頼みますよ？ジパング一の伊達男！
ピクリとも動かなくなる真・豪鬼
カブキ「………はぁ………はぁ………やったのか！」
ベガ「………ヌハハハ。まさか本物の豪鬼まですら退けるとは。計画は失敗したと見るべきか………」
ギース(放送)『逃げるか………ベガ。影と共にこのギースを利用しようとした借りは、いつか反す。首を洗って待っているんだな』
ベガ「ふん。貴様ごときがこのベガを出し抜けると思うな……。いつかはその首、かっきる……」
ギース『ふ………』
卍丸「待て！逃がさないぞ！」
ギース『人の事よりも自分の心配をするべきではないか？そこには自爆の名手がいるのと思うのだがね……』
ルガール「くっくっくっ………このままでは終わらぬよ…」
倒れながらも、謎のスイッチを震える手で握るルガール。
承太郎「自爆スイッチを押しただと！？」
ジョセフ「まずい！逃げるぞぉ！」
カブキ「くそっ！結局骨折り損かよ！」
チームメンバーが全員逃げ出す
爆発する最終ステージ
瓦礫に埋もれる最終ステージの中で倒れる真・豪鬼(隣でクローン豪鬼が死亡している)
その命が終わろうとしているが………
殺意の波動『許さぬ………』
禍々しい気が……亡霊達の魂が集まる
真・豪鬼命の鼓動が更に弱まる
殺意の波動『歩みを止める事は許さぬ………ただひたすらに強さを求めよ……』
更に集まる亡霊達の魂
止まる真・豪鬼の命の鼓動……
殺意の波動『休む事は許さぬ………ただまっすぐに闘いを求めよ……』
ドオオオオオン！
脱出が完了し、一息つくチームメンバー。
禍々しい気の柱が立ち上ぼる。
カブキ「何だ！この力は！」
気の柱の中心に立つ真・豪鬼の影。
止まっていた鼓動が動き出す。
殺意の波動『死して逃れることは許さぬ………ただひたすらに拳を………』
ゆらゆらと影がゆらめき、殺意を強くする。
カブキ「こんなただ殺意を振り撒くだけの化け物なんてのは見たことねぇや……ぜってぇにここで「止め」が必要だが………出来ることと言ったら二人舞くらいしかねぇ」
卍丸「二人舞だって？だったらおいらが踊ればいいのか？」
カブキ「ざけんな！俺様とお前じゃ息が合うわけねぇだろ！」
奈落の神『ホントに世話が焼ける男じゃな？お前さんという男は。ほれ、お前さんに届け物じゃよ？』
阿国がジパングの世界から、敵の力である地獄門の力により
阿国「え？何？あたし、確かにもう少しで九州だったはずなのに……ここ、どこ？」
世阿弥「ここは………私は確かに死んだはずなのに…何故現世に………」
カブキ「お、阿国ぃ！オメェとなら二人舞ができる！それに世阿弥！世阿弥じゃねぇか！」
世阿弥「カブキさん………まさかあなたとまた会えるとは思っていませんでした」
カブキ「へ……奈落の神さんも粋な事をしてくれるぜ。世阿弥に会わせてくれるなんてよ………」
世阿弥「カブキさん。悠長に再会の挨拶をしている場合では無いようですね。目の前のオーガは、あの魔王ガープにも匹敵する程の力を感じます。」
カブキ「ああ……だから、魔王ガープに止めを刺した方法をやりたかったんだ。阿国が来てくれて助かったぜ！」
阿国「魔王ガープに止めを刺した方法って……ちょっとまってよ！まさか……あれ！？」
カブキ「おう！二人舞だ！やるぜ阿国！」
阿国「ちょっ！ちょっと待ちなさいよ！あ、あれは…その……」
世阿弥「何か奥の手があるのならば、それまでは私の
卍丸「へへ！カブキから世阿弥の事は聞いてるよ。おいら達も手伝うぜ！世阿弥」
カブキ「おい卍丸！世阿弥！承太郎！ジジイ！頼りにしているぜ！オメェらは俺が認めた男達で、数少ないダチなんだからな！」
卍丸「なんだよ。カブキらしくねぇな」
承太郎「やめてくれ。お前からそんな言葉を聞かされるなんて、何かの前触れにしか聞こえねぇぜ」
ジョセフ「それとも、女の前だからかっこつけたのかのぅ？可愛いところもあるじゃあないか。伊達男」
世阿弥「お任せください。カブキさん」
駆け出すチームメイト達。
カブキ「さぁ阿国！二人舞だ！」
阿国「ちょっ！息を合わせるっていってまたあれをやるの！？や、やめてよ！」
キリッとした顔を阿国に向けるカブキ……
カブキ「阿国……今こそお前の力が必要なんだ……お前以外で、二人舞が出来る女は……他にいねぇ」
阿国「カ、カブキ………それって……そういう意味で良いのね？」
カブキ「こい！阿国！」
阿国「う、うん………」
二人の顔が近付き………距離がゼロになる。
二人舞が完成すると共に、豪鬼が弱体化。
ジョセフ「なるほど、二人舞とは愛の力がどうとかそういうものじゃったのか！」
世阿弥「いえ。負の力を封じるジパングに伝わる秘技では無いかと思います」
豪鬼「………………」
豪鬼が二人舞により殺意の波動を封じられ、不利を悟って撤退。
そして地獄門に向けられ、１つの矢が吸い込まれる。
封印の儀だ。
楓「今度こそ……本当にさようならだ。姉さん……」
地獄門により禍々しかったのが嘘のように、雲ひとつ無い澄み渡った青空が広がっていた。
世阿弥「束の間の再会でしたが、お別れのようですね。カブキさん……」
承太郎「その気になれば、真実の上書きで新しいお前を作り出すことも可能だが、どうする？」
世阿弥「大変ありがたい申し出ですが、一度死んだものが現世に留まるのは健全ではありません……私はあの世に戻って、罪を償うことにします」
仮面を外し、金髪碧眼の甘い素顔を晒す世阿弥。
カブキ「世阿弥……また会えて嬉しかったぜ…」
世阿弥「カブキさん。世界が変わろうと、時を隔てようと、生と死が私達を分かとうと……私達は友達……ですよね」
カブキ「あったりめぇだろ？俺もいつかは死んで、おめえの所に行くからよ。そんときは、まっ！地獄の女どもを引っかけながら、楽しく飲もうぜ！」
世阿弥「それは楽しみです……またお会いしましょう。カブキさん……」
きえる世阿弥。
こうしてカブキ団十郎のＫＯＳＦは終わりを告げた。
エンディング
阿国「そ、それでカブキ……世阿弥の事だけじゃなくてさ。私にも………その……あるでしょ？」
カブキ「んあ？なんだったっけ？お？阿国。今度こそ俺の女になってくれるのか？」
阿国「カブキ………そうだけど言い方ってものがあるんじゃないの？もうちょっと雰囲気っていうかさ……」
すこしずつ機嫌が悪くなる阿国。
奈落の神『おやおや。万が一に備えてお主の関係者を集めたのがまずかったかのぅ？』
卍丸「絹！」
絹「卍丸！」
極楽「無事だったか卍丸！聖剣まで持ってきたってのによ！終わらせちまうなんて流石は卍丸だな！」
花京院「承太郎！ジョースターさん！」
チームメイトの仲間が次々と集結する。
もちろん、カブキのも。
花火「カ、カブキ様………あんな公衆の面前で………」
大筒(バズーカみたいなもの)をカブキに向けて青ざめている伊賀の
まつり「カブキ………見てたわよ？二人舞とやらのあれ」
同じく百地三太夫が次女、まつりが両手をポキポキと鳴らしながらカブキに近付く。
みこし「ひどい、カブキさん……。私達の面倒をまとめて見てくれるって言ったのに……」
今にも泣き出しそうな百地三太夫が末娘のみこしがツナデが扱いそうな斧を片手に近付く。
カブキ「へ？な、なんでオメェらまでここに？」
レイラ「そ、そんな………カブキ様………カブキ様の為にわたくしはガーターベルトを外して(ロンドンではレイラのガーターベルトがカブキの頭防具の最強装備)駆けつけて来ましたのに………」
(ロンドンのプリンセス)
カブキ「お、おい！どんだけ呼んだんだよ！」
その後もタイクーン(ジパングにおける天皇的な存在)の娘である桂姫(浮浪者生活に完全になれてしまった)、京の座敷の指名ナンバーワンのゆめタロー、小眞木。
更に尾張の痛い娘で有名な孝子やらがカブキを囲む。
ジライヤ「よくも阿国さんの清らかな唇を……やっちまえぇぇぇぇぇぇ！」
菊五郎「伊達男の風上にも置けない野郎だ！」(千葉繁)
マントー「何だかしんねっけどカブキをボコせるなら今の内だってのさ！」(千葉繁)
ジライヤの号令で女達に袋にされるカブキ。
ドカッ！
バキッ！
阿国「こんな事だろうと思ったわよ。少しは芸の肥やしになったと考える」
八雲「やっぱり姉さんは私と女歌舞伎を極めるべきよ」
卍丸「やっぱりこうなっちまったか……カブキらしいや」
ジョセフ「ワシは誓うぞ………生涯妻しか愛さないってなぁ……」
承太郎「既にバレてるだろうが……ジジイ。やれやれ、騒がしくて仕方がねぇぜ。帰るぞ、ジジイ」
ぞろぞろと帰る男性陣と阿国、八雲。
阿国「惜しかったわね。もう少しで、本気になっちゃう所だったけど。私とあなたは、このくらいの距離感が一番よ。また、いつか会いましょう？カブキ」
花火「でぇぇぇぇぇぇぇぇい！ぶっとべぇぇぇぇぇ！」
大筒に撃たれ、真っ黒焦げになりながらサウスタウンの空へと舞うカブキ。
カブキ「お、俺はあきらめねーぞぉぉぉ！こんなの、男の甲斐性の１つでぇぇぇぇい！ジパング一の伊達男、カブキ団十郎は１つの所に留まらないのさ……」
卍丸「世阿弥との感動的な別れは何だったんだろうな？」
富士山「世阿弥さん…草葉の陰で泣いてるっすよ…」
ＦＩＮ
はい、ＫＯＳＦ編の正規のチームストーリーが終了です。
まだまだエディットチームとかもありますが、一先ずはここで終わりということになります。
またネタを考え付けば、掲載いたします。
さて、『その後のドラゴンクエスト７』でも語りましたが、体調不良が祟り、現在入院中です。
静養を兼ねて、しばらく休もうと考えておりますので、読んで下さっているかたには申し訳ありませんが、再来週末まで休もうかと考えております。
退院後、再会を楽しみにしております。