やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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前回までのクリスタル・クルセイダーズの冒険!

ジョージア州、サバンナで運命の車輪の暗示を持つズィー・ズィーの襲撃を受けた八幡と承一郎!
丈夫なトラックを強化して襲ってきたズィー・ズィーに思わぬ苦戦を強いられ、承一郎と八幡の二人はついに力尽きてしまった!
第2章最初の犠牲者がまさかのダブル主人公となってしまうのか!?
どうなる!第6部外伝!


苦く、苦く、甘いハート型

side一色いろは

 

ハチ君に飛ばされ、私が水中で見た光景はショッキングな物でした。

ハチ君が川の底でトラックに押し潰される姿です!

主人公が二人とも負けちゃったら、このお話はどうなるんですかぁ!

え?メタい?

ええ、今回だけですよぉ?だって今回は…

 

ズィー「勝った!第6部外伝も完!ついでに『やはり俺の奇妙な転生は間違っている』も完!」

 

敵からしてコレですもの。歴代ジョジョの中でも唯一の公式メタフィクションが為された回の敵ですよ?この話以外でメタをやらなくていつやるんですか?今でしょ!(2012年当時は流行語でした)

え?彼氏兼婚約者がやられたにしては余裕ですね?ですか?

そりゃぁ、公式メタが為された今、真面目に相手に合わせる意味は無くなりました!

だって、もう詰んでますもの。相手が!

 

JOJO「ほう?ならば、この一条承一郎の代わりを誰が務めるんだ?まさかテメェのわけがないよなぁ?こっちはまだ公式に春とか出ていないし、スタンドバトルもまだ二回しかやってないんだぞ?主人公がここでいなくなってどうするんだ?本編ではまだ俺も戦っていないしなぁ!」メメタァ!

 

八幡「そっちは良いだろ?ウチなんてバトルがメインだから、まともなラブコメはやってないし、何よりまだ本編始まって無いんだぞ?本編始まる前に物語終了ってなに?斬新すぎね?主人公交代にしても普通は本編始まってからだよね?」メメタァ!

 

ズィー「な、なに!」

 

ハチ君と承一郎さんが水中から浮かび上がってくる!

 

ズィー「な、何でお前らが!確かに倒したはずだぞ?」

 

八幡「ならここにいる俺らは何なんだろうな?」

 

JOJO「幽霊かなにかだろ?」

 

八幡「ならば恨みはらさでおくべきかぁ!ってかぁ?」

 

ハチ君と承一郎さんは再び水上を走って運命の車輪に挑みます。

何度も何度も挑んではやられ、そして水中から浮上してくる。

さて、いったいどうなっているんでしょうか?

 

 

 

side比企谷八幡

 

無線LANで繋がっているモニターを見ながら、サバンナ橋の

()で俺達は戦いを見ていた。

そう、最初から(・・・・)俺達は下で戦っていなかった。

奴が橋の下に現れた段階で俺達は上に転移していた。

 

では下で戦っている俺達は?

 

八幡「スカルズの操作も結構難しいなぁ」

 

承一郎「初めてにしては上出来だと思うよ?」

 

いろは「承一郎先輩は例の覗き能力で直接視線でスカルズを見れますけど、私達は承一郎先輩が仕掛けた監視カメラ越しで操作しているんですから難しいですよぉ!」

 

八幡「お前は遠距離操作型のスタンドだから多少は慣れているだろうけど、俺は遠距離操作じゃあないから感覚がつかめねぇんだよ!大体、ナイチンゲール・エメラルドを出していればスタンド目線で見れるだろ!」

 

そう。下で戦っているのは精巧に作られた俺達のプロテクターを着けたスカルズ達だ。

傷を付けられる都度、ダメージを受けて沈んだ振りをして新しいスカルズに交換して戦わせていた。

まぁ、その操作がVR画面で操作している感覚の承一郎とは違い、俺といろははカメラ越しで闘いを見ながら操作しなくてはならないので、言うなれば3D格闘ゲームの第三者目線でVR操作をしているようなものだ。

スタンド操作に慣れてなければ何も出来ない。

ちなみに、スタンドもナイチンゲール・エメラルドを除いてはスカルズのダミーだ。

俺がこういった戦いの時、時を止めない訳がない。

承一郎も同様。

 

やろうと思えば出来た。

特に基本的スペックが高い承一郎ならばなおさらに。

だが、何事も万全を期すのが一番いい。

相手を消耗させるだけ消耗させ、徒労に終わらせればいいだけだ。

 

承一郎「まったく、よくここまで性格の悪い作戦を思い付くよ」

 

八幡「誉めるな。照れるぞ」

 

承一郎「いや、誉めてないから。まったく、君という男は参謀や軍師に相応しい男だとつくづく思う。敵や味方の能力や特性を瞬時に掌握してここまでの作戦は普通は思い付かない。スカルズをこういう使い方するなんて生み出している僕が考え付かなかったよ。それに、あれを取り付かせる事もね」

 

当たり前だろ?相手の弱点を攻めるのは基本中の基本。被害を最小限に、効果は最大限に!

せっかくフロリダから貰った有効戦力を使えるときに使わないでどうする!

こっち(本城淳)あっち(GIOGIO)もそろそろ本編に入れと突っつかれてんだよ!

メメタァ!

 

ズィー『どうなっている!何で何度も何度もコイツらはよみがえってくるんだ!』

 

八幡(スカルズ)『お前にはわからんだろうな。俺の本物を守りたい、この熱い気持ちが』

 

いろは「うん。ハチ君のキャラじゃあないですね」

 

いろは(スカルズ)『ハチ君…//』

 

八幡「お前は相変わらずあざといな」

 

俺がそういうといろははハコフグのように頬を膨らませる。

 

いろは「あざといって何ですかぁ!これだって素ですよぉ!」

 

八幡「嘘つけ。まだ早口で振られる時の方が素のお前を感じるまである」

 

いろは「素の私を感じるって何ですか?ハッ!何ですか?いつもお前を見ているよって口説いてるんですか?すいません確かにドキッとしましたけど今朝の仗助さんとジョジョセンパイの一幕のような感動的なプロポーズをして欲しいので婚約指輪を持ってきてくれから出直してもらわないと無理です。ごめんなさい」

 

八幡「俺達もある意味で周囲に外堀を埋められている関係だったよね?何で振られてるのん?もう血迷って魔王(茅ヶ崎さん)に走っちゃうよ?」

 

いろは「は?そんな事したらハチ君殺して私も死にますよ?」

 

八幡「その冷たい声で本気を感じるから止めろ下さい」

 

JOJO(スカルズ)『お前ら、戦闘中だってこと忘れちゃあいねえよなあ?』

 

JOJO「これは俺の本音だな。何ならスカルズと交代で現場に行ってくるか?遊ぶ余裕があるみたいだしな」

 

イライラmaximum

 

八幡&いろは(スカルズ含む)『すいませんでしたぁ!』

 

女性「連絡が来たわよ?もうスッカラカンだって。ガス欠にしてしまえば完璧よ」

 

八幡「ありがとうございます。藤崎さん。助かりました」

 

沙織「いやねぇ。忍ちゃんと被るから沙織って呼んでよ。八幡君♪」

 

八幡「いえ、あなたは魔王より強化外骨格がすごすぎるんで、遠慮しときます」

 

沙織「八幡君って面白いわねぇ♪今回の依頼を受けて正解だったわ。この世界もまだまだ捨てたものでは無いわね。本当は二大女王に脅されたからなんだけどね

 

何か聞きたくない情報を聞いた気もするが、聞かなかった事にして仕上げにかかるとしよう。

 

JOJO「オペレーション・スカルズ・ファイナルフェイズに移行するぞ」

 

八幡「頼んだ。一条」

 

JOJO「ブラッディシャドウ!スカルズ達よ!」

 

一条は大量の俺達の偽物を作り出し、戦場に送った。

俺達は例の監視カメラ(沙織さん作)でコーヒーを飲みながら見ている。ちなみに俺のコーヒーは自作の練乳入りMAXコーヒー味だ。

 

JOJO「本当にいい性格してるな…コイツ」

 

一条は汗を流しながら俺をジト目で見ていた。

言い訳をさせてもらうなら、半分は成人を迎えていない集団によってたかって拐うだの殺すだのしてくる連中だ。

中には茅ヶ崎さんやダービーさんやミドラーさんのように誇りを持って挑んでくる人もいたが、大半はコイツのように奇襲をかけて俺達を見下して、やりたい放題やってくる連中。

そんな奴等の流儀に従う理由なんてない。

まぁ、一条にしても承一郎にしてもその辺りは考えは同じようだが、俺の場合はやり方が更に斜め上、または下に走っている事にドン引きしているようだ。

その辺りは諦めろ。

俺に闘いを仕込んだ師匠(ジジイ)師匠(ジジイ)なもんでね。

師匠曰く、俺のやり方は弟子(承太郎)達の中でも師匠に

一番近いらしい。

 

八幡「そんなことより見てみろよ。思惑通りになっているじゃあないか」

 

ズィー・ズィーは大量に出現した俺達に銃口から大量の弾を発射している。

近距離パワー型のスタンドでやっとヒビが入るくらいのスカルズのプロテクターを破壊する威力はあの弾にはない。

奴の狙いは他にある。

あれはトラックの燃料である軽油だ。

軽油をぶっかけて引火させて、スカルズ達をまとめて燃やす算段なのだろう。

承太郎に対してやったように。

 

ズィー「この中にどれか本物がいるんだろ!まとめて燃えてしまえ!」

 

奴は再びバッテリーからのコードを伸ばしてスカルズに引火させる。

 

八幡達(スカルズ)『マァギイィィィィィ!』

 

JOJO達(スカルズ)『お前らはラバーズか!ぐわぁぁぁ!』

 

流石は一条。

断末魔の悲鳴をあげながらもツッコミは忘れない。

向こうの親友にも俺みたいなネタに走る奴がいるのかも?

 

JOJO「無駄無駄無駄!」

 

一条は更に追加で俺達のプロテクターを纏ったスカルズ軍団を出現させる。

どうせすぐにやられるのだから、その造りは雑になっているが。

それを繰り返しているウチに思惑通り、奴のトラックはガス欠になり、プスンプスンとエンジンが停止した。

ガス欠になった位置は川原の上。

さすがに沈んでいってはくれなかったか。

だが、問題はない。

これでこちらの完全な勝ち(・・・・・)だ!

 

ズィー「バカめ!こんなこともあろうかと、予備の燃料ならいくらでもある!」

 

おそらくトラックの荷台には大量のドラム缶が積んでおり、中には軽油がたくさんあるのだろう。

だが、燃料が沢山あろうがなかろうが、もうお前は完全に終わってるんだよ!

承一郎を一度でも中に入れた段階でな!

 

ズィー「さあ!いつまで持つかな!イグニッション!」

 

し~ん……

 

ズィー「あ、あれ?」

 

イグニッション(点火)出来ればいいね!

それをやるだけのバッテリーが残っていればね!

 

レッド・ホット・チリペッパー「バカめ!オメェの車のバッテリーは全てこの俺が頂いちまったんだよぉ!一度でもエンジンが切れれば、お前は終わりなんだよ!」

 

ドカドカドカ!

 

レッド・ホット・チリペッパーがズィー・ズィーを殴り飛ばして車外に追放する。

そう、藤崎沙織さんと共に俺達を迎えにフロリダから来ていたのは承太郎さんの父親、空条貞夫さんの音楽の盟友にあたる音石明さんだった。

チリペッパーは承一郎が運命の車輪に侵入した際に同行し、奴のバッテリーに侵入。

トラックのバッテリーを食いつくして貰った。

後は何らかの方法でエンジンさえ止めてしまえば奴は運命の車輪を再起動させることは不可能となる。

エンジンを始動させるのが一番バッテリーを食うのだから、一定量のバッテリーを奪えば「車」というルールに縛られている奴のスタンドは何も出来なくなってしまうのだ!

スカルズ軍団をしつこく仕掛けたのは時間稼ぎ。

奴は俺達を倒すのに夢中でバッテリー残量に気付いていなかった。

まぁ、そうさせるのが目的でわざわざ苦戦を装っていたのだが…スカルズが。

 

そして、俺達も無防備になった奴の前に姿を現す。

 

JOJO「さて、コイツを地獄に叩き落とすのは誰が相応しい?」

 

八幡「やっぱり俺でしょ?作戦を考えたのは俺なんだから」

 

いろは「ちょっと待って下さい?私もずっとスタンドを出しっぱなしで危険な位置にいましたよ?エメラルドストライクやエメラルドヒーリングはスカルズには出来ませんし」

 

JOJO「待て。一番頑張ったのは俺とスカルズだったぞ?それを忘れてもらっちゃあ困る」

 

音石「それを言ったら俺がいなけりゃ成り立たなかった作戦なんだから、俺にだって権利はあるんじゃあないか?」

 

沙織「だったらみんな頑張ったってことでみんなで殺らない?私もそのスカルズ?が水上で動けるように反重力魔法を大量に使ったんだし」

 

そういえば藤崎さんは異世界でそういうのを習得したとか忍さんが言ってましたね。

 

八幡「それも…」

 

JOJO「そうだな」

 

いろは「それではみんなで仲良く…」

 

音石「このクズ野郎にトドメを…」

 

沙織「刺してしまいましょう♪私も承太郎さんに倣っていくよぉ♪」

 

一同『せーの!』

 

ジェムストーン「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」

クリスタルボーン「オラオラオラオラオラオラ!」

ナイチンゲール「無理無理無理無理無理無理!」

R・H・C「ウルトラァ!スーパー!ギタリストォ!」

沙織「ボラボラボラボラボラボラ!(素手)」

 

ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!

 

ズィー「うぎゃあああああああああああ!」

 

ドッボオォォォォォォォォォン!

 

ブクブク…

 

ズィー・ズィーはサバンナ川の中程まで飛ばされ、流れて行った。

運が良ければ船に拾われるだろうが、二度とまともな生活は出来ないだろう。

 

沙織「ボラーレ・ヴィーア(ブッ飛んじまいな)!」

 

 

 

ズィー・ズィー(運命の車輪(ホウィール・オブ・フォーチューン))再起不能 生死不明

 

 

←To be continued

 

おまけ

 

JOJO「ところで八幡、俺はお前を許してはいないぞ?そこのところは分かっているよな?」

 

八幡「ゲッ!」

 

え?俺、なんかしたっけ?

あ、カメオをやった疑惑の事か?

あれならキッチリ承一郎に正座説教受けたはずじゃん!

 

JOJO「『ゲッ!』じゃあないぞッ!CQCの訓練だ!体で覚えろ八幡ッ!」

 

八幡「ギャアアアアアアーーーー‼︎」

 

その後俺は投げられては気絶し、気絶しては蹴り起こされ、蹴り起こされてはまた投げられ…

一時間は一条の地獄のCQC訓練(という名の地獄のループ)は続いた。




はい、今回はここまでです。

前の2話のシリアスはどこへやら?本城的八幡の頭脳?プレーが久々に発揮されました。
トリプルコラボを微妙に交えつつ、ジョジョの有名な公式メタフィクションを再現。
杜王町増援組の音石明も交えつつ、ダブル主人公とメインヒロインも活躍させてみました。
実はこの話は前々から決まっていました。(トリプルコラボが決まる以前だった沙織除く)
今だから明かしますが、実は太陽戦をやるのがこの前の話で、承一郎はそこで仲間になる予定だったんです。
予定が前倒しになった関係で、承一郎はワシントンで仲間になりましたが、実はダービー戦➡変身合戦➡ミドラー戦➡アレッシー戦➡太陽&承一郎戦➡ズィー・ズィー戦となり、公式メタをやるのはここだ!と決めていました。
舞台も川ではなく、原作通りの山道だったのですが、適当な山がなかったので、歴史的な戦場であるサバンナ川に決まりました。
そして、とうとう登場した藤崎沙織さん!
彼女も越後屋さんの作品の中ではチートキャラです。
なんせ、その場で戦略兵器のロボットを解体する謎の力があるのですから…
次回は何故彼女達が迎えに来たのかに迫ります。
そして、とうとうフロリダ入りします!
第6部外伝もいよいよ佳境に入りました!
残る敵は死神とアトゥーム神!
果たしてどんな展開になるのか!

サブタイトルは俺ガイルの第一期EDテーマのBITTER BITTER SWEETとニセコイの第一期EDテーマ、Heart Patternからとりました。

今回のキャスト
八幡…久々に戦いました。少しは八幡の性格を出すことが出来たでしょうか?
承一郎…大活躍!R・H・Cを運んだり、スカルズ軍団を量産したりと大忙し!若干キャラ崩壊?やっぱり下さい!
いろは…出れば活躍?目眩ましにヒーラーに高速お断りにと色々やりました!
音石…地味に活躍!原作の悪役も今回は味方です。
沙織…越後屋さんのキャラ。波紋が使えない偽八幡達を水上に浮かせていたのはこの人の魔法のおかげ。
CCメンバー…沙織(とは別の誰か)の指示でミニバンを乗り捨て、別のルートで先にフロリダ入りしている。

それではまた次回に!

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