サバンナでズィー・ズィーの運命の車輪と戦った八幡と承一郎の二大主人公!
承一郎の能力と八幡の作戦!そしていろは、藤崎沙織、音石の協力で本来なら苦戦するはずだった運命の車輪との闘いを難なく終わらせた!
だが、偵察が任務だった沙織と音石はいったい何故ジョージア州まで?
とうとう佳境を迎える第6部外伝!
いよいよ終盤を迎えようとしていた!
side比企谷八幡
サバンナ川の川原、そこでズィー・ズィーを倒した俺といろはと承一郎の三人は、藤崎沙織さんと音石さんと共に迎えが来るのを待っていた。
迎えが来るまでに確認しておかなければならないことがある。
八幡「それで。音石さん達はどうしてフロリダからこちらに?」
本来なら、音石さん達は承太郎と徐倫救出の為にGDst刑務所の内部の偵察を実施しているはずだった。
音石「偵察ならほぼ終えてある。というより、必要なくなったのだ」
音石さんはギターをウィンウィンならしながら言った。
沙織「必要な情報が揃いつつあったときに、刑務所の方にも動きがあったのよ。その話はマイアミでするわ。そろそろ迎えが到着するはずだから、待っててくれる?」
迎え?
そう思ったとき、上空からバルバル…とヘリの音が響いて来た。
上を見るとアメリカ軍のヘリが降下してくる。
何で米軍のヘリが?あれが迎えとか言わないよね?
沙織「あれが迎えよ。今は事情を聞かないでくれるかな?あなた達がそうであるように、これも秘密事項にあたる事になったから」
いや、軍まで動き出したということは、もうあの人が動いたというのは確定ですよね?
俺達は音石さんを除いてヘリに乗り込む。
あれ?音石さんは?
音石「俺が協力出来るのはここまでだ。虹村億泰は俺を許していない。いくら謝罪を重ねても、俺が虹村京兆を殺してしまった罪は一生消えることはない罪なんだ。いつか億泰が俺を認め、許してくれる日が来るまでは、俺は姿を現さない。それが俺の誓いだ。君達の勝利を祈っている。必ず貞夫さんの息子、承太郎さんと共に元気な姿で帰ってきてくれ。クルセイダーズ…」
そう言って音石さんは去っていった。
俺はあの人の事はよく知らない。
音楽家として空条貞夫さんとプライベートで交流があり、たまに貞夫さんの開く音楽教室で特別講師をやっているということくらいしか。
虹村京兆さんの件や承太郎を狙った過去から、許してくれるまでは極力関わらないと決めているらしい。それが彼の償いであると、以前聞いたことがある。それまでは故郷の杜王町にも帰らないと…。
今回手伝ってくれた理由も、空条貞夫さんとの友情としてもさることながら、罪滅ぼしの一環として協力してくれたらしい。
道を誤ってしまった罪が、いつかは許されることを俺は願う。
正直に言えば、彼のスタンドの力の用途は万能なので、いてくれた方が心強いのだが…。
俺達を乗せたヘリは、離陸を開始した。
音石さんは見送りながら「chase」を弾いてくれた。
彼なりのエールなのだろう。
彼の崩れ去った日常に安らぎが来ることがあらんことを…俺は心の中で願い、彼にサムズアップを見えるなくなるまで返した。
side東方仗助
フロリダ州州議会会議場。
忍が迎えに乗り込んだヘリに押し込まれ、俺達はフロリダ州庁に運ばれた。
そこには先に到着していたジョルノ達と露伴達先行組が待っていた。
州議会の会議場なんて、場違いな場所に…
ここまで来るともはや極秘任務とかでは無くなっているよな。
あの人も随分と無理を押し通したものだ。
ジョルノ「仗助さん。八幡達は?」
仗助「すまん。敵の攻撃ではぐれてしまった」
露伴「何だって!?それで君は八幡君達を置いてきてしまったのか!?それでも君は彼の親友か?家族か?」
間田「そうだよ!彼の身に何かあったら、僕達は君を許さない!」
未起隆「彼は私を差別しないで対等に接してくれる数少ない友人です。いなくなって欲しくありません」
おう…愛されてるな、八幡…どこからともなく赤い眼鏡をかけた中坊の女が「キマシタワー!」とか「フィーバーデスワー!」とか言っている幻覚を見たぞ…。
これが八幡の言う乗り越えたくない恐怖か…。
俺が得体の知れない恐怖を感じていると…
八幡「わかってくれたか…その悪寒の恐怖…」
無事に回収され、別のヘリで輸送されてきた八幡、いろは、承一郎が藤崎沙織さんと共に会議室に入ってきた。
億泰「八幡!良かったぜ!無事だったんだな!」
ミスタ「心配したんだぞ!」
小町「お兄ちゃん!良かったよ!」
陽乃「ひゃっはろー!よく無事に来てくれたよ!お姉さんは嬉しいぞ☆」
小町と陽乃、億泰、ミスタが八幡達に抱きつく!
八幡「やめろ!小町は大歓迎だが、その他は勘弁してくれ!
いろんな方面から愛されてるなぁ。
承一郎もなにやらウンウン頷きながら
承一郎「(八幡少年も俺と同じ…いや、下手をしたら俺以上の呪いに蝕まれているんだな。こんなところでも俺達は似ている…はっ!何だこの悪寒は!「ジョジョハチキマシタワー!」って何だ!「ジョジョシュウ大歓迎!?違う!俺はそっちの趣味はない!やめろ赤い眼鏡の少女!」これが八幡少年がたまに言っている受け入れてはならない恐怖か!?これは覚悟したくはない強烈な呪いだ!)」
JOJO「(おい!?承一郎!現実逃避で入れ替わるな!この恐怖はさすがの俺も勘弁だ!やめろ花京院!俺はDIOとは関係ない!俺まで呪うな!戻れ承一郎!)」
お、おう…承一郎も一条も受信してしまったか…俺も初めて体験したが、これは強烈だ…
赤い眼鏡の少女か…これは調査をする必要があるな。
忍「なによこの地獄絵図」
ヴァレンタイン「どジャアぁ~ん!…………どジャアぁ~ん!」
大統領が国旗と共に現れたと思ったら、この光景にドン引きして再び国旗と共に消え去った。
おいコラッ!俺達を集めておきながら、出るタイミングを間違えたと悟り、無かったことにして逃げるんじゃあねえっス!
せめて俺達も一緒に連れてって下さいよ!
グレートじゃあねえっスよ!
結局、この地獄絵図はしばらく続いた。
一度お払いに行った方がいいな…。
side比企谷八幡
ヴァレンタイン「どジャアァ~ん!」
さっき俺達を見捨てて逃げた大統領が何事も無かったかのように国旗と共に現れた。
ヴァレンタイン「む?どうした?皆の衆」
仗助「大統領…一言だけ無礼講、良いっスか?」
仗助が代表して大統領に声をかける。仗助をはじめとして、全員が同じ気持ちらしい。
ヴァレンタイン「仗助代表か?構わない。言ってみたまえ」
仗助は皆に目配せして意思の疎通を図る。
仗助「では…」
一同『無かったことにしてやり直しても遅いから!さっき現れたのはバッチリ見ているから!見捨てて逃げたの確認してるから!』
ヴァレンタイン「む?先ほどの件か?いや何。楽しそうで何よりと思ってな。私がそこにいて良いかどうかの基準だが…あるいは場にふさわしいかどうかの基準だが…
「空気」だとか「雰囲気」だとか「出番待ち」だとか「キャラじゃあない」だとかそんなんじゃあない。「吉」であるかどうかだ。自分にとって場が…「吉」であるかどうかなのだ」
ツッコミたい!もの凄くツッコミたい!
ワケのわからんことを言って煙に巻こうとしているんじゃあない!ってツッコミたい!
ヴァレンタイン「ハチマン=ヒキガヤ。ナプキンを取れる者は万人から尊敬される者でなくてはならない。一手見誤った物が敗北すると言うことだ。お互い、一手見誤った事を無かった事にする。それもナプキンを取れるもののマナーという物ではないのかね?」
暴論をかざしたよ!
まぁ、ここで噛み付いても良いこと無いから黙って頷くけどね!心の汗が見透かされてなければ良いな!
これが大人になるということですね!わかります!
ヴァレンタイン「それでは本題に入るが…その前に入ってきたまえ」
会議室のドアが開かれ、二人の人物が入ってきた。
その人物とは…
承太郎「やれやれ…やっと本題に入ったか」
徐倫「ホントにやれやれって感じだわ。もっと感動的な再会になると思っていたのに」
俺達が救助に向かっていた承太郎と徐倫だった。
仗助「承太郎さん!徐倫!助けられていたッスか!」
承太郎「沙織、忍、露伴、間田、未起隆、音石達のお陰でな。もちろん、そこに至るまでの徐倫の頑張りや、その仲間達のお陰でもある。もちろん、大統領閣下のお力添えにもだいぶ助けられた。助けられなかった者も何人もいるがな」
徐倫「ウェザー…F・F…」
億泰「音石が…アイツが助けてくれるなんてよぉ…」
承太郎「そして…仗助、ジョルノ、静、八幡、小町、いろは、ミスタ、億泰。お前達が綾瀬絢斗の刺客を引き付けてくれたお陰で、スムーズに閣下や沙織達が作戦を遂行する事が出来た」
そして承太郎は仗助の肩をポンっと叩いた。
承太郎「特に仗助。お前はよくやってくれた。クリスタル・クルセイダーズのリーダーとして、ここまでの辛い道のりをよく犠牲も出さずに頑張ってくれた。本当に頼りになる男だ。俺はお前を誇りに思う」
仗助「勿体ない言葉ッス。承太郎さん」
仗助の目からうっすらと涙が浮かぶ。
戦いにおける活躍は少なかったが、仗助はここまで本当によくやってくれた。
旅がスムーズに行われていたのも、仗助があちこち掛け合って乗り物やホテル等の手配に奔走していてくれたお陰だ。
承太郎「ジョルノ。君も副リーダーとして良くやってくれた。思えば君とは最初は敵とまではいかないが、良くない関係だったのに、こうして助けに来てくれたことに感謝する」
ジョルノ「止めて下さい。承太郎さん。全ては家族の為です。今やジョースター家は大切な仲間であり、家族です。八幡達も大切な弟や妹。それを助けに来るのは当然の事です」
承太郎「そうだったな。君はそういう男だった。ただありがとう。それだけしか感謝の気持ちを現す言葉がない」
承太郎はジョルノの肩を叩いた。
承太郎「静。その様子から、やっと本当の家族になってくれたみたいだな。俺はお前を本当に救ってやれなかった…徐倫の事といい、俺は本当に家族失格だ。本当に済まなかった。そして、こうして俺達と共に家族として立ってくれることに心から感謝する」
徐倫「静。あなたも私達と同じ、今代のジョジョだわ。本当にありがとう。私達を助けに来てくれて。そして、本当の家族になってくれて」
静「おじさん。そしてお姉ちゃん。謝らないで。そして今までごめんなさい。静がパパやお兄ちゃん達の愛を理解できてなかったから、勝手に悩んでいただけなの。これからはいっぱい甘えるから、覚悟していてね♪お兄ちゃんも結婚してくれるみたいだし」
徐倫「小さい頃からの夢が叶ったのね。祝福するわ、静」
承太郎「ついにこの時が来たんだな、仗助。静が欲しければ、この俺を倒せ。アナスイ共々、相手をしてやろう」
うわっ!出たよ承太郎の親バカ。
仗助「ちょっ!それは確定ッスか承太郎さん!それに未だにジョジョは娘扱いッスか!?その様子だと徐倫との仲は修復されたんッスよね?」
承太郎「それとこれとでは話は別だ。徐倫と静、二人のジョジョは俺の大切な娘だ!例えお前であっても娘を奪うやつは俺が許さん!良いな!決闘だ、仗助!」
仗助「マジかよ…」
仗助はガックシと肩を落とした。
ジョジョが「ドンマイ、あなた♪」と肩を叩くが、承太郎の火に油を注いでいるから止めてあげて!
承太郎「それはともかく…八幡。危険を承知でよく来てくれた。狙われていると知りながら、こうして来てくれるとは…お前がDIOの転生だと、時々忘れてしまうことがある」
八幡「今さらだな承太郎。俺はもう、とっくにジョースターの一員だ。前世とかそう言うのは、もう関係ない。俺はお前の弟子であり、家族であり、ライバルだ。それに、ディオも今や立派な仲間だ。そうだろ?ディオ」
心の中でディオが鼻で笑っている。
確かに、俺もお前も今回の旅ではらしくない事が多かったな。
ジョナサンが生暖かい目でこの様子を眺めているのがなんとなく解る。
今夜辺り、また二人がケンカするのが目に浮かぶな。また一条も加わるのかもな。
承太郎「いろは、小町…二人のおばあちゃん」
いろは「おばあちゃんは止めて。承太郎さん。今はあなたの娘よりも年下だよ?それに、ハチ君と同じです」
小町「家族であり、師匠。例え波紋の素質がなくても承太郎は小町の弟子の孫。助けに来るには十分な理由なんだよ。承太郎おじさん」
承太郎「そうだったな。不甲斐ない俺だが、家族に俺は恵まれた…」
承太郎は俺達の頭を撫でようとして、止めた。
代わりに固い握手をする。
娘のような扱いよりも、戦友として感謝の気持ちを捧げたようだ。
承太郎「億泰。今は家庭があるのに、立場を捨ててよく来てくれた」
億泰「よして下さいよ承太郎さん。承太郎さんは俺や親父の恩人なんッスから、恩を返すのは当然の事ッスよ!それに、承太郎さんは俺にとっても兄貴分なんスよ?当然の事じゃあねえっスか!」
承太郎「そうか。良い弟分を持てたことに誇りを持とう。それと、音石の事だが…」
億泰「…正直、今でも兄貴の事は許せねぇッス…。だけどアイツはちゃんと施設での更正を真面目にやって、社会復帰を果たして…。アイツからの金は受け取らねぇって突っぱねているのに、アイツは稼ぎのほとんどを俺や親父に仕送りしてるんス。こうして今回は助けてくれたみてえですし、聞けば今日は八幡を助けてくれたと聞いたッス。無事に帰れたら、一度腹ぁ割って話し合っても良いんじゃあないかと思うッス」
承太郎「それが良い。奴は奴なりに過去の罪に苦しんでいる。許すか許さないかは億泰の問題だから口は出さないが、一度話し合いの機会は持つべきだろう。成長したな、億泰」
億泰「マジでよして下さい。承太郎さん。俺だって良い年なんスから」
承太郎と億泰さんは互いにフッと笑った。
承太郎「ミスタ…」
ミスタ「やめてくれよ、承太郎さん。俺はジョルノの部下としてここにいるんですよ。部下がボスの身の安全に全力を尽くすのは部下として当然なんじゃあないッスかあ?他の奴に声をかけてやって下さいよ」
ピストルズ「ミスタ、テレテル」
ミスタ「うっせえぞ、ピストルズ!」
ミスタさんは顔を赤くしてそっぽを向いた。大統領も含めて生暖かい目が向けられる。
承太郎「そして…雪ノ下陽乃。いや、茅ヶ崎陽乃。君の事情は全て聞いている。20年前は済まなかったな。アヌビス神」
陽乃「いえ。あの時はお互いに立場があったからよ。あの時はどちらが生きて、どちらかが死ぬしかなかった。状況があの時を作った。それは今も変わらない。たまたま今回は味方に回っただけよ」
承太郎「それでも、君はこうして仗助達と共に俺と徐倫を助けてくれた。事情があったとはいえ、その事実は変わらない。特にワシントンでは君の活躍が大きかったと忍から聞いた。君の機転がなければ、誰かが犠牲になっていたかも知れない。俺達ジョースター家は君を尊敬し、家を挙げて君に協力すると約束する。我々と目的は同じようだしな」
陽乃「私こそ、感謝します。空条承太郎。そして私からも20年前は済みませんでした。私は新たなDIO様…比企谷八幡君やあなた達ジョースター家と共に歩んでいくと誓います。雪ノ下の呪いを…お願いします」
承太郎「承知した。よろしく頼む。茅ヶ崎陽乃」
承太郎と魔王は固く握手した。敵か味方かあやふやだった茅ヶ崎さん…いや、陽乃さんは…今、こうして新たな仲間として俺達の味方となった。
承太郎「さて…君が、はるばる平行世界から俺達を助けに来てくれた別の世界の家族、一条承一郎君だね?今回の事は本来なら君は関係の無かった事だ。それなのに仗助達の力になり、我々を助けてくれた。君には感謝の気持ちをいくつ述べても足りない」
承一郎「(僕は任務でやっていただけですよ、承太郎さん。それに、僕は早く帰って、八幡の言う本物に会いたいだけなんです。僕の世界のあなたやジョルノ兄さんも含めて。それに…)」
承一郎は目を閉じて一息つく。
承一郎「(僕の世界とは違うが、この世界にも僕や僕の本物がいるようなんです。だったら、守りたいんですよ。この世界の僕の本物も。例え会うことは叶わなくても、この世界の僕『一条楽』の本物を。そうだろう?JOJO)」
承太郎「君にも、ジジイの言う黄金の精神が輝いているのだな。君が帰った後でも、一条楽君の日常を気にかけると約束しよう」
承一郎「(ありがとうございます。それならば全てが終わった後、僕も安心してこの世界から去ることができますが、良いのですか?)」
確かに承一郎にとっては願っても無いことだろうが、戸惑っている。
もっとも、それは俺達にとっては愚問だ。
承太郎「当然だ。例え世界が違おうとも、君は俺達にとっては既に家族であり、大切な恩人だ。この世界の一条楽君がジョースター家と関係なかろうと、君への恩義が消えるわけじゃあない。我々が直接関わる事はないだろうが、我々ジョースター家とSPWは君への感謝を忘れる事が無いように尽力すると約束する。それが現ジョースター当主としての決定だ」
承一郎「(ありがとうございます。承太郎さん)」
承一郎は深々と承太郎に頭を下げた。
例え世界は違おうとも、本物は守る…か。
逆に俺が承一郎のようにどこか別の世界に行くことになったとしても、その黄金の精神を見倣うとしよう。
承太郎「君やジョルノのように、君の兄弟達が全て黄金の精神に宿っていれば良かったのだが」
承一郎「(やはり、俺の世界のように、他の兄達は…)」
承太郎「残念だが…」
承一郎「(それは仕方のないことです。僕の世界の事では既に終わった後の事。実は黙っていましたが、僕の世界はここよりも数年後の平行世界です)」
何だって!?初めて聞いた事実だぞ?
承一郎「(もっとも、この世界は八幡のように父が転生していませんでしたから、僕が知る未来と大分変わってしまっていて、今後はどうなるかは僕にもわかりません。僕が全てを知ったのは、僕の世界のあなたがこの事件を解決した後、あなたに出会ってから聞いたことですから。それに、今回僕たちの前に現れた刺客達がこの事件に関わっていたなんて事も聞いていません。綾瀬なんて存在も…)」
なるほど。だから承一郎も奴等の対処が後手に回る事もあったのか。
承太郎「わかった。君からの情報に感謝する」
承太郎は承一郎とも握手を交わし、その場を締めた。
ヴァレンタイン「もう良いかな?ジョウタロウ=クウジョウ」
承太郎「貴重な時間をありがとうございます。大統領閣下。それと、閣下にも私から感謝の意を…」
ヴァレンタイン「それは必要ない。私が君達に力を貸したのは、ひとえに我が国にとって「吉」となるからだ。大統領たるもの、個人の感情で動く訳じゃあない。プッチ神父の計画は、ただ一人の「吉」であり、その他の国民にとっては「凶」だ。吉と凶は等しくなくてはならない。我が国にとっての「凶」は、取り除く。それがナプキンを取れるものの義務と権利であると私は考える」
承太郎「そうですか。わかりました」
ヴァレンタイン「それでは始めよう。クリスタル・クルセイダーズの諸君。私が行った事とこれからの作戦を決定する大事な会議を」
そうだ。決めよう。
俺達の「石畳の海」の行く末を…
←To be continued
今回はここまでです。
原作よりも早い承太郎の復帰と徐倫の合流です。
八幡がここにいる以上は決戦の地はケープ・カナベラルではなく、GDstとなります。
次回は現在のGDstの現在と、今後の行く先の決定、それと、決戦前の最後の刺客が現れる戦いに…展開できれば良いなと考えています。
また次回もよろしくお願いします。