やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

647 / 731
ホリィが繋ぐ家族の絆

side空条ホリィ・ジョースター

 

朋子「ありがとうございます。ホリィさん……」

 

ホリィ「もう!ホリィちゃんってば、私達はもう家族なんだから、そんな他人行儀な言葉遣いはダメよ?寂しいわ」

 

朋子「ですが……何とお呼びすれば?」

 

ホリィ「単純にホリィで良いんじゃないかしら?パパのお嫁さんの一人なら、私も娘よね?」

 

朋子「いえ、ホリィさんの方が年上なのでそれはちょっと……」

 

もう!年齢とかそんなの、関係ないのに!

それに歳の事は言わないで欲しいわ?結構気にしているのよ?

 

ホリィ「そうだ!だったらお姉ちゃんで良いわよ?朋子ちゃんになら特別にお姉ちゃんって呼ばせてあげる!」

 

仗助「姉貴……姉貴は俺の姉貴ッスよね?お袋にまで姉貴なんて呼ばせるのは複雑なんッスけど……」

 

ホリィ「あら仗助?ヤキモチかなぁ?大丈夫よ、ちゃんと仗助のお姉ちゃんでもあるから」

 

仗助「そうじゃあ無くて!あー!なんだこの姉貴は!ぐいぐい来るッスねぇ!なぁ義兄さん!」

 

貞夫「そうだな。このおしの強さがホリィの良いところだと俺は思うけどな。それに、俺の事を義兄さんだなんて嬉しいよ。仗助君。実にロックで良い」

 

仗助「だ…ダメだこりゃ……」

 

仗助はがっくりと肩を落とすわ。

 

朋子「ホリィ……姉さん……かぁ。ちょっと複雑だけど、ホリィ姉さんの言うことには逆らえないわね」

 

朋子ちゃんは涙をぬぐいながら、笑顔を見せる。

うん、私が思った通り、朋子ちゃんの笑顔はカワイイ。

 

ホリィ「ねぇ、朋子ちゃん?朋子ちゃんが良ければなんだけど、パパとママに会ってみる気はない?」

 

朋子「いいっ!ジョ、ジョセフとその……奥様にぃ!そ、それはあたしにはちょっと………」

 

ホリィ「大丈夫よぉ。言ったでしょ?私は朋子ちゃんの味方だって。朋子ちゃんならきっと大丈夫!ママに嫌われる人じゃないと思うもの!ね?良いでしょ?妹にも会ってもらいたいし!」

 

朋子「妹?」

 

仗助「姉貴。まだ俺に姉貴がいるッスか?」

 

もう、何言ってるのよ!

 

ホリィ「違うわよ。仗助も会ったことがあるわ。この杜王町であなたとジョセフが拾った静の事よ!」

 

仗助「静?誰だ?拾った……拾った……ってええ!?ま、まさか………あの透明の赤ちゃん?」

 

朋子「どういう事?仗助。まるであんた、ジョセフに会ったことがあるような………」

 

仗助「あ、あはははは……じ、実はお袋……」

 

仗助は朋子ちゃんに杜王町で起きたあらましを伝えた。

何故パパと承太郎が杜王町に来ていたかも説明するにあたって、話さないわけにはいかなかったから。

 

朋子「はぁ………まったく……あんたって奴は勝手にそんな事を………それに、あの時期はやたらとあんたに怪我が多かったのもそういうことだったのね……」

 

朋子ちゃんが仗助を強く睨む。

仗助はばつが悪そうに頬を掻いて「たはは…」と誤魔化し笑いを浮かべていた。

 

ホリィ「朋子ちゃん。仗助を責めないであげて?仗助は仗助なりに朋子ちゃんの事を考えていたんだから…」

 

朋子「わかってますよ。そんな事は。こいつはすぐにキレるくせに根は優しいですから。あたしが怒ってるのはジョセフの事じゃあないのよ!あんたがそんな危険な事をしていて、それを黙っていたことを怒ってるの!息子が怪我をしていて、母親が心配しないとでも思ってるわけ?」

 

仗助「う………わかってるよ……お袋……」

 

朋子「いいや!あんたはわかってない!」

 

そう言うと朋子ちゃんは涙を流しながら仗助の背中に抱きつく。

 

朋子「心配……かけないでよ……。もうあたしにはあんたしかいないんだから………あんたがお父さんのように急にいなくなっちゃうなんて事になったら……」

 

わかる……わかるよ朋子ちゃん!

私もそうだっから!パパや承太郎がエジプトの旅をした時や、この杜王町で起きた事だって……。

反省しなくちゃダメだよ?

 

ホリィ「そうだぞ?仗助。お姉ちゃんからもメッ!親はいつまでも子供の事が心配なんだから!」

 

承太郎もそうだけど、少しは息子を心配する母親の気持ちを少しは考えなさい?

 

ホリィ「それでどうする?朋子ちゃん。私はパパと朋子ちゃんがこのままなのは凄く悲しいの……。だって、もう私の中では朋子ちゃんも仗助も……もう家族なんだから……このまま家族がバラバラなのは耐えられないわ。朋子ちゃんだってパパの事はまだ愛してるんでしょ?さっきから何度も言うけど、私は朋子ちゃんの味方だから!ねっ?一度話し合いをしよ?」

 

朋子「え……ええ……ホリィ姉さんがそう言うのなら……」

 

若干引きつつも、朋子ちゃんは了承した。

後は私の頑張りよね!

 

杜王グランドホテル

 

ホテルに着いた私はまずはパパと連絡を取る。

重要なのはここよね?

 

ジョセフ『な、なんじゃと?仗助や朋子に会ったじゃと?』

 

ホリィ「ええ。私の思った通り、仗助は承太郎と一緒で優しくてカワイイ子だったし、朋子ちゃんもそんな仗助を理解してくれる良い子だったわ?私、すぐに気に入っちゃった♪」

 

ジョセフ『あ、あのなぁホリィ……ワシだって朋子とは会わずに杜王町から去ったというのに……お前と言う奴は………』

 

ホリィ「だってせっかくの弟よ?会わないでそのままなんてあんまりだわ」

 

ジョセフ『そ、そうじゃが……まったく。お前には敵わないよ……貞夫との結婚もそうじゃったしのぅ……思ったら即行動するからのぅ………』

 

私の直感は外れないのよ?

貞夫さんとの結婚も、承太郎に何かあったときにパパを呼んだのも……。

だから今回も……

 

ホリィ「ねぇパパ?パパとママ……一度杜王町に来て朋子ちゃんに会えないかな?私はパパと朋子ちゃん、それに仗助がこのままで良いとはとても思えないの……」

 

ジョセフ『な、何だって?!それはいかん……仗助が黙っているとは……』

 

ホリィ「仗助と朋子ちゃんの説得は終わっているわよ?後はパパ達次第」

 

ジョセフ『な、なんちゅう行動力じゃ………最後まで頑なにワシと会わせようとしなかった仗助までも既に説得を終えておるとは………しかしじゃな……な、スージー!受話器を奪おうとするな!こ、こら!あっ…』

 

あっちで何かバタバタする音が聞こえるわ。多分、ママが私と話したがっているのね?

 

スージー『ホリィ?ジョセフの言っていることから大体察したわ。あなたは本当に行動力がすごいわね?呆れるを通り越して感心してしまうわ?』

 

ホリィ「だって………会いたかったんだもん……」

 

スージー『もん……って。良いおばさんが使う言葉じゃあないわ?それで………ジョセフの口ぶりから察するに、私とジョセフに杜王町まで来い……という内容に聞こえたけれど、それで合っているかしら?』

 

ホリィ「うん。ダメかな?ママ………」

 

スージー『………………』

 

私がそう言うと、ママは押し黙る。

やっぱりママは朋子ちゃんが許せないのかなぁ。

 

スージー『………ホリィ?』

 

ホリィ「う、うん?」

 

スージー『良くお膳立てを整えてくれたわ。朋子さんと仗助さんには私も会ってみたかったの』

 

ホリィ「会ってくれるの!?あ……でも、朋子ちゃんを責めるのは……」

 

スージー『そんな事をしないわよ。悪いのは浮気をしたジョセフであって、朋子さんを責める気はないわ?だって……』

 

ホリィ「ママ?」

 

スージー『なんでも無いわよ。とにかく、あなたが心配する事にはしないから安心なさい』

 

ホリィ「さすがママ!それで、いつこれる?」

 

スージー『すぐには無理だけど……ジョセフも仕事があるから調整も必要だし……』

 

そうよね。もうほとんど引退できるように準備は始めているけれど、パパは実質的にはまだSPW財団の会長なわけだし……。

 

スージー『それに承太郎の仕事の都合もあるから』

 

承太郎も連れてくるの?なんで?

 

スージー『承太郎が間に入れば、仗助さんも安心するじゃない?本当に頼りになるわよね?祖父と違って』

 

ママ、まだパパの事については怒っているみたいね?冷たい目でパパを睨んでいるのが電話越しでもわかるわ。

 

スージー『来月には行けるようにさせるわ。承太郎もすぐに動けるように言っておくから。良いわね!ジョセフ!』

 

ジョセフ『あ、ああ……わかってるよ……承太郎の都合に合わせるように、来月の仕事の調整はやっておくよ…』

 

あろあら。パパってば……すっかりたちばが弱くなっちゃったわね?でも、それくらいが丁度いいかも?

 

スージー『あなたは覚悟してなさい!ジョセフ!』

 

これ以上はパパも可愛そうかな?

 

ホリィ「ママ?」

 

スージー『あらあら。ごめんなさいね?そう言うことだから、朋子さんや仗助さんとの調整はお願いするわね?ホリィ』

 

ホリィ「うん。わかってるわよママ」

 

その後はママとの雑談で終わったわ。

国際電話だから電話料金がとんでもない事になっちゃっていて、後で貞夫さんが顔を青くしていたけど。

さぁ、忙しくなるわよ?

 

 

キングクリムゾン!

杜王町

 

ホリィ「待っていたわ。パパ、ママ、承太郎。静も久しぶりね?」

 

静「キャッ♪キャッ♪」

 

今日はお化粧をしていないから、ご機嫌のようね?

素顔の静もカワイイ♪

今日は承太郎が静を抱いている。私が思った通り、静に徐倫を重ねているみたいね?

 

スージー「ここが杜王町ね?東京とは違って、独特の雰囲気があるわ」

 

承太郎「やれやれ……とうとうおばあちゃんまでこの町に来てしまったか……後はどうなっても知らないからな?お袋」

 

ジョセフ「ワシも胃が痛いんじゃが……」

 

承太郎「テメェの場合は自業自得だろ。腹を括れ、ジジイ」

 

デンデンデンデン

 

静「キャッ♪キャッ♪」

 

日本のオモチャ屋で買ったのか、承太郎がデンデン太鼓で静をあやしながらパパを睨む。

私が思っている以上に静を徐倫に重ねている……かも?

 

スージー「早速……案内をお願い。ホリィ」

 

貞夫「お義母さん。荷物は私が……」

 

ジョセフ「よけいな事はせんでええんじゃよ。貞夫くん」

 

貞夫「は、はぁ……相変わらず俺には当たりが強いなぁ…お義父さんは……」

 

今回は特に針のむしろなパパは貞夫さんに対していつも以上に厳しいわ。八つ当たりはメッ!よ?パパ。

 

キングクリムゾン!

東方家

 

朋子「よ、ようこそ……東方家へ。スージーさん、ホリィさん……」

 

東方家へ到着すると、おめかしした朋子ちゃんといつも通りの格好の仗助が迎えてくれる。

 

ジョセフ「ひ、久し振りじゃな。仗助君」

 

仗助「ああ……久し振りだな。ジジイ……とと!ようこそ、スージーさん。ホリィさん、承太郎さん」

 

スージー「初めまして。朋子さん、仗助さん。私はスージーQ・ジョースターよ。お会いできて嬉しいわ?ねぇ、ジョセフ?」

 

ジョセフ「あ、ああ……朋子。何年も放置して悪かった。ワシを許して欲しい……」

 

朋子「ジョセフ……」

 

朋子ちゃんは顔を伏せる。今すぐに抱きつきたいけど、ママに遠慮して我慢してるって感じかな?

 

スージー「良いのよ?朋子さん。私に遠慮しなくても良いの。何年も我慢していたのだもの……仗助さんを立派に育てたあなたには、その権利があるわ」

 

朋子「スージー……さん………」

 

そう言って顔を上げた朋子ちゃんは、ママを見る。

ママの顔は優しく微笑んでいる。他意がない…という顔を朋子ちゃんに向けている。最高よ!ママ!

 

朋子「ジョセフ……ジョセフゥゥゥ!」

 

ガバッとパパに抱きつく朋子ちゃん。

 

朋子「会いたかった……ずっと会いたかったのよ!ジョセフぅ!」

 

ジョセフ「すまんかった………すまんかった!朋子!」

 

朋子「良いのよ!ホリィさんから聞いたわ……仗助が大変だった時に来てくれたって……影からあたし達を守ってくれていたって……好きよジョセフ……スージーさんには申し訳ないけど……今でも愛してるわ……」

 

ジョセフ「朋子………ありがとう……」

 

スージー「ハァ……朋子さんに免じて、今回だけは許してあげるわ。ジョセフ。だけど、朋子さんだけよ?許すのは。ねぇ?仗助さん?……いいえ、仗助?」

 

仗助「え?許すんッスか?スージーさん」

 

スージー「ええ。それに、スージーさん…じゃあないでしょ?仗助。ホリィの弟で、静のお兄ちゃんなんだから、私の事はどう呼べば良いかしら?」

 

仗助「……すんません。まだスージーさんをお袋と呼ぶには、気持ちの整理がついてねーッス……でも、許してくれるんなら……いつかはそう呼べるように努力して見るッス……」

 

スージー「あら。残念ね?」

 

ママ……東方家を家族と認めたのね?

さすがは私の大好きなママだわ。そして仗助はパパを見る。

 

仗助「……ジジイ。お袋やスージーさんがジジイを許したんなら、俺はもう何も言わねぇ。けどな……二度とスージーさんやお袋を泣かせるんじゃあねぇって誓えよ」

 

ジョセフ「あ、ああ……約束するよ。仗助……」

 

朋子「仗助……」

 

仗助は厳しい顔から一転させて、笑顔になる。仗助は仗助でパパの事を許していたのね?

ジジイ呼びをしているからとっくなのかもしれないわ。

それにしてもカワイイ笑顔ね。

承太郎は滅多に笑わないから、新鮮だわ。

 

仗助「ってことで、ジジイにはこれを返しておかねぇとな。中身は抜いちまったけどよ!」

 

ジョセフ「あっ!それはワシらが帰る時にワシから盗んだ財布!仗助……お前って奴は……ん?」

 

仗助……結構ヤンチャでセコいところがあるのね。あら?財布の中から……

 

朋子「あたしの写真?」

 

仗助「現金以外は元のままだぜ。お袋の写真もな。和解したっつぅんならよぉ。それを持ってても、もうスージーさんとケンカすることはねぇだろ?なぁ、承太郎さん?」

 

承太郎「ふ………確かにな。良かったな、ジジイ。仗助も許してくれたみてぇだぜ」

 

ジョセフ「こんのクソガキが……」

 

そう言いながら、パパは財布をしまう。

 

仗助「じゃあ、上がろうぜ?いつまでも外に立ちっぱなしじゃあ、ジジイの膝にも良くねぇからな?」

 

ジョセフ「若造が。たかだか16のガキに労れるほどやわな人生は送っとらんわ。ワシはまだ自力で走れるよ。忘れたのか?この子を拾った時に、杖を振り回して追いかけてくるお前から、ワシは走って逃げていたじゃろ」

 

パパは静を撫でながら言う。

 

仗助「ああ、こいつが女の子ってわかったときのあれか。確かにな。じゃあ、上がって下さいよ、スージーさん、貞夫さん、姉貴、承太郎さん!」

 

仗助は柔らかい表情で、私達を家に招き入れたわ。

 

東方家リビング

朋子ちゃんが用意してくれていたエスプレッソと、仗助がママの為に町のレストランから買ってきたイタリアのお菓子をテーブルに並べ、会食が始まる。

 

朋子「でもスージーさん……何故あたしを簡単に受け入れてくれたんですか?あたしは泥棒猫とか言われる覚悟で今日、お会いしたと言うのに……」

 

朋子ちゃんがそう言うと、ママは2枚の写真を取り出したわ。これは………

 

朋子「この写真の方々は……」

 

スージー「ジョセフの祖母のエリナ様と、母のエリザベス様よ……。私はジョセフに嫁ぐ前はエリザベス様…リサリサ様の侍女をやっていたの」

 

そう。エリナ大おばあちゃんとリサリサおばあちゃんが写っている写真だった。

 

スージー「最初は確かにあなたに会ったらどうしてくれようかと思ったわ……。でも、すぐに考え直したの。私があなたを否定することは、静やリサリサ様を…仗助の祖母や曾祖母のエリナ様を否定することに等しいのではないかしらって……」

 

そこから語られるエリナおばあちゃんとリサリサおばあちゃんの人生。

特にリサリサおばあちゃんの人生は……この子の…私のカワイイ妹の静にとても似たものだった……。

 

朋子「悪いのは浮気をしたジョセフ。ジョセフを真剣に愛したあなたや仗助に、罪はないわ。あなたを否定すればエリナ様、リサリサ様、そして静を私は否定してしまう事になる……そんなのは、ジョースターの母としてあるまじき行為だと…私は思ったの」

 

仗助「知らなかったッス……おばあちゃん達がそんな人生を歩んでいたなんて……グレートッスよ……おばあちゃん達のお陰で……俺達は家族と認められたんッスね。会って見なかったッス……おばあちゃん達に」

 

朋子「エリナおばあ様……エリザベスお母様……あたしはあなた達に感謝してもしたりないです……」

 

大好きだったエリナおばあちゃん……リサリサおばあちゃん……こんな形で私達を助けてくれるなんて…。

 

スージー「承太郎。静をかして頂戴」

 

承太郎「?あ、ああ……」

 

ママは承太郎から静を受け取ると、朋子ちゃんに差し出す。

 

スージー「この子はこの杜王町でジョセフと仗助に拾われた私達のカワイイ娘よ。朋子さん。この子は仗助の妹…だから、あなたの娘でもあるのよ?」

 

朋子「この子もあたしの子供……?」

 

スージー「ええ。だから抱いてあげて?娘を抱かない母親なんて、いないでしょ?」

 

朋子ちゃんは静をママから受け取る。

仗助を育てただけあって、子供の扱いを知っている朋子ちゃんは、静にストレスを与える事なく抱く。

 

静「だぁ♪だぁ♪キャッキャッ♪」

 

朋子「初めまして……静。あたしはあなたのもう一人のママ……東方朋子よ……よろしくね」

 

静「キャー♪マァマ♪マァマ♪」

 

スージー「フフフ……早速なついてくれたようね?ねぇ朋子さん…仗助…」

 

不意にママは朋子ちゃんと仗助を呼ぶ。

 

スージー「ご覧の通り、私やジョセフはもういつ逝ってもおかしくない歳よ。ホリィだって若くはないわ。もし、私達に何かあったとき…この子の事を…静の事をお願いできないかしら?」

 

そんな事を言わないでよママ……ママにはずっと元気でいて欲しいわ。

 

朋子「え………あたしに………ですか?」

 

スージー「そうよ。静ももう私達の娘……。その大事な家族を託せるのは……もう一人の母親であるあなたにこそお願いしたいの……」

 

朋子ちゃんはしばらく考えた後に……。

 

朋子「………わかりました。スージーさん。あたしはもう一人の静の母親です。決して……静に寂しい思いはさせません」

 

仗助「俺もですよ。スージーさん。エリナおばあちゃんのように、俺の妹はずっと守って行くッス。それがジョースターって事ッスよね?任せて下さいよ!」

 

エリナおばあちゃんの気質は受け継がれて行く。私に、朋子ちゃんに、仗助に、承太郎に……。

ねぇ承太郎?もしかしたら、いつか徐倫も承太郎の気持ちをわかってくれる日が来るかもしれないわ。今日の仗助とパパ、朋子さんとママのように……。

そしてあなたにもこの気質エリナ大おばあちゃんの気質が…ジョースターの気質が受け継がれてくれれば…私は嬉しいな。

 

side空条ホリィ・ジョースター(現在)

 

雪乃「エリナおばあ様……リサリサおばあ様……二人が仗助兄さんやジョースターさんを繋いだのね……そしてそのきっかけはホリィおばあちゃん……素敵だわ。私もお会いしたかったわ……エリナおばあ様とリサリサおばあ様に……」

 

あら?何を言っているのかしら?

 

ホリィ「会っているじゃない。いろはちゃんと小町ちゃんとして」

 

雪乃「あ………言われてみればそうでしたね……」

 

仗助「だから、俺は見守ってるんだぜ?いろはと小町と、ついでに八幡もな」

 

エンポリオ「どんなに下らない事をしても、見捨てないはずだよね。こんな大きな借りがあるんじゃあ……」

 

仗助「だろぉ?なぁ、ジジイ?」

 

ジョセフ「そうじゃな。本当に頭が上がらんわい。最近じゃあ小町も八幡に影響されて変なことをやるがのう」

 

本当ね。でも、それがヤンチャでカワイイと思えちゃうのよね?承太郎や仗助を見ていると。

 

朋子「時たまホントに憎らしくなるけどね」

 

朋子ちゃんも徐倫も静と八幡ちゃんには苦労しているって話だから。

でも、家族愛は強い。

あの八幡ちゃんだって私には凄く優しい。

 

八幡『母には勝てないですよ。ホリィさん』

 

と言って、しっかりなついてくれる。

 

そして徐倫も……ジョースターの気質はしっかり徐倫に受け継がれていることを……13年後のフロリダで知るわ。

ストレートチルドレンだったエンポリオ・アルニーニョ君を引き取り、空条エンポリオとして愛情をもって実の弟のように可愛がる徐倫を見て……。

そして………

 

ピンポーン♪ガチャッ!

 

沙希「こら!けーちゃん!勝手に上がっちゃダメ!」

 

京華「わーい!ホリィ!朋子ちゃん!仗助!ジョーちゃん!ただいまぁ!」

 

ママの転生、京華ちゃんが走ってきて私に抱きついてくる。本当にママそっくりの、天真爛漫な子ね?

 

大志「すいません……ホリィさん」

 

ホリィ「良いのよ。丁度ママの話をしていたから、けーちゃんに会いたいと思っていたのよ。遠慮なんてする必要はないわ。だってあなた達だって私の家族なんだから」

 

ガバッ!

私はけーちゃん達四兄弟をまとめて抱く。

家族って良いわぁ。

私は家族が好き。家族の家族も大好き。けーちゃんは私の家族。だから、沙希ちゃん達川崎家の人達だって家族よ。

 

沙希「ちょっ!」

 

大志「ホ、ホリィさん!」

 

川崎弟「ニョホッ♪」

 

京華「家族……うん!けーか、ホリィの家族!」

 

ああ……家族に囲まれて幸せだわ。

私ももう歳よ。いつ主の下に召されてもおかしくない。

でも………こんなに家族に囲まれて幸せなのならば、私は満足して逝けるわ。

ううん!まだよ!パパが言うように……。本当に平和が訪れて、この子達の子供を見るまでは……生きていたいわ。

神様………どうか。そんな私のお願いを聞いて下さい。

 

←To be continued




はい、今回でホリィ編は終わりです。

次回はジョセフ&忍(越後屋さんのキャラ)のプチコラボ編へと移ります。
忍は『ときめきメモリアル2』の世界観のキャラです。
次の話は過去のきらめき市とひびきの市になります。
ときメモキャラも一部登場します。

それでは次回もよろしくお願いいたします。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。