sideDIO
アメリカ…ホテル
古く、お世辞にも綺麗とは言えないホテルの一室。
扉は昭和の時代にでも建てられた集合住宅の団地の玄関にでも使われていそうな重くて鍵もオートロックではない。
部屋の内装と言えばベッドに申し訳程度の冷蔵庫が設置されている程度の物。
ホテルロイヤルオークラとまでは言わなくても、普通のビジネスホテル程度の設備くらいは欲しかったものである。
DIO「せめてバス・トイレくらいは部屋に1つは欲しいところだったな」
八幡「千葉村のロッジの方がマシなレベルだな……アメリカの水は水道水から直接飲まない方が良いんだっけ?」
静「や、水道水の安全面だけは保証するよ。日本に比べてもアメリカの水道水はチェック項目は多いくらいだから。もっとも……」
相棒ことジョジョ……静・ジョースターは部屋の状況を見る。
静「ホテルそのものが清潔とは言いがたいから、水自体は良くても、水道水を飲むのはお勧め出来ないかな?コンビニでミネラルウォーターを買ってきた方が良いかもね。いやぁ、この手のエコノミークラスのホテルを久々に見たよ」
まぁ、トイレとシャワールームが共同な段階でお察しだろう。
ホテルのグレードというのは何段階か存在するが、日本人が普通に使用しているルー○インやらア○ホテルやら東○インやらスー○ーホテルなどの標準的なビジネスホテルはスタンダードクラスであり、このホテルはワンランク下のエコノミークラスホテルなのだが、その中でも特に低いクラスだと言える。
ユースホテルのように部屋まで共同では無いだけまだマシなのだが。
エコノミークラスのホテルと言ってもピンからキリまであるのだが、最低限寝れるだけの個室を確保できさえすればそれで良いというのがエコノミークラスだろう。
下手をすれば日本のネットカフェやら個室ビデオの方がましなレベルじゃあないの?これ。
八幡「この世界のアンディ兄ちゃんのツテを使ったみたいだけど……大丈夫なの?その人」
アンディ「ツテ?いや、知らないが……」
この比企谷八幡は俺じゃあない。
互いに別々の世界からこの格闘ゲームがベースの平行世界へと迷い込んでしまった別の世界の比企谷八幡だ。
どうやら餓狼伝説の世界と混ざっている世界の比企谷八幡のようで、一緒に喋っている金髪の男、アンディ・ボガードさんとは兄弟分の仲なのだとか。
俺にとってのジョルノと言ったところか?
美形会議※1というギャグドラマでは餓狼伝説シリーズを代表する美形キャラというだけあり、美形には美形なのだが、オールバックにしているその金髪がゲームに登場している若い頃の彼と比べると少し後退しているように見えるのは気のせいなのだろうか?
餓狼伝説シリーズは1999年……つまりは俺達が生まれた年に「MORK OF WOLVES」が出たのを最後に新作は出ていない。
元々の会社であるSNKが倒産してしまったのもあるし、権利を買ったプレイモアもKOFやサムスピは出しても餓狼や龍虎はリリースしていないし……。
今目の前にいるアンディ・ボガードさんはその「MORK OF WOLVES」時代のアンディさんらしい。
原作では息子みたいな弟子、北斗丸のエンディングでそのシルエットだけがポツリと出ていた幻の姿と言える。
もっとも、基本世界のアンディ・ボガード(純粋の餓狼伝説世界)と目の前にいるアンディ・ボガードさんが同一の姿なのかどうかは不明だが。
アンディ「DIOに静。君達、一体僕の名前を騙って何をしたのか聞きたいんだが?」
アンディさんがジト目でこっちを見る。
そう、比企谷八幡が別にいる場合においてのみ、俺は前世の片割れであるDIOの名前を名乗っている。
なんというか、色々と慣れてしまった。
もっとも、例外はある。
いい例は一条承一郎の世界だろう。
あの世界にも比企谷八幡(仮にN八幡と名付けよう)という存在はいるにはいるが、そちらの承一郎も俺達もN八幡とは一切の接触がないので、その場合はDIOを名乗らない。
それはさておき……。
DIO「心外だなアンディさん」
静「何で私達が何かしたのが前提で物を言っているのか聞きたいですね」
八幡「是非とも証拠を提示して欲しい」
アンディ「ツッコミ空破弾!」※2
弾丸ドロップキックが八幡にヒットする。
いろは「何ではちくんまで……」
待て………。
や、八幡が俺と匹敵するレベルでアホな事を考えたり発言するのは仕方がない。
それはコラボ相手の作者さんも認めているという事だから。問題なのはそこじゃあない。一色だ。
DIO「あれ?一色。お前、八幡の事をせんぱい呼びしていなかったか?(チームシナリオ参照)」※3
いろは「な、何を言ってるんですか?DIO先輩♪少なくともわたしは千葉村以降ははちくんを「はちくん」って呼んでますよー?」
そうだったか?
いや、まぁ……良いんだが、一色が「はちくん」と比企谷八幡を呼ぶパターンはレアだよな?
うちのいろは……ややこしいから「エリナ」も俺の事をハチ君と呼ぶからついつい反応してしまう。
しかし、ややこしい………。
八幡「おいおいDIO。主義や主張は個人の勝手。こいつはメチャ許さんのは人の友人を公然と侮辱する事じゃあないのか?」
DIO「なにジジイ(第二部ジョセフ)時代のエリナの名言をラバーソールのネタ交えて言っている!友情を失うぞ!八幡!」
やるなコイツ!
惜しむべくは俺にとってのジョジョがこいつにはいないことだ!いればそっちにも性悪コンビが出来ていたはずなのに!
パァン!ピシッ!ガシッ!グッ!グッ!
今は亡きポルナレフさん式ハンドシグナルを交わす俺と八幡。
アンディ「ツッコミ真下溜め超烈破弾!」
ぐはっ!
黄金の気を纏ったアンディさんの超必殺技が俺に刺さる。
アンディ「うちの八幡のボケに便乗して話を有耶無耶にしようとするんじゃない!」
チッ!
目論見がバレてたか。
流石は餓狼世界の空条徐倫。頭が後退するほど苦労をしていないというわけか。
DIO「チン・シンザンさんの力を借りたんですよ。パスポートとか大会中の支援面で。この世界のアンディさんの顔を借りてですが」
チン・シンザンさんとはアンディさんの亡き養父、ジェフ・ボガードさんの弟弟子にあたる人だ。
八極聖拳という流派があり、その流派の開祖であるタン・フー・ルー老師こそがジェフさん、チンさん、そして今回のKOSF主催者の一人であるギース・ハワードの師匠である。
チンさんは現在、香港で実業家をしており、サウスタウンのギース程では無いが、それなりに力を持っている。
DIO「まぁ、アンディさんの親父さんのツテを頼ったと言うとこですね」
静「まぁ、兄弟子の息子の頼みを放ってはおけなかったんじゃあ無いですか?」
アンディ「君達。色々と勘違いしているよ」
え?勘違い?何が?
アンディ「チンさんは正式には八極聖拳から破門されている。どちらかと言えば父さんとの縁と言うよりは、悪友であるジョーとの縁の方が納得出来るね」
え?チンさん、破門されてたの?そこまでは知らなかった!そう言えば餓狼伝説シリーズにおけるチンさんの流派は一貫して太極拳だった理由はそういうことだったんだね。
八幡、反省♪
アンディ「次にチンさんは商売人だ。僕達のスポンサーをやるには別の理由があるはずだよ……例えば……この男の事とかね」
八幡「あ、山崎竜二……いたなぁ、そんな奴」
静「山崎竜二?確かそいつって………」
ジョジョがチンさんから贈られた端末を操作して検索をかける。
アンディ「香港を根城にしている闇のブローカーさ。香港で商売をしているチンさんにとっては山崎は邪魔者だからね。ちょっと資金を提供するだけで山崎をどうこうすることが出来れば、チンさんにとっては安い物さ」
DIO「あー。そういうことですか」
なるほどなるほどザ・ワールドってね。
ただの善意じゃあないってことですか。
若者達「うんうん。そっちの方が納得する」
アンディさんを除くこの四人の共通点。
オープンかそうでないかは別として、基本的に捻くれ者揃いであるということだな。
アンディ「君達はね………いや、DIO達やいろははともかく、八幡は元々そうだったね………」
何か既に諦めが入ったかのようにトロンとした目をさせて窓の外に目を向けるアンディさん。
そっちを見ても隣のビルの壁しか見えないと思うんだけど、大丈夫かな?かな?
アンディ「まぁ良い……取り敢えず、僕達の明日の対戦相手が決まったよ……。相手は……キムの息子のチームだ」
DIO「キムの息子チーム。キムチームJr.…それは辛そうだ。辛いの苦手なんだよなー」
八幡「そうなのか?俺は大丈夫だぞ?」
いろは「まだまだお子様ですねー?DIO先輩」
静「顔中に手足を縛られ、わさびを塗ったくられてもまだそんな事を言えるならば、大したものだけど、やってみる?」
アンディ「ツッコミ激・飛翔拳!」
飛ばない代わりに巨大な気の塊が発生し、俺達をまとめて気の奔流に巻き込む。
いろは「ちょっと!何でわたしまで巻き込むんですか!痛いですよ!」
八幡「そうだそうだ!」
アンディ「やかましい!話が進まないだろ!とにかく対戦相手を見ろ!」
バン!っと対戦チーム表を見せるアンディさん。
何々?『ジャスティスブラザーズチーム?』
だっさ!まずチーム名からしてだっさ!
俺は笑いとツッコミが出そうになるのを必死で堪える。いい加減、話が進まないからな。
アンディ「僕は直接戦ったことは無いが、気を付けた方が良い。キム・ドンファンとキム・ジェイフンの兄弟は幼い頃から父、キム・カッファンの指導の元で修行を積んできたテコンドー使いだ」
八幡「韓国の至宝……キム・カッファンさんの才能をそのまま受け継いだ感じか。正にテコンドー界のサラブレッドといった感じなのかな?アンディ兄ちゃん」
なんだか真面目を絵に書いたようなへの字口の白い胴着を着た奴と、それとは対照的に不真面目そうでヘラヘラした薄笑いを浮かべた黒い胴着を着た奴が写真に写っていた。
真面目そうな白いのが弟のキム・ジェイフン。
父、キム・カッファンの生き写しとも言える存在で、愚直なまでにそっくりなそうだ。
そして、兄のドンファン。
この人に関してはアンディさんも思うところがあるようで……
アンディ「ドンファン君が少し……いや、チャランポランになってしまったのは……なんだ……その……ジョーが関係していてだな………僕もその場にはいたんだが、少し酔っ払っていてしまっていて、ジョーを止める事が出来なかったんだ」
どうやら、八幡の兄弟分であるテリーさん、アンディさん、ジョーさん、舞さんがパオパオカフェ2号店で飲み会をしている際、たまたまサウスタウンに所用があったキム・カッファンさんとはぐれていたキム兄弟が居合わせていたらしい。
何でも万が一にもはぐれた場合はパオパオカフェ2号店で落ち合う約束になっていたとのこと。
袖振り合うも何かの縁という事でキム兄弟の相手をすることになった彼ら。
兄のドンファンをジョーさんが、弟のジェイフンを主にアンディさんが面倒を見ることになったらしい。
というのも、ジョーさんはどうやらその少し前に口論があったらしく、ちょっとしたケンカになっていたそうだ。そこで現れたのがキム兄弟。
人間のタイプ的に人付き合いが得意で、相手を持ち上げ気分を良くさせる事に長けていた兄のドンファンはジョーさんに気に入られたらしい。
気を良くしたジョーさんは、ドンファンを店の裏に連れていき、自分の武勇伝を交えつつ色々と語ったとか。
そこでドンファンは感銘を受けたのだが、ジョー・東さんという人物は八幡や一色が認めるくらいにはチャランポランな性格らしく……。※4
DIO「どこにでもいるもんだな……そういうのが」
俺とジョジョの脳裏にジジイの姿が浮かんだのは言うまでもない。
そして俺にしても八幡にしてもその影響は多いに受けているだろう。因みにジョーさんは平塚先生と良い感じなのだとか。うちの世界の彼女は……もう平塚先生じゃあ無く大井になってるけどね(修学旅行編参照)。
アンディ「まぁ、そんな感じの彼だが、油断はしない方が良い。ドンファンもロックと渡り合えるレベルの実力はあるみたいだ」
八幡「何でも奥義の鳳凰脚まで独自のセンスで使いこなしているらしいんだよなぁ………」
マジもののジジイタイプの天才か。
や、鳳凰脚という技はセンスだけで何とか出来る技ではない。だとしたら……
静「隠れて努力しているタイプ?」
八幡「……だと思う。つまりはキム兄弟どちらとも努力する天才なんだと思う。ヤレヤレだぜ」
DIO「お前は承太郎か……」
アンディ「後の二人はユン、ヤン兄弟だ」
ガン○ムWに登場する主人公5人の内の二人、自称死神のデ○オ・マ○スウェルと色々な意味でピエロなトロ○・○ートンにチャイナ服を着せればこうなるんじゃね?という感じの兄弟。
死神似が兄のユン、ピエロ似が弟のヤン。
経歴を見れば「烈」という伯父から中国拳法を習い、その腕で香港の街を守っているのだとか。
うん。承太郎にスタンド使いの心構えを学び、杜王町を守っている億泰さんっぽい。
因みにこの烈という人、今大会に出場しているリュウさんが有名になるきっかけとなった大会に出場していたらしい。世の中狭い。※5
アンディ「ヤンという子は知らないが、ユンも相当な手練れだ。あの兄さんやロック、舞も苦戦したという話だからね」※6
八幡「え?なにそれ知らない」
アンディ「おや?さくらもそれには関わった話だと思うけど、聞いていないのかい?」
八幡「春日野先生が?!聞いてないんだけど!」※7
春日野さくら……え?それって見よう見真似で波動拳をマスターしたストゼロの天才、春日野さくら!?
ってことはだ………。
DIO「うん。初戦から強豪じゃあないの?」
普段からあの山崎竜二相手に奮闘しているユン兄弟にキム・カッファンの秘蔵っ子のキム兄弟。明らかにアンディさんクラス。それも全盛期のアンディさんクラス。
スタンド能力も地獄門の影響で調子が悪い俺達じゃあ、ちょっとヤバイかも知れない。
DIO「俺、初戦はストライカーに回るわ」
八幡「や、俺がストライカーになる」
静「ざけんなっつーの!あんたがストライカーになったらイーハもどきがストライカーになるじゃん!初戦くらいは働けよ!」
いろは「はちくんとハチ君の良いところを見てみたいでーす♪」
DIO「お前が俺をハチ君と言うんじゃあねぇ!」
八幡「いろはが
アンディ「…………ハァ」
収まりが付かなくなった所でアンディさんからのツッコミ斬影流星拳(ダッシュからの肘打ち(斬影拳)→掌底二発から特大飛翔拳(飛翔流星拳)を食らわせる超必殺技)が炸裂したのは言うまでもない。
つうか、気のせいかいろはと陽乃さんがダブルエントリーしていたような気がしたのは見間違いだったのだろうか?ストライカー一色を加えたら三人?
…………あはははは。まさかねぇ?
…………………俺には見えない。何か良くわからないKOF14でナコルルさんと組んでいた中華娘と、怒部隊のムチ子と一緒に組んでいるいろは&陽乃さんの背後にお多福のお面を付けて変装する気がない変装をしているアホ毛が二本の明らかに規格外オブ規格外らしき人物の姿など見えない………。とても母ちゃんと同じ遺伝子を持っている人間とは思えない人間など見えてはいけない。いや、もはや人間の皮を被った何かなど見えない。
八幡「なぁ……DIO。この一色と雪ノ下さんの背後にいるふざけた仮面の人って……」
DIO「おいやめろ一生懸命気にしないようにしているんだからそこには絶対に触れるんじゃあない死ぬぞ殺られるぞ……これは黒子だ。黒子は気にしてはいけないだろ?安心しろ八幡……これは偶然だ……そう思えば何も害はない。安心しろ……安心しろよ……」
ガアガタガタガタガタガタ………
八幡「お前が全身を脂汗まみれにし、その上でガタガタ震えてるその様子を見て安心できる要素が何も無いんだけど………歯の根をガチガチ言わせてるし……」
side弥七(A一色いろは…裏一色いろは)
アメリカ・サウスタウン…某ホテル
む………しょっぱなから不愉快な名前を呼ばれたような気がしましたが、気のせいですかね?
それにしても……
アンディ『ツッコミ斬影流星拳!』
DIO、静、八幡、いろは『ギャー!』
はるの(裏陽乃…九尾陽乃)「あれから1年が経つのに、相変わらずアホね?DIOは……」
弥七「そうですね。っていうか、もう片方のせんぱいも相当なレベルですよ」
そもそも、DIOと言ってもこのはるさんが言っているDIO先輩とあのDIO先輩とは似て非なる異世界同位体ですけどね?
あそこにいるDIO先輩はわたし達が関わったストーンオーシャンのDIO先輩。対してこの九尾のはるさんが関わったDIO先輩は別の世界のストーンオーシャン。
つまりは4-1αのDIO先輩とでも言いましょうか。
中身の濃さは向こうのストーンオーシャンの方が上のようでしたけど。※8
はるの「それで、弥七ちゃん。情報は出揃った?」
弥七「ええ。っていうか、何でわたし達、既にお互いの正体について既に認識しちゃってるんですか?チームストーリーですとお互いの正体についてはエンディングまではどことなく気付いてはいてもノータッチというスタイルでやってませんでしたっけ!?」
メメタァ!
はるの「ああ、それね。今回の小説スタイルだと、私達とは別に、本物のアーシスのいろはちゃんと私が正規チームでいるじゃない?だからあんまり意味がないかなーって……」
メメタァ!
弥七「本物ってなんですか?じゃあわたしは偽物なんですか?その理屈で言ったら、はるさんだって偽物ってことになりますけど?わたしだって本物の一色いろはなんですけど!?聞いてますか!?」
ダメですこのはるさん!ダ・フォックスの修行のせいなのか、お疲れモード発動中みたいです。
おまけに雪ノ下家とノスフェラトゥとかいう組織幹部の重責から今は解放されているせいか、少し気を抜いてしまってますねー。
まぁ、本来立場から解放されてだらけるのは構いませんよ?ただ、これも1つの仕事で来ていることを忘れちゃいけませんからね?
いつあの人が様子を見に来るかわかりませんから。
Ms.OFUKURO「お疲れ様。少しは疲れが取れたかしら?」
お多福のお面を被った比企谷白……いえ、Ms.OFUKUROさんは何かのプリントを片手に突如として現れました。
いつもこうなんですよねー?気が付けばそこにいるみたいな感じです。
……って、はるさん!?さっきまで知っている人にはお見せ出来ないような格好でだらけきっていたのに、今は普通にテーブルに腰をかけて優雅にコーヒーを飲んでるんですけど!?
中々やりますね……この人。
Ms.OFUKURO「チームメイトとの交流はバッチリかしら?」
はるの「もちろん。片方は美味しい肉まんを中心に天心満貫を与えておけば満足みたいだし、もう片方は軍人さんですから、そういう組織人との付き合いは慣れてるから♪特にウィップさんは便利ね。流石は元怒偵察部隊、アックス小隊に所属していただけあるわ。DIOの気配察知ギリギリの範囲外から盗聴をしかけるなんて、中々のものよ?」
現地の人を働かせて、自分は直前までバテているのもどうかとは思いますけど。
Ms.OFUKURO「あらあら。ムイムイちゃんもウィップちゃんも丁重に扱わないとダメよ?ハイデルン司令、ナコルルちゃんや一条承一郎君、藤崎忍君、ジョセフ・ジョースターさんと綿密に交渉してチームに迎え入れたんだから♪」
弥七「わたし達は本来デフォルトチームを組んでませんでしたから、無理矢理組ませたんですね?」
Ms.OFUKURO「はい♪メタ禁止~♪」
弥七は逃げ出そうとした。
しかし、回り込まれてしまった。
Ms.OFUKURO「こらこら♪ドラ○エネタはダ~メ♪」
弥七「お互い、作者がドラク○7の主人公の名前なんですから良いじゃ無いですかー♪娘さんのお米ちゃんだってツンデレヒロインと中の人が一緒なわけですしー♪」
メメタァ!
Ms.OFUKURO「弥七ちゃん、今回は随分と攻めるわね?どこまでがギリギリのラインかを見極めようとしてるのかしら?」
弥七「いやですよー♪ちょっとここ最近コキ使われ過ぎていてイライラしているーとか、わたしの事を何だと思ってるんでしょうかこの規格外ーとか、似合わないお多福のお面を被ってまさかMr.KARATEの真似?ちょーウケるプークスクスー♪なんてことはこれっぽっちも考えて………どうしたんですか?パワー溜めなんて始めちゃって。まさか……超必殺技を!?いやですよー、ほら(DIOとエリナちゃんは)親子じゃないですかー♪このくらいの軽口なんてまだギリギリですよー♪短気はポイント低いですよ?お義母さん?」
はるの「多分……ギリギリで……」
プシュー!デローン!(ガキ使風に)
はるの「弥七ちゃん、アウトー♪」
A・A・→・B・C
瞬獄殺!
夜空に浮かぶ「天」の文字。
やり過ぎましたね………。
Ms.OFUKURO「はぁ。ともかく、対戦相手のチームが決まったわ」
へぇ、決まったんですか。
怒チームとか、軍人チームとか、ナコルルちゃんのチームとか、DIO関連の人達の味方同士でぶつかり合わなければ良いですけど。
はるの「どこと当たるんですか?」
Ms.OFUKURO「最初から大当たり♪天界チームよ♪」
はるの「いきなり神様やら三種の神器が相手ですか。天界とか……ノスフェラトゥのお得意さんが相手ねー」
OFUKUROさんが集めた対戦チームの選手1人を取り、高らかに朗読するはるさん。
はるの「アテナ。古代ヴィクトリー王国の王女で、地下に封印されていた魔物を討伐した功績を認められて天界の門番に抜擢。以後、長年に渡り天界を守る守護神として活躍するも、ちょっとした手違いで人間が天界に入り込んでしまったために降格。元に戻るためには地上で発生している事件を解決して回り、規定のポイントを稼ぐまでは天界に戻れない。今回のKOSF参加もその一環として参加……KOF常連選手、サイコソルジャーチームの麻宮アテナの先祖にあたる……」
はるさんは紙をピロピロと振りながら、不機嫌そうに言っています。
はるの「神楽ちづる。代々双子の姉妹がオロチの封印を護ってきた三種の神器、ヤタの鏡を示す家系。ダルシム。炎の神、アグニを信仰するインドの僧。貧困する村を救うためにストリートファイトに身を投じる。ファイトマネーを稼ぎながら人々に説法を解いて回っている。ボーマン。アメリカからの留学生が通うパシフィックハイスクールの生徒にして宣教師。日本の信仰心を向上させる為に日々奮闘している………」
うわぁ。
人類にとって不倶戴天の敵(そういえばどことなくウルフスというのに似ていますね?)、オロチを封印する家系の神楽さんという人はともかく、他の人は聞きようによってははるさんみたいな存在を否定しそうな人ですよねー。
はるさんの顔、うちの世界のはるさんが酷く不機嫌な時になる笑顔になってます。
何というんですかねー。そう、とにかく気に入らないから徹底的に壊すと決めたときの顔です。
葉山先輩に対して行動するときの。※9
はるの「面白くない?神や神の使徒を名乗る存在を、一度徹底的に潰してみるのってさ。一方的にわたし達人外を悪者扱いしてるんだし………」
ぐぐぐぐぐ………とカップを持つ手に力が込められます。無事でいられますかねぇ……。相手のチームの人達。
ウィップ「神楽ちづるは許してあげて。三種の神器の3人は、うちの隊員に関係するから」
ムイムイ「あー。いるんだっけ?怒部隊にはオロチ八傑集の血を引く人が」
ああ。レオナ・ハイデルン少尉ですか。
三種の神器がしっかりオロチの魂を封印していないと血の暴走を引き起こすらしいですからね。
Ms.OFUKURO「だそうよ?はるのちゃん」
はるの「安心してよ。……別に殺しはしないから。それに、わたしの本命は別にあるもの……」
そう言ってはるさんは「ウィップ少尉」を……アックス小隊時代では「サリー少尉」を見ます。
当然、彼女の情報もOFUKUROさんの手によって集められていますから、どういう存在かをわたし達は知っています。
はるの「ねぇ。セーラ?」
ウィップ「…………」
※1
美形会議
アンディ・ボガード、ロバート・ガルシア、橘右京、八神庵がメインで展開される非公式ネタだったが、「KOF完全読本」というKOFシリーズ15年記念に発売されたファンブックの付録CDの2話目に収録されているギャグドラマにより半公式化された物。
アンディ「謝れ!八神庵!」
ロバート「右京さんに謝れ!」
※2
ツッコミアンディ
バトルファイターズシリーズのドラマCD版におけるアンディ・ボガードはツッコミ役であり、(主にジョーの)ボケに対して必殺技でツッコミを入れるのが様式美。
その際、「ツッコミ(必殺技名)!」と叫ぶ難波○一(タッ○の上杉和○役、Zガ○ダムのカ○・コバヤシ役、ダイの大○険の○ップ役)さんの声が印象的である。
なお、チームシナリオでの「ツッコミ真下溜め超烈破弾」はドラマCD版バトルファイターズネタと美形会議ネタの複合技である。
なお、バトルファイターズシリーズの影響からか、難波圭○さんが1995年、餓狼伝説3以降KOF13までアンディ役を務めていた。
尚、アンディ役を務めたのは他にも橋本潤さん、ベ○ータ役で有名な堀川り○うさん等がいる。
※3
餓狼一色いろは
本作の性悪コンビ達&餓狼八幡チームのシナリオでは八幡の事を「先輩」呼びしていたが、千葉村編で餓狼八幡は雪乃、結衣、いろはと関係が深まり、餓狼一色いろはは八幡の事を「はちくん」と呼ぶようになった。
餓狼八幡達の設定を千葉村直後にしているので、呼び方を修正している。
※4
キム・ドンファンの性格とジョー
これはファミ通で出版された「ザ・キング・オブ・ファイターズ2000」の小説版に書かれていたギャグ短編のひとつ、「MOWへの布石」での話です。著者が但し書きで言っていた通り、あくまでもギャグであり、真に受けるなと書いてありましたが、あり得そうな話でもありますし、面白かったのでKOSF本編で取り入れています。
著者は後にKOFXII以降のシナリオライターを務めていますし。
※5
ユン、ヤン兄弟の伯父、烈
カプコン公式である。烈とは初代ストリートファイターに登場していた拳法使い。元やアドンとは違い、後の作品には一切復活していない知る人ぞ知るキャラクター。
忍者の激と違うのは、設定のみとはいえ名前が出てきているところだろうか?
※6
ユン、ヤンにテリー達が苦戦した?
カプコン VS SNK2の事を指す。一応それには餓狼シリーズからギース、ジョー、ライデン、山崎(、リョウ)も登場している。
※7
春日野さくら
ストリートファイターシリーズ二大ヒロインの一人。
佐世保ライダーさんの作品では総武高校の体育教師をしている。
※8
4-1αのストーンオーシャンと九尾の雪ノ下陽乃
もう1つの4-1。
中身は本来の4-1よりも濃密。具体的には日本を出国する以前に肉の芽で操られた葉山グループ(スタンドあり)や、リッチモンドでの闘い前にやはり肉の芽で操られた杜王町組+康穂が敵として現れたりします。
4-4に行っていないアーシス側の杜王町組もスポット参戦しますが。
そこでのチート戦力が九尾の雪ノ下陽乃。
4-1の弥七こと裏一色いろはと同等の力を持っている設定です。
もっとも、裏で動いていた弥七とは違い、九尾陽乃は共に行動しているので、普通にスタンド能力の厄介さに翻弄されていますが。(三浦のマジシャンズ・レッド、オリジナルのアヌビス神、ラバーズ、ザ・ロック、ドラゴンズ・ストリーム、アンダー・ワールド)
※9
「はるのんとはちまんくん」と「声を失った少年」の世界における葉山隼人。
4-1のアルス界における葉山隼人は完全なる敵として登場ですが、本人は敵と認識されている自覚はない模様。弥七こといろはの殲滅対象と認識されている。
一方で4-1αにおける葉山隼人はアーシスの葉山隼人に似ており、当初はいがみ合っていたが、徐々に和解への道を辿る。
もっとも、アーシス側の場合は敵の操り人形だったという認識しかなかったのだが。
※10
ノスフェラトゥ
「声を失った少年」の世界に存在する組織。
世の中に隠れ住む妖怪や伝説上の存在などを保護、救出を主に活動する一方で、暴走したり反社会的な活動をしている人外を始末する任務も担っている世界的組織。
名言こそされていないが、国連直轄なのかもしれない。
日本支部は雪ノ下家がその任務を統括、指揮している。
陽乃は次期日本支部の棟梁。
実行部隊の1つには比企谷一族も絡んでおり、八幡の班も存在。
八幡の班はポイントマンの八幡&サイボーグの残念イケメンこと材木座義輝、サキュバスとさとりのハーフであるスナイパーの一色いろはで構成されている。
それでは次回は承一郎&忍、承太郎&卍丸、エリナ&盗賊アーサーの第一回戦前夜をお送りいたします。
それでは次回もよろしくお願いいたします。