承一郎が仲間に加わった翌日、八幡達はメリーランド州ダラス空港で四人の仲間と合流した。
杜王町から露伴、間田、未起隆。
そしてひびきのから藤崎忍が援軍としてやってきた。
彼らの出迎えもあり、この日はオフの日となったクリスタル・クルセイダーズ。
それぞれが思い思いの次官を過ごすことになった。
それを隠れて見ている不穏な影があった。
イエローテンパラスのラバーソウル、クヌム神のオインゴ、トト神のボインゴ。
誘拐ターゲットである八幡と、殺害対象のジョースター一族である仗助とジョルノ。そして自分達を裏切った一条承一郎がまとまって動くという。
そして、予知の漫画、トト神は八幡達が爆弾の爆発で重傷を負う予知を出した!
どうなる!?クリスタル・クルセイダーズ!
side間田敏和
今、俺は一条君という少年と一緒に仗助とジョルノと八幡を待っている。
買い出しに使うミニバンをメリーランド支部で借りる為だ。
仗助「待たせたな承一郎、借りてきたぜ。裏の駐車場に置いてあるらしいから、それに乗って買い出しに行くぞ」
八幡「何か廃車寸前の旧式らしいな。どうせならもうちょっと良い車が良かったんだが」
ジョルノ「旧式ですか。どんな車なんですかね?」
仗助「旧式なんだから、オンボロなんだろう。なぁ、承一郎」
承一郎「仗助さん、失礼ですよ?それとジョルノさんも、もう少し自然にしてください」
ジョルノ「自然とはどういうことですか?私はこれでも自然ですよ?」
八幡「その段階で自然じゃないわ…ねぇよ」
一条君は頭に手を当てて頭痛に耐えている。
普段通りなのは仗助くらいだ。
だいぶ無理しているわけだから仕方がない。
承一郎「まぁ、行きましょう。その前にコーヒーショップでコーヒーを飲みませんか?喉が乾きましたので」
八幡「コーヒーと言ったらアメリカンだよな?」
仗助「は?お前はアメリカに来てからMAXコーヒーが無いなんて言って嘆いていたじゃあねぇか?本当にどうしたんだ?そうッスよね?間田さん」
バカ!仗助!話しかけるんじゃあない!
大体、お前は普段は間田って呼び捨てだろうが!
話し方も俺に対して絶対に敬語を使わないだろ!
ジョルノ「MAXコーヒーが欲しいんですか?どういったコーヒーなんでしょうか?」
八幡「いや『いらないわ』。あれ、あち…俺は苦手なんだよ」
ジョルノ。毎年千葉に行ってるんだから、MAXコーヒーは知ってるだろ?
あと八幡。いま、いらないわが発音変だったぞ?
それと、何を言い直した?変な一人称を使わなかったか?
仗助「オメェ、MAXコーヒー好物だったのに何言ってんだよ。『人生は苦いんだから、コーヒーくらいは甘いくらいが丁度いい』が格言のように言っていただろうが」
承一郎「本当に大丈夫なんだろうか…不安しかない」
一条君が思わず漏らした言葉に俺も心の中で同意した。
一抹の不安を感じながら、俺達は駐車場へと向かった。
うわっ!マジでオンボロだ!
sideオインゴ
店員「来たぜ、ラバーソウル」
店員「ったく、準備は出来てるぜ。この田ゴ作。何を注文してきても即座に対応できる。でも、無駄に終わるんだよなぁ」
まあ、気持ちはわからなくもない。
だが、トト神の予知はその通りにする限りは100%確実なのだ。
20年以上前に俺やホルホースが失敗したのはトト神の予言から外れた行動をしたからだ。
八幡「アメリカンを頼むわ」
無気力な少年がアメリカンをブラックで注文する。
ガキの癖にブラックなんてすかしていやがるぜ。
確かこいつがターゲットだったよな?
仗助「俺はレギュラー。砂糖とミルクも頼むぜ」
逆にスピードワゴンの次期会長はお子様仕様かよ。
ジョルノ「では僕も」
仗助「オメェ、いつもはエスプレッソじゃあねぇか?珍しいな」
ジョルノ「私の舌ではどちらも大して変わりませんので」
承一郎「た、たまには兄さんもエスプレッソ以外のコーヒーを飲みたいんじゃあないかな?」
この金髪も確かスピードワゴンの幹部だったよなぁ?
情報だとこの野郎はDIO様の息子だったはずだ。
ケッ!息子の癖にDIO様の意思に逆らうなんて生意気な野郎だ。
しかもイタリア最大のギャング組織パッショーネのボスらしいじゃあねぇか。
ヒガシカタを始末しても、こいつもジョースターの人間としてSPW財団の次期会長候補に挙がっているって噂もある。
世界のSPW財団がパッショーネなんて笑えねぇ…
承一郎「僕もレギュラーを」
裏切り者のサイコ野郎か…強力なスタンド使いだからプッチから送られて来た妙なガキだったが…
簡単にジョースターになびきやがって…
オインゴ「どうぞ、レギュラー3にアメリカンです」
俺はラバーソウルが用意した4つのコーヒーを出した。
すると奴等の女のメンバーが入店してきた。
いろは「ハチ君?お茶なら一緒に向こうのカフェで飲もうって約束してましたよねぇ?約束破って男子会なんてやっていたら、またマチちゃんからゴミいちゃんと言われちゃいますよ?」
ゴミいちゃんって何だよ?
八幡「いやなに?ゴミいちゃんって酷くない?」
小町「まぁ、今回はしょうがないよお姉ちゃん。承一郎さんが加わって、新しくお兄ちゃんが出来たみたいなものだし」
静「でも兄さん?私達との約束も守って下さい。承一郎さんと親睦を深めたいのは私達も同じなのですから。ハッチもジョルノ兄さんもずるいですよ?」
いろは「ほらほら、ハチ君行くよ?」
八幡「ちょっとぉ、お金払っちゃったのよ?」
仗助「わかった。悪かったよ。一口くらい飲ませてくれても良いだろうがよぉ。ったく、グレートにタイミングが悪いぜ。行くぞ、ジョルノ、承一郎」
承一郎「わかりました。いくぞ?『八幡』」
八幡「ああ、わかったよ。行くから怒るなよ、いろはちゃん」
いろは「ハチ君、いろはちゃんなんて何年振りですか?ハッ!もしかして口説いてましたか?嬉しいですけど…」
静「イーハイーハ、ここは往来ですよ」
けっ!こいつら昼間っからイチャイチャと!
日本人ってのは奥手なんじゃあないのかよ?
いろは「あ、ごめんね」
八幡「たまには懐かしい呼び方も良いかなって思ったんだよ。いきなり過ぎたわ。悪い」
承一郎「それじゃあ、行こう。コーヒーが勿体ないから、店員さんが飲んで下さい」
八幡「わかってるよ。あっ!」
ヒキガヤは立ち上がる時に手をカップに引っ掛け、落とす。
が、次の瞬間には時間差もなく落下したカップを空中でキャッチしていた。
その手からは一瞬だが、スタンドの手が出ていた。
あれはザ・ワールド!
あのガキがターゲットのガキで間違いじゃあない!
女性陣&承一郎「気を付けなよ!八幡!」
八幡「悪い、不注意だった」
ジョルノ「行きましょう。約束の店に行くんですよね?」
パッショーネのボスは我関せずで出ていった。
仗助「おい、ジョルノ。相変わらずマイペースなやつだな」
ヒガシカタやザ・ワールドのガキも後に続く。
承一郎「お騒がせして申し訳ありません。これでお願いします!お釣りは結構です」
最後に一条が数枚のドル札を置いて去っていった。
ラバーソウル「予定通りだな。」
オインゴ「ああ。あれは次はミスタとオクヤスとかいう奴に化けてバーガーに爆弾を仕込むんだったな」
俺達の計画は順調に進んでいる。
俺達は急いで指定された「マクド○ルド」へと向かった。
一時間後
マク○ナルド・ワシントンDC店
俺達が仕込みを十分に行った後に例の四人組がやってきた。女の子供達とはまた別々になったようだ。
仗助「あれ?ミスタと億泰じゃあないか。なにしてンだこんな所で」
承一郎「お昼時から少し前ですから食事じゃあ無いですか?」
仗助「それは見てわかるけどよぉ。ミスタは非常時以外はほぼイタリアンじゃねえか。何で今日に限ってバーガーなんだよ?」
承一郎「たまには気分転換もしたかったんですよ。きっと」
ミスタ(オインゴ)「そ、そうなんだよ。たまにはバーガーも悪くないよなって億泰と話していてな」
億泰(ラバーソウル)「そうなんですよね。先輩」
仗助「先輩?それにどうしたんだ?億泰。ミスタに敬…あいたっ!」
いきなりヒガシカタは一条に小突かれていた。
億泰「あ、オメェらも昼はバーガーか?」
ジョルノ「ええ。これが本場の『ハンバーガー』ですか。興味深いですね」
承一郎「え、ええ。だからここに来たんですよ。本場のハンバーガーが食べたくて…ゴニョゴニョ」
ジョルノ「バーガーですね?わかりました」
承一郎「お二人も一緒にいかがですか?どうせならみんなで食べた方が楽しそうですし」
お、向こうから言ってきた。
こっちの方からどうやって切り出そうか迷っていたんだ。助かったぜ。
仗助「しっかしよう。ここじゃぁ味気ねぇよなぁ。昨日の公園とかで食えば良くねぇか?明るいし。変に暗いと間田みたいに暗い性格になっちまうぜ」
間田とは誰の事なのかわからないが、ヒガシカタがいうと、何故かヒガシカタは自分の頭を想いっきり殴っていた。
ミスタ「そうだな。一緒に食おうぜ」
八幡「決まりだな。早く行こうぜ」
ジョースター共は車に俺達を乗せて走り始めた。
運転はヒガシカタだ。
ミスタ「俺が運転してもよかったんだぜ?この田ゴ作」
仗助「何だよ?口が悪いな」
ミスタ「いやぁよ、何でうちらが一番後ろのシートなのかと思ったんだよ」
本当にそうおもう。真ん中のシートは二人しか座っていない。
承一郎「たまには良いじゃないですか?特にミスタさんなんて昨日はダウンしちゃった訳ですし」
まぁ、もうしばらくは一緒にいなくちゃあならないしな。
ボインゴは…後ろの車で付いてきている。一応免許だけは取らせておいて正解だった。
あいつは普段は引きこもりだからなぁ。
ところで時間は…げ、もうじき正午の爆発の時間だ!
降りなければ俺達も爆発に巻き込まれる!
ボインゴも早く降りろと焦っている。
億泰「な、なぁ!ちょっとトイレへ行かせてくれないか?実はさっきから我慢していて」
ミスタ「お、俺もだ!ちょっと下ろしてくれ!」
俺とラバーソウルは騒ぐが…
仗助「あ?もうじき着くんだから我慢しろよ。今路駐したら迷惑だろうが」
迷惑とか考えなさそうで常識的な事を言いやがる!
ガチャッ!
しかも何かドアロックまでしやがった!
爆発まであと30秒もない!
何でドアロックした!
八幡「正午まであと10秒ね。もういいんじゃない?」
ターゲットのガキはザ・ワールドでドアをぶち壊して簡単には開かないようにしやがった!
え?本当にどういうこと?
奴等はこっちを振り替えってニコニコしている。
え?え?え?
訳がわからず固まっていると…
チュドーン!
俺達を巻き込んで爆弾は爆発した。
sideボインゴ
ボインゴ「お兄ちゃん!」
僕は車を停めて爆発した車に駆け寄った。
元々ボロボロだった車がもっとボロボロになって大破している。
車の煙が晴れると、中には黒焦げのお兄ちゃんとラバーソウルさんが変身を解けて白目を剥いていた。
良かった。どうやら生きてはいるらしい。
他の奴等は…
あれ?SPWの次期会長とパッショーネのボスはケロッとした顔をしている。
それに、パッショーネのボスが何で二人も乗ってるの?
ジョルノ2「あんたの体、凄いわねぇ。あの爆発でも痛くも痒くもないわ」
ジョルノ1「気に入ってもらえて光栄です。ところで、あなたはだれですか?」
ジョルノ3「どうみても刺客ですよ」
あれ、何でジョルノ・ジョバーナが3人も?東方仗助や比企谷八幡も二人いる。
一条承一郎はひとり頭がもっさりした僕と雰囲気が似ている男を抱えている。
ホントにどうなってるの?!
←To be continued
はい、今回はここまでです。
ホントに何がどうなったんですかね?
それではまた次回に。