やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

493 / 731
裏一色&裏陽乃ライバル戦

裏一色(空手家チーム…リュウ)

ステージ…ディスティニーランド

BGM…かしこガール

 

裏一色「やれやれです。世界が違っても、ここだけはあるんですね?しかも名前も一緒だなんて……」

 

裏陽乃「ホントだね。総武高校とかはないのに、このテーマパークだけはあるなんて……ここが決勝の会場なんて、この世界でのキング オブ ファイターズの認知度がわかるわね」

 

リュウ「君達が決勝戦の相手か」

 

裏一色「うわっ!ここに来てあなたが決勝戦の相手ですか!いやー、ゲームでは何度も見てましたし、実際に使ったことがありますけど、本物のリュウさんやケンさんは迫力がありますねぇ」

 

リュウ「ゲーム?済まないが、何の事だかわからないな」

 

裏一色「いえいえ、こちらの話です♪土管の配管工とか、緑色の精霊の剣士とかは関係ありませんよ?」

 

リュウ「驚いた。その世界での事を知っているのか」

 

ケン「色んな世界の色んな奴と戦ったからな。俺達。魔界とか幻想界とか冥界とか未来とかエンドレス・フロンティアとか」

 

裏陽乃「エンドレス・フロンティア?じゃああなた達、堕狐の関係者?」

 

ケン「お?知っているのか?零児や小牟の事を。ああ、そう言えば小牟から新しい弟子が出来たって連絡があったな。あんたがそうなのか?」

 

裏陽乃「ええ………有栖零児は妖狐の事を何だと思っているのかしら………あなたも仲間なら、あの二人の手綱くらいしっかり握って欲しいわ」

 

リュウ「ハハハハ。小牟はともかく、零児はあれでも良識枠なんだがな」

 

リョウ「それよりもお前達が使っている技について聞きたい。お前達は昇龍拳や覇王翔吼拳、それに京や八神の技を覚えた?」

 

裏一色「え?まぁ、わたしはほら、ちょっと特殊な事情の人に教わったと言いますか……」

 

裏陽乃「大会に合わせてどの力量で戦うべきかの参考に良く似せたって感じかな?」

 

ユリ「信じられない……あたしだって覇王翔吼拳を会得するのに1年もかかったのに……」

 

リョウ「本当はもっとかかるものなんだけどな。それにしても驚いた。世の中、お前達のような奴がまだまだいるんだな」

 

リュウ「ああ。世界は広い。君達みたいな強い使い手と決勝で戦えるなんて最高だ」

 

裏一色「そうですか。まぁ、良いですよ?やりましょうか。永遠の求道者、リュウさん」

 

リュウ「ああ!俺の拳を試すか!」

 

 

 

裏陽乃…アンチダークストーカーチーム(一条あかり)

ステージ…TOKYO-BAYららぽーと

BGM…素晴らしき新世界

 

あかり「あ、あんびりーばぼーや!自分、九尾の狐の末裔やな?うちの目はごまかせへんで?」

 

裏陽乃「あら。確かあなたは一条あかり……流石は陰陽師の家系よね?一目でわたしの正体を見破るなんて」

 

あかり「九尾の狐やからそんなけしからん体型をしてるんやな?」

 

裏陽乃「それ以上、言わないであげて。仙狐の堕狐やわたしの妹は色々と残念なの。ホントに勘弁してあげて頂戴」

 

タバサ「ほう………これがこの世界のモンスター、フォックスのあやかしですか………」

 

裏陽乃「うちの組織にもいるのよねー。そういう怪しげな目をするマッドサイエンティストが。魔法の世界にもいるとは思わなかったけど。でも、こっちはまだましかな?問題なのが……こっちの赤ずきんちゃんかな?」

 

バレッタ「狐の妖怪か。しかも九尾の狐だと?オロチ並に有名な大物が現れたじゃねぇか……コイツの素性が何なのかは問題じゃねぇ。コイツは妖怪……つまりはダークストーカーの仲間って事じゃねぇか。儲かるぜ…とんだ臨時収入が転がって来やがったぜ……」

 

裏一色「完全に目が$マークになってますよ?この赤ずきんちゃん。ダークハンターって言えば魔界の賞金稼ぎらしいですけど………」

 

裏陽乃「はぁ……妖狐が妖怪の一種ってのは百歩譲るとしても、賞金稼ぎに狙われるなんてねぇ……。あなた達はただの妖怪と、神格化した妖怪の区別が付かないわけ?一応はわたし達の種族、日本古来からお稲荷様として崇められた種族なんだけど?」

 

バレッタ「関係ねぇ。神格化した存在である毘沙門が魔界では辻斬りのような事をしてるんだからな」

 

裏陽乃「………毘沙門天の末裔が聞いたら怒り出しそうな名前ね。とにかく、赤ずきんちゃんは人外ならば、何でも賞金として狙うって訳ね。むしろノスフェラトゥの敵だわ。あかりちゃんにそこの忍者さん?お仲間の管理くらいはしてくれない?幕末で地獄門を封じた四神の仲間なんでしょ?」

 

影二「す、すまぬ!バレッタ殿は必ず止める故に、許して欲しい!」

 

裏一色「本当に大丈夫なんですか?あなた、以前はギース・ハワードの掌の上で踊らされた事があるって聞きましたよ?おまけに八神庵にボコボコにされた過去があるっていう話じゃ無いですか。信用できないんですよね?」

 

裏陽乃「それ、本当?ギース・ハワードって言ったら今回の黒幕の一人じゃない。それに八神庵に一方的にやられた?相手が三種の神器の一人とはいえ、頼りになるの?わたしの世界の三種の神器を紹介しようか?」

 

影二「や、八神の事は今は関係ないだろう!ぬうう。あのときの事を引き合いに出すとは……許せぬ!」

 

裏陽乃「もういいわ。この世界の信仰心がどの程度かが良くわかったから。三種の神器も神楽ちづる以外は信仰心もへったくれも無いわけだし」

 

あかり「なぁなぁ妖狐はん。うちが勝ったら式神になってくれへんか?九尾の狐の末裔がうちの眷属になってくれたら心強いねん」

 

裏陽乃「………世も末とはこの事ね。呆れ果てて何も言えないわ。氏子とも言える陰陽師の家系が、まさかこのわたしを使役しようだなんて……それでも本当に後の安倍晴明の再来と言われる存在?安倍晴明の母は葛ノ葉と呼ばれた妖狐の筈なのだけれど?」

 

あかり「げげぇ!めっちゃ怒ってるやん!知らへんかったんや!堪忍してぇな!あかん!完全に怒りまきしまむやぁ!」

 

裏陽乃「うふ………うふふふふふ………陰陽師の……それもこの世界の総本山とも言える一条の跡取りが葛ノ葉様の意味を知らない?勉強不足で済まされるレベルじゃないわ。覚悟は出来ている?」

 

裏一色「抑えて下さいはるさん!神通力が漏れ出ていますよ!」

 

裏陽乃「これが怒らずにいられるものですか!さっきからモンスター扱いや賞金首扱い!極めつけは不甲斐ない四神や三種の神器の仲間に無学な陰陽師の失礼極まる暴言の数々!こんなだから地獄門が未だに放置されているのよ!稲荷様の代わりにこの末裔のわたしがお仕置きしてあげるわ!覚悟なさい!」

 

あかり「こ、こうなったら自棄や!うちの陰陽師ぱわーちゅうもんを見せたるでぇ!」


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。