side比企谷八幡
八幡「無駄無駄無駄無駄ぁ!」
フル装備をしている爬虫人類達を殴り、フルフェイスを剥ぎ取る。
これだけゲッター線が充満しているこの町で、フルフェイスを剥がされるのは……。
爬虫兵「ガアアアア!」
八幡「地獄の攻め苦だろうよ。お前らにとってはな」
太陽の光を浴びた屍生人のように溶けていく爬虫人類。本当に色々と共通点が多すぎだろ。
爬虫兵「バカな……人間が生身で我らの力を上回るなんて……」
八幡「残念ながら、初めてじゃあない。流竜馬もこのくらいの事はやってのけたからな」
身体能力は流竜馬は俺以上かもな。なんせ俺は波紋の力でドーピングしているわけだし。一文字號も地下格闘場に乱入してきた爬虫人類を生身で倒してるんだったか?
爬虫兵「人間めぇ!」
複数で押し潰そうってか?甘いんだよ。
八幡「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!無駄ぁ!」
本来ならばこのゲッター線の中でスタンドは使いたくないところだ。それどころか生身でもいたくないまである。
いつザ・ジェムストーンがザ・ジュエルに変質するかわかったものじゃあない。
だが、不思議とザ・ジュエルに変質しない確信があった。今、この戦い限りの場合のみ、ゲッター線の意志がザ・ジュエル化を防いでくれている。
何故だかそんな気がしてならない。
八幡(仗助に語りかけた三國志の英雄のお陰か?)
一体三國志の英傑達と仗助や忍さん達の間にどんな因果があるのかはわからないが……。ありがたい。
八幡「お前らみたいな奴等は、屍生人を相手に何度も倒してきた」
これならアイツの屍生人の方が何百倍も手応えがある。
あれは一人一人が本気で相手にしないとまずいレベルだからな。
それに比べたら……
八幡「まぁ、そこまで手応えのあるやつがいるならば、大半はあっちにいるだろうけどなぁ!」
有能な戦士ならば、有人メカザウルスとかに乗っているだろう。
静「ったく、どういう操縦方法をしてるんだろうね?ゲッターロボってさ」
まったくだ。操縦悍でどうやって制御しているのやら。
これはモビルスーツとかロボットもの全般に言える。
GガンダムやフルメタのASのようなパイロットの動きを拾って動くのならばともかく(それでもバーニアダッシュとか空中を飛ぶとかには色々と物申したい)、操縦悍でどうやってああも自分の体のように自由に動かすことが出来るのか……。
アイツの世界のアレだってツッコミ所がいっぱいあったってのに、ゲッターロボの世界はそれ以上にツッコミ所がたくさんありすぎる。
小町「トマホークやミサイルがどこから現れるの?とか、そもそも戦闘機のゲットマシンが連結してどうやったらあんな複雑な変形ができるの?とか」
いろは「ゲッター線の不思議パワーのお陰とは言っても、どんな形状記憶合金を使えばあんなになるのか本当に疑問ですよね?」
ジョセフ「つうよりはじゃ、あんなサイズの人型兵器が歩いたりジャンプしたりしたら、自重で潰れるわい」
普通に空中分解するよね?
あの世界での兵器だってあのサイズでもあんな高機動は無理だろうに………。
八幡「……俺は考えるのをやめるぞー!ジョジョぉぉぉぉぉぉ!」
静「そうだね………スーパーロボットのその辺りを考えるのは止めよう。スーパーは不思議パワーが多いし」
あっちのあれはリアル、こっちはスーパー。
比企谷八幡は考えるのを止めた……。
八幡「ま、とっとと終わらすか」
俺達は仕事を終わらせれば良い。
淡々とタスクをこなすだけだ。屍生人……いや、爬虫人類をな。
八幡「最近、ドンパチじゃあフラストレーションが溜まりっぱなしだったからなぁ」
特に閣下の事でこっちは色々とムカついている。
八幡「覚悟は出来てるよな?人間の生活を蹂躙しに来たということは、逆に自分達が蹂躙される覚悟を常に持っているんだよな?」
いろは「わたしも力を貸したくなったんですよ。本来なら無関係の忍さんやゲッターの世界の人達がウルフスを倒してくれたお礼に」
小町「これは爬虫人類とこの世界の人類の存在の存続をかけた戦いだよ。だったら小町達は勝たなくちゃならない!引き分けはない!」
静「違う世界とはいえ、お兄ちゃんはお兄ちゃん。お兄ちゃんの敵は私の敵!ぶっ殺してやる。恐竜帝国!」
ジョセフ「ここじゃここ!ここにも爬虫人類と生身で戦える者がいることを忘れないで欲しいんじゃよぉ!アーシス!スクランブルじゃ!」
お前らはお前らで思う存分にやれ。ゲッターチーム。
モブならモブらしく、そして奉仕部らしく、地上の小魚掃除は俺達で受け持つ。
ゲッターチームは大物を釣れ!
side東方仗助
(BGM…DRAGON)
ラドラ「新ゲッターロボだと?そのパワーは……」
仗助「このゲッターをプロトゲッターと同じと思うんじゃあねぇぞ?トカゲ野郎」
行けるぜ。このゲッターならやれる。
シミュレーションじゃあ隼人さんが開発しているゲッターのスペックで訓練していたしよぉ、体の方もそれに合わせていたしよぉ。
この新ゲッターくれぇの出力なら何とか制御できるぜ。
れんげ「仗助おじちゃん。カベチョロはうちが倒すん」
珍しくれんげが怒ってやがる。
あと、相変わらず独特のネーミングセンスだよな。
研究所の近くに住んでいる野生の狸は「具」とか名付けてるしよぉ。
若忍「でもれんちょん。ゲッター3じゃメカザウルス・シグは相性悪いわよ?改造されているみたいだし」
仗助「だったらよう、こっちで羽をもいじまえば良いんだよなぁ?行くぜ!ゲッター1!」
飛翔しているメカザウルス・シグ改に向けてゲッター1を突進させる。
すげぇパワーだ………ブラックゲッターの比じゃあねぇぜ!
ラドラ「は、速い!これがゲッター1のスピードか!」
仗助「今までのゲッターはプロトタイプ!これが本当のゲッターだぜ!ダブルトマホーク!ドラララララララララララァ!」
俺はダブルトマホークでメカザウルス・シグ改の翼をすれ違い様に切り裂き………
仗助「ドラァ!ゲッターレザー!」
背面のブースターも腕のゲッターレザーで潰す。
若忍「次はあちしよ!仗助!」
仗助「おうよ!グレートにぶちかませよ!?忍!オープンゲット!」
分離する俺達のゲッター。
若忍「煙幕代わりよ!ジャガーミサイル!」
合体の隙を狙われたらたまらねぇからなぁ。さっきのブラックゲッターはそこを狙われた。竜馬さんを苦戦させたキャプテン・ラドラならば新ゲッターの合体に合わせた攻撃をやってくる可能性があるからよぉ。忍は小型ミサイルの爆発をシグ改に命中させてゲットマシンを見失わせた訳だな。
若忍「チェンジ!ゲッター2!スイッチオン!ドリルストーム!」
忍はドリルの回転で発生したドリルの竜巻でシグ改をぐるぐると回す。
若忍「れんちょんを痛め付けてくれたお礼よ!二度と合体の隙を狙わせないわ!ゲッタードリル!」
叩きつけられ、ふらふらのところを狙い、忍はシグ改の頭部をドリルを刺す。
プロトタイプと違って、より鋭くなったゲッタードリルは、難なくシグ改の頭を貫いた。
グレート。これでシグ改のモニターは死んだぜ!
仗助「確実に仕留めろよ!れんげ!」
若忍「決めちゃいなさい!れんちょん!オープンゲット!」
れんげ「ありがとなんなー。仗助、しのぶん。うち、このゲッターなら出来る新しい技を考えたん。チェンジゲッター3。スイッチオンなん!」
プロトタイプとは違い、両足っぽくなったゲッター3のキャタピラーでシグ改に突進するれんげ。
れんげ「ゲッターパンチ。そして……」
ゲッター3の腕を伸ばし、がっかりと掴む。
れんげ「新ゲッター3のパワーで……大雪山おろし!」
いつもの大雪山おろし。けどよぉ、パワーが違うんだぜ?この新ゲッターはよぉ!
れんげ「これで真上にとばすんなー」
れんげが真上に放り投げる。そこからがいつもと違った。
れんげ「ゲッターミサイル&ミサイルストーム!散々やってくれたお礼なん。受け取って欲しいん!」
肩から発射されるミサイルと同時に、この新ゲッターには脚からもミサイルを発射できるミサイルストームがある。それを惜しみ無くれんげは発射する。
ラドラ「この俺が……キャプテン・ラドラがぁぁぁ!これは脅威だ……我々の切り札と同じパワーがこのゲッターには……帝王ゴールと恐竜帝国に……栄光あれぇぇぇぇぇぇ!」
チュドォォォォォォォン!
れんげ「天魔伏滅。名付けて、大雪山おろし・二段返し」
グレート……下手したらゲッタービーム並に威力があるじゃあねぇかよ。
ホントにこいつ、小学1年生かぁ?
何て技を考え付くんだよ……。
あと、天魔伏滅なんて難しい言葉をよく知ってるな?
確かに今の「大雪山おろし・二段返し」はこれまでのゲッターじゃあミサイルの量が不足して出来ねぇ。
新ゲッターで初めて出来る技だぜ。
仗助「後は徐倫が相手をしている無敵戦艦ダイと空に浮かんでいるあのデカブツだけだなぁ。なぁ忍よぉ、どっちだと思う?ゴールがいるのはよぉ」
ブラックゲッターの方も粗方の敵は倒したみてぇだしよぉ。流石は忍だぜ。
若忍「あっちの空中円盤だと思うわ」
俺もそう思うぜ。あれから出されている気体が空を覆い始めて太陽やゲッター線から爬虫人類を守っていやがる。
帝王ゴールは間違いなくあっちにいる。
仗助「だよなぁ?徐倫!ダイの方は押さえられるか!」
徐倫「任せてよ!こんなの、ゲッター斬で十分よ!」
仗助「あのデカブツを落としたらよぉ、そっちに加勢すっからよぉ!行くぜ!ブラックゲッター!」
忍「ええ!行くわよ!隼人、弁慶!」
新ゲッターとブラックゲッターはデカブツへと向かって飛翔する。
…………が。
バリリリリリリ!
隼人「電磁バリアだと!?」
仗助「くぅ!これじゃあ近付けねぇじゃあねぇかよ!ブラックゲッター!ゲッタービームだ!」
忍「オッケーよ!」
仗助&忍「ダブル……ゲッタービーム!」
2体のゲッタービームならば………。
仗助「き、効いてねぇ!」
隼人「バカな!こんな電磁バリアを恐竜帝国が作っていたなんて聞いてないぞ!」
くそっ!
ゲッター2のドリルならば………
隼人「ゲッターチーム!気を付けろ!何かが出てきたぞ!」
あ?
見るとオーパーツから戦闘機のような物が出てきやがった。
また恐竜戦闘機か?にしては統一性がねぇし、色もまちまちだ。
仗助「あれはどちらかと言えばゲットマシンに似てるっていうかよぉ………」
隼人「似てると言うものじゃない!正真正銘ゲットマシンだ!バカな!何故恐竜帝国がゲットマシンを!片方はドラゴン号!あのオーパーツのゲットマシンだと!」
ニオン「チェンジ、ドラゴン!スイッチオン!」
バット将軍「チェンジ、ザウルス1!スイッチオン!」
恐竜帝国のゲットマシンが合体し、似たような顔をしたゲッターになる。
ゲッターザウルスと呼ばれた恐竜にマスクを付けたようなゲッターが新ゲッターに、ドラゴンと呼ばれたゲッターがブラックゲッターに組み付いて来やがった!
なんだこのパワーは!
俺達のゲッターと同じかそれ以上だと!?
承太郎さんのスタープラチナと力比べをしている気分だぜ!
忍「く……パワーが段違いじゃないのよ!」
向こうの忍が苦悶の声を上げる。
くそっ!向こうのゲッタードラゴンとやらも新ゲッターと同じパワーがあるのかよ!
ブラックゲッターじゃあ新ゲッタークラスと相手をするのはきついぜ!
仗助「やろう!」
俺は無理矢理ゲッターザウルスを蹴り剥がし、何とか地面スレスレでオープンゲットする。
仗助「ブラックゲッター!」
忍「ゲッタービーム!」
ブラックゲッターもゲッタービームを射って引き剥がし、同じようにオープンゲット。
あぶねぇ………新ゲッタークラスのパワーで地面に叩きつけられていたら、ブラックゲッターじゃあ1発でスクラップだぜ。
それに、あのゲッタードラゴン……ゲッタービームを至近距離で直撃したはずなのに、全然効いているように見えねぇ………。
コーウェン「本来のゲッタードラゴンよりも丈夫なようだね?スティンガー君」
スティンガー「そ、そうだね、コーウェン君。本来のゲッタードラゴンだったら、流石にダメージを受けていたね」
ニオン「ゴール様に感謝するんだな。ゲッターザウルスと共に埋まっていたオーパーツゲッターを改造されたのはゴール様なのだからな……」
side神隼人
弁慶「その声は……コーウェンとスティンガー!恐竜帝国はインベーダーと手を組んだのか!そのゲッターはどこで手に入れた!」
隼人「バカな……ゲッタードラゴンは存在しないはずのゲッターだ!」
弁慶「存在しないゲッターだと?どういうことだ?」
隼人「設計だけは存在していた……だが、ゲッターG計画はコスモゲッター計画にシフトされ、造られていなかった……それに、見た目こそゲッターG計画のゲッタードラゴンだが、あんなパワーはない」
怪我をしていたことから裏方に徹し、開発にも参加していたからわかる。ゲッタードラゴンは新ゲッターよりも劣るスペックのはずだ。
このゲッタードラゴンは……一体……。
←To be continued
ゲッター対ゲッターの戦いとなります。
新ゲッター対ゲッターザウルス
ブラックゲッター対強化型ゲッタードラゴン改
八幡「主人公の俺らが完全に空気じゃね?」
…………………
ゲッターザウルス
竜馬の子供、流拓馬が主人公の「ゲッターロボアーク」に登場した恐竜帝国が開発したゲッターロボ。
ゲッターロボの技術とメカザウルスの技術が融合したゲッターで、スペックはアークに匹敵する。
アークは真ゲッターと同等か少し上。
今回の闘いは、スペックの上では真ゲッター対真ゲッターという形になる。
アークの世界での未来恐竜帝国は人類と休戦し、共通の敵である宇宙からの侵略者(百鬼帝国もそいつらの尖兵だったらしい)と戦うために手を結んでいる為、アークにおけるゲッターザウルスは味方だった。
強化型ゲッターG改
恐竜帝国の地竜一族、ニオン(ネオゲッターではプロトゲッターに乗り込み、真ゲッターと戦ったキャラ)、コーウェン、スティンガーが乗っているゲッターG。
チャンゲで登場した量産型や、ただのゲッターGではなく、真ゲッターのゲッター炉を取り込んだゲッタードラゴン。
設定的には「スーパーロボット大戦α外伝」の隠し機体として登場した強化型ゲッターG(敵の真ゲッターを撃墜した場合のバージョン)に近い。
オーパーツとして発掘されたゲッタードラゴンを、恐竜帝国がゲッターザウルスの技術を使って爬虫人類でも操縦出来るように改造されている。
ゲッターGと言いつつも、こちらも真ゲッタークラスのスペックを持っている。
ブラックゲッターが旧ゲッターのスペックなので、旧ゲッター対真ゲッターというかなり不利な対決カードである。
神隼人
ネオゲッターロボの設定とアークの設定を足して2で割った神隼人。
怪我が元で、ゲットマシンは操縦できても合体や戦闘には耐えられない体だったが、それは解消されている。
それでは次回もよろしくお願いいたします。