ゲッターを操縦出来ないから諦めたいたが、徐倫達ゲッター斬からヒントを得た。

ハーミット・アメジストやロープでフィンガーネットの代わりを使う。

ゲッターに乗れないなら生身でやれば良いじゃない?的な攻撃方法でやってみた。

案外出来るものだな。生身の大雪山おろし。

大雪山おろしはゲッタービームやゲッタードリルについでゲッターの代表的な技だと思うんだ。うん!

ドシャアアアアアアン!

 

静「天魔!」

 

八幡「必滅!」

 

パァン!ピシッ!ガシッ!グッ!グッ!

決まったぁ!

 

左慈「調子に乗るな!スタンド使い!」

 

于吉「一見一方的と見えていても、全く効いていませんよ?」

 

そう。

一見有利に、一方的に俺達の猛攻が決まっているように見えても、流石相手は一種の神と同等の力を持つ存在。

と言うか、ウルフスというよりは究極生物を相手にしているような気分になる。

どうしてこう他の世界に行くと、こういう手合いと出くわす事になるかね?

 

于吉「そろそろ諦めたらどうですか?」

 

左慈「お前達程度の攻撃なんてよぉ!蚊ほども効いていねぇんだよ!」

 

静「ふぅ……ふぅ……」

 

八幡「はぁ……はぁ……」

 

流石に全力全開で猛攻を続けていただけに、俺達でも息が上がってきた。

 

左慈「1800年前のようにもっと人がいれば、俺達を倒せていたかも知れない」

 

于吉「ですが、たった二人なのが仇となりましたね?いえ、たった二人としては1800年前よりも我々を手こずらせたとも言えますが」

 

左慈「波紋の戦士……ただの人間としてはやった方だ。それだけは誉めてやるよ」

 

于吉「ですがそこまでです」

 

八幡「はぁ……はぁ……」( ゜∀ ゜)ニタァ

静「ふぅ……ふぅ……」( ゜∀ ゜)ニタァ

 

八幡「次にお前らは……」

 

静「『バカなっ!』と言う」

 

パアアアア!

緑色に輝く俺達二人。

 

八幡&静「コォォォォ!」

 

左慈&于吉「バカなっ!………ハッ!」

 

忘れてるんじゃあない。いろはを!

さりげなくアクトンで透明にしていたんだよ!

俺達がガス欠になったらすぐにスタミナを回復してくれるようになぁ!

 

静「そして次のお前達のセリフは……」

 

八幡「『体力が戻ったからと言ってどうだと言うんだ!』……だ!」

 

左慈「体力が戻ったからと言ってどうだと言うんだ!」

 

ヤレヤレ。使いたく無かったんだが仕方がない。

仮にも相手が神ならば、使うしかないよな?

 

八幡「帝王ゴールまで取っておきたかったが仕方がないよな?」

 

静「私達が『神殺し』として貂蝉に呼ばれた理由を教えてあげるよ」

 

左慈「『神殺し』……だと?」

 

于吉「大きく出ましたね。そんな力があるのならば見せて頂きたいものでありますが?」

 

神と呼ばれる奴らはどうしてこうかね?

倒すべき相手の力量を見誤り、最終的には逆転されるお約束をやってくれる。

 

八幡「貂蝉からの伝言だ……これをやったらもう伝える事は出来ないからな」

 

静「『あんた達はもう用済みよ。次の世界には、新しいあんた達を作り出すから。安心して消えなさい』だって」

 

八幡「イタリア語で言えばアリーヴェ・デルチ」

 

静「英語で言えばグッバイ・フォーエバー」

 

ずっと我慢していた。

この世界に来てから苦しくて気が狂いそうだった。

これを使えば俺達も無事で済む保証がない。

 

八幡「終わりだ……于吉」

 

静「そうやって舐めプしてるから、1800年前も、そして今も、負けるんだっつーの!行くよ!ハッチ!」

 

八幡「ああ………ザ・ジュエル!」

 

静「アクトン・モリオン!」

 

関羽『ゲッター線!』

 

張飛『集まるのだ!』

 

 

BGM「裏切り者のレクイエム」

 

 

俺達に力を貸す関羽と張飛。

矢を使わないレクイエム。

ああ………やっと解放できる。いい加減、変質を押さえるのも限界だったからな。

 

左慈「せ、世界が………塗りつぶされる!」

 

于吉「どういう術を使ったのですか!」

 

八幡「スタンド使いの究極の力の1つ……レクイエム」

 

静「物理を……理屈を……真理をも覆す世界のバグ。それがレクイエム………」

 

八幡「普通に死ねば、お前らは次の世界に行けた」

 

静「1800年前の事を根に持たなければ、レクイエムに触れる事は無かった」

 

八幡「恨むのであれば………」

 

静「神殺しを呼び寄せた自分を恨め……」

 

八幡「管理者の仕事を放棄したシステムよ……」

 

静「お前達に相応しいのは理想の外史でも、繰り返される箱庭でもない。真実からの消滅………それこそが相応しい!」

 

終わりの時だ。

 

静「真実の透明化!左慈!お前と言う管理者が存在していたなど、誰が決めたぁ!」

 

明滅を始める左慈。

張っている結界の存在など、全く意味をなさない。

 

八幡「その結界には随分と自信があるみたいだな?于吉よぉ。だったら、その法術そのものの存在を消滅させてやるよ!真実の消滅!この世界から結界の法術よ!無くなれ!無駄無駄無駄無駄ぁ!」

 

左慈と于吉が得意としていた結界の法術が真実から消滅する。

 

左慈「嫌だ………歴史から消えるのはイヤだぁ!」

 

静「消えろ!左慈!真実から!」

 

A・M「ドラララララララララララララララララララララララララララララララララ!ドラァ!ドラドラドララララララララララララララララララララ!ドラァ!」

 

八幡「消えろ!于吉!真実から!」

 

T・J「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!WRRRRYYYYYYY!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!無駄ぁ!」

 

八幡&静「アリーヴェ・デルチ!」

 

左慈&于吉「イヤだ…………イヤだぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

左慈&于吉……消滅

 

side貂蝉

 

終わったわね。

新ゲッターと帝王ゴールとの戦いを邪魔させない為に、あたし達は周囲のザコと戦っていたわけだけど、それがピタリと止んだわ。

これが真実をもねじ曲げるスタンド使いの究極の力、レクイエム………。

あれだけは流石のあたしでも手の付けようがないわ。

ゲッター線と同様に、ただの管理者程度が手を出すことの出来ない進化の形の1つ。

ピーピー♪

ん?突入組からの通信?

 

八幡『あのー……貂蝉さん?お願いがあるんですが』

 

貂蝉「どうしたのよ?」

 

八幡『ここの制御部までザ・ジュエルで一緒に消滅させちゃったんで、このUFO、もうじき墜落なんですよ……ちょっと助けてくれないかなぁ………と』

 

なにやってるのよ………。

 

貂蝉「ブラックゲッター!ゲッター斬!ネオゲッター!円盤を海の沖合まで運ぶわよ!円盤が墜落したら一大事だわ!」

 

あたしはポセイドンのフィンガーネットアームを絡ませ、ロープ代わりに引っ張る。

 

忍「全く!八幡ちゃんは相変わらずツメが甘いんだから!」

 

徐倫「まだゴールとの決着が付いてないのに!ハッチは後でビンタしてやるんだからぁ!」

 

號「しっかり決めろよ!仗助!忍!れんげぇ!」

 

そうよ!

そして、1800年前で会うのよ!仗助!忍!れんげ!

 

←To be continued




はい、今回はここまでです。

次回、ゲッター編の最終決戦です!

それでは次回もよろしくお願いいたします!

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