やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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静・ジョースター

side静・ジョースター

 

静「はぁ………はぁ………」

 

小町「え?ジョジョお姉ちゃん?小町の上着の中に何で手を突っ込むの………ちょっ!ジョジョお姉ちゃんやめて!小町にユリの気はないから!……あ、そういうのは雪乃さんや結衣さんのユルユリで充分だから!イヤァァァァァ!呼吸が乱れてるから波紋が使えないィィィ!」

 

静「ハァ…………ハァ…………マーチ……マーチ……私には………マーチが……………必用なんだよ………」

 

小町「え?う………うん………小町の…………大事な………もの………ジョジョお姉ちゃんに……………あげるよ…………優しくね?」

 

はぁ………はぁ………マーチ………良い子………。さすがは私の………妹分……………。

 

sideユニコーン

 

ユニコーン「おやおや。この時代でもそういうのはあるんだねぇ。だけど、ダメだよ?君達の相手は……」

 

やれやれ、やっと堕ちたか。だけどサングラスをかけた女はチンチクリンの女に抱きつき、上着の中に手を入れ、その中をまさぐっている。

いつの時代でも同性愛者というものはいるものだね。

だけどダメダメ。そこに僕を混ぜないと。

僕はその女……静・ジョースターの肩に手をかける。

さぁ………僕の腕の中においで………。大切にしていた君の大事なものを………

 

スパーン!

 

ユニコーン「うわっ!」

 

突然何かに叩きつけられ、僕の腕が弾かれる。

 

静「うふ………うふふふ…………うふふふふふふ♪」

 

静・ジョースターは奇妙な笑いを浮かべ、そして変なグローブをつけ始めた。

あれは…………確か岐阜で見たスタンド使いじゃあ無くてもスタンドに触れる事ができるグローブ?

スタンド使い……それもかなり攻撃的なスタンドを持っている静・ジョースターが……何故それを?

装着を終えた静・ジョースターはゆっくりと立ち上がり、そして振り向く。

 

静「ああ………もう我慢出来ない…うふふふ…♪」

 

顔は完全に欲情に負けている。何やら恍惚の表情になっている。

しかし何故!?………触れてはいけない何かに触れてしまったというこの気持ちは!?

バカな!この神の意思であるこの僕が………このユニコーンが何で下等生命体であるこの女に恐怖すら感じているんだ!?逆じゃあないか!この女が僕に恐怖を抱くところじゃあないか!

ええい!今度こそその体に……

 

静「うふ♪」

 

スパーン!

 

ユニコーン「ギャアアアアアアア!」

 

ちょっと静・ジョースターが腕を動かすと、先程の衝撃がまた襲ってきたッ!何をされたんだ!

 

静「うふふふ…………うふふふふふふふふ……♪」

 

小町「こ、怖い………」

 

いろは「そんな気はしていました……性悪コンビのジョジョ先輩が……その性癖を持ってないわけじゃあ無いんですから………」

 

静「あはははは……うふふふ……えへへへ………オホホホホ……オーホッホッホッホッホッ!お姫様とお呼び!」

 

静・ジョースターが縦横無尽に腕を振ると……。

スパーン!スパーン!スパーン!スパーン!

小気味のよい鞭のような音がし、周囲に待機させていた我が子である多数のミニケンタウロス達が無惨に引き裂かれる。

そしてその無惨に引き裂かれ、バラバラと飛んで行くミニケンタウロスの姿を見て更に恍惚な表情になる静・ジョースター。

そういえばたまにそういう存在がいる……。対象を傷付けて欲求を満たすという特殊な性癖を持っている奴が。

それに………何を持っている!?

こいつは一体何を手にしているんだ!?

 

 

side一色いろは

 

ユニコーンがジョジョ先輩に恐怖してジリジリと後ずさります。恐怖で能力のコントロールが疎かになってしまっているのでしょうか?

わたしとマチちゃんへの発情の力が弱まってきました。

 

静「オーホッホッホッホッホッ!この駄馬が!馬なら馬らしく鞭で叩かれて喜びなさい!オーホッホッホッホッホッ!」

 

ピシャーン!ピシャーン!ピシャーン!ピシャーン!

 

ジョジョ先輩の攻撃がユニコーンにヒットする。

ジョジョ先輩は何を持っているのでしょうか?

 

小町「………リサリサのマフラーだよ……あれに波紋を流して鞭の代わりにしているんだよね……」

 

そういえばさっきマチちゃんに迫っていたときに…。今日のマチちゃんは普段の制服の上にアーシスのジャケットの上着を着ている。

そっか。戦闘を想定しているときならばマチちゃんがあれを持ち歩いていないわけがないですね。

それにグローブ。生身でもスタンド並みに力を持っているマチちゃんならば直接打撃でもスタンドに有効です。ジョジョ先輩はそれを知っていた上でマチちゃんの上着の内ポケットからそれらをくすねていたんですか…。

ドS根性を満たすために……。

 

いろは「でも、何でグローブを?」

 

小町「あれならスタンドだろうと本体だろうとマフラーの鞭打で好き放題叩けるじゃん……それに……あれをやるためだよ」

 

いろは「あれ?」

 

見るとジョジョ先輩はひっくり返っているユニコーンの顔を踏みつけ、グリグリとやっている。

 

静「オーホッホッホッホッホッ!もう終わり!?ほら、ご褒美よ!?私に踏みつけられながら、私の靴の裏を舐めなさい!駄馬でもそれくらい出来るでしょ!」

 

ユニコーン「ギャアアアアアアア!」

 

静「出来ないの!?本当にどうしようもない駄馬ね!?この駄馬!駄馬!駄馬!」

 

ガスッ!ガスッ!ガスッ!ガスッ!ガスッ!

ピシャーン!ピシャーン!ピシャーン!

 

ジョジョ先輩は更にユニコーンのスタンド体の顔をストンピングで何度も踏みつけ、鞭代わりに使っている透明にしたマフラーを本体に浴びせます。

サディスト……本当にサディスト……。

怖いです……。

 

side比企谷小町

 

時は少し前に遡るよ?

ジョジョお姉ちゃんが小町に抱き付き小町のジャケットの中をまさぐった時。

不覚にも小町は……その……何て言うか……反応しちゃった。

だけど、次の言葉で小町は何でジョジョお姉ちゃんが小町に覆い被さってきたのかわかった。

 

静「ハァ…………ハァ…………マーチ……マーチ……私には………マーチが……………必用なんだよ………」

 

多分、小町以外にはそう聞こえたと思う。

でも違う。これを国語のテストのようにするとこうなる。

 

静「ハァ(○○○○)ハァ(○○○○)マーチ(○○○○)マーチ(○○○○)私には(○○○○○)マーチが(○○○○)必用なんだよ………」

 

になる。

ではその穴には何が入るでしょう?

わかりますか?

では答え合わせです♪

 

静「ハァ(叩きたい…)ハァ(アイツ苛めたい…)マーチ(のマフラー貸して)マーチ(のグローブも貸して)私には(アイツを苛める為に)マーチが(持ってるそれが)必用なんだよ…………」

 

が、答えです♪ですので小町も。

 

小町「え?う………うん………小町の(上着に確かに入ってるよ?)大事な(2つ)もの(、マフラーとグローブを)ジョジョお姉ちゃんに(貸して)あげるよ(。でも両方とも貴重品だから扱いは)優しくね?」

 

と答えたんだよね?

ん?だれかな?百合に走ったとか勝手に想像した人は。

そんなわけないじゃん?

案の定、雑にジョジョお姉ちゃんはマフラーを使っているし。

でも、最適解だったよ。

ジョジョお姉ちゃん、ユニコーン(スタンド体)をうつ伏せに倒して背中を踏み、首にマフラーを巻き付け絞め落としながら海老反りに引っ張っている。

既に発情の効果は切れているだろうに、一度入ったスイッチは止まらないらしいね。

 

ユニコーン「ガアアアアア!やめろ!やめてくれぇ!」

 

静「オーホッホッホッホッホッ!良い声でなくわねぇ!そう言えばユニコーンと言うものは打たれ弱いって伝説があったかしら?駄馬!ホントに駄馬!」

 

ジョジョお姉ちゃんは更に締まるように頭を踏みつける。

多分だけど、今までの被害者でもSっ気の人はいたんだと思う。だけどスタンド使いがいなかったか、もしくはユニコーンに対抗できる人がいなかったのでは無かったのだろうね。

昔は男尊女卑の傾向が強かったのだから男に逆らうという発想そのものが無かったのだと思うし。

何よりも今回の場合、3つ…。アーシスならではの事態があるよね。

1つは生身でもスタンドに対抗できる手段があったこと。

グローブの存在だね。

そしてジョジョお姉ちゃんが生身でも近距離型のスタンドに対抗できるレベルまで波紋の力を持っていたこと。

そして、敵に対してはとことんまで容赦しないアーシス実行部隊の教育。Sっ気の強いジョジョお姉ちゃんでも多分仗助お兄ちゃん相手ならこうはならないかな。

別に仗助お兄ちゃんはMっ気は無いだろうし、仗助お兄ちゃんが嫌がる事はジョジョお姉ちゃんはやらない。

 

ユニコーン「ぐ………ぎぎぎ…………」

 

いろは「簡単に死んで撤退とか、させませんよ。エメラルド・ヒーリング」

 

お姉ちゃんは死にかけているユニコーンを回復させる。そして………

ズブッ!っとその両目を潰し、そしてまた再生させる。

 

ユニコーン「あぅあおえぇぎゃぁぁぁぁぁ!」

 

だったら小町は指を一本一本折っていくかな?更に耳を削ぎ落とすのも良いかもね?あ、もいどくのも忘れちゃいけないかな?

 

ドカバキミキャゴスボキッ!

 

ユニコーン「あぐぁ………ヒデェよ………」

 

がくっ!

ユニコーンはとうとう耐えきれず、気を失った。

何が酷いんさ。お前には平穏なんて訪れさせない。

永遠に苦しみ続けさせてやる。

そしてこの卑猥な空間が崩れ去る。

 

 

side東方仗助

 

消えていたジョジョ達が空間から解放されて出てきた。

ユニコーンである大山大樹はジョジョによって足蹴にされている。小町のマフラーに首を絞められながら。

 

仗助「待て!ジョジョ!殺すんじゃあない!」

 

ウルフスはただ殺すだけではダメだ。

二度と復活できないように手段を講じるしかない。

 

静「オーホッホッホッホッホッ!駄馬!この駄馬!」

 

ダ、ダメだ……完全に性悪スイッチが入ってしまっている!

 

仗助「ジョジョぉぉぉぉ!」

 

俺は背後からジョジョを羽交い締めにしてユニコーンから引き離す。

 

静「くんくん………この匂い………おにいちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!」

 

ぽいっ!ジョジョは即座にユニコーンへの興味を失い、俺に抱き付いてきた。

 

静「お兄ちゃん!お兄ちゃん!私、もう我慢できない!抱いて!」

 

仗助「待て待て!落ち着け!天下の往来で何を言ってやがる!」

 

静「天下の往来でも何でも良いから!ねっ?ねっ?」

 

グリグリグリグリ……

お、おう………これでも無いほど体を密着して来やがる……。俺のジョースケが反応してしまう!

………でも、こんな所じゃあ無くて……初めてはもっと雰囲気のあるところで………お互いの気持ちを確かめあいながら………俺って結構そういうのを気にするタイプなんだぜ?純愛タイプっていうか……。

こんな敵の能力によってどうのとかは趣味じゃあ無いっていうか……。

 

静「ぶぅ……ゴミぃちゃんの意気地無し……ヘタレ」

 

ぐふぅ!ゴミぃちゃんって……オメェは小町か!地味にダメージが来るから止めろ!

って………罵りながら体のあちこちをまさぐるな!

チー………

社会の窓をさりげなく開けて中に手を突っ込もうとするんじゃあないッ!

ヤベェ!このままじゃマジで押し倒される!身体能力はジョジョの方がツエーし、徐倫でもトリッシュでも良いからこいつを止めろ!

このナンパ通りのネオンが一線越える前の最後に見る物なんてイヤだー!

 

いろは「仗助が変なところでヘタレで助かりました…それはハチ君も同じですけど……」

 

八幡「悪かったな。変にヘタレで……」

 

目を覚ましたのか、八幡がフラフラとココ・ジャンボの中から出てきた。

 

小町「こういうのって男の人の方が案外こだわるって言うもんね……」

 

折本「それあ………」

 

八幡「やめろ。ジョジョの発情を煽るな……ところで仗助。ジョジョの発情は後にどうにかするとして、こいつはどう料理する?」

 

いろは「あん……ハァ………ハァ…………ハチ君……」

 

小町「………お兄ちゃん……小町もぉ………」

 

八幡がユニコーンから引き離すように後ろからいろはを抱き寄せて下がらせると、いろはの表情は即座に発情のそれになり、それに反応して小町まで八幡にすがるように抱き付く。

 

八幡「やれやれ………葉山。シガッてくれ」

 

葉山「わかってる。が、良いのか?」

 

八幡「………結局は俺もヘタレなんだよ……」

 

八幡は顔を真っ赤にしてスッと葉山から視線を逸らす。

結局は八幡も俺とおなじだ。こんな形でいろはを男として抱くのは嫌なのだろう。変なところでひいじいちゃんのジョナサンが出てくる。

 

葉山「ハハハハ。嘘じゃあ無いみたいだな。オーラル・シガレッツ」

 

葉山はオーラル・シガレッツで発情した三人に触れ、その発情を止める。

スタンド能力で発情したものはすなわち嘘。

 

いろは「ハッ!は、は、ハチ君!忘れて下さい!」

 

小町「う、う、う、うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

静「い、い、イヤァァァァァァァァァ!」

 

羞恥心を取り戻した三人娘は頭を抱えて絶叫する。

ふぅ……これでこっちは何とかなったか。後は……。

 

ジョセフ「ほれ、仗助」

 

ジジイは八幡が持っていた手持ちの文庫本を俺に渡す。

それをどうするんだ?

 

ジョセフ「こうするんじゃ」

 

ジジイは本をビリビリに破る。

 

八幡「あーーーー!俺の本!」

 

ジョセフ「文庫本ならまた買えば良いじゃろ!そのくらいいくらでも弁償しちゃるわい!モード!エニグマじゃ!下手をすればこの三人の貞操の危機じゃったんじゃぞ!お前はそれを許せるか!?」

 

ジョジョの貞操が破られる?ジョジョが傷付く……

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

八幡「…………そうだな仗助…………こいつはメチャ許さんよなぁ……」

 

仗助「…………ああ…………」

 

クレイジー・ダイヤモンドを出現させる俺。

そうだ……この場にいる被害者の女の子達のように…下手をしたらジョジョやいろは達が………。

 

ブツッ!

 

仗助「テメェ!俺の最愛の妹に何をしようとしやがったぁぁぁぁぁぁ!」

 

C・D「ドラララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!ドラドラドラララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!ドラァ!」

 

バキッ!ドコッ!メキャ!トカドカドカ!バキバキドギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!

 

仗助「まだまだだぜ!これで終わると思ってるんじゃあねぇ!」

 

C・D「ドララララララドラドラドララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!ドラドラドララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!」

 

メコメコバキドカゴキバキバキバキドギャアアアアアアアアアアアアアン!

 

ユニコーン「グホォォォォォォォォォ!」

 

俺はユニコーンを破れた文庫本ごと殴り、そして直す。

エニグマのように本となるように!

そして、奴は『ユニコーン』というタイトルの文庫本へと変わる。

 

ジョルノ「残念だ………僕もやりたかったのに……。鋭い痛み付きで今のラッシュを味あわせたかった」

 

トリッシュ「仗助兄さん。あたしの分も残しておいてほしかったわ。体中の骨という骨をぐにゃぐにゃにしてやりたかったのに」

 

徐倫「あたしもよ。せめてこの下衆の手足をバラバラにしたかったわ」

 

そうだったな。みんなもぶちギレてたんだし、とことんよってたかってリンチしてからこうすりゃあ良かったかもしんねーな。

 

仗助「で?これをどうする?」

 

俺は文庫本を手に取り、ジジイに尋ねる。

 

ジョセフ「ワシに考えがある。露伴くん。済まんが被害者の女の子への処置を頼む。起きたことは変わらんが、貞操を奪われた記憶を消してやってはもらえんかのう?」

 

徐倫「そうね……同じ女として、余りにも酷すぎるからお願いします。幸い、体はイーハが治したから……」

 

そうだな………。こんな記憶を持ったまま生きるのは余りにも酷い………。

 

露伴「わかりました。任せて下さい。ヘブンズ・ドアー!」

 

露伴が女の子達に処置を始め、そして彼女達は救急車で運ばれていく。終わったぜ……。

 

露伴「ついでにユニコーンにも書き加えておくか。世の女性に永遠にリンチされる幻を見せさせられる……そして男から(自主規制)され、逆に(自主規制)され、(自主規制)を延々と(自主規制)させられる。この状態になった奴に僕の能力が通用するかはわからないけどな」

 

テメェの陰険なやり方らしいぜ。けど、そいつはユニコーンにぶちかます罰にしてはグレートに良い方法だぜ。

 

海老名「任せて露伴先生!そういうののネタはいくらでもあるよ!(ここから自主規制の嵐。しかし、誰も止めない。普段は止める三浦ですらむしろ煽っている)」

 

むしろ、女子達がわいわい集まってどんな幻を見せてやるか案を出しまくっている。

 

戸部「べー………こぇ~」

 

八幡「知ってるか?一番怒らせてはいけないのはな…」

 

仗助「いつの世でも……女なんだよ」

 

そいつを軽んじたテメェには、一番相応しい末路だったって事だぜ?ユニコーンよぉ。

 

 

 

 

 

翌日。

ー杜王町ー導かれし小路ー

 

仗助「これでよしっと………」

 

俺はユニコーンの本をどうやっても振り向かない限りは取り出せないような形の処置をして側溝の中に隠し、蓋を閉める。クレイジー・ダイヤモンドだからこそ出来るやり方で………だ。

別のウルフスが振り向かずに取り出せたとしても、この本は最悪振り向く形にして手に引きずりこまれれば良い。

 

億泰「兄貴ぃ。後は頼んだぜ?」

 

形兆「助けに来たウルフスがいたのなら、振り向かせるようにしろって事だな?任せろ。億泰」

 

仗助「頼んだぜ?形兆よぉ」

 

京「私も協力するわ。あなたには15年前に出会ったときにお世話になったものね。虹村形兆と協力するのは遺憾だけど」

 

形兆「悪かったからよぉ、ここで復讐心を再燃させないでくれよ。ったく……千葉村で億泰から写真を見せて貰ったときにどこかで見たことがあるとは思ってたけどよぉ……」

 

仗助「へ、自業自得だぜ。形兆よぉ。オメェのせいでじいちゃんが死んじゃったようなものなんだからな」

 

京「気持ちは分かるけど、それは言わないで。億泰も気にしてるんだから。私の億泰への復讐は…まだ続いているの。私とあの子と億泰の三人の間で交わされた約束と誓いは、今でも続いているわ」

 

京が億泰をクンクンと嗅ぎながら言う。

「あの子」と言ったり、億泰の臭いを嗅いでいるって事は……この京は……。「京」を「京」として会うのは久しぶりだな。

翌日の土曜日。俺達はカマクラを億泰の親父さんに会わせに来るついでにユニコーンの本を罠にするために導かれし小路までやって来た。

八幡と承太郎さん達は土曜日で休みであるため、杜王グランドホテルで休んでもらっている。

レクイエムの影響で不調な二人には良い骨休みになるだろう。杜王町は避暑地でもあるし、スキー場やら何やらも近くにある。それこそ別荘がいくつも建てられるくらいには良い感じに都会と田舎が混ざりあった行楽地でもあるからな。

処置が終わった後に導かれし小路の番人、形兆の魂と億泰の奥さんである京、それに京が「あの子」と呼ぶあいつ……那由多にお願いする。

那由多か……もしかしたらアーシスの連中は知るかもしれねぇな?那由多の事を。

ウルフスがユニコーンを助けに現れるとは思えない。この餌はあくまでも保険。

こうしておけばユニコーンがこうなっている間は復活してくる事もなければ、万が一助けに来たとしてもユニコーンだけは手に引き込まれ、そうそう復活してくることはあるまい。

八幡が言うにはこの導かれし小路の手は、引き込まれればウルフスとてそうそう復活出来ないだろうとの事らしい。理由は最後まで喋らなかったけどな。

これで倒したウルフスは4つ。

まぁ、この罠を作りに来たついでによぉ、みんなで杜王町を楽しめば良い。

ウルフスを倒した時にやる恒例の特別ボーナスってヤツだぜ!

 

←To be continued




はい、今回はここまでです。

次のお話は杜王町のお話です。

それでは次回もよろしくお願いいたします。

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