side比企谷八幡
雪ノ下の選挙に関しては驚くほど順調だった。
葉山を応援演説に立たせたこともかなりの効果だっただろう。
元々信任投票故によほどの事がない限りは大丈夫だと思う。つうか、そのよほどの事の懸念事項が普段からつるむことになった俺達性悪コンビというのが救いのないところであるが。
ちなみにだが、雪ノ下を指示する応援アカウントにアーシス総武高校組(現職のめぐり先輩を除く)の応援アカウントをそれぞれ組んだ訳なのだが………。
多数得票……雪ノ下本人、葉山、三浦、由比ヶ浜、相模、名前だけ借りた泉(覚えてる?)
そこそこ得票……海老名、戸部、戸塚、川崎、いろは、何故か小町
絶望的な得票……俺、ジョジョ、材木座
八幡&静「解せぬ!」
雪乃「そうかしら?普段が普段なのだから、当然の結果なのだと思うのだけれど………あなた達は生徒会長はおろか、役員ですら絶望的なのね」
嘘だぁ?ここまでだったの?俺達が生徒会に関わったらヤバイという認識はここまでだったか!?
雪乃「文化祭の大粛清や体育祭の件でわかるのではないかしら?」
記憶にございません。
材木座「我は!?何故我はここまで低いのだ!」
雪乃「単純に材木座君は知名度の問題だと思うわ」
材木座「解せぬ!我は体育祭では活躍したはずだ!我の作戦で棒倒しは勝てたのであろう!」
雪乃「あれは泉くんのカリスマがあってこそなのだもの。あの時の赤組の士気は全て泉くんあってこその話だと思うわ」
あー。確かに赤組の代表は泉だったから、印象に残るのは泉になるだろうな。
雪乃「更に分析するのならば、由比ヶ浜さんと交際しているやっかみもあるのではないかしら?由比ヶ浜さんも男子に人気があるのだから」
八幡「あー。確かに見た目ランキングとしては由比ヶ浜の人気はかなり高いわ。つるむのが当たり前になったから気にしなくなったが」
静「あー…………確かに。胸も私より大きいし、確かに見た目ランキングはかなり高かったね」
結衣「ヒッキー、スタッチ。初対面の時、純粋に興味ないとか言ったことを忘れてないからね?有象無象と変わりないとか言ってたの忘れないから!おだてても無駄だからね!?」
や、おだててないから。
下らない事を覚えているなぁ……。
確かに最初は塩対応してたけど。今でもたまに塩対応している気がするけど。
結衣「ヨッシー!あたしはヨッシー一筋だからね!?」
材木座「う、うむ。あ、ありがとう。ゆ、結衣」
はいはい。二人の世界ご馳走さま。だったらこっちも…
八幡「いろは………俺もいろは一筋……」
( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン(直接)
いろは「空気を読まないちゅーは今でも禁止です!」
あ、やっぱり?
ま、いっか。おはようとお休みのちゅーは毎日しているわけだし。
小町「注目なのは生徒会役員だよね?副会長の本牧さん、書記の藤沢さん、会計の……えぇっと」
会計君でよくね?
雪乃「奉仕部のメンバーで生徒会を形成してもらっても良かったと思うのだけれども」
八幡「何でわざわざ関東支部の支部長を降りた後でも仕事に追われねばならん」
静「休職に近い学生最後の1年を楽しませろっつーの」
いろは「わたしもパスでーす。ハチ君達の卒業と同時にわたしもアメリカ勤務が確定しているわけですし、次期生徒会のメンバーに選ばれるのは問題でーす」
小町「小町も出来ればお手伝いしても良かったんですけど、小町も再来年はアメリカですからねー」
まぁ、来年は藤沢が生徒会長になるかもな。しかし、他の役員は立候補があって会長の候補者が不在って…。
雪乃「一色さん?元々はあなたがきっかけだったのだけれども………」
雪ノ下は頭痛を我慢するかのように頭を押さえる。諦めろ雪ノ下。それがスタンド使いだ。
とりあえず、この応援アカウントを見る限りでは雪ノ下の当選はほぼ確実だろう。
三浦「そうなると、後はウルフスっしょ」
沙希「修行は続けてるけど、この短期間じゃあ個人のパワーアップは付け焼き刃だよ」
海老名「戦いはいつも突然起きるわけだし」
戸塚「オロチの立場くらいしかこっちは敵の情報がないもんね」
相模「うちらが今まで倒したハーメルン、マンティコア、ヨハネ、横牛、ケルベロス、ヒュドラとかのウルフスも本体を変えて復活している可能性もあるよね?」
八幡「亥のウルフスもまだ出てきていないな。ちょっとまとめてみるか」
俺は自分のパソコンを立ち上げてプロジェクターに接続。電気を消してスクリーンを下ろし、画面を投影させる。そしてデータをまとめたファイルを起動させる。
静「現在倒しているウルフスは卯のアルミラージ」
八幡「これはジョジョが追い詰め、仗助がとどめを刺したな。戦闘参加メンバーはジョジョ、仗助、雪ノ下、由比ヶ浜、材木座、三浦、海老名、戸塚、川崎、康穂」
静「アクトン・モリオンを使ったね。レクイエムはキツかった……」
アルミラージは自分が展開した固有空間の中で仗助が建物と一体化させ、アンジェロ状態にして倒した。あの固有空間から二度と出てくることは叶わないだろう。
あの時はジョジョがレクイエムを使ったな。
いろは「次に倒したのが修学旅行の時の申の孫悟空ですね?」
小町「あれは京都に移住した平塚先生、お兄ちゃん、由花子さんが追い詰めてジョルノお兄ちゃんがレクイエムを使ってとどめを刺したよね?戦闘参加者はお兄ちゃん、ジョルノ、雪乃さん、結衣さん、葉山さん、南さん、由花子さん、平塚先生」
俺もレクイエムを使ったがな。ザ・ジュエルはきつすぎた。肉体共々魂が砕けるかと思った。
孫悟空はジョルノのゴールド・エクスペリエンス・レクイエムによってディアボロ状態になった。
真実に到達することのない永遠に死に続ける状態に終わりはない。
八幡「次は先週末のダブルデートの時に現れた酉のフェニックス。あいつには長期に渡って苦労したな」
いろは「ほんとですね。本物か偽物かを最初に確かめなければならないというのは本当に人間関係に皹が入りそうで気が滅入りました」
材木座「あれは葉山殿と八幡が追い詰め、空条博士のスター・プラチナ・レクイエムがとどめを刺したのであったな」
戸塚「折本さんと仲町さん、康穂ちゃんの活躍も忘れちゃ駄目だからね?あの二人も戦闘向きじゃあないスタンド能力で頑張ったんだから」
スター・プラチナとザ・ワールドは同じタイプのスタンドだ。だからそのレクイエムの能力も同じく真実の消滅。承太郎によってフェニックスは完全に消滅した。
いろは「そのまま連戦で午のユニコーンを倒しましたね?あの女の敵を……」
静「具体的な戦闘は私とイーハとマーチで、追い詰めた後にお兄ちゃんがとどめを刺したんだっけ?」
俺のラノベが尊い犠牲になってな。
奴は本になって杜王町の導かれし小路に封印された。
倒したウルフスは合計で4つ。
次に一度は撃退したことがあるウルフスだな。
今度は能力つきでまとめてみよう。
材木座「まずは最初に現れたウルフス、子のハーメルンだな」
八幡「最初に現れたのは花火大会の時。直接戦ったのは徐倫、雪ノ下姉妹、由比ヶ浜、めぐり先輩、露伴先生、億泰さん。とどめは材木座が内側から破壊したんだったな。二度目は修学旅行の二日目で、映画村のお化け屋敷で襲撃してきた。直接戦ったのは仗助、ジョジョ、エルメェスさん、由比ヶ浜、相模。とどめを刺したのが相模だったか?」
現場には俺達もいたわけだが、ハーメルンとは直接戦っていないからな。
雪乃「能力は北の方角を示す氷の能力。私のエンジェル・ダストよりも強力だったわ」
相模「ハーメルンという名前の通り、周囲の存在を意のままに操る能力がある」
いろは「そしてペストの能力ですね。あれに関してはわたしのナイチンゲールで無力化してますね」
ハーメルンも撃退しただけだ。ウルフスは普通に殺しただけでは何度も本体を入れ換えて襲ってくる。
小町「二つ目のウルフスは寅のマンティコア。最初に襲撃してきたのは文化祭の話が出てきた時だよね?戦ったのは小町、お兄ちゃん、ジョセフ、ジョジョお姉ちゃん、お姉ちゃん」
静「通称幼なじみーズだね。とどめを刺したのがパパ。次の襲撃が修学旅行の初日、清水寺の胎内洞窟。戦ったのがハッチ、葉山、三浦、海老名、由比ヶ浜で、とどめを刺したのが三浦だったね」
珍しく歴代ジョジョが混じらない戦いだったな。
八幡「俺は戦った内に入るのか?真っ先に再起不能になっただろ」
毒を回さない為に左肩を自分で抉ったな。
ジョルノがいなければ一生左腕が使えなくなるところだった。
三浦「や、あの時ヒキオが毒の尻尾を切り落としたのが大きかったっしょ。で、能力は今言った毒の尻尾」
八幡「水と風を操る能力。単純ゆえに強かったな」
二度もそれでやられたし。
相模「次に横牛。あいつだけは許さない」
相模が乗っ取られたからな。あの時はポルナレフさんがいなければ相模は死んでいた。いまこうしていることが奇跡だとも言える。
静「最初の襲撃は文化祭の準備期間。文実の実行委員長だった相模が乗っ取られてメチャクチャにされたっけ。戦ったのは前哨戦で戸塚、三浦、川崎、康一さん、大志、陽乃さん。で、ポルナレフさんとその体に入った相模、サポートで承太郎おじさんとお兄ちゃんとジョルノ兄さんだね。倒したのが相模。ちなみに私、ハッチ、イーハ、雪ノ下、由比ヶ浜、めぐり先輩はキング・クリムゾンに似た能力で呆気なく再起不能」
相模「自分で自分の体を殺すなんて嫌な体験をしたよね。うち、ジョルノさんがいなければ死んでいたと思うとぞっとする」
沙希「二度目の襲撃は修学旅行の三日目、伏見稲荷神社での襲撃だったね」
いろは「横牛に操られたライフタウンさんの同時襲撃でしたね?」
雪乃「あの時は一色さんが亡くなったと思って肝を冷やしたわ」
俺もあの時は肝を冷やした。
戸塚によって再起不能にされたけど。
結衣「横牛と戦ったのはあたし、空条博士、はるのんさん、ポルナレフさん、さきさき、平塚先生だね。とどめを刺したのが空条博士だったっけ?」
雪乃「能力はキング・クリムゾンのような時を飛ばす能力、ホルモンでマザコンを刺激するスラピー、丑の刻参りの能力」
横牛を相手にする場合は男は相性が悪い。
戸塚と康一さんが操られ、三浦と陽乃さんが再起不能になった。
雪乃「その次に現れたのが未のウルフス、ヨハネだったわね。修学旅行の行きの新幹線の中で襲撃を受けたわ。ジョースター家の乗り物運の悪さをよく理解したわ。直接戦ったのは私、徐倫姉さん、隼人君、材木座君ね。とどめを刺したのが隼人君だったわ」
八幡「あれは葉山がいなければ終わってた。葉山の能力が無ければ全員が眠らされて名古屋で新幹線同士の衝突でアボンだったもんな」
静「ヨハネの能力は羊毛を巡らせて眠らせる能力、柱の一族をも狂わせた呪いの能力、土の能力を使った石化の能力」
本当にあれはヤバかったな。特に柱の一族を狂わせる呪いの能力。全てはそこから始まったと言っても過言じゃあない。
小町「次に出てきたのが修学旅行の二日目、二度目のハーメルンと同時に出てきた辰のヒュドラだね。戦ったのが小町、ジョセフ、沙希さん、戸塚さん、陽乃さん。とどめは小町のルビーレーザーだったけど、実質はジョセフのレクイエムだったね」
沙希「ヒュドラの能力は物質にとりつく能力、バリアの能力、それに波紋を覚えられたのがキツいかな。ヒュドラは正直よく分からない」
ただでさえ小町とタメを張るレベルのパワーに加えて波紋まで使ってくるからな。ヒュドラは少しは話が通じると言うが、結局はウルフス。人類の不倶戴天の敵であることには変わらない。
雪乃「次に戌のケルベロス。竜安寺の枯山水での襲撃だったわね。戦ったのは私、仗助兄さん、ジョルノ兄さん、姉さん、由比ヶ浜さん、エンポリオ君ね。とどめを刺したのはエンポリオ君。能力は強制的にスタンドを引っ込めさせる吠え声、炎を操る能力、狂犬病を発症させる能力」
スタンドを強制的に引っ込めさせる能力は厄介だな。あれはエンポリオと雪ノ下のファインプレイが勝利に導いたと言っても過言じゃあない。
そして………
八幡「嵐山で現れた元雪ノ下家の従業員、都筑の弟、立場のオロチ………戦ったのは俺、仗助、承太郎、徐倫、いろは、小町、ジョジョ、雪ノ下姉妹、由比ヶ浜、材木座、戸塚、三浦、海老名、川崎、相模、葉山、戸部。実質的には承太郎、いろは、海老名、三浦、戸部以外はほとんど即再起不能だったがな。それに、あれは完全に俺達の敗北だった………オロチはレクイエムを警戒して撤退したわけだが、それだって万が一にも奴等の矢を破壊されては困るという理由。やろうと思えばオロチは俺達を全滅させる事が出来た」
オロチだけは別格だ。他のウルフスと一味も二味も違う。
静「能力は炎、水、土、風、氷、雷、光、闇の属性を操る能力。全てのダメージを無力化する脱皮。マイクロブラックホールとマイクロホワイトホールを操る能力。バリアを操る能力。ホント、羅列するだけでも怖いね」
ほんとそれな。で………
八幡「やつらが望むと言われているまだ見ぬウルフス、亥のウルフス。まぁ、最大の能力はなんとなくわかるが……」
三浦「はぁ?それはなんなんよ?」
多分だが………
八幡「恐らくは……退化と進化を操る能力」
奴らが知的生命体を根絶する事が目的であるならば、一番手っ取り早くできるものがあるとするならば……それは……退化させることだ。その条件が何であるかは不明だが………。
八幡「まだ予想の範囲からは抜け出せていないが、スタンドとは何なのか、ウルフスは何なのかを検証することに俺達は最近、心を砕いてきた。その鍵を握っているのが平行世界の忍さんと仗助が握っている」
あの力が………あのエネルギーが……もしかしたら。
←To be continued
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