やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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突入!オーパーツ!

side比企谷八幡

 

貂蝉………。

三國志における傾国の美女として後世に伝わる人物。

いくらいろはという俺の天使がいるとは言え、そんな人物に会えると言うなれば俺だって心が踊らない訳じゃあ無かった。

ましてや女人化しても美女、美少女には決してならないだろうと思えるあの関羽や張飛だって雪ノ下や由比ヶ浜クラスの美少女だった。さぞかし貂蝉は超ド級の美女だと思っていた………思っていたのに………。

 

八幡「裏切られたぁぁぁぁ!」

 

あんまりだぁぁぁぁ!HEEEYYYY!ああああんんんんんんまぁぁぁぁぁりぃぃぃぃぃだぁぁぁぁぁ!

 

ジョセフ「やかましいわい!お前はエシディシか!」

 

思わずエシディシ化するほどショックだったんだよ!

関羽とか張飛が美少女なのに、何で貂蝉がキモカマ系の親父なんだよ!キモカワじゃあないからな!?キモカマ系だ!

 

八幡「俺にはいろはしかいない!イロハニウムの補充を要求する!」

 

いろは「は?何ですか?無理に決まってるじゃあ無いですか。貂蝉さんが美人だったらそんな事を言わないくせに……」

 

や、例え美人だったとしても惑わされないけどね?

 

いろは「なんか言い訳にしか聞こえないんですけどー?これは由花子さんに報告ですね?デラックス、頑張って下さいね?ハチ君?」

 

嫌だぁぁぁぁ!別に色香に迷ってないのに由花子ショックを受けなきゃならないなんて………ああああんんんんんんまぁぁぁぁぁりぃぃぃぃぃだぁぁぁぁぁ!

 

ジョセフ「それよりも貂蝉や。お前さんの実力じゃったらそうそう捕まる事などあるまいに、何故捕まっておったんじゃ?まぁ、捕まっておったというよりかは、お楽しみじゃったようじゃが………」

 

貂蝉「いやねぇ?あたし達の外史が終わって次の世界の始まりを待っていた時に、アタシが管理する世界からバカが二人、逃げ出したのよ」

 

静「佐慈と于吉……ですか?」

 

貂蝉「そうそう、その二人よ。1800年前の恨みを晴らすとかなんとか、そんな事を言って色々な外史からオーパーツをかき集めたのよ。アタシはそれを追ってきたんだけど、出会い頭にストナーサンシャインを打ち込まれたって訳ね。さしものアタシもストナーサンシャインを掻き消すのは大変だったわぁ。力尽きて捕まっちゃったのよ」

 

いや、何でストナーサンシャインを受けて生きてるんですか?この人!

生身でストナーサンシャインを受けたら普通は塵も残さずに消えるでしょ!

何で俺の回りにはこういう規格外が現れるの!?

しら…………いや、ここは黙っていよう。

出て来られたらカオスにもほどがあるし!

 

規格外『呼んだ?DIO?』

 

呼んでません。

 

貂蝉「あたしを力尽きさせたまでは良かったけど、その後がお粗末よねぇ?爬虫人類ごときでアタシを大人しくさせられるわけ無いじゃない。逆に返り討ちにして楽しませて貰ったわ。あなたも楽しむ?」

 

八幡「勘弁してください。童○もまだ捨ててないのに何でお○の処○を奪われなきゃならんのだ。冗談きついですよ」

 

海老名『チッ!』

 

花京院の舌打ちが聞こえた気がしたが、俺はそれ以上その事を考えるのを止めた。

元より連れてくる気は無かったが、改めて連れてこなくて正解だったと言えるまである。

今頃は承太郎と楽しくやっているだろう。(この世界に来るのに勘づいていそうだった承太郎の足止めに海老名を使った)

 

八幡「それで、于吉と佐慈はどうするんですか?このまま捕まえて連れ帰るんですか?」

 

貂蝉「もう良いのよ。どうせ次の外史が始まれば、新しい二人が生まれるもの。もうあの于吉と佐慈には何も期待していないわ」

 

八幡「始末しても問題ない………と言うことですか?」

 

あの二人は許さん。ジョジョがいなければ、仗助もジョルノも忍さんも宮内も……みんな死んでいたんだ。

 

貂蝉「ええ。仗助と忍、れんちょんには生きてもらわなければいけないもの。あたし達の過去の為にもね。あの二人が生きていたら、終わったはずの外史に綻びが生まれるわ。それはそれで新しい物語が生まれるけれども、そんなのは1800年の時を越え、ゲッター線と1つになってまであの3人に会いに来たあの子達の想いが無駄になるもの。そんなの、可哀想じゃない?」

 

八幡「あんた、見た目はアレだが、粋って言うものをわかってるじゃあないか」

 

なのに何で見た目がこんなになるかねぇ。

 

貂蝉「仗助達が紡ぎ、アタシがいだ外史は既に終わっているわ。アタシにとってはね。だけど、この時代の仗助達が外史と、そしてこの時代の異変を終わらせるのはこれからなのよ。アタシはその最後の時を待っていたの。仗助達が忘れていった最後の置き土産を返す為にね」

 

八幡「その為に、あんたは俺達を……スタンド使い達を呼んだのか?俺達はスタンド使いと進化の関係性を調べる為に、進化と密接な関係があるゲッター線を探りに来ただけだ。この世界である必要は無かった。ただ、この世界には俺達と深い関わりがある仗助と忍さんという人物がいたからに過ぎない」

 

貂蝉「あら?勘の良い子ねぇ?嫌いじゃないわよ?DIOちゃん?」

 

八幡「陽乃さんあたりが言いそうな事で……これだから神を自称する人間は……」

 

貂蝉「神ねぇ。神とは違うわよ?アタシはただの観測者の役割を与えられただけの存在。言わばシステムみたいなものね?その事は、DIOちゃん。あんたが一番分かっている事じゃないの?」

 

八幡「よく言うわ。どうせ敢えて、その情報を俺に与えたんだろ?報酬とかも兼ねてな」

 

貂蝉「ホントに勘の良いガキね?一周回って逆に憎らしくなるわよ」

 

それはお互い様だ。神やそれに近しい物を、俺は信用しない。ウルフスや柱の一族と敵対し、更にはレクイエムの裏をも疑っている俺は、言わば神にケンカを売る存在だろう。そんな俺達を呼び寄せ、自分と同じ存在である于吉と佐慈を始末させようとする……。

この親父は基本的にふざけた態度をとってはいるが、目的の為ならば手段を選ばないのはジジイと同じだ。

 

八幡「毒をもって毒を制する……か。神殺しを呼んで、何を企んでいるのか………」

 

貂蝉「言ったでしょ?アタシは古の約束をただ守るための、ただの役目を終えた管理者よ。そこから先は、ただ次の外史が始まるまでは眠るだけよ」

 

次の外史……ねぇ。それは世界の一巡の後の話なのか。

 

八幡「……貂蝉さん。あんたにはもう1つ、報酬を要求する。それが条件だ」

 

貂蝉「あら?ウルフスの1つを倒し、情報を与えたと言うのに、まだ要求するの?」

 

八幡「これは俺達にとっての報酬じゃあない。この報酬は仗助と徐倫の為の要求だ。この世界の家族に贈る…な」

 

貂蝉「内容によるわね?」

 

八幡「お前にとっても悪い話じゃあない。DIOの友人、プッチが持つDIOの骨を砕け。世界の一巡を止めたければな」

 

貂蝉「そう言うことね?それならばOKよ。あたしもたっぷりと睡眠を取りたいわ。睡眠不足は美容の敵だもの」

 

八幡「その顔で?」

 

貂蝉「掘るわよ?」

 

八幡「ごめんなさい」

 

商談成立っと。じゃあ、まずはあのオーパーツ円盤のバリアを破らなくちゃいけない訳だが……。

 

貂蝉「オッケー。準備なら出来ているわよ?ゲッター!」

 

アーシス一同「!!!」

 

貂蝉さんが叫ぶと、外に新しいゲットマシンが現れた。

これは………

 

貂蝉「ドラゴン号、ライガー号、ポセイドン号よ。といっても、プロトゲッターよりも性能が劣る量産型のドラゴン号達だけどね」

 

八幡「量産型のゲッタードラゴン?それは確か……」

 

貂蝉「そう。早乙女研究所に眠る真ゲッタードラゴンのパーツを構成する、量産型のゲッタードラゴンよ」

 

真ゲッタードラゴン……だと?

 

八幡「真ドラゴンは……存在しているのか?」

 

貂蝉「正しくは存在していた……の方が正しいわね。真ドラゴンは更に進化をして、普通のゲッターと同じサイズになっているの。ゲッターザウルスと同じ時代から飛ばされて来たオーパーツ……それが真ゲッタードラゴンよ。早乙女研究所はこれを地下深くに封印し、コスモゲッター計画を発動したわ」

 

おいおい。とんでもない爆弾を早乙女研究所は持っているじゃあないか。

ただでさえ未知の力を持っている真ゲッター。それを上回る能力を持っているのが真ドラゴン。その真ドラゴンが更に進化を遂げた物が封印されているなんて……。

 

貂蝉「安心なさい。真ゲッタードラゴンなんて物騒な物は引っ張り出さないから。今はコスモゲッターが真ゲッタードラゴンを抑えているわ」

 

八幡「コスモゲッターは、まだ未完成だろ?」

 

貂蝉「この時代では……ね。でも、コスモゲッターも新ゲッターも、アタシが預かっているわ。1800年前に、仗助達からね」

 

超機大戦でもあったな。

荒廃した未来に飛んでいったロン○・ベル。

その世界では、真ゲッターが何千年も流竜馬を待ち続けていた……。

 

八幡「ゲッター線になった劉備達は……」

 

貂蝉「残されたコスモゲッターと1つになったあの子達の魂よ」

 

未完成のコスモゲッターに意志があったのは……待ち続けたあの娘達の想いの結晶……。

 

八幡「………倒さなくちゃな。そして仗助達を1800年前に送らなくちゃ、二千年近くも待ち続けた想いを踏みにじるじゃあないか」

 

会わせなくちゃならない。

仗助を、忍さんを、宮内を……劉備達に。

 

八幡「行くぞ。ジョジョ、ジジイ、いろは、小町」

 

いろは「ええ。わたしよりも待ち続けた女の子達の為にも。彼女達に比べたら、わたしが待った120年の時間なんて、一瞬ですね?」

 

ジョセフ「これは想いを繋がんといかんのう?」

 

小町「他でもない、家族の為にもね」

 

静「お兄ちゃんと他の女達の想いを繋げるのは気に入らないけど、1800年もの想いをゲッター線に乗せてまで見せられたら……ね」

 

八幡「これを無下にしたら、忍さんにも怒られる。ジョジョ!」

 

静「もち!アーシス!スクランブル!」

 

俺達は量産型のゲットマシンに乗り込む。

もちろん操縦が出来る訳じゃあない。操縦するのは貂蝉さんだ。ゲットマシンは俺達をオーパーツに運ぶ為の乗り物に過ぎない。

プロトゲッターよりも性能が劣る量産型のゲッタードラゴンじゃあ戦力にはならないだろうしな。

 

貂蝉「量産型ゲッターロボG!発進よ!」

 

アーシス一同「了解!」

 

量産型のドラゴン号達が飛び立つ。

目指すはオーパーツの巨大円盤!

目的地では新ゲッター、ブラックゲッター、ゲッター斬、ネオゲッターがバリアを相手に四苦八苦しているが、バリアは破られていない。

 

貂蝉「退きなさい!各ゲッターチーム!」

 

隼人「ゲッターGのゲットマシン!」

 

ジョセフ「待て!攻撃するな!ワシらじゃ!」

 

仗助「ジジイ!」

 

貂蝉「チェンジ!ドラゴン!スイッチ・オン!」

 

貂蝉さんの声により、自動操縦のゲットマシンがゲッタードラゴンに合体、変形する。

自分で乗ってみると怖いな……ゲッターの変形って。

 

貂蝉「敷島博士の技術を使うわ!バリアよ!壊れなさい!」

 

ドラゴンから照射される光がバリアに穴を開ける。

 

貂蝉「オープンゲット!突入するわ!」

 

再び分離したゲッターGのゲットマシンがバリアの穴に突入する。こんなかくし球を持っていたのかよ。

 

隼人「何だかわからんが、ゲッタードラゴンに続け!」

 

忍「了解よ!オープンゲット!」

 

仗助&翔&徐倫「オープンゲット!」

 

分離した各ゲッターチームが次々と穴に突入する。

 

ジョセフ「翔!ネオゲッター2で外壁に穴を開けてくれ!ワシらはそこから突入する!」

 

ネオゲッター2はドリル系の中では唯一の空戦型だ。空中に滞空しながら安定して俺達が突入する穴を開けてくれるだろう。

 

翔「了解した!内部の制圧はまかせるぞ!アーシス!チェンジ!ネオゲッター2!スイッチ・オン!」

 

ネオゲッターチームが合体し、ネオゲッター2になる。

 

翔「ドリルアーム!」

 

ガリガリガリガリ!

 

翔「くっ!固い!」

 

元気「チェンジ!紫電!」

 

2体のゲッター2が俺達を突入させる穴を開ける。

 

翔「落ちるぞ!ゲッター斬!紫電は空戦型ではない!」

 

徐倫「ストーン・フリー!」

 

紫電から糸が伸び、ネオゲッター2の足に巻き付ける。

考えるなぁ、幼徐倫。後で弄くってやろう。

 

徐倫「何か……助けたくなくなって来た……忍おじちゃん!小さな穴が空いたよ!お願い!」

 

忍「あちしはまだ三十代よ!離れなさい!」

 

元気&翔「オープンゲット!」

 

2体のゲットマシンが離脱すると、今度は忍さんのブラックゲッター1が躍り出た。

 

忍「ゲッタービーム!」

 

忍さんのブラックゲッターの攻撃でゲットマシンが入るくらいの穴が開く!

相変わらず決めるときは決めてくれる。

 

貂蝉「突入よ!アーシス!」

 

ドラゴン号の機首が穴に入り、ハッチが開く。

まずはドラゴン号に乗っている俺からだ!

 

八幡「よっと!ととと………危なねぇ……」

 

案外、風が強くて危うく落ちそうになる。

 

貂蝉「気を付けなさい?DIOちゃん」

 

ウインクするんじゃあない。やる気が削がれる。

貂蝉さんがハッチを閉じ、ドラゴン号が離脱。続いてライガー号が突入し、中からジジイとジョジョが降りてくる。そして無人操縦で離脱したライガー号の次に、ポセイドン号から小町といろはが降りてくる。

これで突入組は全員円盤の中に突入した。

 

八幡「こっちは任せろ!」

 

忍「了解よ!こっちはこっちで空戦型のメカザウルスや戦闘機のドバが出てきたわ!死なないでね!アーシスのみんな!全員で帰るのよ!」

 

各ゲッターが空戦型に合体して応戦に出る。

そっちも無事で………。

 

八幡「こっちもゾロゾロと現れたな」

 

俺はスモークグレネードのピンを抜く。

貂蝉さんはゲットマシンの中に色々と武器を用意してくれていた。

 

ジョセフ「野郎共!覚悟は良いか!」

 

小町「いつでも!」

 

静「どこでも!」

 

いろは「戦闘開始(ロックンロール)!」

 

そこは「俺達は出来ている」じゃね?

 

←To be continued




最終決戦開始です。
今まで空気だったスタンド使い達も佐慈と于吉というボスキャラの登場により、やっと戦闘開始(ロックンロール)です。
一方で各ゲッターチームの戦いも終わってはいません!

それでは次回もよろしくお願いいたします!

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