やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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セカンドステージ

side比企谷八幡

 

八幡「ふん!」

 

ドォォォォォン!

セカンドステージの最後のギミックの重い壁をクリアし………

 

八幡「…………どいてくれませんかね?カマクラさん」

 

カマクラ「フシャアアアアア!」

 

八幡「やっ、フシャアアアアア!じゃあなくてゴールスイッチでくつろがないで欲しいんだけど?」

 

カマクラ「フンッ!」

 

ああ、俺の記録がドンドン加算されていく!余裕でクリアなのにもうすぐタイムアウトになる!

ブーー!

………脱落のブザーが…………

 

小町「えー!お兄ちゃん脱落ぅ!?」

 

後からスタートした小町が(だいぶ後からなのにもう追い付きやがった!もちろん大差で負け)驚いた声で言う。

 

八幡「これ、おまけにしてくれね?かなり余裕があったのに、カマクラがゴールスイッチを占領していて押せなかったんだけど……」

 

小町「うーん。まぁ、元々遊びなんだし、どうせ小町達は公式記録に残らないから良いんじゃない?」

 

まぁ、そうなんだけどね?

YASHICHIも既に公式なスポーツみたいな扱いとされているため、中級以上の波紋の戦士は出場できない。川崎?波紋のつよさはギリギリ初級だけど、既にその技量は中級以上だ。アウトォォォ!

 

静「へっへー。セカンドステージも勝ち。もう逆転かな?ハッチ」

 

八幡「次に見てろよ………」

 

体調とかレクイエムの後遺症とかで色々あるが、事実としてファーストステージもセカンドステージも負けた事は事実。

何を言っても言い訳だ。次の機会に証明するしかない。

 

ジョセフ「おお。カマクラや。ちとどいてくれんかのう?」

 

カマクラ「ナァオ」

 

………やろう、カマクラ……。俺の時は退かないどころか威嚇までしてきたくせにジジイのときはあっさりと退くってどういうことだ。

 

ジョセフ「………なぁ八幡や。カマクラ、しっかりとゴールしたのか?」

 

八幡「……驚く事にな。もっとも、猫の体の構造上スタンドとか波紋を使わないと無理なところとかは大目に見るとして」

 

もうなんなの?このスーパー天才キャット!

俺への態度があれじゃあ無ければ全力で愛でたいまであるんだけど!

 

カマクラ「フンッ!」

 

やっぱりかわいくねぇ!

ジジイ達はステージを降りて一旦休憩に入る。

残りステージはあと3つあるしな。

ん?あと2つの間違いだろ?だって?

いいや、ここには隠されたファイナルステージの後にスペシャルステージがソンザイスル。

そこは多分、俺達しか出来ないステージだ。命の保証も無いしな。

 

陽乃「危なかったぁ!」

 

沙希「くっ…………」

 

ヤバイ。陽乃さんが負けかけてる。

サードステージって確か、力押しよりもややテクニックが物をいうステージだったような気がする。

特に魔の壁が。

やべ、俺も下手したら負ける!

 

陽乃「てりゃあ!」

 

スッ……アヌビス神で斬りかかる陽乃さん。

 

沙希「あたしのテクニックを覚える気?そうまでして勝ちたい?ま、それで雪ノ下さんの気が済むなら良いけどね」

 

陽乃「へぇ………生意気なんだぁ♪」

 

川崎と陽乃はゴールから飛び降り、休憩スペースに戻った。

これはウカウカしてられない。

 

大志「っしゃあ!順位をキープ!」

 

八幡「お疲れさん。伸び率では姉とあまり変わらんぞ」

 

案外ダークホースなのが大志。

元々レベルが上の姉に隠れてはいるが、何気にこいつも上位とのタイムの差を縮めている。

 

大志「よし!このまま姉ちゃんを取り返すッス!」

 

何とも言えん。応援もできんし。

 

仗助「ほいっと!っしゃあ、グレート!新記録だぜ!」

 

八幡「おお、大したモノだな。波紋を使いはじめてそれほど間が無いってのに」

 

仗助「へっ!俺だって波紋を使えばこのくれぇはな!」

 

仗助も波紋を修得する以前からセカンドステージクリアは中々の確率でクリアしている。歴代ジョジョの一人としてのプライドなのか……。

 

承太郎「くっ!またしても仗助に負けたか……俺も歳かな?ヤレヤレだ……」

 

意外と負けず嫌いだな………承太郎。お前も波紋の戦士になれば良いとこまで行くと思うんだが……。意地でもならないからなぁ……コイツ。

 

めぐり「ふぅ………最後の壁、重たすぎだよー。セカンドステージは腕を酷使するからキツかったよー」

 

八幡「でしょうね?」

 

セカンドステージ、サードステージはとにかく腕を使う。特に女性にとってはサードステージよりもセカンドステージの3つの持ち上げる壁の方が難関かも知れない。

 

めぐり「ちょっと休んで来るねー?」

 

八幡「ごゆっくり」

 

休みなしでサードステージは中級以上の波紋の戦士でしか無理だろう。

 

いろは「ギリギリです………タイムアウト寸前でした……」

 

ジョルノ「セカンドステージは僕の勝ちだね」

 

最後の難関の壁だな。あればかりは女性にはキツい。

それでも何とかクリアしてきたのだから大したものだと思う。

何度も言うが、プロの男性アスリートですら難しいのがYASHICHIだ。

お疲れ、いろは。サードステージは頑張………

………

………………

…………………………?

待て。何かを思い出しそうだ。

とても重要な何かを………

何だったかな………ここまで出かかってるんだが。

 

雪乃「ぐ………くくっ……」

 

何だったか思い出せないうちに次の踏破者が来た。

やっぱここ、難しいよな?女性には。

 

三浦「こ………この………」

 

またしても同時!だが、今回ばかりは波紋の有無が明暗を分けた。

 

雪乃「お先に………失礼するわ!」

 

三浦「あっ!ま、待てし!」

 

今回は確実に雪ノ下の勝利。三浦はタッチの差で敗北。でも三浦。いろはを上回っているぞ?

 

雪乃「ハァ……ハァ……ジョルノ兄さんとの差ももう少しよ……一色さんに勝てたのは驚きね………」

 

三浦「だぁ!負けたぁ!」

 

雪乃「三浦さん。あなたのお陰よ。貴女に負けたくない一心で一色さんの記録を超える事ができたわ」

 

三浦「あんたに勝てなきゃいみねーし!サードステージでは勝つ!」

 

や、簡単に言うけど波紋の戦士でもない女性が男子用のセカンドステージをクリアする事自体がかなりすごいって事を理解してますか?

ホント。

だって………

 

材木座「ぬおぉぉぉぉぉ!」

 

材木座、まだ少し重いのが祟ってかセカンドステージ最初で落ちまくっている。

ここまで来たら意地でもスタンドを使わない気だろう。

もっとも、スタンドを使っても使わなくても材木座にはこのステージ最大の難関がある。

水中だ。それも押し戻される水中だ。

あちゃあ……残念だが材木座はここで脱落(リタイア)か。

 

葉山「ぐっ!はぁっ!」

 

お?葉山は踏破だ。しかもセカンドステージは落ちていない。正真正銘のセカンドステージ踏破だな。

 

葉山「ハァ……ハァ……」

 

八幡「お疲れ。記録的には雪ノ下を上回ってたぞ?」

 

葉山「ハァ……ハァ……素直に喜べないな。雪乃ちゃんに勝てたのは最後の壁。男性と女性のハンデだから」

 

八幡「大したものだと思うんだよなー」

 

葉山「ふぅ…ふぅ…コォォォォ」

 

なりたての波紋の戦士では今の葉山のように波紋の呼吸を乱しやすい。それでも乱していない雪ノ下に記録で勝てたのは素直に称賛するべきだろう。

 

葉山「ハハハ。素直に受け止めておくよ。少し休んで来る」

 

おう!お疲れ。

 

徐倫「オラオラオラオラァ!」

 

徐倫が最早歴代ジョジョの意地と根性という風体でゴール。もっとも、タイムアウトだったが、普通ならば徐倫がスタンド無しで踏破できるものではない。

ホントにこの姉貴分の根性には頭が下がる。

俺の性悪のお陰かな?

 

ゴン!

 

徐倫「ハァ……ハァ……ハァ……ぜってーに違う!」

 

流石は徐倫だ。完全に疲れきっていてもツッコミだけは忘れない。そのツッコミ根性に痺れる!憧れる!

いないと困るから今後もよろしくね♪

さて、次の………脱落者は………

 

戸部「べぇぇぇぇぇ!」

 

ドサッ!

うん。身体能力はただの高校サッカー部員の戸部としてはよく頑張った。

だけど、ガチYASHICHI勢でも脱落者が続出するのがセカンドステージ。

手足の疲労が半端ではなく、セカンドステージクリアは難しそうだ。

 

海老名「はろはろ~♪ホモホモしてる~?ヒキタニ君」

 

八幡「なんで涼しい顔して踏破してるの?」

 

海老名「いやいや~、タイムアウトはしたよ~?疲れない程度にゆっくり来ただけだよー」

 

八幡「や、それでも普通はああなるから」

 

俺は脱落した材木座、戸部、康一さんを指差す。

……………康一さんっ!?

擬似とはいえ波紋の戦士の康一さんがここで脱落!?

 

海老名「手足の長さかなー」

 

あ………康一さんには越えられない壁があったわ。

サイドの壁を手足で踏ん張りながら進むコースがあったわ………。

届かなかったんだな……。

康一さん………ブワワ!(´;ω;`)

カマクラはそこを壁キックと爪でクリアしていたのに。

カベチョロでも良かったんですよ?

俺達だとそこは(アクリル板を)壊しちゃうからカベチョロでクリアするし。

………水や油が無ければそこはクリア出来んか。液体なしカベチョロが可能ならヘルクライムピラーもクリア出来るレベルだし。

戸塚も脱落だ。頑張りはしたけれど、ここが限度みたいだ。

あー………流石にファーストステージでは協力して何とかクリア出来た由比ヶ浜と相模もセカンドステージは水のステージは無理だったかー。

彼氏と同じところで脱落とは……。

あの二人の協力プレイは次に何をしてくれるか、ある種の期待をしていたんだけどなー。

いや、脱落した人間も大したものだ。どんな形であれ、ガチYASHICHIコースのセカンドステージまでやって来たんだから!うんうん!

 

いろは「あ、お疲れ様でーす」

 

八幡「ああ。お疲れ」

 

パァン!とハイタッチしてゴールするいろは。

ほんと、普通に涼しい顔でプロアスリートだって踏破が難しいセカンドステージを………

………………

………………………

………………………………!?

 

クルッ!

…………NOTHING♪

 

八幡「…………????」

 

…………あれ?やっぱり疲れてんのか?俺。

いやいやいや、まさかなぁ。

 

←To be continued

 

セカンドステージ成績発表(記録タイム順)

 

1比企谷小町

2ジョセフ・ジョースター

3一色いろは(二度目?)

4静・ジョースター

5比企谷八幡(タイムアウト。カマクラ妨害なし)

6雪ノ下陽乃

7川崎沙希

8川崎大志

9東方仗助

10比企谷カマクラ

11空条承太郎

12城廻めぐり

13ジョルノ・ジョバァーナ

14葉山隼人

15雪ノ下雪乃

16三浦優美子

17一色いろは

18空条徐倫(タイムアウト)

19海老名姫菜(タイムアウト)

 

セカンドステージ脱落者

 

広瀬康一

戸部翔

材木座義輝

戸塚彩加

由比ヶ浜結衣

相模南




はい、今回はここまでです。

波紋の戦士以外でちゃんとクリアしているのは承太郎とジョルノといろはと三浦のみとは………。

それでは次回もよろしくお願いします。

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