やはり俺の奇妙な転生はまちがっている。   作:本城淳

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7巻のぼーなすとらっくです。


ぼーなすとらっく「ジョジョと俺ガイルのうぃー・うぃる・ろっくゆー」1

side比企谷八幡

 

八幡「打ち上げ、よく聞く言葉だが、いまいち釈然としない。誰も彼もが何かことあるごとに打ち上げをしているのだが、そんな頻繁に打ち上げて良いのってフロリダか種子島くらいだろう。ましてやメイドイン・ヘブンなんてもっての他だ」

 

いろは「口に出てますよ?ケープ・カナデラルの事ですね?ハチ君はあそこに行ってはダメですよ?世界が一巡してしまいますから」

 

その通りだ。俺は絶対にあそこに行ってはいけない。既に俺はメイドイン・ヘブンをやる条件を揃えてしまっている。(4-1参照)

オーバーヘブンを否定した俺が、あそこに足を運ぶ訳には絶対にいけないのだ。(4-3参照)

 

長いようで短かった文化祭がやっと終わった。

が、終わったのは一般の生徒だけであって、文化祭実行委員副委員長(実質委員長)たる俺にはまだ報告書を書き上げる義務が残っていた。まぁ、仕方ないよな?実質は委員長みたいなものだったし。けど、仕事というのはそういうものだろう。終わらせなければ終わらない。面倒だと思っていても、やらなければならない。

さて…………

 

八幡「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!」

 

いろは「いきなりディオモードに……」

 

面倒だが難しい仕事とは一言も言っていない!この比企谷八幡を手こずらせようなんて貧弱貧弱ぅ!WRYYYYYYYYYY!

露伴先生ばりにペンを走らせ、まるっと書き上げて一息入れた。

 

……………

 

八幡「……で、何でジジイと承太郎と小町は俺の席の両隣にスタンバってんの?自分の席で待ってろよ」

 

ジョセフ「なぁに。お前さん、どうせ逃げようなんて無駄な事を考えとるのがわかるからのう?」

 

八幡「ギクッ!」

 

承太郎「お前に逃げられたら、捕まえる事が出来るのはこのメンツだけだ。お前の波紋の力を上行くジジイと小町、そして時を止まった世界で動ける俺がな」

 

よ、読まれてる!しかも、完璧な布陣を敷いてやがる!

 

ジョセフ「そうれ!ぐるぐる巻じゃ!」

 

ギャアアアアアアア!ふんじばられてトロッコに入れられたぁぁぁぁ!3年から調達してきたのかよ!

 

承太郎「いろはも一緒なら問題ないだろう」

 

いろは「え?キャアアアアア!」

 

いろはが俺に被さるようにトロッコに入れられる。それにジジイが蓋をし、ハーミット・パープルで念入りに縛り付け、丸太を二本、下に通す。

 

ジョセフ「祭りじゃ祭りじゃ!後夜祭じゃあ!日本の祭りには神輿がなければいかん!小町、仗助、静!担ぐんじゃあ!」

 

仗助「往生際の悪いオメェが悪いんだぜ?八幡」

 

ヒョイ♪

 

ジョセフ「ワッショイ!」

 

仗助「ワッショイ!」

 

静「ワッショイ!」

 

小町「ワッショイ!」

 

ジョルノ「陽乃はこれを持って」

 

陽乃「ん?『SPW財団、PRビデオ撮影中』?」

 

ジョルノ「僕はカメラを回している振りをしますので。皆さんも協力お願いします」

 

ジョルノォォォォォォ!

 

「ワッショイ!」「ワッショイ!」

 

おのれぇぇぇぇ!

 

八幡「このままで終われるかー!」

 

雪乃「諦め、悪いのね……」

 

うるせー!雪ノ下ぁ!

まぁ、ミノムシにされている間はずっといろはが俺にしがみついていたので良しとする。

乗り心地は最悪だったけどな!

 

キングクリムゾン!

ーホテルロイヤルオークラー

いつもの小ホール

 

ジョセフ「ワッショイ!ワッショイ!到着じゃあ!」

 

ホントに学校から神輿を担いで幕張まで来やがったよこのジジイども!

ここで神輿が下ろされ、蓋が開く。

 

いろは「うう~………気持ち悪いです……ずっとシェイクされてましたから……エメラルド・ヒーリング」

 

八幡「まったくだ……ロデオだってもっと大人しいぞ…」

 

神輿から出され、やっと縄を解かれる。

ジジイめ……ロープの捕縛術の技術、更に化け物じみて来やがったな…。

 

いろは「………ジョォセェフゥ~……じょうたぁろぉ…………」

 

いろははナイチンゲールを出現させてゆらりと立ち上がり、ジョセフと承太郎に向き直る。

 

ジョセフ「ち、違うんじゃぁぁぁぁ!エリナおばあちゃん!これは八幡が逃げようとしよるから!」

 

承太郎「おばあちゃんのエリナが再会16年目にして怒りの頂点ってヤツか……」

 

いろは「だからと言ってもう少しやりようはありましたよね!何だってわたしまで巻き込むんですか!信じられないです!そこに直りなさい!」

 

ジョセフ「こ、これはまずい!まずいぞ承太郎!」

 

承太郎「こ、コレがエリナおばあちゃんの威圧か!ジジイが恐れるのもわかる!こ、これは逆らえん!」

 

怖いだろ?いろはのマジギレ。逆らえない何かのオーラを醸し出しているんだよ。

 

いろは「あなた達を許すのは……ホントに……」

 

N・E「無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理!むぅり無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理!無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理です!ごめんなさい!無理ぃ!」

 

ジョセフ&承太郎「ぐほぉぉぉぉぉぉ!」

 

近距離パワー型並のラッシュを受けてジョセフと承太郎は殴り飛ばされる。

 

いろは「さぁて……お説教ですよぉ……マチちゃんとジョジョ先輩と仗助とはるさんとジョルノも!留美ちゃん、あれとワサビの準備をお願い!」

 

留美「了解。あれはやりすぎ。いろはが怒っても無理がない」

 

やーい、これは立派に拉致監禁罪だからな。

普段はやる側のジョルノもワサビの威力を知ると良い♪

 

留美「アリアリアリアリアリアリアリアリ!アリーヴェデルチ」

 

さてと!準備準備っと♪

 

八幡「ほい、いろは。デスソース」

 

いろは「ありがとうございます。さて、責任…取ってくださいね♪」

 

ギャアアアアアアアアアアアアアアア!

いやぁ、嫁には逆らえませんしぃ?たまにはやられる側に回らないとねぇ♪

ジョセフと仗助とジョジョは経験済みだけど。

 

徐倫「ワサビやハバネロを通り越していきなりデスソースという辺り、悪意を感じるわ……」

 

結衣「見ているこっちが辛いよ……」

 

さて、この場合はご一緒に♪

 

ズッダン♪ズッズッダン♪

ズッダン♪ズッズッダン♪

ズッダン♪ズッズッダン♪

グイン♪グイン♪バッバッバッ♪

 

いきなりカオスの後夜祭の始まり始まりぃ♪

 

キングクリムゾン!

 

材木座「とお!剣豪大佐!材木座義輝!定刻通りにただいま参上!」(CV檜山修之)

 

前回のガ○ガイガーに続いて今度はマ○トガインネタかよ。服装は正装だ。ホテルロイヤルオークラはドレスコードがあるからな。下手な服装では追い返されてしまう。

 

材木座「して、今日は何肉だ?八幡。豚肉?牛肉?焼肉?鶏肉?桜にかしわにボタンにもみじ、ラムにマトンに何でもありだぁーーー!」

 

八幡「肉決定かよ。肉マニアめ……」

 

つうか、肉でまとめるにしてもこのホテルでそのラインナップはねぇだろ。普通に焼肉屋に行けよ。

 

ジョセフ「取り揃えておるぞ?Tボーンステーキからリブステーキ、ローストビーフ、カルビ・クイまで何でもござれじゃ!」

 

さすがはジジイ。そんなものを用意してやがったのか…と思ったら。

 

小町「今日はお肉な気分になるだろうからリクエストしてましたー♪」

 

お前のリクエストかよ!この立食パーティーで肉まみれって……。

まぁ、型はずれなのはジョースター家ではわりかしいつもの事だから気にするのは止めよう。

 

仗助「じゃあ、みんなグラスはもったな?文化祭の成功を祝して、かんぱーい!」

 

一同「かんぱーい!」

 

PTA会長の仗助が音頭を取る。

みんながめいめいに杯を鳴らす。

料理が運ばれて来るのは良いのだが……何で肉パーティーにもんじゃ焼きが混じってんの?ねぇ、これ頼んだのだ~れ~?

我々はこのもんじゃ焼きから学ぶ事は沢山ある。

例えば人を見た目で判断してはいけないとか、ライトノベルをタイトルだけで判断してはいけないとか、ジョジョの絵のグロさから忌避してはいけないとか、萌え系にない良さがジョジョにはあるとか。

 

仗助「お?そろそろ良さそうだぜ?もんじゃ焼きなんて久しぶりだぜ!立場が上になると中々食えねぇんだよな!リクエストした甲斐があったぜ!」

 

お前かよ!もんじゃ焼き注文したのは!そういえば牛タンの味噌漬けもあったよな!マニアックなものがあるなとは思っていたけど、犯人はお前だったのかよ!

 

結衣「なにこれ!うまっ!見た目のわりに超うまい!」

 

億泰「んっまぁぁぁぁぁい!ぷはぁっ!」

 

億泰さん……普段の強面が一気に崩れてますって。

 

八幡「おい由比ヶ浜。見た目のわりにとか言うな。まじまじ見ると食う気なくなるだろ。億泰さんやアヴドゥルのように」

 

三浦「ケンカ売ってんの!?ヒキオ!」

 

海老名「……アヴオク……案外イケマスワー!」

 

三浦「人の前世に呪いをかけんじゃあねーし!擬態しろっていつも言ってんだろ!」

 

……これで嵌めてくれた仕返しは出来たぜ?あーしさんよぉ。

 

陽乃「はぁちまぁんくん♪食が進んでないようだねぃ。しょうがない、お姉さんが手伝ってあげよう♪はい、あーん!」

 

おい、何間接キスさせようとしてんだよ。この魔王。

 

八幡「いえ、俺は自分のペースで食べたいんで遠慮しておきます」

 

それに、忘れてません?ここにはあの人がいるんですよ?

 

いろは「はい、ハーチ君♪」

 

パクッ!

普通のラノベ系主人公ならここでどちらを食べるか迷う場面だろう。だが、俺は違う!いろは一筋だ!いろはのあーんならいくらでも食べる!

それに、この場面でそうしないと、死を意味する。

往生して下さい、陽乃さん。

 

康一「……エコーズ、act3!スリーフリーズ!」

 

ガンっ!と陽乃さんの手がテーブルに落ちる。

ほっ……やっぱり見られていたか…。

 

陽乃「広瀬部長!何するんですか!」

 

康一「言ったよ?僕の前で八幡君を誘惑するなって。僕は君に。既にさぁ!娘に悪影響でしょ!」

 

まずはこの人、康一さん。だが、もっと恐ろしい人がいる。

 

ポン♪

陽乃さんの肩にあの方の手が置かれる。

 

陽乃(ガタガタガタガタ……)

 

陽乃さんがやっとあの方の存在を思い出したようで、顔を青ざめさせてガタガタ震え出す。

ああ、これはガチだわ。ガチでこの人の事を忘れていた反応だわ。魔王はるのんにとっても、天敵と呼べる存在が人類にはいる。それがこのお方。

 

由花子「偉いわぁ、八幡君。いろはちゃんとはちゃんとラブラブのようで安心したわ♪」

 

広瀬由花子さん。杜王町が生んだ元祖ヤンデレである。

 

八幡「当然です!いろはは運命の嫁です!理由もなくいろはがいないと俺は……俺は……」

 

由花子「そう。嬉しいわ♪八幡君♪それにひきかえ…」

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

陽乃「ひ、ヒィィィィィィ!」

 

由花子さんの顔が段々と般若のそれに変わる。

こええええええ!

俺が向けられている訳でもないのにチビりそうなくらいこええええええ!

 

由花子「雪ノ下陽乃ぉぉぉ!あんたにはいつも言ってるわよねぇぇ!いろはちゃんの八幡君には手を出すんじゃあないってぇぇ!うちの娘にも悪影響が出るからやめろってぇぇぇ!ええ!?どういうつもりなのかハッキリ聞かせてもらおうじゃあないのぉぉぉぉ!」

 

陽乃「ごめんなさい!ごめんなさい!八幡君は魅力的だからつい!」

 

由花子「あんたが誰を好きになろうと構わないけどねぇぇぇ!あたしは浮気男と泥棒猫がだいっ嫌いなのよぉぉぉ!髪の毛をむしってやりたいほどにねぇぇぇぇぇ!ええ!?わかってんのぉぉぉ!もう婚約者がいる男を狙うこの泥棒猫がぁぁぁぁ!」

 

これだ………この豹変が由花子さんの恐ろしいところだ。目が血走り、顔中の血管がぶちきれんばかりに浮き上がる。元が美人なだけに、尚更そのギャップで顔が無惨な状態に。般若なんて生ぬるい。中学の折本の時なんてもう……。あれは思い出したくない。

悪いことをしていないのに矯正施設に送られるスタンド使いって初めて見たわ。それだけ折本のスタンドが安易に発動したらタチが悪いものだったわけだが…

「アース・ブルース63」…あれはヤバかった。むしろこういう盛り上がりの場でこそ役に立つスタンドだな。

そして、由花子さんのこれは……当然、陽乃さんも知っている。陽乃さん曰く……「あれは母より怖かった…もうあれは懲り懲りよ……」とのこと。

もちろん、小町や康穂もこれが怖いので、由花子さんの前では大人しくしている。

 

冷めた目で陽乃さんを見ながら…。

 

小町「アホだねー…」

 

康穂「お母さんの前であれはアホだわ」

 

と呟いている。

いや、マジで怖いよ。あと怖い。

 

めぐり「相変わらず強烈な性格だね~♪由花子ちゃん」

 

勇者だ……あの状態の由花子さんに話しかける勇者がいるなんて……

 

由花子「ああっ!あんたも八幡君を狙う泥棒猫ぉ!?」

 

めぐり「私?私は露伴ちゃん一筋だからー」

 

由花子「じゃああんた誰よ!あたしはあんたなんて知らないわ!」

 

めぐり「私よ私♪前世は杉本鈴美♪でも、ある二人からスタンドを借りてるの。安宮重清くんと辻彩さん♪彩さんの記憶であなたのことも知ってるよー?」

 

あ、そういえばめぐり先輩は杜王町組唯一の転生だってことを忘れてた。由花子さんの事を知っていてもおかしくなかったんだな。

 

由花子「え?あの鈴美さんの転生?!しかも辻彩さんのスタンドを借りてる!?」

 

由花子さんは般若の形相から元の美人顔に戻り、涙を浮かべていた。そして、ガバッ!っとめぐり先輩に抱き付く。

 

由花子「鈴美さん!彩さん!あなたのお陰で今、こうして康一さんと結婚出来て幸せだわ!康一さんから話には聞いていたけど、あなたには一度お礼を言いたかったのよぉ!あなたが城廻めぐりさんねぇぇぇ!会いたかったわ!」

 

めぐり「うんうん!彩さん、今は私の中で眠っちゃってるけどね、死んだ後でも由花子ちゃんの事を心配していたんだよ?康一さんから話を聞いて、安心してたよ♪」

 

すげぇ………あの由花子さんを完封する人を初めて見たよ。ジジイや承太郎でも手に余るもんな、由花子さん。

 

めぐり「あと、はるさんは許してあげて?私が尊敬する先輩なんだ。私の顔に免じて………ね?」

 

すると由花子さんは陽乃さんをギロッと睨み……

 

由花子「彩さんと鈴美さんの顔を立てて今回は許してあげるけど……次にあたしの目の前で八幡君を誘惑したら……許さないわ!わかった?!雪ノ下陽乃!」

 

陽乃(コクコクコクコク!)

 

陽乃さんは赤ベコのように首を縦に振り続ける。

目からは涙が滝のように流れている。

こんな陽乃さんを初めて見た……直接は…だが。

由花子さんはそれで気が済んだのか、いつもの美しい笑顔でめぐり先輩を見る。

 

由花子「めぐりちゃん?辻彩さんへのお礼に、露伴先生の事は協力してあげるわよ♪」

 

めぐり「ホントに?嬉しいなぁ♪」

 

うわぁい♪露伴先生、ますます逃げ場が無くなりましたよー?さすがに由花子さんは止められません。

まぁ、承太郎以上に女性を邪険に扱う露伴先生に近付く人なんてめぐり先輩くらいだろうから、由花子さんのあれが露伴先生に向くことなんて無いだろうが。

 

露伴「僕の意思は関係ないのか…広瀬由花子」

 

諦めて下さい。露伴先生。

しかし意外だな。由花子さんの暴走をめぐり先輩が止めるなんて……。

めぐり先輩…恐るべし…。

 

←To be continued




はい、今回はここまでです。
いろいろネタを盛り込んでみました。
いろはのエリナおばあちゃんモード、由花子の暴走。
さすがに由花子の前で八幡を誘惑するのは自殺行為ですよ?陽乃さん。

それでは次回もよろしくお願いします。

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