side比企谷八幡
BGM「Great Days」
八幡「WRYYYYY!」
スモークグレネードを放ち、煙の中に突進する俺。隣には小町が並走している。
八幡「比企谷……」
小町「兄妹………」
八幡&小町「
爬虫人類「ぐほぉぉぉぉぉ!」
俺と小町のツープラトンシンクロミサイルキックが最前列の兵士に突き刺さる。
八幡「無駄無駄無駄無駄ぁ!」
小町「ゴミゴミゴミゴミィ!」
互いに背中を合わせながら、手当たり次第に爬虫人類を殴り飛ばす。
八幡「雑魚ばかりか?トカゲども!」
小町「屍生人の方がまだ手応えあるよ!」
肉弾戦ともなれば俺達波紋の戦士の独断場だ。
八幡「爬虫人類を生身で相手出来るのは………」
小町「流竜馬さんだけじゃあないよ!」
流竜馬でも神隼人でも持ってこいとまである。
八幡「どこだぁ!左慈!于吉!」
小町「年貢の納め時だよ!黒幕!」
全ての元凶はあの二人だ。
あの二人だけはここで確実に倒す。
ジョセフ「派手にやっておるのぅ」
静「パパ。反対側からも敵がゾロゾロと出てきたよ?」
ジョセフ「じゃあこちらも始めるかのぅ」
静「オッケー!」
ジジイとジョジョも俺達とは反対側から現れた爬虫人類の方向へと駆け出す。
ジョセフ「ハーミット・パープル!」
ジジイが兵士の首にハーミット・パープルを巻き付け、引っ張り寄せる。
ジョセフ「いろは!」
いろは「急にこっちに振らないで下さい!」
引っ張り寄せた兵士をいろはの方に投げ、それをいろはが得意の柔術技で投げ飛ばす。
投げた方向は俺達が突入してきた穴だ。
いろははジジイが投げて寄越した兵士を次々と外へ投げ捨てる。
パラシュート無しのスカイダイビング……効率的ながらも中々にエグい処理方法だ。
静「パパとイーハばかりに気を取られ過ぎだっつーの」
透明になっていたジョジョがジジイに集中している敵を背後から蹴り飛ばす。
静「こっちもよろしくぅ♪」
いろは「だから何でわたしに処理させるんですか!」
うん。こっちの世界に来ていろはは回復役しかやってないからね。
この突入組の中ではいろはだけが波紋の戦士じゃあない。いくら人よりは戦技が高くても、一般人に毛が生えた程度。突入組の回復役として混じったいろはだが、仕事がそれだけなのも……という事でトドメ役をジョースター親子は無理矢理回したのだろうが、いきなりそんな役を振られたいろはは不満そうな声をあげている。
無理矢理出番を作ったのはいらない気遣いだったようだ。
まぁ、ぶっちゃけ外に投げ捨てた方が殴り倒すよりもはるかに効率的だから、完全に無駄というわけでは無いようなのだが。
sideジョセフ・ジョースター
どれくらい走ったじゃろうか?
ドオオオオン!
また激しい揺れが起きた。外でも激しい戦いが起きておるなのじゃろう。
ジョセフ「急いだ方が良さそうじゃ。なんせワシらはジョースターじゃからな」
静「私もさすがにこの高度で墜落は勘弁だよ」
そういうことじゃ。
ワシらジョースターは乗り物とは相性が悪い。
最終的にはこの円盤戦艦も撃沈させるつもりじゃとはいえ、ワシらまで一緒に落ちるつもりはない。
ジョセフ「しかし、だいぶ奥まで進んだはずじゃがのう?」
静「王道的に奥で待ってるとか?」
八幡「どっちでもがな。どのみち全てここで潰す」
恐竜帝国と人類は不倶戴天の宿敵じゃ。
人類と石仮面のようにの。
ワシらはしらみ潰しに部屋に入っては、待ち構えていた兵士達を倒して進んでいた。
コーウェン「待っていたぞ。スタンド使い」
スティンガー「い、異世界の藤崎忍と金髪スタンド使いを良くも連れてきてくれたね。あ、あいつさえいなければ、プロトゲッターも完成型ゲッターも負けなかったのに」
八幡「お褒めに預り」
静「光栄です」
コーウェン&スティンガー「誉めとらんわ!」
徐倫がいたら拳骨が落ちておったぞ。
こんな時にでもふざけられるこの二人に脱帽ものじゃ。
大方怒らせて平常心を奪うつもりじゃろうが。
八幡「お前らの目的は、早乙女研究所に封印されている真ゲッタードラゴンか?」
コーウェン「なにぃ!」
静「ぬねの?」
コーウェン「やかましい!何故我々の目的がわかった!」
静「だって平行世界のあんたら、真ドラゴンのゲッター線を使って更に同族のインベーダーを呼んで、進化を企んでいたもん」
八幡「あわよくば隼人さんが開発しているコスモゲッターとやらも奪うつもりだろ?真ゲッタードラゴンをベースにしてるんだ。お前らにとっては最大の餌だろうがよ」
貂蝉の話が本当ならば、この世界のどこかに1800年前に何らかの力で過去に飛んでいった仗助達が忘れていった新ゲッターとコスモゲッターが眠っておるはずじゃ。こやつらの狙いは2つ存在しているコスモゲッターが目的なのじゃろう。
コーウェン「そこまで分かっているならば話は早い。我々と手を組まないか?スタンド使い」
スティンガー「さ、更なる進化を共に目指そうじゃないか」
ジョセフ「なに?」
八幡「ぬねの」
ゴン!
ジョセフ「やかましい!ワシまでおちょくってどうするんじゃ!このスカタン!話の腰を折るんじゃあない!」
八幡「いやぁ、あまりにもテンプル過ぎて笑えないんだよ。コーンガー」
八幡は冷めた目をコーウェンとスティンガーに向けていた。
八幡「進化?それが?ジョナサンが吸血鬼になったディオに対して言っていたっけ。『人間を超えた存在じゃあない。人間を捨てた力だ』………ってな。同じだよ、お前らも吸血鬼も。それは進化じゃあない。人間を捨てた何かだよ。インベーダー」
人間を捨てた前世を持っておるからこそ言える八幡の言葉か。人間を餌と見て、唯一無二の存在になろうとしているインベーダーは、正にDIOやカーズ達と同じじゃ。
コーウェン「我々が吸血鬼と同じだと?進化が何かをわからんクセに、言ってくれる」
八幡「もう一度言う。俺達はお前らの辿った進化の果てが何かを知っている。お前らは俺達の敵と同じだよ。ウルフス………他の進化を認めず、自らを神か何かだと勘違いしている哀れな神の実験物。が、その正体は宇宙怪獣的な何か。進化進化と言いながら、その実は単なる退化」
静「インベーダーの最終状態がそれだったっけ?あれは創作だとはいえ、かなりエグかったよ」
八幡「真ゲッタードラゴンのゲッター炉を木星にぶちこんで、木星をゲッター線の太陽にされてたまるか」
静「ここまで来たついでだよ。左慈と于吉を始末するついでに、あんた達もここで始末する!」
構える性悪コンビ。
じゃが………
ジョセフ「お前らは先に行くんじゃ」
小町「インベーダーは小町とジョセフが倒すよ」
時間が無いからのう。
この先には更に神を名乗るバカどもがおる。
ジョセフ「レクイエムの力を制御出来るのはお前らとジョルノだけじゃ」
小町「そう言うこと♪サンシャイン・ルビーのレクイエムもまだ能力がわからないしね♪」
ワシはレクイエムを制御出来んし、小町はレクイエム化出来るかわからん。
先に行くべきはレクイエムキャリアの二人じゃ。
八幡「相手はインベーダーだ。死ぬなよ?二人とも」
ジョセフ「誰に言っておるんじゃ。ワシはまだまだ現役じゃわい!」
そうだったな………
八幡「ジェムストーン・ザ・ワールド!時よ止まれ!」
次の瞬間には八幡と静はこの部屋から姿を消した。静といろはを抱えて行ったようじゃな。
見ればコーウェンとスティンガーの体に風穴が空いておる。部屋から出ていくついでに攻撃して行ったのじゃろう。
じゃが…………
コーウェン「何をしたのかはわからないが、無駄な事を」
スティンガー「う、うん。そうだよね。僕達は頭を潰されても生きられるからね」
空けられた腹を、黒い何かが埋めて修復する。
化け物めが………。
小町「うえ………頭を潰しても生きてるなんて、本当に屍生人よりタチが悪いよね………」
ジョセフ「屍生人や吸血鬼だって頭を潰されたら流石に生きてはおらんからな………こりゃ少しばかり骨が折れそうじゃ」
コォォォォォ………
二人で波紋を練り、互いに相乗させる。
ワシと小町、現存する波紋の戦士の中では世界ナンバーワンとナンバーツーの実力者の波紋じゃ。
コーウェン「ガハハハハハハ!再び我々に潰されるが良い!ジョセフ・ジョースター!」
なんじゃと?今、コイツらは何と言った?
スティンガー「お、お前は僕達インベーダーにやられたはずなんだよ。何で生きているのか知らないけど」
コーウェン「ついでに空条承太郎とお前の娘もな!絶望したか?忌まわしいジョースター!」
コーウェン「左慈と于吉はよほど東方仗助が邪魔だったらしい!そのスタンドという力がな!」
こやつらが……インベーダーがこの世界のワシや静、それに承太郎を殺し、その上で徐倫を孤児にしおったのか!
許せん………許せんぞ………。
ジョセフ「お前らは……畑に捨てられ、蝿もたからない腐ったカボチャのような下衆のようじゃな……」
小町「進化の為なら何をやっても許される……お前達は悪だよ………自分が悪だと気付いていない、もっともどす黒い悪だよ!サンシャイン・ルビー!」
BGM「BLOODY STREAM」
ワシらは波紋を込めてコーウェンとスティンガーに殴りかかる。
じゃが、攻撃は当たり、奴らの体を破壊しても破壊しても直ぐにインベーダーの細胞が集まり、再生する。
波紋が効いておらん!何じゃ、こういう手合いは屍生人のように波紋を浴びて崩れるのがお約束というものじゃろうに!
何故効いておらん!
スティンガー「む、無駄だよ無駄。伝説の波紋なんて僕達には効かないよね?コーウェン君?」
コーウェン「そうだねスティンガー君。波紋は太陽のエネルギー。猛毒どころか何とも心地良い」
小町&ジョセフ「くっ!」
不利を悟り、距離を取るワシと小町。
小町「薙ぎ払え!ルビーレーザー!」
小町が風の谷に出てくる巨人兵のようにレーザーを薙ぎ払ってコーウェンとスティンガーを焼く。
じゃが、半分に焼ききられても二人はケロッとしており、先程と同じようにインベーダー細胞で再生する。
コーウェン「こそばゆい。コレがゲッター線ならば良い餌になるというものを………」
スティンガー「ゲ、ゲッターに乗っていない人間なんて、僕達の敵じゃないよね?コーウェン君」
ジョセフ「ならばこれならどうじゃ!スタンアーム!」
バリバリバリバリ!
ダメじゃ………せいぜい少し焼いた程度じゃ……。
万策尽きたか…………。
コーウェンとスティンガーから黒いインベーダー細胞がスライムのように巻き散らかされ、ワシらに迫ってくる。ワシらを飲み込んでインベーダーにするつもりか!
ジョセフ『何じゃ。情けないのぅ?』
承太郎『らしくねぇな……ジジイ』
な………この声は………ワシと承太郎?
小町「承太郎……ジョセフ……」
ジョセフ『ワシらはまだ死んどりゃせんよ。ちょいと宇宙でゲッター線と1つになっとるだけじゃ』
承太郎『お前らに流れる波紋に力を貸してやるぜ。まったく……世話が焼けるジジイとひいお婆ちゃんだぜ。ヤレヤレ……』
バリバリ……
ワシらの波紋に緑色の力が宿る。
これは……ゲッター線!じゃが、ゲッター線は……
ジョセフ『人間じゃって食い過ぎは良くないじゃろ?』
承太郎『トカゲ野郎共程じゃあないが、インベーダーにだってゲッター線は効くんだぜ?』
ジョセフ「感謝するぞ……流竜馬、承太郎、そしてワシらよ………ゲッタースタンアーム!」
小町「制御出来るルビーレーザーはまだまだあるよ!ゲッタールビーレーザー!今度こそ薙ぎ払え!」
シュウウウウウウウウ!
本来なら紅いルビーレーザーが、緑色に光り、インベーダー細胞を焼き払う。今度こそインベーダー細胞が消滅する。
コーウェン「バカな!何故生身でゲッター線が!女の方が使っているのはスタンド能力か!?見、見えん!」
スティンガー「ゲ、ゲッター線が吸収仕切れないよ!コーウェン君!」
今度こそ終わりじゃ!
コーウェン!スティンガー!
ワシはハーミット・パープルをコーウェンに巻き付ける!
ジョセフ「ゲッター・
小町は溢れる力で懐に飛び込み、昇龍拳を放つように力を溜めたサンシャイン・ルビーを出現させる。
ワシらの体にはゲッターの緑の光が包む。
小町「ゲッター・
ジョセフ&小町「ゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミゴミ!またまたやらせて頂きましたぁん!ゴミィ!」
コーウェン「ガアアアァァァァァァ!ゲ、ゲッター線がぁぁぁぁ!」
スティンガー「こんなのはあり得ない!僕達は……ゲ、ゲッター線でやられるなんてぇぇぇぇ!」
体に皹が走るコーウェンとスティンガー。
コーウェン「つ、使うぞスティンガー君!過去に……過去に飛ぶんだ!あの二人から貰った呪符を使って…」
スティンガー「そ、そうだよね?君達に手を貸した三國の世界を……過去から消すしかないよね?」
くっ!また逃げる気か!
今度こそインベーダーを………
承太郎『無駄だ。奴等は過去に飛ぶ。それこそこの時代へと続く出来事だ。インベーダーは俺達に任せろ。ジジイ』
ジョセフ『ワシらは果てない戦いの海に行く。お前達はお前達の戦いに戻り、倒すべき敵を倒すんじゃ』
時空の歪みに飲み込まれ、コーウェンとスティンガーは姿を消す。
倒しきれなかったのは残念じゃが、ワシらの役目はここで終わりのようじゃ………。
後は任せたぞ?ワシ、承太郎、静……。
そして流竜馬よ……我が誇り高き子供達を頼んじゃぞ。
コーウェン&スティンガー…瀕死の重症を負い、恋姫無双の世界へ。決着は過去に飛んだ仗助達に持ち越される。再起可能。
←To be continued
今回はジョセフ&小町回です。
波紋とゲッター線のミックスはいかがでしたでしょうか?
コーウェンとスティンガーは越後屋さんの作品にて仗助達の前に立ちはだかります。
この戦いはその前日譚という位置付けでしょうか。
次は八幡&静の性悪コンビ対左慈&于吉の堕ちた恋姫無双仙人との決着です。