やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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ゲッターロボ対ゲッターロボG

side比企谷八幡

 

どうもー。最近空気率が半端じゃあない比企谷八幡、一応主人公(笑)です。

 

八幡「メカザウルス(の残骸)だぁぁぁぁ!」

 

爬虫兵「い、いつの間に上にぃぃぃぃ!まるで時間を止められたように一瞬で………」

 

八幡「止めたようにじゃあなくて、実際に止めたんだよぉぉぉ!この間抜けがぁ!ぶっつぶれろォォォ!」

 

爬虫兵「に、逃げろォォォ!」

 

八幡「もう遅い!脱出不可能よぉォォォ!逃げようとしても無駄無駄無駄無駄ぁ!」

 

ズドォォォォォォォン!

更に銀色の波紋疾走(メタルシルバー・オーバードライブ)を加味した無駄無駄ラッシュをぶちかましても良かったが、相手は屍生人じゃあないからやっても意味が無いし、どう考えても死んでるだろう。

それにしても………

 

八幡「どうもヤバそうな雰囲気じゃね?ロボットバトルの方は」

 

あの真ゲッターチックな仗助達のゲッターと相対しているゲッター、あんなのどのメディアでも見たことが無いし、遠目で見た感じだと仗助達のゲッターと互角かそれ以上っぽいよな?

でも、それ以上にヤバいのは忍さん達のブラックゲッターの相手だろう。

 

八幡「何でゲッタードラゴンが恐竜帝国に協力してるのん?」

 

いろは「知ってるんですか?黒いロボットと戦っているロボットを?」

 

八幡「アニメやゲームでな。この世界に来るにあたって予習していたから」

 

元々知っていたって言うのもあるけどね?

 

八幡「けど、旧ゲッターとゲッターGは数字の上ではあそこまで大きな差は無かったはずなんだよなー。あくまでもゲームでのスペックを基準にしてるから、現実での性能差がどれほどの違いがあるのかはわからんが」

 

いろは「旧ゲッター?ゲッターG?」

 

ああ、いろははロボット物に興味が無いからわからんか。

 

八幡「こっちの忍さんが乗っている黒いゲッターのオリジナルは『ゲッターロボ』の主人公機で、あっちの変なマスクをしている機体が『ゲッターロボG』と言う続編の主人公機のゲッタードラゴンね?」

 

いろは「じゃあ、あのゲッターGの方が強いんですか?」

 

八幡「その認識で良い。というか、開発のコンセプトが元々違うからなぁ。旧ゲッターは元々宇宙開発用、ゲッターGは戦闘用として開発された物だから。この世界ではどういう扱いなのかはわからないから断言出来ないけど」

 

これはあくまでも基本世界のゲッターロボの設定だ。もしかしたら真ゲッターチックな仗助達のゲッターを完成型と言っていて、旧ゲッターの事をプロトゲッターと言っている事から、この世界では旧ゲッターの段階から元々戦闘用の可能性が高い。

あの新ゲッターがこっちの旧ゲッターみたいな扱いっぽいし。

 

八幡「ただ、コンセプトの違いから戦闘用のゲッターGの方が強いことは確かだが、あそこまで決定的な差があったわけじゃあ無かったはずだ」

 

それに旧ゲッターがゲッターGの集団相手に無双する世界もあるくらいだしな。

 

八幡「ゲッターGもあったんだな。何で使わなかったんだ?つか、なんでゲッターGが恐竜帝国に奪われてんの?」

 

ヴァレンタイン『ゲッターロボGは元々存在しないらしい』

 

腕の通信機から声が聞こえた。

 

八幡「閣下!?今、どちらに?」

 

ヴァレンタイン『早乙女博士と共に指令所だ。それよりもゲッターロボGの事についてだが、ゲッターGは設計自体はされていたそうだ。ただ、製作中だった新ゲッターに新しいゲッター炉を組み込む事で新ゲッターの方が強くなる事が分かった為、計画は破棄されたとの事だ』

 

ん?

だったらその新ゲッター炉をゲッターGに使えば良かったんじゃね?既に開発中だった新ゲッターで予定出力が出せたなら、ゲッターGなら更なる結果が期待できるだろ。それに、ゲッターGを廃案しておきながら、別の新型を開発しているというのも引っ掛かる……。

まさか………

 

八幡「…………存在しないはずのゲッターGがこの世界にあるということは………」

 

……超機大戦の世界も俺達と同じように平行世界を題材とした物が存在している。

特にそれにより世界を牛耳ろうとした人間は平行世界を放浪しなければならない宿命を背負った罪人として扱われている。

その人間に関わった事により、存在しないはずの物が存在するという現象が発生した話がある。

 

八幡(俺たちだけじゃあない、何か別の平行世界が関わっていると言うことか?)

 

早乙女『いい線を突いているぞ?小僧。コスモゲッターのルーツはお前が考えている通りだ。隼人はあれを参考にコスモゲッター計画を発動しておる。元となったあれ(・・)は既に研究所のはるか地下に封印されておるからな』

 

それって………

 

劉備『それ以上の詮索は止めるべきだわ』

 

なるほど。この世界にとって……いや、全てのゲッターの世界にとってゲッター線は宇宙意思。

それを覗き見る事は……。

ん?ゲッター線の英雄達の姿から見える数字の羅列は…。これは……何かの番号?

030……××○△……これは………

 

八幡「超機大戦の幽霊を名乗る機体のパイロットは言っていたか?これらの世界はフラスコだと……」

 

だとすればフラスコの外から見ている者がいる。それこそが………

 

八幡「とあるホラー映画の原作ではフラスコの外側に出た存在がいたな…尻尾を掴んだぞ、レクイエム…」

 

俺はニヤリと笑う。

次に調べる事はわかった。この世界にやって来た甲斐があるってものだ。だが………

 

八幡「取り敢えず………さしあたってやることは1つだな……」

 

静「そうだね………ジョースター十八番!」

 

ジョセフ「逃げるんだよォォォ!」

 

一目散に逃げ始める俺達。や、だって真ゲッタークラス(ブラックゲッター除く)同士のゲッターバトルが2つ同時に同時に発生だよ?

絶対にヤバいだろ!

 

 

side神隼人

BGM「ゲッターロボ」

 

とんでも無いことになった……。

まさかゲッタードラゴンが敵として現れるなんて考えてもみなかった……。

それも、ただのゲッタードラゴンじゃない。新ゲッターと同じパワーかそれ以上だ……。

 

忍「ゲッタートマホーク!」

 

ニオン「ダブルトマホーク!」

 

ガキィィィィィィン!

忍が操るゲッター1のトマホークをドラゴンのトマホークが受け止める。両手で殴りかかるゲッター1のトマホークを片手で……だ。

やはりこのドラゴンはゲッターGプランのゲッタードラゴンよりもパワーが強い!

 

隼人「忍!もう一本が来るぞ!」

 

忍「分かってるわよ!」

 

忍はパワー勝負では分が悪いと即座に判断し、敢えて押し負けて吹き飛ばされる。そうすることで相手の間合いから遠退き、反対側のトマホークの餌食になることを避けたようだ。

 

ニオン「ダブルトマホーク!ブーメラン!」

 

間合いが離れたところを追撃とばかりにトマホークを投げてくるドラゴン。

 

忍「ゲッターマシンガン!」

 

プロトゲッターにはないブラックゲッターのマシンガンでトマホークを迎撃する忍。

そんなもので撃ち落とせるものではないが、狙いを逸らすことには成功し、2本のトマホークは地面に突き刺さる。

 

忍「お返しよ!ゲッタービーム!」

 

ブラックゲッターの最大の攻撃、ゲッタービームを発射するが……。

 

ニオン「バカめ!至近距離で食らっても無傷だった攻撃が通用するか!ゲッタービーム!」

 

ドラゴンの額が光り、こちらの直撃コースでビームが飛んで来る。

 

忍「オープンゲット!」

 

避けられないと判断した忍はブラックゲッターを分離させ、ビームを回避する。

く…………!

 

弁慶「パワー負けするならば、ゲッター3の出番だぜ。代われ、忍!チェンジ、ゲッター3!」

 

いけるのか………今の俺に合体が!

震える手。何より体が萎縮している!

 

弁慶「遅れているぞ!隼人!」

 

隼人「うるさい!お前は自分の心配をしていろ!」

 

大丈夫なのはわかっている!

弁慶を怒鳴りつつも、その実は自分を叱咤し、俺は何とかジャガー号をイーグル号の下へと持っていく。

ゲッター3の下半身はジャガー号だからな。

 

コーウェン「バカめ!見せてあげよう。スティンガー君!」

 

スティンガー「そ、そうだね。コーウェン君!」

 

コーウェン「チェンジ!ポセイドン!スイッチ・オン!」

 

ドラゴンからポセイドンに変形させ、ゲッター3を迎え撃たんとするコーウェン。

ん?……こいつら……。

 

弁慶「つかめ!ゲッターアーム!」

 

コーウェン「フィンガーネット!」

 

弁慶は大雪山おろしをやろうと腕を伸ばしてポセイドンを掴もうとするが、ポセイドンの手からワイヤーが伸びてゲッター3の腕を絡める。

そのまま力比べを始める2機。

意外なことに、パワー負けするはずのゲッター3はポセイドンとパワーで互角に渡りあっていた。

 

弁慶「みちるさんから大雪山おろしを教わる時に色々と言われたな。柔道というのは力だけで投げる物じゃないとよ。確かにブラックゲッターはそのゲッターに比べてパワーじゃ劣るが、力の使い方は俺の方が上手いようだな」

 

そうだ弁慶。

ブラックゲッターじゃ、そのゲッターGにはパワーもスピードも劣る。けど、操縦技術ではお前の方が上だ。そのまま大雪山おろしを……

待てよ?ゲッターポセイドンには!

 

隼人「弁慶!腕を捨てでも離れろ!」

 

コーウェン「もう遅い!ゲッターサイクロン!」

 

忘れていた!ポセイドンにはゲッター3にはないゲッターサイクロンがあったことを!

ポセイドンの首回りのブリンガーが回転し、ドリルストームのような旋風がゲッター3を襲う。

 

忍&弁慶&隼人「うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

旋風に飲まれ、持ち上げられるブラックゲッター。

そこにポセイドンが巻き付けたワイヤーを使い、力任せにブラックゲッターを投げる。

 

コーウェン「大雪山おろしを食らうのはそっちだった!ブラックゲッター!」

 

ぐしゃぁぁぁぁぁん!

地面に叩きつけられるブラックゲッター。

 

忍「な………何が大雪山おろしよ!ただ単に力任せに投げただけじゃない!」

 

これが本当に大雪山おろしだったならば、今頃は俺達もろともブラックゲッターは潰されていただろう。

だが、大雪山おろしじゃなかったにしても、受けたダメージは小さくない。

機体そのものよりも旋風によってシェイクされた俺達自身がだ。

 

コーウェン「スティンガー君!君の出番だ!」

 

スティンガー「う、うん!チェンジライガー!スイッチ・オン!」

 

弁慶「くっ!オープンゲット!」

 

忍「任せるわ!隼人!」

 

弁慶「無理だ忍!隼人は戦えん!ゲッター1だ!」

 

くそ……情けない事だが俺は………。

 

忍「………いいわ。チェンジゲッター1!」

 

ゲッター1に変形し、無理矢理ライガーに挑む忍。

だが、ゲッター2だとてライガーのスピードには勝てない。

 

スティンガー「マッハスペシャル!」

 

忍「く……無理よ!ゲッター1でこのスピードを相手にするのは!」

 

分身を作りながらマッハでゲッター1をなぶってくるライガー。

 

スティンガー「チェーンアタック!」

 

ネオゲッター1のようにチェーンで繋がったライガーの拳がヒットし、地面にダウンするブラックゲッター。

 

ニオン「他愛のない。かつては我々を苦しめたゲッターロボ。だが、それはこちらがゲッターロボを持っていなかっただけの話だ。同じゲッターロボ同士ならば負けはしない!」

 

コーウェン「更に乗っているのは初代ゲッターチームの我々だ!そうだよね?スティンガー君!」

 

スティンガー「う、うん!ゲッターGに僕達!ブラックゲッターに負けるはずがないよね?コーウェン君!」

 

何が………初代ゲッターチームだ!

くそ………俺が戦えたら………。

 

忍「隼人。あんた、体は……怪我は治っているはずよ。問題があるのは心の方ね?」

 

なるほど。

この忍はただ歳を取ってきただけの忍じゃないな。さっきの戦いかたでわかった。相当の修羅場をくぐっている。

ただの喫茶店のマスターというだけでは無いということか……。初めてのゲッターであそこまで戦えるんだからな。

波乱万丈な人生を送ってきた忍なのなら、俺が持っている問題も見抜くか……。

 

隼人「気が付いていたのか……忍」

 

忍「当たり前じゃないの。何年仗助とダチをやってると思っているの?あんたの怪我は、仗助のクレイジー・ダイヤモンドで治されているはずよ」

 

その通りだ。

武蔵が死に、竜馬が消えたあの日。俺は後遺症が残る大怪我を負っていた。二度とゲッターに乗ることが出来ないほどの大怪我をな。

だが、ブラックゲッターのパイロットとして仗助を見つけたあの日、仗助を乗せた状態でブラックイーグルに乗り込んだ俺はブラックゲッター1に合体。だが、古傷でその衝撃に耐えられなかった俺は吐血した。

それを見た仗助は、見えない何かを使った。

アーシスの連中も使う、スタンドという未知の力で古傷ごと俺を治した。だから今の俺は、ゲッター2を扱う体の障害は無くなっている。

あるのは心の問題だけだ。俺はゲッターを恐れている。

コクピットに座ってからずっと手の震えが止まらない。

 

ヴァレンタイン『無茶を言うものじゃあない。忍君』

 

アーシスの総司令から通信が入る。

 

ヴァレンタイン『神隼人がそうなってもおかしくはない。別の世界では流竜馬だとてそうなってしまったのだ』

 

竜馬が……だと?

とても信じられなかった。あの竜馬が俺と同じようにコクピット恐怖症に陥るなんて想像も付かない。

 

ヴァレンタイン『この世界と同じように恐竜帝国が復活した世界の事だ。巴武蔵がゲッター炉を自爆させ、ニューヨークの町ごと恐竜帝国を道連れにした時、流竜馬は真ゲッターというゲッターの中でゲッターのただ錯乱していた。その後、流竜馬は引退し、二度とゲッターのパイロットをすることなく消息を経った』

 

信じられん。あの竜馬が………。

 

ヴァレンタイン『流竜馬ですらそうだったのだ。神隼人君とて………』

 

隼人「…………ふふふふ…………」

 

そうか。竜馬ですら………か。

だったら………。

 

隼人「オープンゲット!」

 

忍「隼人!?」

 

隼人「竜馬が出来なかったから仕方がない……だと?なめるなスタンド使い!」

 

この神隼人は流竜馬よりも下。流竜馬が出来なければ神隼人も出来なくて当たり前。ファニー・ヴァレンタインはそう言いやがった。

あの時とは立場が変わっても、俺は今でも竜馬はライバルだと思っている。

 

隼人「神隼人が竜馬よりも劣っていると思われるのは心外だ!」

 

世界が違うだろうが……それでも……

 

隼人「俺はその竜馬が出来なかった事を乗り越え、そして竜馬の上を行く!悔しかったら戻ってきて俺を超えて見せろ!竜馬ぁ!」

 

竜馬『言ってくれるじゃねぇか!でけぇ口を叩きやがったんだ!コーウェンとスティンガー、そしてそのトカゲ野郎のゲッターGをぶっ殺してみやがれ!隼人!』

 

竜馬?

一瞬だけ、白いコートを着た仗助に似た男と、ジョセフ・ジョースターさんと共にいる竜馬の姿が見えた気がした。

 

隼人「コーウェンとスティンガー!開発チームと戦闘チームの違いと言うものを見せてやる!遅れるなよ!弁慶、忍!」

 

戦いにおける年季の違いという奴だ!

 

忍「良いわ!やっちゃいなさい!隼人!」

 

弁慶「それでこそ隼人だ!」

 

隼人「チェンジ!ゲッター2!ゲッタービジョン!」

 

スティンガー「まだ分からないのかい?ライガーのスピードに勝てるわけが無いということを!」

 

ふ………吹っ切れてしまえばなんという事はない。あれほど震えていた手が嘘のように止まっている。

何なら忍よりもブラックゲッター2の力を引き出して見せる。

やはり俺も竜馬の事は笑えんな。歳をとり、取り繕っていても、結局は同じ穴のむじなか……。

確かにゲッター2はライガーよりも下だ。基本スペックはな。だが……

 

隼人「ライガーは確かにゲッター2よりも上だろう。だが、肝心のパイロットはどうだろうな?お前自身が音速を超えた戦いに付いて来れるわけではあるまい!ドリルハリケーン!」

 

ポセイドンでの力比べを見ていた時に思っていた。ドラゴンのパイロットはともかく、コーウェンとスティンガーは、所詮は開発チーム。純粋なゲッターのパイロットとして戦ってきたわけじゃない。

音速の速さの中で、誰よりもゲッター2の力を引き出せるのは俺だ!

経験の差と、腕の差による違い。

ゲッター2系というのは何よりも腕の差が如実に現れる。この俺を相手にしてスティンガーごときがライガーで勝てるわけがない。

今度はスピードに振り回されているスティンガーのライガーが、俺のゲッター2に翻弄される形になっていた。

 

隼人「これが開発チームと戦闘チームの差だ!コーウェン!スティンガー!」

 

コーウェン「ぬぐ………生意気な!ニオン!スティンガー!チェンジだ!」

 

スティンガー「う、うん!オープンゲット!」

 

ライガーが分離し、俺のスピードから逃れる。

 

隼人「言っただろう!開発チームと戦闘チームの差を思い知れ!オープンゲット!」

 

6機のゲットマシンがドッグファイトを繰り広げながら合体をするべく集まる。

 

ニオン「チェンジ!ドラゴン!スイッチ……」

 

忍「あちし達の勝ちよ!チェンジ!ゲッター1!スイッチ・オン!」

 

ドラゴンに合体しようとしていたゲッターGは、ドラゴン号とライガー号がドッキングし、最後にポセイドン号とドッキングしようとしていた。その間に……俺達のブラックジャガー号とベアー号がドッキングして割り込み、最後に忍のイーグル号がドッキングしてゲッター1に合体。

 

忍「逆にあちしがフォローされたわね?隼人」

 

隼人「年季の違いと言っただろう?」

 

弁慶「伊達に竜馬や隼人に付き合わされちゃいなかったんでな。目を瞑っていたってこいつらの合体よりも正確に素早く出来るようになっちまったよ」

 

先に合体をしたゲッター1が、上半身だけのドラゴンを持ち上げ、合体出来なかったポセイドンを踏みつけて合体を阻止する。

最初のオープンゲットで気が付いた。こいつらが操るゲットマシンの分離合体の不馴れさに。付け入る隙があるとすれば、合体するその瞬間こそが狙い目だと。

 

スティンガー「だ、脱出だ!覚えてろ!ゲッターチーム!覚えてろ!神隼人!車弁慶!そして藤崎忍!」

 

コーウェン「東方仗助!宮内れんげ!いつの日か必ず!」

 

ニオン「まて!逃げるな!最後まで戦え!」

 

グシャアアアア!

ゲッターGは確かにブラックゲッターよりも強くて頑丈だ。ただし、それは合体出来れば………だ。

合体する前のゲットマシンならば、それほど丈夫ではない。忍はポセイドン号を完全に踏み潰す。

コーウェンとスティンガーには逃げられたようだが…。

 

忍「終わりよ、ゲッタードラゴン!いくら丈夫でも、そのむき出しの連結部分はどうかしら?」

 

ニオン「ドラコンが負けるなんて、何かの間違いだ…プロトゲッターにドラコンが負けるはずがない!」

 

忍「個人的には嫌いだけど……仗助の父親、ジョセフ・ジョースターさんがジョースター家の家訓にした言葉をあんたに贈るわ」

 

仗助があの爺さんの息子とはな。そしてこの忍はジョセフ爺さんの事が嫌いのようだ。

 

忍「相手が勝ち誇った時、そいつは既に敗北しているのよ。戦いの年季、神隼人と車弁慶を侮ったあんた達に」

 

ふ………さっきは苦言を言ってくれた癖に、調子が良い。

 

忍「ここでゲッタービームといきたい所だけど、その強力なゲッター炉を暴走させる訳には行かないわ。仗助の親友の力を使うわよ!チェンジ億泰!ザ・ハンド!隼人!ドラゴンのゲッター炉の位置はわかる!?」

 

忍が変身し、ソフトモヒカンの男になる。これは仗助の写真立てに写っている……

 

隼人「データを転送する!何をやるつもりだ!」

 

忍(億泰)「スタンドを使うのよ!」

 

ガォォォォォォン!

 

スタンド使いじゃない俺にはスタンドが見えない。

しかし、気が付くとドラゴンのゲッター炉が収められている付近がごっそりと消えて無くなっていた。

このドラゴンのゲッター炉が失われるのは勿体ない気がするが、暴走した場合はプロトゲッターの時と……武蔵がやったゲッター炉の自爆の比ではない。

元々無かった物と考えることにしよう。

 

ニオン「動け!ドラゴン!何故動かん!」

 

動力であるゲッター炉を失ったんだ。

このゲッタードラゴンは既に鋼鉄の棺桶に過ぎない。

 

忍「アディオスよ………ゲッタードラゴン!ゲッタービーム!」

 

ニオン「うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

チュドォォォォォォォォォン!

 

強化型ゲッタードラゴン改…大破

ニオン…死亡

コーウェン…逃亡

スティンガー…逃亡

 

隼人「ふぅ……シャインスパークを使われずに済んで良かったと言うべきだな」

 

忍「シャインスパーク?」

 

隼人「ゲッタードラゴンの最大の武器だ」

 

弁慶「それは………ぞっとするな………」

 

もっとも、シャインスパークは三人が同時にペダルを踏み込む必要がある。

あの三人がそこまで息を合わせる事が出来ていたのならば、こんな負け方をしていなかっただろう。

 

隼人「まだ戦いは終わっていない。いくぞ、弁慶。忍」

 

決着を付けるぞ。恐竜帝国。

 

←To be continued




神隼人
「真ゲッターロボ対ネオゲッター」における神隼人に設定を似せました。
ネオゲッターの隼人は古傷が原因で、合体及び戦闘の衝撃に耐えることが出来ず、無理をすれば前述通り吐血します。
竜馬のようにコクピット恐怖症になっている訳では無いので、ゲットマシンの操縦自体は出来るのですが。


それでは次回もよろしくお願いいたします。

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